「ドラゴンクエストビルダーズ アレフガルドを復活せよ」(以下DQビルダーズ)は、ブロックで表現された広大なアレフガルドの世界で自由にモノを作り、物語を紡いでいく“ブロックメイクRPG”というジャンルの作品。モノ作りがテーマではあるものの、ドラゴンクエストシリーズならではのRPG要素も盛りだくさん詰まっているので、シリーズ作品を一度でもプレイした人ならば“おっ!”と思う要素を随所に気付くはずだ。
1月28日発売で、プレイステーション 4版が7,800円(税別)、プレイステーション 3版が6,800円(税別)、プレイステーション Vita版が5,980円(税別)
プレイステーション4/3やPS Vitaで発売される「ドラゴンクエストビルダーズ アレフガルドを復活せよ」は、シリーズ最初のドラゴンクエストの世界観を再現した、アレフガルドという大陸が冒険の舞台となっている。
ドラゴンクエストでは、闇の王りゅうおうからの「もし わしの みかたになれば 世界の半分を やろう」という問いかけに対し、勇者が「はい」と答えてしまった後の世界。そこでは、りゅうおうの放つ魔の力がアレフガルドの世界を覆い、人間は日ごとにその数を減らしていた。かつては城塞都市として名を馳せたメルキドも、今は見る影もないほど。そんななか“アイテムを作り、町を作る”という、不思議な能力を持つ1人の若者がこの地に出現する。若者よ、その力を使いアレフガルドの各地に光を取り戻し、世界を闇に陥れた元凶であるりゅうおうを打ち倒すのだ!
世界各地にはモンスターがうろつき、人々は肩身の狭い思いをしながら暮らしている。そんなアレフガルドの地に光を取り戻し、世界を救おう
本作には、プレイヤーが主人公となり冒険を進めていくストーリーモードと、最初の大陸をクリアすると出現する“知られざる島”で思う存分モノ作りをやり込めるフリービルドモードが収録されている。そのうちのストーリーモードでは、最初に城塞都市メルキドの跡地を訪れることに。ボロボロに朽ちてはいるが、点在している石垣がその名残を感じさせてくれる場所だ。プレイヤーはここを拠点に町を作り、規模を広げながら行動範囲を拡大させていく。途中、ダンジョンらしき横穴を発見してモンスターと遭遇することもあるので、油断は禁物だ。物語を進めていくと旅の扉を使えるようになるので、新たな地へと旅立とう!
最初の目的は、メルキドの復興。町から一歩外へ出れば、モンスターがうろついている。荒れ地に建物を作り拠点としよう
荒廃してしまった世界を復活させるキーワードは、3つの要素だ。1つ目は“あつめる”で、モノ作りに必要な素材や地形を砕いたり、モンスターを倒すことで素材を“あつめる”ことができる。2つ目は“つくる”。採ってきた素材はそのまま使えるものもあるが、手を加え新たに“つくる”ことで、まったく新しいアイテムへと生まれ変わらせることが可能だ。そして3つ目が“たてる”。素材やアイテムを駆使して、建物を“たてる”のだ。しかし、いきなり建築するのは難しい。そこで、本作には“設計図”と呼ばれるアイテムが用意されている。図面通りにブロックを配置していけば、誰でも簡単に目的の建物を完成させられるのだ。
素材は世界中に転がっている。さまざまな場所へと出かけ、新たなる素材を集めよう
材料が揃ったところで、建築に着工しよう。どう建ててよいのかわからないときは、設計図を参考にしてアイテムを配置
ブロックで作った建築物が“建物”の条件を満たすと、主人公に経験値が入る。その条件は“ブロックによる2段以上の囲み”“松明などの明かり”“扉”の3つのみ。しかし、内装にこだわることで、より多くの経験値を獲得することができるのだ。
経験値を溜めてCAMPゲージがいっぱいになると、主人公はレベルアップして新たなレシピを覚える。さらに、それ以外にも町の人の話を聞いたり、特定の素材を入手したりしたときがレシピ習得のチャンス。世界をくまなく探索することが、新レシピ発見の鍵と言えよう。レシピを覚えて作れるようになるアイテムには、アイテムを保管しておくことができる収納箱や、シリーズおなじみの看板などがある。設置すれば、冒険や町作りがより一層楽しめるのだ。
簡素な建物でも経験値は入るが、内装を工夫することでより多くの経験値が入手可能だ
ある条件を満たすと、レシピを覚えることがある。身につけたらさっそく試して、どんな役に立つのか確かめよう
この世界では、自分の手で素材を集めてシリーズおなじみの装備や、本作ならではの武具を創り出すことができる。そのために必要となるのは装備作成のためのレシピだが、なかにはモンスターからの依頼をこなすことで覚えるものもあるので、単に探し回るだけでは見つからないことも。
