レビュー
JT初の高温加熱式タバコのライバルは、同じ周辺加熱式の「グロー」だった

「プルーム・エス」と「グロー」を比較! それぞれどんな人に向いている?

「プルーム・エス」(左)と「グロー」(右)。「グロー」は「シリーズ2」という新デザインの機種が発売されているが、機能は同じだ

JTは2019年1月、低温加熱式タバコ「プルーム・テック・プラス」と同時に、同社初となる高温加熱式タバコ「プルーム・エス(Ploom S)」を発売した。「プルーム・エス」は「グロー(glo)」(BAT)と同様、専用スティックを周辺から加熱する「周辺加熱式」を採用しており、両機種はライバル関係にあると考えていいだろう。そこで今回は、「プルーム・エス」と「グロー」を比較。それぞれどんな人に向いているか考えてみた。

「プルーム・エス」と「グロー」を比較! 「加熱温度」「連続使用可能本数」「フレーバー数」がかなり違う

周辺加熱式という点については共通している「プルーム・エス」と「グロー」だが、「加熱温度」「連続使用可能本数」、専用スティックの「フレーバー数」など、タバコデバイスとして運用するうえでポイントとなる内容は大きく異なる。

1.加熱温度は約40℃の差。加熱式特有のニオイがより少ないのは「プルーム・エス」

「プルーム・エス」の加熱温度は約200℃なのに対し、「グロー」の加熱温度は約240℃で、その差は約40℃。加熱温度が高いほど喫味は強くなるので、「グロー」のほうが約40℃分も喫味が強いことになる。これは大きな違いだ。

ここで注目したいのが、「プルーム・エス」の加熱温度が約200℃に留められているということ。これは、ニオイの問題に配慮した結果だろう。というのも、タバコ葉は加熱すると200℃周辺でニコチンを気化させるようになり、それ以上温度を上げると、喫味は強くなるがニオイも強くなる。200℃あたりが、ある程度の喫味の強さを確保しつつ、ニオイが気になる手前の温度なのだ。つまり、「プルーム・エス」はニオイの軽減を重視した設計の機種であり、「グロー」は喫味の強さを優先した設計の機種だと言える。

加熱温度に40℃もの差があるため、喫味やニオイの出方が大きく異なる

加熱温度に40℃もの差があるため、喫味やニオイの出方が大きく異なる

2.「グロー」の連続使用可能本数は、「プルーム・エス」の3倍

「プルーム・エス」のフル充電での連続使用可能本数は10本だ。いっぽう、「グロー」はフル充電から30本連続使用できるので、その差は3倍。そのため、出先での使用が多い人やちょこちょこ充電するのがわずらわしいという人なら、「グロー」が向いているだろう。逆にデスクワーク主体で、充電環境が身近にあるというのなら、「プルーム・エス」でも問題ない。喫煙量が1日10本程度という人も同様だ。「プルーム・エス」の場合、出先で充電できるようにモバイルバッテリーと一緒に持ち歩くという手もあるが、携帯性は悪くなる。

「プルーム・エス」と「グロー」は大きさも重さも同程度。どちらも手のひらサイズで持ちやすく、単体での携帯性には大きな差はない

3.フレーバー数は先駆の「グロー」が圧勝

「プルーム・エス」は2019年1月に発売されたばかりということもあり、2019年2月現在、フレーバーは「メビウス」ブランドで3種類(レギュラー1種類、メンソール2種類)しかない。ただ、フレーバー数が少ないことは欠点ではあるものの、これに関しては今後十分拡充の可能性はある。

その点では、「グロー」は先行している分、専用スティックの銘柄は「ケント」と「ネオ」の2種類があり、味の選択肢は多い。初期から存在した「ケント」ブランドは10種類(レギュラー2種類、メンソール8種類)、後発銘柄の「ネオ」でさえ8種類(レギュラー2種類、メンソール6種類)もある。合計18種類の中から好きな味わいを選べるのは大きなアドバンテージだ。

「プルーム・エス」の専用スティックは「タバコスティック」という名称だ。加熱式タバコ特有のニオイが苦手でやむを得ずメンソール系を選んでいるという人は、加熱式特有のニオイが少ない「プルーム・エス」で今一度レギュラーのおいしさを体験してほしい

