JTが展開する高温加熱式タバコデバイス「プルーム・エス」。高温加熱式ではあるが、「アイコス」や「グロー」に比べると加熱温度が低く(約200℃)、マイルドで上品な喫味と、ニオイが出にくいのが特徴だ。今回吸ってみるのは、「プルーム・エス」専用タバコスティック「キャメル」のフレーバーメンソール2フレーバーである。
写真左から「キャメル・メンソール・レッド」「キャメル・メンソール・イエロー」。各20本入り460円(税込)。CLUB JT オンラインショップ、全国 Ploom Shop 及び一部のたばこ販売店で先行販売中。2020年7月2日より全国発売となる
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「プルーム・エス」専用たばこスティックの「キャメル・レギュラー/メンソール」の味わいは?
ラクダのマークでおなじみ、紙巻きタバコでも人気の銘柄「キャメル」は、「プルーム・エス」用タバコスティックの中では、廉価版の役割を果たしている。490円ラインの「メビウス」は4種類(レギュラー1種、メンソール3種)で、30円安い460円の「キャメル」は今まで2種類のみだったが、今回の追加で同じく4種類(レギュラー1種、メンソール3種)となった。
今回発売となる「キャメル・メンソール・レッド」(以下、メンソール・レッド)と「キャメル・メンソール・イエロー」(以下、メンソール・イエロー)は、どちらも人気の高いフレーバーメンソールタイプである。それでは実際に吸ってみよう。
赤いラクダと黄色いラクダというのは、ポップで楽しい
レッドとはいうけれど、りんごの赤。パッケージ正面に書いてある通り、アップルフレーバーである。
箱を開けると、加熱前からしっかりりんごの香りがする。アップルというより、国産りんごの印象だ。「プルーム・エス」は必要最低限の加熱温度のため、強く早く吸うと味が出にくいので、ゆっくりと吸う。温かい蒸気を口の中にためて、そこから肺に勢いよく吸い込むことで、のどへのキック感も強くなる。
名前は素直に「キャメル りんご」でいいと思う
ひと吸いしただけで、ペパーミントの辛みがのど奥に広がり、その後にすりおろしりんごのようなジューシーな味と香りが口の中いっぱいに満ちあふれた。これはおいしい。アップルフレーバーは酸味が強すぎたり、アロマが強すぎるとケミカルな風味に感じてしまうものだが、これはちょうどいい。
ミントの爽快感とフルーツとしてのりんごのおいしさを甘酸っぱく感じながら、快適に吸うことができる。まさに日本人が好きなりんご味だ。これを嫌いと言う人はほとんどいないのではないか。
ただタバコ感は少なめで、どちらかと言うとベイプのリキッドのような爽やか重視の味仕立てだ。ニオイもメンソールとともにタバコ感を極限まで抑えている。
「メンソール・レッド」はまさに万人うけの味わい
こちらはイエローという名前の、シトラス(柑橘系)のフレーバーメンソール。シトラスは果肉メインで酸味を強調するか、果皮(ピール)メインでキリッと仕上げるかで印象は大きく変わるが、「メンソール・イエロー」は果皮重視だ。
まず、吸ってすぐにのど奥に広がる清涼感が来るところまでは同じだが、その後、グリーンの果皮のようなシャープなアロマがピリリと突き抜ける。スパイシーと言ってもいい、皮ごとライムを絞った時のような感覚である。酸味とほのかな甘味、スパイシーさが共存している。
最初は実におしゃれな味仕立てだと思った。香水に近い香り立ちが実に独特の風味だ。ただ吸い続けると、アロマ寄りであるがゆえに、少しクセが強すぎる感もあった。これは人を選ぶ難しい味仕立てだ。
ただ高級感もあるので、クセを好む人ならハマるかもしれない。ただこちらもタバコ感は少なめだ。
黄色いラクダは上級者向けかも
おいしいフルーツの風味を味わいたいと思う人なら、「メンソール・レッド」がおすすめ。ベイプリキッドを含めても、ここまで自然なりんご感はなかなか出せるものではない。吸い殻もりんご。つねにりんごに囲まれたい人におすすめだ。
いっぽう、「メンソール・イエロー」は人を選ぶ。が、そもそもタバコ自体が嗜好品である。初めはおいしくないと思っても、クセの強いタバコになれると、そこがかえってよくなってくるものでもあるので、達人を目指すならチャレンジしてみてほしい。
筆者はレッド派だ
※本記事は喫煙を推奨するものではありません。ご利用にあたっては、健康リスクなどをご考慮のうえ、注意・マナーを守ってご使用ください。
元「月刊歌謡曲(ゲッカヨ)」編集長。今はめおと編集ユニット「ゲッカヨ編集室」として活動。家電や雑貨など使って楽しい商品のレビューに命がけ!