「アイコスの専用たばこスティックの代わりに使用することでニコチン断ちができる」というノンニコチンスティックは、最近ではかなりの種類が出回るようになった。今回紹介するのは、茶カテキンを配合して特許を取得したノンニコチンスティック「CATE HEAL(カテヒール)」である。
東亜産業「カテヒール」。フレーバーはメンソールのみの1種類。20本入り418円(税込)
「タバコのように吸うことができるが、ニコチンは含まない」というのは、これまでベイプ(電子タバコ)の独壇場だった。そんな中、ほぼアイコスユーザー限定(「パルズ」も使える)だが、タバコ葉の代わりに茶葉を使用するという新発想で、2019年3月に禁煙・減煙シーンに颯爽と登場したのが、「ニコレス」(VUEN)である。
ニコチン断ちをしたいがベイプでは吸い応えが弱いと感じている人にとって、さながら「アイコス」を吸っているような重みのある蒸気を感じることのできる茶葉スティックは実に画期的だった。
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そして、現在のノンニコチンスティック・シーンはというと、種類は増えたが当たりはずれも多くなった。味や香りのクセが強すぎたりして、吸いづらいものも少なくない。はたして今回の「カテヒール」はどうなのだろうか。
「カテヒール」が使用している茶葉は、福建省武夷山産の「正山小種(紅茶の一種)」とのこと。茶葉スティックの中身はお茶なので、その葉にポリフェノールの一種・茶カテキンが入っていると思うが、「カテヒール」はその成分を強化しているそう。ただ、飲むのではなく蒸気を吸い込むものなので、効果のほどは定かではない。
左から、アイコス用たばこスティック、「ニコレス」、「カテヒール」。タバコ葉と色が違う程度で、構造はほぼ同じだ
箱を開けると、強めのメンソールが主体で、あまりお茶感は感じない。実際に加熱して吸い込んでみても、最初はクール感のあるメンソールが強めにのど奥に届くが、激辛まではいかないほどのバランスのよい清涼感だ。使われているのは紅茶の茶葉のようだが、感じるのは緑茶的なすっきりした風味。さながら緑茶配合でデオドラントするミントガムのような、爽やかな味わいだ。
ただ、茶葉スティックというのは、最初はよくても中盤以降から酸味が強くなったり、紅茶のクセが強くなったりと、最後までおいしく味わえないこともあるので油断はできない。しかし「カテヒール」は、吸い続けても多少酸味が強くなる程度で、おいしい範囲内にとどまってくれた。
これはかなり吸いやすい、おいしいニコチンゼロだと思う。「ニコレス」が紅茶/ほうじ茶寄りなのとは違い、緑茶系のおいしさでなじみやすい。
スルッと差さるスティック。日々行う作業なので、けっこう大事なポイントだ
クセのない味わい、すばらしい
「カテヒール」のレベルなら、さほど苦労せずにニコチン断ち/ニコチン減はしやすいと思う。2本に1本レベルなら、多くの人が可能なはずだ。とはいえ、完全移行は当人次第。ニコチン感がなくなるのでそれなりに難しいとは思う。それでも従来のノンニコチンスティックの中ではかなりおいしい部類に入るので、禁煙・減煙方向に向かいたい人ならば、試してみる価値はあるだろう。
※本記事は喫煙を推奨するものではありません。ご利用にあたっては、健康リスクなどをご考慮のうえ、注意・マナーを守ってご使用ください。
元「月刊歌謡曲(ゲッカヨ)」編集長。今はめおと編集ユニット「ゲッカヨ編集室」として活動。家電や雑貨など使って楽しい商品のレビューに命がけ!