選び方・特集

買い物、送迎、街中の運転にピッタリ! “日常使い”に大活躍するクルマ5台

新たに愛車購入を検討するときには、キャンプをしたい、釣りをしたいなど、遠くへ出かけるシーンを真っ先に思い浮かべがちです。しかし、いざ購入してみるとそういう使い方は年に1〜2回だけだった……というのはよく聞く話です。

やはり、実際に多く使うシーンといえば毎日の買い物や送り迎えといった、暮らしのひとコマ。そこで今回は、日常使いを重視したクルマ選びを考えてみました。

【1】ホンダ「N-WGN」

丸目のヘッドライトなど、軽ならではの親しみやすい外観が特徴的な「N-WGN」

丸目のヘッドライトなど、軽ならではの親しみやすい外観が特徴的な「N-WGN」

収納スペースが多く荷物も積みやすい

まず1台目は、なんといってもスーパーなどへの買い物で使うことが多いという人へ、これまで大変だと感じていたことをスッと解決してくれる工夫がうれしい、ホンダ「N-WGN」です。軽自動車の中でも「軽ハイトワゴン」と呼ばれるカテゴリーに属する「N-WGN」は、天井が高く広々とした室内空間を持ち、収納スペースの充実度がピカイチ。

インパネやグローブボックスはもちろん、運転席のハンドルの下やドアポケット、後席の足元の下にも長傘がすっぽり置けるほどの大型トレーがあり、自分のものから家族のものまで、細かな荷物もスッキリと片付きます。助手席側のドリンクホルダーには紙パック飲料も置けるように設計されており、USBポートも2口揃っています。これほど収納上手な「N-WGN」ですが、ブラウンとベージュのツートーンにより落ち着くインテリアにデザインされていますので、生活感が出にくいのもうれしいところ。

運転席周りにも多くの収納スペースが設けられています

運転席周りにも多くの収納スペースが設けられています

後席の足元の下に大きなトレーを備えています

後席の足元の下に大きなトレーを備えています

そして、いちばんの見どころは、ホンダならではの低床技術を生かした、ラゲッジの使い勝手です。フロアの高さは、地上からわずか49cmという低さで、備え付けのボードで高さを仕切って使える「2段ラックモード」にすると、上段がちょうどスーパーの一般的なショッピングカートと同じくらいの高さになります。そのため、カートを横付けすれば、荷物の積み替えがスムーズに行えるのです。たとえば、普段からラゲッジに子どもの遊具や洗車道具などが積みっぱなしになっていて、いざ買い物の荷物を積もうと思ったらスペースがない・・・・・・なんてこともありがちですが、「N-WGN」なら下段にそうした常備品を収納できて、買い物用に上段を開けておけるからストレスフリーですね。

さらに、大きな荷物を積みたいときには、ボードを上げて後席の背もたれに引っ掛けておくと「ローフロアモード」になって、ダンボール箱やマイカゴ、スーツケースなどもすっぽりと収まります。4人乗車時でもたっぷりの荷物が積める実力派です。もちろん、後席は左右別々に倒してフラットにできるなど、荷物に合わせて使いやすくなっています。

フロアボードを間に挟み、上下2段に積み分けられる「二段ラックモード」

フロアボードを間に挟み、上下2段に積み分けられる「二段ラックモード」

荷室の床を低くすることで、重い荷物も楽に出し入れできる「ローフロアモード」

荷室の床を低くすることで、重い荷物も楽に出し入れできる「ローフロアモード」

後席を倒してフラットにすることで、大きな荷物を積載できる「ビッグラゲッジモード」

後席を倒してフラットにすることで、大きな荷物を積載できる「ビッグラゲッジモード」

N-WGNの製品画像
ホンダ
4.57
(レビュー127人・クチコミ3267件)
新車価格:131〜170万円 (中古車:11〜176万円

【2】トヨタ「アクア」

伸びやかなエクステリアデザインが特徴の「アクア」

伸びやかなエクステリアデザインが特徴の「アクア」

後席が広く短時間の送迎などにもピッタリ

2台目は、チャイルドシートが必要な子どもを乗せて走ったり、送り迎えが多かったりする人の日常に使いやすいコンパクトカー、トヨタ「アクア」です。トヨタ最小ボディのハイブリッド専用モデルとして初代が大ヒットし、2代目となった現行モデルではさらに20%向上した35.8km/L(WLTCモード)という驚異的な低燃費を実現。ちょこちょこと短距離の走行を繰り返しても、大満足の省燃費でランニングコストをカットできるのがうれしいところです。

