こんにちは。ガンプラマニアのポッチです!
ガンプラを塗装される方ならきっとご存じの「ガンダムマーカー」。マジックのように手軽に部分塗装できるペン型ツールです。「ここだけ部分塗装したいな」と思ったときに手早く塗ることができるため、私もよく利用しています。
5月に発売された新作のガンダムマーカーEXは2色展開
今回紹介するガンダムマーカーは、2019年5月17日にGSIクレオスより出荷された「ガンダムマーカーEX」という新商品で、ラインアップされたカラーは「ニューホワイト」と「シャインシルバー」の2色になります。
新発売のガンダムマーカーEXは赤い帯のパッケージ
こちらは従来のガンダムマーカー。このように今までのガンダムマーカーは黄色い帯になっているため、購入の際には間違わないようご注意を!
今回検証してみようと思い立ったのには理由があります。従来の「ガンダムマーカー ガンダムホワイト」は下地が暗い色だった場合、何度も重ね塗りしないと下地の色が透けて見えてしまうという弱点がありました。これは「黒い下地の上に白は乗りづらい」のが原因で、ある程度仕方のない部分ではありました。
しかし、新作のガンダムマーカーEXなら改善されているのではないか!? そう思い、今回じっくりと検証してみることにしました!
外観を比較。上が「ガンダムマーカー ガンダムホワイト」、下が「ガンダムマーカーEX ニューホワイト」
ペン自体の太さは同じでした
ランナーに塗ってみた画像。左が「ガンダムマーカー ガンダムホワイト」、右が「ガンダムマーカーEX ニューホワイト」
強めに塗ってみた状態。ガンダムマーカーEXのほうが下地の隠蔽力(いんぺいりょく)にすぐれているのがわかります
まずはランナーに直塗りして実験してみましたが、この時点でガンダムマーカーEXニューホワイトのほうが色が乗りやすい結果に。
それでは実際に完成品のガンプラに塗ってみようと思います。
選んだのは「HGガンダムアストレイブルーフレームセカンドL」。このガンプラは手首パーツの指が色分けされておらず、指の外側をホワイトで塗り分ける必要があります
画像左が従来の「ガンダムホワイト」で、右が「ニューホワイト(ガンダムマーカーEX)」で1回だけ塗ってみた状態です
2回塗ってみた状態。左のガンダムホワイトでは下地がうっすらと透けて見えますが、ニューホワイト(ガンダムマーカーEX)ではこの時点で下地がほとんど見えなくなりました
短時間で塗ることができるので、かなり楽に塗り分けることができました
次にチョイスしたのは2011年に発売された「HGUCドライセン(ユニコーンVer.)」。「機動戦士ガンダムUC」に登場する、ネオジオンの「袖付き」と呼ばれるモビルスーツのガンプラになります。いわゆる「袖付きのガンプラ」は袖部分をホイルシールで補うことが多く、今回の「ガンダムマーカーEX ニューホワイト」を使用するのに最適なガンプラになっています。
HGのドライセン(ユニコーンVer.)は完成度が高くプロポーションに秀でているものの、袖部分の色分けについてはすべてシールを使うガンプラになっています
色分けされていない部分がこちら
キットでは袖部分のシールが付属しますが、今回は「ガンダムマーカーEXニューホワイト」を使って実験したいと思います
まずはキット付属のホイルシールを貼った状態のドライセンから
このように、シールだと結構目立ちます
袖部分のシール
チャチャっと「ガンダムマーカーEX ニューホワイト」で塗ってみた状態がこちら。重ね塗りせずとも、1回でここまで色が乗りました
左がシールを貼っていない状態。右が「ガンダムマーカーEX ニューホワイト」で塗装後、はみ出した部分を黒いマーカーで塗ってみた状態です
袖部分をアップで。10分程度でここまで塗り分けることができました
「シール」状態と「ガンダムマーカーEXで塗った」状態を比較
暗い色のパーツの上にも問題なく色が乗りました。これは「袖付き」のガンプラには最適すぎるマーカーで間違いないでしょう……!
