こんにちは、ギタリストの高村です! 今回は「これからギターを始めよう!」と意気込む皆さんを対象とした「初めてのギター選び」について語りたいと思います。
私は普段、自分のギター教室「ギターの処方箋TAKAMURA」(神奈川県藤沢市)でギター講師としても活動しています。毎日多くの生徒さんを観察してきた私ならではの視点で、「後悔しないギター選びのポイント」をご紹介しましょう。エレキとアコギの両方を取り上げますが、共通点も多いので、まずはその部分から話していきます。
「ギターを始めた人の9割が1年以内に挫折して、ギターから離れてしまう」
↑これは、世界的ギターメーカーであるFender社の独自調査による発表内容です。かなり衝撃的な数字ですよね。ほとんどの人が挫折してしまっているというのですから……。ギターを始めたばかりのころは誰しもやる気に満ちあふれているのに、なぜこのように悲しい結末を迎えてしまうのでしょう?
私なりに理由を考えてみました。ギターという楽器は、ほかの楽器に比べて手軽なイメージがあり、楽器本体の値段も比較的手頃なほうです。かつボーカルにならぶバンドの花形ポジションなので、多くの人が「やりたい!」と思うきっかけはあるようです。
ただ、始めてみて思い知るのです。「思ったよりも難しい」という現実を……(笑)。教則本を買ったり、無数にあるレクチャー動画を見て頑張るものの、思ったように演奏できるようになるには、それなりの年月が必要。そして、思うように演奏できない日々が続くと、モチベーションが徐々に低下していき、「自分には向いていなかったんだ」と、悲しく散っていくという構図ではないでしょうか……。
たとえばコレ。ほとんどの初心者が最初にぶつかるハードル「Fコード」の壁です。「Fコードが押さえられるようになれなくて挫折」という人は多いですよね
Fender社はその理由を「学習機会の問題」と結論づけましたが、私もその通りだと思います。要するに、独学よりはちゃんと習えば挫折しづらいということです。実際、私のギター教室に初心者で入会した生徒さんたちのほとんどが、1年以上ギターを楽しく継続されていますから、これは正しい結論だと思います。
ただ、習っていない人は全員挫折してしまうのかといえば、そんなことはありませんよね? 独学だけでプロにまでなってしまう人もいます。では、その両者を分かつものはなんなのでしょうか。私は、「モチベーション維持」が鍵だと思っています。モチベーションが保てないから、ちょっとした壁にぶつかっただけで諦めがちということです。
音楽教室に通っている人が挫折しづらい理由も、レッスンを通して定期的にモチベーションが回復するからだと思っています。日常が忙しいと、ギターに対する熱量が下がっていきますが、定期的にレッスンが設定されていることで、その熱量が復活するのです。そして、モチベーションさえ高く保たれていれば、やめるきっかけもあまりありません。「やる気があるのに、やめる」というのは、完全に語義矛盾ですから(笑)。
で、ここからが本題ですが、私は「ギター選び」もモチベーションに大きく関わる部分だと思っています。「プロが教える、初めてのギターの選び方」というタイトルなので、「これはやめておけ!」とか「これが絶対にいい!」と断言するような記事を期待されるかもしれませんが、この記事にはそういった話は出てきません(笑)。
なぜなら、万人に当てはまる「いいギター」「悪いギター」はなく、あるのは「やる気にさせてくれるギター」と「やる気が削られるギター」だけだからです。しかも、それは1人ひとり全く異なるのです。ということで、本記事は「あなたをやる気にさせてくれるギターの選び方」という方向で進めさせていただきます!
ちなみに、Fender社の発表では、挫折せずに残った1割の人たちは、「のちに平均7本のギターを所有する」らしいです(笑)。つまり、1年以上ギターを続けることに成功した人は、どハマりして楽しみ続けるということです。これを読んでいる読者の皆さまも、ぜひこの1割を目指しましょう!
