レビュー

ブリヂストン レグノ「GR-XIII」を愛車に装着!真円度の高さがもたらす良好なハンドリング

ブリヂストンのプレミアムコンフォートタイヤ「レグノ」シリーズの最新モデルである「GR-XIII(ジーアールクロススリー)」。2025年春から秋にかけて、筆者の愛車に「GR-XIII」を装着してその実力をじっくりと試してみたので、印象をレポートしたい。

「GR-XIII」は、新技術「ENLITEN(エンライトン)」の搭載によって静粛性の高さと質の高い乗り味を両立したプレミアムなコンフォートタイヤだ

「GR-XIII」は、新技術「ENLITEN(エンライトン)」の搭載によって静粛性の高さと質の高い乗り味を両立したプレミアムなコンフォートタイヤだ

静粛性の高さは随一

今回は、筆者の愛車である平成13年式のメルセデス・ベンツ「CLK200 コンプレッサー アバンギャルド」(タイヤサイズ:205/55R16)に「GR-XIII」を装着し、住まいのある八王子を中心にさまざまなシーンで走らせた。なお、技術解説や他車種での試乗などについては、以下の記事をご覧いただければ幸いだ。

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タイヤの組み換えは、ていねいな仕事で定評のあるブリヂストンタイヤ専門店「タイヤ館めじろ台店(東京都八王子市)」に依頼。安心、安全に気を配りながら、しっかりとした作業をしていただいた

タイヤの組み換えは、ていねいな仕事で定評のあるブリヂストンタイヤ専門店「タイヤ館めじろ台店(東京都八王子市)」に依頼。安心、安全に気を配りながら、しっかりとした作業をしていただいた

タイヤを装着後、ショップを出て走り出した瞬間の第一印象は、「タイヤが少し硬い」というものだ。しかし、これは想定内と言える。なぜなら、以前別の数車種で「GR-XIII」をテストした際にも、同様の傾向だったからだ。

特に車重の軽いクルマでは、タイヤ全体の剛性がダイレクトにクルマへ伝わってきて、段差などでショックを拾いやすい傾向にある。以前「GR-XIII」で試乗した約2,300kgの重量級BEV、メルセデス・ベンツ「EQE」と比較すると、「CLK」は1,420kgと軽量なため、その特性がより顕著に表れたと言える。

「GR-XIII」を装着したメルセデス・ベンツ「CLK200 コンプレッサー アバンギャルド」で走行中の様子

「GR-XIII」を装着したメルセデス・ベンツ「CLK200 コンプレッサー アバンギャルド」で走行中の様子

いっぽうで、ロードノイズなどを抑える静粛性の高さは、歴代「レグノ」シリーズからの期待を裏切らずすばらしいものだ。「GR-XIII」では、トレッド上に配されている消音器面積を小さく抑えながらも、高い消音効果を発揮する「3Dノイズ抑制グルーブ」や「シークレットグルーブ」などを採用。これにより、摩耗が進んでも静粛性が持続するよう設計されている。

従来の「レグノ」は摩耗が進むとタイヤノイズが大きくなる傾向があったが、「GR-XIII」ではそこを重点的に改良したのだろう。現在、8分山弱まで走行しているが、ロードノイズに変化は見られない。もちろん、この程度の距離で変化があっては困るのだが、今のところきわめて良好だ。

「真円度」がもたらす滑らかなハンドリング

「レグノ」のもうひとつの魅力は、ハンドリングにある。コンフォートタイヤは乗り心地を重視するあまり、ハンドリングが犠牲になりがちだが、その点でも「GR-XIII」は満足のいく仕上がりだ。

筆者の「CLK」は、ステアリングの切り始めがゆるやかで、そこからスッと効き始める癖があり、実はシャープすぎるタイヤを苦手とする。しかし、「GR-XIII」は過度にスポーティーに振っていないにもかかわらず、保舵中の細かな修正舵も受け付けてくれて、路面からのフィードバックを手のひらへ確実に伝えてくれる。この安心感は十分に満足できるものだった。

「GR-XIII」を装着したメルセデス・ベンツ「CLK200 コンプレッサー アバンギャルド」で走行中の様子

「GR-XIII」を装着したメルセデス・ベンツ「CLK200 コンプレッサー アバンギャルド」で走行中の様子

筆者が初めて「レグノ」(当時の愛車はルノー25)を履いた20年前、抱いた第一印象は「タイヤとはこれほどまでに真丸(真円)なのか」という真円度の高さへの驚きだった。現在、他メーカーも真円度を追求し、その差は少なくなりつつある。それでも、歴代「レグノ」特有の滑らかに転がっていく感覚は同シリーズの特徴であり、それは「GR-XIII」にもしっかりと受け継がれている。

剛性感の向上と「硬さ」の考察

いっぽうで、これまでの「レグノ」が持っていたしなやかさについては、大きく傾向が変わった。これは、BEV(電気自動車)などの重量車をメインターゲットに据え、構造材を大幅に見直した結果だろう。

以前「EQE」で試乗した際は、静粛性の高さとともに後席の乗り心地のよさに感銘を受けたのだが、その後にミニバンやSUVで試すと、前述の「硬さ」が気になるようになったからだ。

「GR-XIII」が装着されたメルセデス・ベンツの電気自動車「EQE」へ乗った際には、静粛性の高さや後席の乗り心地のよさに驚いた

「GR-XIII」が装着されたメルセデス・ベンツの電気自動車「EQE」へ乗った際には、静粛性の高さや後席の乗り心地のよさに驚いた

2トンを超えるBEVの重量を支えつつ、コンフォート性を追求するという相反する性能を両立させるのは至難の業だ。さらに「GR-XIII」は軽量化にも成功しており、バネ下重量の軽減という点では乗り心地にメリットがある。しかし、軽い構造で重い車重を支えるためには、相応の剛性が必要となる。その剛性が、軽量なクルマに履かせた際には「硬さ」として表れてしまうのではないかと考えられる。

重量級のクルマをベースに開発され、そこから各サイズへ展開したと仮定すれば、この特性の出方も説明がつくだろう。

路面そのものがきれいになったかのような錯覚を覚えさせるほど、スムーズな走りに長けている「レグノ」。最新の「GR-XIII」もそのDNAを継承している。

過去を振り返ると、歴代「レグノ」も大型車を主眼に置いてきたように、「GR-XIII」もまた、重量級のBEVや大型セダンなどに最もふさわしいプレミアムタイヤであると感じられた。

内田俊一
Writer
内田俊一
1966年生まれ。AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を生かしてデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。長距離試乗も行いあらゆるシーンでの試乗記執筆を心掛けている。クラシックカーの分野も得意で、日本クラシックカークラブ(CCCJ)会員でもある。
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桜庭智之(編集部)
Editor
桜庭智之(編集部)
自動車専門メディアで編集者として10年間勤務した後「価格.comマガジン」へ。これまで、国産を中心とした数百の新型車に試乗しており、自動車のほかカーナビやドラレコ、タイヤなどのカー用品関連も担当する。
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