レビュー
レゴブロックの「国際宇宙ステーション」、バンダイの「ちきゅう」

大型連休に作ってみたい、知的好奇心をくすぐる2つのキットに挑戦!

海洋研究の最前線で活躍する「ちきゅう」のプラモデル

ふたつ目はバンダイのプラモデル「1/700 地球深部探査船 ちきゅう」。「知の魅力を伝える理工系プラモデル」を展開する「Exploring Lab」シリーズの製品です。

「ちきゅう」は海洋研究開発機構(JAMSTEC)に所属する探査船で、海底油田の掘削などに用いられるドリルを使って海底からサンプルを採取し、そのまま船の上で分析する能力を備えています。2005年7月の完成から今年で15年目を迎えますが、現在も第一線で活躍しています。

完成した「ちきゅう」。船体中央のデリック(掘削やぐら)からドリルを降ろした状態を再現することができます

ガンプラを販売しているバンダイらしく、「ちきゅう」のキットも着色済みのパーツ構成とシールを使うことで、塗装をしなくても完成させることができます(もちろん塗装も可能です)。室内で塗装をすると塗料の臭いがこもってしまいやすいですが、色塗りが不要なので臭いの心配はありません。

「ちきゅう」はクリアを含む合計6色のパーツで構成されています。どことなくガンダムっぽさを感じる青、赤、黄の色合い

ただし、大半のパーツは接着剤が要らないスナップキット仕様ですが、一部の小さなパーツについては接着剤を使用します。「接着したほうが安心」ではなく「接着が必要」なので、忘れずに準備しておきましょう。

組立説明書の一部。数は多くないものの、船首のアンカーなど一部のパーツについては接着が必要です

組立説明書の一部。数は多くないものの、船首のアンカーなど一部のパーツについては接着が必要です

組み立てやすいものの細かいパーツが多いので注意

「ちきゅう」の作り方は一般的なプラモデルと変わらず、取扱説明書の手順通りにパーツを切り離して組み立てていきます。クリアパーツのスタンドから始まり、船体、ブリッジなどが集まった船首楼、そして船尾楼へと下から順に姿が現れていきます。

今まで軍艦ばかり作ってきた筆者が民間の船を作るのはこれが初めて。基本的にグレーばかりの軍艦とは違い、白い船体に緑色の甲板という色鮮やかな組み合わせがとても新鮮に感じられます。

ブリッジ周辺まで組み上げたところ。船首楼の左右に並ぶボートとダビッドも差し込むだけで簡単に組み立てられました

ほぼスナップキットなので作りやすさはあるものの、700分の1というスケールなので細かな部品はたくさんあります。特にブリッジ周辺にはアンテナやクレーンなど折損しやすいパーツが集まっているので、ピンセットも併用しながら焦らずひとつずつ組み立てるのが吉です。

船首楼から船尾楼まで組み立て終えたところ。ヘリコプターが降りるヘリデッキは柱を折らないよう注意しながら垂直に押し込む必要があります

船としての形ができあがったところで、いよいよ「ちきゅう」ならではの艤装(ぎそう)に進みます。

「ちきゅう」は船体中央のデリックから降ろした「ライザーパイプ」の中に「ドリルパイプ」を通していき、海底から最大7000mまで掘り進むことができます。JAMSTECのWebサイトによると、1本27mのライザーパイプは2500m分となる約90本、1本10m弱のドリルパイプは10000m分となる約1000本が常に搭載されているとのことで、キットの「ちきゅう」でもこれら大量のパイプが集まっている様子が再現されています。

パイプそのものはあらかじめ束ねられた状態でパーツ化されていますが、特にドリルパイプを設置する部分には棒状の突起が並ぶパーツが多用されています。力の入れ具合を誤ると簡単に折れてしまいそうなパーツを慎重に甲板へ押し込んでいきますが、ドリルパイプの収納場所が船体中央から後部にかけていたるところに用意されているので数が多く、根気のいる場面でした。

ライザーパイプの束を組み立てているところ。6本単位でひとつのパーツになったものを貼り合わせていく感じなので、この段階ではまだそれほど苦労しませんでした

上の画像で組み上げたパーツを船体に取り付けたところ。青い突起が並んだパーツは緑色の甲板に1枚1枚差し込んでいかなければならず、上の写真からこの写真までの工程で根気強さが求められます

印象的なデリックを取り付けて完成!

徐々に細かさが増していく「ちきゅう」でしたが、一番緊張したのが最後のデリック周辺の組み立てです。やぐらは青いひとつのパーツだけで成型されているものの、その中に組み込まれる折れやすそうな棒状のパーツとうまく位置を合わせながら差し込む必要があるため、慎重さが求められます。

海底下7000mという大深度掘削が可能な「ちきゅう」の能力を表現する重要な部分であるだけに、失敗しないようにいろいろな角度からパーツの合わせ具合を確認しつつ、なんとか組み上げることができました。

苦労の末に組み立て終えたデリック周辺。これを船体に取り付けたらほぼ完成です

苦労の末に組み立て終えたデリック周辺。これを船体に取り付けたらほぼ完成です

デリックを取り付けたら、海底下からの高圧水噴出などを抑える噴出防止装置の取り付け方を選びます。甲板上に置くこともできますが、せっかくなので掘削中の様子が再現できる方法を選びました。

本格的に再現するなら塗装をするのがいいですが、今回は塗装をせずに組み立ててみました。船体をぐるりと1周する喫水線付近の青い塗装の部分や構造物周囲の通路はシールが用意されているので、これを貼るだけでもある程度の再現度で「ちきゅう」を手軽に楽しむことが可能です。

なお、本キットには水転写式デカールも付属しています。本来は塗装した上で貼るのがいいと思われますが、これを貼ることで海洋研究開発機構のロゴやヘリデッキのマークなども再現できます。普通のシールよりも貼るのが難しいデカールですが、挑戦してみはいかがでしょうか。

完成した「ちきゅう」を左舷側から。スタンドの中央に置かれているのが噴出防止装置で、デリックから伸びたパイプはクリアパーツのプラ棒で再現されます

完成した「ちきゅう」を右舷後方から。船首から船尾まで構造物、デリック、クレーン、パイプ類などでびっしりと埋め尽くされていて、かなりの情報量があります

船尾付近のクローズアップ。ライザーパイプの中を通るドリルパイプは濃いグレーのパーツで表現されていて、甲板上の好きな場所に置くことができます

船首付近のクローズアップ。ブリッジ左右の通路などはシールで甲板の緑色が再現されているので、無塗装の状態でもそれなりの再現度を楽しむことができます

松村武宏

松村武宏

信州佐久からモバイル情報を発信するフリーライターであり2児の父。気になった格安SIMは自分で契約せずにはいられません。上京した日のお昼ごはんは8割くらいカレーです。

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