さて、ここでちょっと想像していただきたいのですが、とても気に入っている洋服があるとします。その服を着て出かけるときの気分はどんなでしょう? 1日中、気分よくいられそうですよね。逆に、店員さんにすすめられるがまま買ったものの、冷静に考えると自分のセンスには合わない服だったとしたら、どうでしょうか? 1日中テンションが上がらなさそうですよね。
ギターもそれと同じです。自分の好みに合わないギターを買ってしまうと、テンションが上がらないのです。たとえば、ギター経験者の友人が「絶対にこっちのギターにしたほうがいい」とアドバイスしてきたとします。失敗してほしくないという気持ちから、このようアドバイスしてくれるのですが、すすめられたギターがあなたの趣味と少しズレていたとしたらどうでしょう? 先ほどの例と同じで、日々の練習に向かうモチベーションが上がりません。また、楽器屋の店員さんに「そちらのギターよりこちらのギターのほうが初心者には向いていますよ」と言われるパターンも同じです。
どんなに初心者にオススメのギターだったとしても、本人が気に入らなければ意味がありません。逆に気に入ったギターであれば、仮にちょっと弾きにくいギターであったとしても、「好き」の力で練習を頑張れます。ですので、人がなんと言おうと、最後は自分の感覚で選択しましょう! これがギター選びにおけるいちばんの秘訣です。
もちろん弾き続けているうちに、少しずつギターの好みが変わっていくかもしれません。そのとき、「なんでこんなギターを選んじゃったんだろう?」と思うかもしれません。でもそれは結果論で、そのときの自分には必要なギターだったのです。その経験があったから、次の好みが生まれたのであって、好みが変わったなら、そのときまた新しいギターを購入すればいいのです。
そして、月日は流れ……気づけばFender社の言うように、7本くらいギターを購入することになっているという流れです(笑)。
自分の気に入ったギターを買いましょうと言いましたが、あまりに安いギターだけは避けたほうが無難です。安いギターが悪いと言っているわけではなく、入門者にはそのギターの良し悪しを判断できる目や耳がないため、粗悪品をつかんでしまう可能性があるということです。
ある程度ギターを弾き続けてきた人であれば、「安いけど悪くない」みたいな判断ができますが、入門者には比較材料がないため判断ができません。ですので、金額の部分でその危険を回避しておきましょうという話です。
実際、金額が高いほど材質や作りがよくなっていきますので、ハズレを引くリスクが減ります。では、入門者が購入するギターの価格は、どれくらいを目安にすればいいのでしょうか? いろいろな意見があるとは思いますが、個人的には3万円以上がひとつのラインだと思っています。これはエレキにしてもアコギにしても同様です。
これまでにたくさんギターを見てきましたが、3万円を境に品質が安定していく印象があります。もちろん、1〜2万円台のギターの中にもそれなりに使える個体はありますが、それに出会える確率は3万円以上のギターに比べてかなり低くなります。
また、3万円を切るギターは作りが雑なものも多く、演奏に支障が出るケースがあります。特にネック周りにその傾向が強く、チューニングが合わなかったり、フレットの処理が雑なことにより手を痛めてしまうこともあります。
1万円台のギターのフレットをアップで撮影した画像。フレットの端をただ切り落としただけになっているので、この部分が手に引っかかってしまったりします
もし上達しない理由がギター本体にあったとしたら……。考えるだけでも怖い話ですよね。ほかにも安いギターの落とし穴があります。それは、練習していて何かしらの壁にぶつかったとき「そんなにお金をかけたわけじゃないし、やめちゃおっかな……」と、金額がやめる口実になりかねないということです。どんなことでもそうですが、コミット量で得られる結果は変わってくるものです。そういった意味でも、最低3万円くらいは出しておいたほうが、明るい未来につながると思うのです。
ここまでのセオリーにならい、実際に楽器屋さんに行って、気になるギターを数本まで絞ったとします。次はこの中から1本を選ぶことになるわけですが、どういう基準で選んだらいいでしょうか?
その答えは、「店員さんに演奏してもらい、客観的に聴いてみる」です。いくら入門者といえど、どちらの音が好きかくらいは判断がつくと思います。正解はないので、現時点でピンとくるほうを選べばいいのです。そうやって自分の耳で選べば、より愛着が湧くと思いますよ!