「グロー」専用スティックである「ネオスティック」。「ケント」は色で見分けるのも大変なほど種類が多い。コンビニや小規模タバコ店などで全種類取り扱っているところは少ないようだ

「プルーム・エス」と「グロー」を吸い比べてみた

両機種の違いを確認したうえで、改めて「プルーム・エス」「グロー」の吸い心地を比較してみよう。

まずは「プルーム・エス」。蒸気量は多くなく、高温加熱式タバコの中で1番ニオイが少ない。締め切った室内でも、2、3本程度なら周囲の人間も気にならないレベルだろう。ただ、加熱完了してすぐは味が弱く感じるなど、タバコデバイスとしては少々クセがあり、おいしく吸うためにはコツを覚える必要がある。

前半はゆるめにゆっくりと吸い、30秒後くらいから徐々に強めにすばやく吸うという作法がこの「プルーム・エス」には適している。吸引時間を長くすると途端にスティック内の空気が冷えてしまい、味が出なくなる。さらに短いインターバルもよくない。最低でも10〜15秒間は間隔をあけて吸うことで、タバコ葉に熱が十分行きわたり、芳醇な「メビウス」の香りとともにしっかりとした喫味を楽しむことができる。このタバコ葉本来の繊細な味や着香具合を感じる吸い心地は、慣れるとクセになるはずだ。

ラウンドした形状が持ちやすい「プルーム・エス」は、やわらかい味わいを出すのが得意だ

ラウンドした形状が持ちやすい「プルーム・エス」は、やわらかい味わいを出すのが得意だ

いっぽう、「グロー」も蒸気はそんなに多くないものの、喫味の強さが違う。なかでも「ネオ」のレギュラー系での深みは、紙巻きタバコに近い満足感を感じることができる。「プルーム・エス」との違いはやはり、この240℃という加熱温度の高さからくる「焦げ感」だろう。ただその分ニオイは強いので、締め切った室内での喫煙には適さない。

なお、メンソールの場合は特有の刺激で、「プルーム・エス」との差はあまり感じられなくなってしまう。そのため、「グロー」のタバコデバイスとしての実力を味わうには、「ネオ」のレギュラー系を吸うのが最適だと改めて感じた。ロースト感と重みを感じるその味わいは、このネオスティックの細さを考えると驚異的な吸い心地だ。

タバコ感をしっかり感じさせてくれる「グロー」

タバコ感をしっかり感じさせてくれる「グロー」

ニオイを抑えたいなら「プルーム・エス」、タバコらしさを求めるなら「グロー」

「プルーム・エス」と「グロー」を比較した場合、ニオイが圧倒的に少ないのは「プルーム・エス」なので、ニオイに配慮が必要な環境で使用することが多いなら、「プルーム・エス」が向いている。「グロー」に比べると喫味の弱さは否めないとはいえ、ニオイを強力に軽減しているのにこれだけの喫味の強さを実現していることに、むしろ喫煙者は感謝すべきレベルだと感じる。

ただし、紙巻きタバコユーザーがいきなりスイッチする場合、味を出すのにコツがいる「プルーム・エス」は向いていないだろう。「メビウス」風味が大好きな人ならともかく、コツを覚える前に断念してしまう可能性が高い。そのため「プルーム・エス」は、普段から加熱式タバコを吸い慣れている人にこそ向いている機種だと言える。

いっぽう「グロー」は、「ネオ」ブランドを使用することで強い喫味を味わえるのが、最大のアドバンテージになる。味を出すのにもさほどコツは必要なく、加熱式タバコにタバコらしさを求める人なら、迷わず「グロー」を選ぶべきだ。また、気分によってフレーバーを変えたいという人にとっても、「グロー」のネオスティックのバリエーションの豊富さは大きな魅力となるだろう。

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清水りょういち

清水りょういち

元「月刊歌謡曲(ゲッカヨ)」編集長。今はめおと編集ユニット「ゲッカヨ編集室」として活動。家電や雑貨など使って楽しい商品のレビューに命がけ!

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