加えて、初代に比べてホイールベースが5cmほど長くなり、天井も高く確保されていることで、実は後席がゆったりと広くなったことも大きな魅力となっています。

「アクア」を横から見てみると、リアドアの開口部がルーフとフェンダーぎりぎりまで取ってあることに気づくと思います。そのため広いだけでなく、後席へのアクセスも頭をぶつけることなく、大きなバッグなどを持ったままでスムーズに乗り降りできます。さらに、チャイルドシートを装着して子どもを乗せるときも、お世話がしやすいというメリットもあります。

後席の乗降性が高いデザインを採用しています

後席の乗降性が高いデザインを採用しています

朝、混み合った駅に家族を送って行った際などは、ロータリーで素早く降りなければいけないシーンが多いもの。こういう場合は、荷物と並んで後席に座ったほうがいいケースもあります。「アクア」は後席用にAC100V/1500Wまで可能なコンセントが標準装備されているので、スマホやタブレット、携帯ゲーム機などをサクッと充電できるのも便利です。

「アクア」の後席はコンパクトカーとしては広く、コンセントも標準装備されているので便利です

「アクア」の後席はコンパクトカーとしては広く、コンセントも標準装備されているので便利です

アクアの製品画像
トヨタ
3.88
(レビュー422人・クチコミ16734件)
新車価格:199〜259万円 (中古車:19〜307万円

【3】スズキ「スペーシア」

スーツケースをモチーフとした、親しみやすいデザインの「スペーシア」

スーツケースをモチーフとした、親しみやすいデザインの「スペーシア」

自転車を積む機会が多い人に

3台目は、日ごろから自転車を積む機会が多いという人におすすめしたい、スズキ「スペーシア」です。朝は家族が駅や学校まで自転車で出かけるけど、帰りが遅くなったときや雨が降ったときには、お迎えに行って自転車も積んで帰ってくるというシーンは多いものです。そのために大きなミニバンの購入を検討する人もいますが、駅前の混み合った道などを走るなら、なるべく小回りがきくコンパクトなクルマのほうがいい場合もあると思います。

「スペーシア」は軽自動車ながら、「スーパーハイトワゴン」と呼ばれるカテゴリーのモデルで、高いルーフに両側スライドドアを備えており、車室内にも高さがあるのが特徴です。一般的な“ママチャリ”と呼ばれる自転車は、いちばん高い部分のハンドルの高さが1m程度あるため、SUVやワゴンには積めないことが多いのですが、「スペーシア」にはママチャリを積めるのです。

ティッシュケースがピッタリ入るなど、使い勝手を徹底的に研究した「スペーシア」のインパネボックス

ティッシュケースがピッタリ入るなど、使い勝手を徹底的に研究した「スペーシア」のインパネボックス

さらに、「スペーシア」がラゲッジに自転車を積みやすい理由が3つあります。まず、後席を倒してフラットにする操作がワンアクションでとっても簡単なこと。次に、ラゲッジのフロアが地上から510mmと低めに設計されていること。スーパーハイトワゴンの中では、ホンダの「N-BOX」が480mmと最も低い地上高を実現しており、「スペーシア」は510mmなのですが、実は重い自転車をスムーズに奥へ滑らせるために、前輪を置くガイド溝が設けてあるのがアイディアもの。このおかげで自転車がふらつかず、積みやすくなっているのです。自転車のデザインにもよりますが、27インチの自転車まで積載可能です。

「スペーシア」のラゲッジスペースには自転車を積むための溝が備わっています(赤丸部分)

「スペーシア」のラゲッジスペースには自転車を積むための溝が備わっています(赤丸部分)

スペーシアの製品画像
スズキ
3.89
(レビュー127人・クチコミ4637件)
新車価格:139〜165万円 (中古車:2〜213万円

【4】日産「ノート」

シャープな顔立ちが特徴的な「ノート」

シャープな顔立ちが特徴的な「ノート」

合流がちょっと苦手な人に

4台目は、近所をチョイ乗りすることが多いからこそ気になる、ストップ&ゴーでの扱いやすさや上り坂、合流地点などでの力強さのあるクルマ。運転に苦手意識があって、アクセルペダルを踏むべきところでもなかなか踏めない……という人でも、運転が上手になったように気持ちよく走れるのが、日産「ノート」です。

小型エンジンを発電専用に搭載して、100%電気で走る「e-POWER」というシステムを搭載しているので、これまでのクルマと同じようにガソリンを給油しつつ、電気自動車のようなモーター走行が可能ないいとこ取りが特徴。そのメリットのひとつが、エンジンのように徐々に加速力が強まっていくのではなく、モーターの特性として0km/hから瞬時に力強い加速力が得られることです。だから、信号待ちからの発進時も、車線変更での加速も、脇道から短い合流で幹線道路に合流するような場面などでも、右足にちょっと力を入れる意識をしただけで、スッと流れにのれる感覚が味わえるはず。