さて、ここからは具体的な選び方に入っていきます。「好きなギターを選びましょう」とは言いましたが、自分の演奏したいジャンルとかけはなれたギターを選んでしまっては、結局モチベーションが下がってしまいます。そこで、「ギターの種類」と「向いている音楽ジャンル」を簡単に解説しましょう。
まず、アコースティックギターから。2種類のタイプがあるということを知っておきましょう。鉄の弦を張るタイプと、ナイロン製の弦を張るタイプです。
左がナイロン弦、右が鉄弦を張ったアコギ
一般的に「アコギ 」と言って認識されているのは「鉄弦」の方だと思います。ピックを使ってコードをジャカジャカとかき鳴らしたり、メロディと伴奏を複数の指を使って演奏するソロギターなど、幅広く使われます。
対して、ナイロン弦の方は「クラシックギター 」とか「ガットギター」などと呼ばれ、ピックでジャカジャカかき鳴らすような使い方はあまりしません。主にクラシックで使用されることが多いですが、ボサノバギター、ジャズギター、ソロギターなどにもよく使われます。
ちなみに私の経験上のアドバイスですが、鉄弦のアコギを購入する際には、ボディサイズにも注意するといいでしょう。大きければ大きいほど音量や音の深みが増し、小さいほど軽快なサウンドが得られる傾向があるのですが、ここで注意したいのは演奏性です。
こちら、左がMartin「D-28」で右が同じく「0-18」。同じアコギでも、大きさにかなり差があることがわかりますね
上記の写真にある「D-28」のようにボディが大きなギターの場合、小柄な人がかまえると右肩が上がってしまいます。短い時間であれば特に問題ありませんが、長時間演奏を続けると肩が痛くなってくることがあります。実際、私がそれで苦しみました……。Martin D-28を長く使用してきましたが、レッスンで毎日何時間も演奏していたせいで、慢性的な肩痛と凝りに悩まされ続けてきました。
日頃からいろいろなタイプのギターを演奏するため、最初は痛みの原因がわからなかったのですが、ある日もしかして……と思い、上の写真にある「0-18」という小ぶりなギターを使い始めたところ、今までの痛みが嘘がのようになくなったのです! やはり体格に対して大きすぎるギターというのは、体に負荷がかかるようですので、アコギの選定基準には「体格」という要素も少し入れられるといいかなと思います。
そのほか、「エレアコ」(=エレクトリックアコースティックギター)という種類のアコギもあります。エレアコというのは、エレキギターのようにスピーカーに接続することができるアコギのことです。将来的にライブ演奏やバンド活動をしてみたいと思っている方は、候補に入れてみてもいいかもしれません。ただ、エレアコを購入しなくても、ピックアップという装置を取り付けることでエレアコ化できますので、そこまで気にせず本当に気に入ったギターを選ぶといいでしょう。
エレキギターは、アコギ以上に種類があります。Fenderの「ストラトキャスター」とGibsonの「レスポール」が有名ですが、それ以外にも多種多様なモデルが発売されています。今回はざっくりと種類分けして解説しましょう。
<ソリッドギター>
ボディに空洞のないギターで、一般的にエレキギターと言って想像するのがこのタイプです。有名なストラトキャスター、テレキャスター、レスポールもこのタイプです。ロック、ブルース、近年ではジャズまでこなせるオールラウンダー。空洞のない板状のボディなので、さまざまなボディ形状が存在します。豊富な種類の中からお気に入りを探してみましょう。
<フルアコースティックギター>
ボディが空洞になっているギター。独特の甘い箱鳴りサウンドを持ち、主にジャズなどに使われます。なかにはGRETSCHのようにロックで使われるものもありますし、ファンキーな演奏に使われることもあります。
<セミアコースティックギター>
ソリッドギターとフルアコースティックギターの中間的ギター。一見空洞に見えるボディですが、ボディ中央にセンターブロックというソリッドギターと同じ構造を持ち、フルアコとはひと味違った箱鳴りサウンドが得られます。ジャズやフュージョン、ブルース、ロックまで幅広く対応します。
次は、「自分にあったギターの買い方」についてです。今回は「何を重要視するタイプか?」という切り口で、タイプごとに必要な知識を紹介していこうと思います。では、今回私が設定した人物タイプをご紹介します。
・堅実タイプ
・ブランド好きタイプ
・憧れ重視タイプ
・背水の陣タイプ
この4つです。ちなみに、今までこういう観点でギター購入について論じた記事は、世の中になかったはず(笑)。では、さっそくひとつずつ紹介していこうと思います。なお、ここで紹介しているギターはあくまでも参考程度にしてください。何度も言いますが、自分が気に入るかどうかが1番重要ですので、そこだけは忘れないでくださいね!
