国内外の自動車メーカーやヘリテージカー専売店が集う自動車ショー「AUTOMOBILE COUNCIL (オートモビル カウンシル)2016」が、2016年8月5(金)〜7日(日)の期間、千葉の幕張メッセで開催されている。ここでは、本イベントの会場で初披露された最新モデルや、マニア垂涎のレアなクルマの数々をメーカー別に紹介しよう。
旧モデル、最新モデルが交じり合う新しいコンセプトの自動車ショー「AUTOMOBILE COUNCIL 2016」の様子をレポートする
1966年に登場した初代(E10型)「カローラ」。1.1リッターエンジンを搭載し、ライバルの日産「サニー」と激しい販売競争が繰り広げられた
1972年に登場した2台目(TE27型)「カローラ レビン」。115馬力を発生する直列4気筒DOHCエンジンは排気量1588cc。ボディ重量855kgは、今の感覚では驚異的な軽さだ
「カローラ レビン」のインテリア。無骨で黒一色の男性な空間からは、当時の自動車文化の雰囲気が感じられる
1979年登場の4代目(TE71型)「カローラ 1600GT」。シリーズ初の四灯ヘッドランプが特徴。セダンボディではFRレイアウトを採用する最後のカローラでもあり、ラリーでも活躍した
現行型の「カローラ アクシオ 50リミテッド」。シリーズ50周年を記念した特別モデルだ。初代カローラに採用されていたクロスをモチーフにした赤いシートが特徴
1965年に登場したプリンス自動車のレーシングカー「R380」。翌年、日産自動車と合併し「ニッサン R380」となった
1964年のプリンス自動車「スカイラインGT S54A-1型」。同年に開催された第二回日本グランプリでポルシェ「904GTS」を追い越した伝説を持つ
1968年に登場した3代目(KPGC10型)「スカイラインGT-R」。いわゆる“箱スカ”。今でも非常に高い人気を誇る
今秋発表される予定の次世代型「インプレッサ」。そのプロトタイプが展示されていた
1966年に登場した「SUBARU1000」は、軽くシンプルに、という旧・中島飛行機の設計思想がふんだんに盛り込まれた名車だ
「SUBARU 1000」や「SUBARU ff-1」などに搭載された「EA52」型エンジン。水冷水平対向4気筒OHVで、最高出力55馬力を発生する
スバルのルーツとなる旧・中島飛行機の2列星型14気筒エンジン「栄」。旧海軍の「零式艦上戦闘機(通称“ゼロ戦”)」や、旧陸軍の「一式戦闘機(通称“隼”)」に搭載され、シリーズとして2万基以上生産された。写真は昭和18年製造の「二式一一五〇馬力発動機」で、離昇出力1130馬力を誇る
1962年にホンダの4輪自動車進出にともなって開発した軽自動車スポーツカー。諸事情あり発売はされなかった。写真は、2012年に復刻モデルとしてホンダ自らの手で作られたもの
1963年に登場した「S500」のエンジンを拡大した「S600」。排気量606ccの直列4気筒DOHCエンジンは57馬力を発生する
軽自動車規格で作られた現行モデルの「S660」。オープンボディのスポーツカーである「S360」や「S600」の基本コンセプトを継承していることがわかる
「ロードスター」のリトラクタブルハードトップモデルとなる「MX-5RF」は、すでに国内でもファンイベントで公開されているが、一般公開イベントとしては、今回が初のお披露目となる
「MX-5RF」のトランクは入り口が狭いものの、深さや奥行きはそこそこある
展示車両はニューヨークで披露されたものなので、左ハンドル仕様だった。インテリアは「ロードスター」とあまり変更がないように見える
昨年の東京モーターショーで好評だったデザインスタディの「RX-VISION」も展示。今回はインテリアまでのぞきこめるように間近な位置に展示されている
1960年に登場した2人乗りの軽自動車「R360 クーペ」。前後のガラスが広くとてもキュートなデザインだ
1969年に登場したマツダ初のFFモデル「ルーチェロータリークーペ」。今見てもとても美しい形状で、マツダのデザインのルーツを見る思いがする
ロードスターのホットモデル「ABARTH 124 spider」が国内初披露された。1.4リッターの直列4気筒マルチエア 16バルブ インタークーラー付ターボエンジンは、170馬力を発生する
フロントライト周辺のデザインに、往年の「FIAT 124スパイダー」の面影を感じる。なお、国内には6速MTとATモデルが投入される。いずれも右ハンドルとなる
マクラーレンのラインアップでも随一の快適性が魅力のGTカー「570GT」が国内初披露
ドアの開閉や横に開くリアハッチのガラス、静音にこだわった専用のタイヤなど、使いやすさに大きな配慮がなされている。ラゲッジスペースは220リッターの容量がある
今回が第1回となったこの「AUTOMOBILE COUNCIL 2016」だが、新車やコンセプトカー主体の「東京モーターショー」、カスタムカー主体の「東京オートサロン」とはまた別の、歴史的な名車と、新しいクルマの展示が融合したユニークなものだ。なお、展示車の中には、「マクラーレンF1」や「トヨタ2000GT」、白洲次郎や吉田茂が愛用していた「ベントレー」や「ロールス・ロイス」、アイルトン・セナの乗っていた1985年型「ロータス97T」、著名な自動車雑誌編集者だった小林彰太郎氏がみずからレストアしたという「ブガッティT23」など、きわめて貴重なクルマも展示されていた。それらについても後日情報を追加したい。