新たな装備品を創り出すことに成功したら、さっそく装備してみよう。初期装備では壊せなかった地形が、装備を変更することで破壊できるようになるかもしれない。ほかにも、“おおきづち”は石、“いしのおの”は木を集めるのに最適というように、武器によって壊しやすい地形が違うという特色も存在する。
また、物語の途中で主人公が習得する特技は、戦闘だけでなく地形を一気に砕けるので素材集めにも役立つ。新たな武具、新たな技、それらを身に着けたときは、積極的に試してみよう。
装備品は武器・防具・盾・アクセサリーの4種類。武器は最大5つまで装備が可能なので、状況に応じて切り替えたい
装備品で身を固め、町に襲いかかるモンスターたちを撃退していくと、強力な敵との戦闘に突入する。主人公が最初に対峙するのは、メルキドの物語で最後の関門となるゴーレム。その巨体を活かしたダイナミックな攻撃を仕掛けてくるだけでなく、投げてくる岩石は町にも被害を及ぼす。一見すると太刀打ちできないように思えるが、そこで役立つのがトラップの数々。ダメージを与えるほか、体勢を崩させることができるものもあるので、それを利用してハマっている時にアタック! ただし、攻略法はひと通りだけではないので、自分なりの必勝パターンを見つけ出すのも楽しみの1つだ。
巨大ゴーレムが、主人公の前に立ちはだかる。どんな攻撃をすればダメージを受けずに倒せるのか? 答えはひと通りではない
世界には、より強力なモンスターも待ち受けている。戦いを挑んでも敗北するかもしれないが、そこはドラゴンクエストシリーズなので、努力は必ず報われる!
町から遠く離れているため、普段であれば見過ごしてしまうような場所……そんなところにこそ、知られざる謎が残されている。世界の復活に直接つながらないかもしれないが、困っている人を見つけたら積極的に助けてあげよう。首尾良く解決できれば、その労力に見合った報酬と喜びが得られるかもしれない。もしかすると、とんでもないお宝ゲットの可能性も!?
どうやらこのクエストをクリアすれば、奥に見えるお宝をもらえるようだ。貴重品が手に入るかもしれないので、手伝うしかない!?
収録されたもう1つの“フリービルドモード”では、知られざる島が舞台となる。ここは活動拠点となる“ホームエリア”、モンスターとの連続バトルを行う“バトル島エリア”、そして“ストーリーモードでクリア済みの大陸の素材やモンスターが出現するエリア”の3エリアに分かれている。
ホームエリアでは、ストーリーモードで得た知識やテクニックを応用し、自由にモノ作りを楽しめる。素材も豊富にあるので、想像していた建物を建てることもできるかもしれない。また、ネットワークを利用することで建物のアップロードやダウンロードも可能。自慢の建物をつくり、世界中に公開しよう!
クリア済みの大陸エリアに足を踏み入れると、ホームエリアでは入手できない素材を確保することができる。モンスターが持つ素材も、ここで入手が可能だ。
バトル島エリアでは、特別なチケットを使うことでモンスター軍団とのバトルが楽しめる。勝利した報酬は、ここでしか手に入らない設計図やレシピだ。もちろん、相手が強ければ強いほど、見返りもまた素晴らしいものになっていくのは想像に難くない。戦闘に自信が出てきたら、早速チャレンジしよう。
ホームエリアでは、ネットワークに接続すれば友人の建物にお邪魔することも。ほかの人が作った建築物の内装を見れば、新たな装飾方法が浮かびそうだ
モンスターとの熱い戦いを繰り広げられるバトル島エリア。強敵を相手に、どこまでがんばれるか?
世界構築モノは今の流行であり、一見するとブームに乗っただけのように感じるかもしれない。しかし、ちょっとでもDQビルダーズの中身を知れば、そんなことはないというのがすぐにわかるだろう。ただ単にブロックで世界を構築するだけでなく、そこにドラゴンクエストシリーズらしいストーリーを肉付けし、シリーズ作品をプレイした人ならば親しみを覚えるアイテムやモンスターを登場させ、幅広い年齢層が楽しめる作品へと昇華させているのだ。それでも“よくわからない”と思った人は、用意されている無料体験版で遊んでほしい。体験版から製品版へのセーブデータの移行は残念ながらできないが、DQビルダーズの楽しさを感じ取ることができるだろう。
なお、初回購入特典として、和風セット「桜の木・ゴザ床ブロック」が先行入手できるダウンロードコードを収録している。これを使えば、アレフガルドの世界に“和”テイストをプラスできるので、花見を楽しんだり、日本庭園を作って桜の木に合わせたりなど、ひと味違ったDQビルダーズが楽しめるのだ。
画面内がピンクに染まり、ひと足早く春の訪れを感じ取ることができるうれしい特典だ
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