安くても「間違いない」買い物をしたいというあなたはこのタイプです。最初の1本だからあまり予算をかけたくないけど、安心な品質のものを選びたい。そんなあなたにイイのは、「大手日本メーカー」のギターです。
イメージ通りかもしれませんが、日本メーカーのギターは、安価なモデルでもとても優秀です。とりわけ有名なメーカーのギターは、大きな「ハズレ」を引く心配はないと思います。品質が担保されていることでモチベーションが上がるという人は、迷わずに有名な日本メーカーのものを選びましょう(ギターは木材でできていますので、同じ型番のギターでもサウンドに違いがあります。ここでは、あまりいい音が鳴らないギターのことを「ハズレ」と言っています)。
<堅実タイプが選ぶアコギ>
ここでは、3〜5万円といった価格帯で安心してできるメーカーをご紹介しましょう。「YAMAHA」「Morris」「Headway」「Ibanez」です!
特にヤマハのギターは本当に安心です。私も「FG720」(現行品は「FG820」や「FG830」)という当時3万円台だったギターを所有していますが、お値段以上にいいギターで今でもたまに弾いています。ちなみにヤマハの「FG」というタイプはボディが大きく、「FS」というタイプがスリムなモデルですので、体格に合わせて抱えやすいほうを選ぶといいでしょう。そのほかにも、上記にあげたメーカーの3〜5万円クラスのアコギであれば、長く安心して使えると思います。
<堅実タイプが選ぶエレキ>
こちらも、発想はアコギと同じです。先述のとおり、エレキはアコギと比べてさまざまなシェイプが存在しますので、この中から1番カッコいいと思うものを選びましょう。
私の場合、ストラトタイプのボディにある2つの角に憧れていたため(笑)、1本目は迷わずストラトタイプを購入しました。その後も角のあるギターばかり買ってしまいます。もし最初の1本で角のないギターを購入していたら、気分が上がらず挫折していたかもしれません。繰り返しになりますが、自分の憧れる気持ちを大切にしましょう。
3〜5万円で推せる日本メーカーですと、「Fernandes」「Pacifica(YAMAHA)」「Aria Pro II」「Bucchus」あたり。ジャズにチャレンジしたいなら、「Ibanez」のフルアコ、セミアコが安心です。
名前の通り、ブランド品を購入することでテンションが上がるタイプの方は、以下をご覧ください(笑)。ただ1本目のギターなので、高額なものに手を出すのはちょっと怖いと思います。そんなあなたに推奨できるギターメーカーをご紹介いたします。
<ブランド好きタイプが選ぶアコギ>
アコギと言えば「Martin」というイメージを持たれている方も多いのではないでしょうか? そんな憧れのMartinですが、実は10万円以下で手に入れられるモデルも存在します。その中でも、「Dreadnought Junior」は7万円台から購入できますので、入門者でも手が出しやすいでしょう。D-28などの大型ギターを少し小型化したモデルで、本格的なMartinサウンドが楽しめます。ヘッドに書かれたMartinのロゴが、モチベーション維持に貢献してくれることでしょう(笑)。
もうひとつ、「Taylor」のギターもアリです。Taylorも使用アーティストが多く、憧れのブランドのひとつだと思います。その中でもここであげたいのは「Academy Series」。このシリーズは「ビギナーが途中でギターをやめてしまわないように」というコンセプトで、ストレスなく演奏できるように開発されたそうです。ブランド品を持つ喜びを満たしてくれるだけでなく、初心者に配慮してくれるなんて最高ですね! 実売で9万円台と少しお高めですが、挫折を回避できるなら、安いと言えるかもしれません。
<ブランド好きタイプが選ぶエレキ>
エレキと言えば「Fender」。そんなイメージをお持ちの方も多いと思います。そこでオススメなのが、「Fender Made in Japan Traditional」シリーズです。Fenderに憧れるものの、USA製は高額で手が出ないという人にうってつけのシリーズです。
名前のとおり日本製で、値段はUSAの半額以下です。さすがに3万円台とはいきませんが、実売7万円台で憧れのFenderが手に入ります。品質はさすがMade in Japanといったところで、本家USAに勝るとも劣らぬ品質です。上級者になっても使い続けることができることでしょう。
また、「PRS SE」も推奨できます。高級ギターの代名詞的存在PRS(Paul Reed Smith)ですが、学生でも手に取れるようにと10万円以下のラインアップを用意してくれています。値段は実売価格で7万円台と、先ほどのFender同様、気合いの入った1本目としてイイんです。なんといってもネックのバードインレイがカッコいいので、間違いなくテンションが上がることでしょう!