運転に慣れてきたら、ぜひ「ノート」の特徴でもある「e-Pedal」というスイッチを押して運転してみてほしいところ。これは、アクセルペダルの操作のみで加速と減速ができる機能で、ノロノロ渋滞など通常ならペダルの踏み替えがひんぱんに必要な場面で、踏み替え頻度を減らせるというすぐれもの。疲労軽減にもつながります。

また、「チャージモード」にするとエンジンでの発電を優先してバッテリー残量を上げることができたり、「マナーモード」をオンにするとエンジンはオフのまま、電力だけで静かに走ることができたりします。これなら深夜の住宅街を走るときにも、近所迷惑にならないので安心です。

ノート e-POWER 2020年モデルの製品画像
日産
4.02
(レビュー126人・クチコミ4350件)
新車価格:224〜292万円 (中古車:145〜302万円

【5】三菱「eKクロスEV」

短距離移動向けの用途をメインに開発された「eKクロスEV」

短距離移動向けの用途をメインに開発された「eKクロスEV」

とにかく日々を“時短”したい人にピッタリ!

5台目は、家事に育児に仕事に忙しすぎて、ガソリンスタンドに行く時間も惜しい、時短したい、という人にピッタリの軽EV、三菱「eKクロスEV」です。総電力量20kWhのリチウムイオン電池を床下に敷き詰めて搭載している軽規格の電気自動車で、1回の充電で最大180km(WLTCモード)走ることができます。

自宅に充電器を設置すれば、200Vの普通充電(6kWhまで対応)では約8時間で満充電できるので、夕方帰宅して充電器につないでおくと、翌朝までには完了しているという感覚。三菱自動車の調査によると、軽自動車に乗る人が1日に走行する距離として最も多いのが10km未満、次が10〜20km、ついで20〜30kmだったとのこと。たとえば通勤の往復で1日50km走行したとしても、2〜3日ごとに充電すればいい計算です。たまに遠出をすることがあっても、高速道路のサービスエリアなどに多く設置されている急速充電器(50kWh)なら、約40分で80%程度まで充電可能です。

さらに、「eKクロスEV」の魅力は時短だけにとどまらず! エンジン音がしないので常に静かなドライブができることや、床下に搭載したバッテリーのおかげもあって、低重心で落ち着きのある上質な乗り心地は驚くほど。1日の中で運転時だけが唯一のひとり時間、という人には癒やしの空間となりそうです。

また、クルマのバッテリーを家庭の電源として使うことができる「V2H」にも対応しているので、万が一の災害時の備えから、ソーラーシステムなどを使って家庭で発電した電力の蓄電池として賢く使うことができ、クルマという枠を超えた頼りになる1台となっています。

eKクロス EVの製品画像
三菱
4.13
(レビュー14人・クチコミ39件)
新車価格:254〜308万円 (中古車:169〜282万円


ということで、日常のいろいろなシーンで便利だったり快適性がアップしたり、プチストレスを解決してくれるようなクルマたちをピックアップしてみました。ライフスタイルを振り返り、サポートしてほしいシーンに合わせて選ぶと、毎日がもっと充実するのではないでしょうか。

まるも亜希子

まるも亜希子

2006年より日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。誰でも今日からできる交通安全応援プロジェクト「OKISHU(オキシュー)」でイベント等も開催。

記事で紹介した製品・サービスなどの詳細をチェック
N-WGNの製品画像
ホンダ
4.57
(レビュー127人・クチコミ3267件)
新車価格:131〜170万円 (中古車:11〜176万円
アクアの製品画像
トヨタ
3.88
(レビュー422人・クチコミ16734件)
新車価格:199〜259万円 (中古車:19〜307万円
スペーシアの製品画像
スズキ
3.89
(レビュー127人・クチコミ4637件)
新車価格:139〜165万円 (中古車:2〜213万円
ノート e-POWER 2020年モデルの製品画像
日産
4.02
(レビュー126人・クチコミ4350件)
新車価格:224〜292万円 (中古車:145〜302万円
eKクロス EVの製品画像
三菱
4.13
(レビュー14人・クチコミ39件)
新車価格:254〜308万円 (中古車:169〜282万円
関連記事
プレゼント
価格.comマガジン プレゼントマンデー
SPECIAL
ページトップへ戻る