このガンダムマーカーEXニューホワイト、実力は確かなようです。ここからは、いろいろな下地色のガンプラで実験してみようと思います!
こちら「HGジンクスIII(アロウズ型)」。本来、枠内のパーツはほぼ全面に白いシールを使います
白いシールをはがし、「濃い赤」の上に「ガンダムマーカーEXニューホワイト」を塗ってみます
下地の赤が濃いため2、3回塗り重ねましたが、キレイに色を乗せることができました
パーツの角ばっている部分には色が乗りにくいのですが、数回重ね塗りするだけで下地がまったく見えなくなります。これはすばらしい……!
どんどんいってみます。次は「HGUCアンクシャ」の腰部分で実験。ここは濃い緑の上に白いシールを貼る個所になっています
左がシールを貼っている状態。右がシールをはがし、ニューホワイトを塗ってみた状態です
「HGUCギラ・ズール(親衛隊仕様)」の給弾マガジン中央の白い部分もシールを使う仕様でしたが、このように問題なく塗装できました(中央の黒い部分はスミ入れペンで黒く塗ってあります)
また、このようなマーカーのペン先で塗るには細すぎる場合は
ガンダムマーカーの中身を塗料皿に出し、筆を使えば「ガンダムマーカーのペン先でははみ出してしまうような小さな部分」を塗り分けることができます。マーカー内の塗料を出す際は、ペン先を押し当てすぎるとドバっと一気に出てしまう可能性があります。押し当てすぎず、慎重に塗料皿に出すようご注意を!
筆を使って塗ってみた状態がこちら。一度塗りしかしていませんが、下地が透けることはありませんでした。「ガンダムマーカーを小皿に出してから筆で塗る技法」は従来のガンダムマーカーでも利用できる小技なので、細かな個所の塗装には非常におすすめです!
ニューホワイトの実力がわかったところで、次はシャインシルバーを検証してみます。
「BB戦士 劉備ガンダム」のツノ部分は光沢感のあるシルバーのシールを使いますが(画像上)、左のツノを従来のガンダムシルバーで、右のツノをシャインシルバーで塗り分けてみました
従来のガンダムシルバーで二度塗りしてみた状態
今回のシャインシルバーで二度塗りしてみた状態
隠蔽力が上がっているようにも思えますが、塗り方の問題もあると思うので実際そこまで変化がないようにも感じました。特徴としては色合いが変わっており、シャインシルバーのほうは従来品よりも粒子がかったような濃い色に変化しているように思えます。
「RX-零丸 神気結晶」の苦無(クナイ)の刀身に使用
こちら「HGガンダムアストレイレッドフレーム フライトユニット装備型」の武器、ガーベラ・ストレート(刀)。キットでは光沢感のあるシールで色を補う部分なのですが、ここをシャインシルバーで塗ってみることにします
色合いは従来のガンダムシルバーから変化していますが、ニューホワイトほど劇的な変化はないように思えました
今回使用したガンプラでディスプレイ。「兜」や「刀」といった部分で実験してみましたが、スラスター(バーニア)や装甲色に塗ってみてもおもしろいと思います!
いかがでしたでしょうか。実験して感じたのは、特に「ガンダムマーカーEX ニューホワイト」の出来には驚くものがあり、下地が暗い色でも数回、場合によっては1回塗るだけで色が乗った点です。
「時間をかけずササッと塗れてしまう」ため、忙しい方や作業効率を上げたいモデラーさんに最適なガンダムマーカーに仕上がっていると思います。ガンプラのみならず、時代とともに模型ツールも進化しているようですね。価格も安いので、気になるモデラーさんはぜひ一度試していただきたい! 個人的に非常におすすめです。
ガンプラレビューサイト「ポッチのガンプラ+」の管理人でガンダムマニア。都内で出版・コンサル系の会社を経営しております。【ポッチのガンプラ+】https://gunplapocchi.com/