好きなアーティストがいて、そのアーティストと同じギターを弾きたい! という願望をお持ちの方はこのタイプです。迷わずに好きなアーティストと同じギターを手に入れましょう。もちろんそのギターが高額で手が出ないということもあると思います。そういう場合は、形と色を同じものにしましょう。
このタイプは、どんなに周りから「このギターは初心者には向かない」と言われても、妥協してはいけません。なぜなら、あなたがギターを弾く理由は、そのアーティストのようになりたいからです。違うギターではモチベーションが上がりませんので、初志貫徹でいきましょう!
これは「高いお金を払っちゃったから頑張らなきゃ!」と気合いが入るタイプの人です(笑)。ちなみに私が結構そのタイプです。いい道具を買うことで自分を追い込み、元を取るために頑張らなきゃいけない状況を作り出す……そんなイメージです。
ただ、闇雲に高額なギターを購入して、失敗したくはないですよね。そこで安心して購入できる高級ギターメーカーを紹介してみようと思います。もちろん、背水の陣&ブランド好きの混合タイプもいると思いますので、そんなあなたに注目してほしいメーカーも書いてみようと思います。
<背水の陣タイプが選ぶアコギ>
このテーマで推奨できるメーカーは、「K.Yairi」「YAMAHA」「Morris」「Takamine」「Headway」あたりでしょうか。やはり国産ギターは品質のバラツキが少ない印象があります。この中ですと、私もK.Yairiのギターを持っていますが、3年間ほど毎日使っているにも関わらず、なんのトラブルもなく安定していい音を鳴らし続けてくれています。
ちなみに、上にあげたメーカーの高級ラインアップは、どれも高品質かつ高音質で安心して購入できます。どれを買っても失敗することはないと思いますが、見た目や音の好みは千差万別ですので、実際に見に行ってピンときたものを購入するといいでしょう。
続いて、背水の陣&ブランド好き混合タイプに注目してほしいアコギブランドは、「Martin」「Gibson」の2メーカーです。アコギの王様的な2大ブランドですので、所有欲はかなり満たされると思います。
特にMartin「D-28」とGibson「J-45」は多くの人が憧れるギターなので、どちらかを選んでおけば安心。ただ、MartinもGibsonも国産ギターに比べて若干品質にバラツキがあり、1本1本サウンドキャラクターが異なりますので、店頭で音を聴かせてもらってから購入することをオススメします。
<背水の陣タイプが選ぶエレキ>
続いて、同じ背水の陣タイプの方にご紹介したいのは、国内外のエレキギターハイエンドブランドです。「PRS」「Suhr」「Tom Anderson」「JAMES TYLER」「Sugi Guitar」「T’s Guitar」。もちろんこれ以外にも沢山のハイエンドブランドは存在し、すばらしいギターを多く発表していますが、個人的に特に品質が安定していると感じるブランドを書き出してみました。おそらくどれを買ってもかなり満足できると思います。
そして、背水の陣&ブランド好き混合タイプへのエレキ推奨ブランドですが……これはもう「Fender(USA)」「Gibson」、やっぱりこの2社でしょう!(笑)
数々の名演がこの2社のギターから生み出されていますので、所有した際の満足度はかなり高いと思います。ただし、個人的には若干の品質のバラツキを感じますので、店頭で音を聴かせてもらってから購入するのがベターです。
ということで、かなり長い記事になってしまいましたが、1本目の大切なギター選びの参考になれば幸いです。最後に、何度も口を酸っぱくして言いますが、最終的に何よりも大切なのは「自分が好きなギターであること」です。一般論は全く関係ありません。自分の感覚を信じて、最高のパートナーを見つけてくださいね!
藤沢市のギター教室「ギターの処方箋TAKAMURA」を運営するギタリスト兼講師。ギターと機材が三度の飯より好き。過去には機材メーカーに在籍し、全国で実演セミナーを開催していたほど。