1991年の「ストリートファイターII」登場により、対戦格闘ゲームの歴史に大きな礎を築いたと言っても過言ではない「ストリートファイター」シリーズ。そのナンバリング最新作が「ストリートファイターV(ファイブ)」だ。最新グラフィックで究極進化したバトルが今再び戦いの火ぶたが切って落とされる!
2016年2月18日発売。PS4ディスク版・通常版が7,990円(税別)、PS4ディスク版・HOT!パッケージ版が8,990円(税別)、PS4版・PC版ダウンロード版が7,398円(税別)
「ストリートファイター」シリーズと言えば、ゲームセンターの枠を超えて全世界に対戦格闘ブームを巻き起こした、1つの歴史を作り出した作品だ。弱・中・強・からなるパンチとキック6つボタンとレバーの組み合わせで技を繰り出し、プレイヤーの反対側に位置するライバルキャラに攻撃、ときには防御し、相手の体力を0にすれば勝利というわかりやすいルールも特徴の1つ。レバー操作とボタンの組み合わせ次第では、キャラクターごとに持つ威力の大きな必殺技が出せるほか、一定条件を満たすことで発動させられる一発逆転の超必殺技なども備えており、それらがより戦いの駆け引きを面白くしているのだ。
PS4とPCのスペックを最大限に生かした、シリーズ史上最高の爽快感が楽しめる
本作では、いくつかのシステムが新たに取り入れられている。1つ目は“Vスキル”で、各キャラクターの個性を最大限に引き出す固有技だ。相手の飛び道具を跳ね返したり、特殊なジャンプで懐に飛び込んだりなど、まったく新しいアクションを発動させられる。対戦中に何度でも使えるので、使わない手はない!
リュウのVスキルは心眼。防御の構えを取り、相手の攻撃を受け流す。成功すれば反撃が可能だが、タイミングが難しい諸刃の剣
春麗のVスキルは鷲脚。攻撃しつつ斜め前に鋭く跳ぶ、特殊なジャンプだ。途中で攻撃も出せるので、奇襲技として使っていける
Vリバーサルは、攻撃することで溜まっていくVゲージを消費することで発動できる。相手の攻撃をガードしている状態から反撃が可能になるため、ピンチをひっくり返せるだろう。画面端で攻撃されっぱなし、などという状態で使えば、勝利への道が見えてくる!
タイミング良く発動させれば、相手のスキを付いた反撃が可能。戦いに光明を見出すことができるだろう
Vゲージをすべて使うことで発動させられるVトリガーは、本作のキモとも言える最大の切り札。各キャラクター特有の特殊効果が発動し、バトルの流れを急変化させることができるのだ。全ゲージを消費するのはイタいが、それを補って余りあるだけの見返りが得られるだろう。
リュウのVトリガーである電刃練気は、手を使用した通常技と必殺技に電刃特製がつくようになる。波動拳は溜めることが可能になり、MAXまで溜めてから放つと相手のガードを外すことができるのだ
通常技がオーラをまとうようになり、多段化したり判定が強化されるなど全体的にパワーアップするのが、春麗のVトリガー。攻めて活路を開きたいときにはピッタリだ
そして、本作における最大最強の必殺技となるのが、このクリティカルアーツ。ストックしているEXゲージをすべて使用することで、一度だけ発動が可能だ。もちろんその威力はすさまじく、まともにヒットさせられれば相手の体力ゲージを大幅に削ることができるだろう。一発逆転も夢ではない、そんな超必殺技と言える。
見た目だけでなく、相手に与えるダメージもケタが違うクリティカルアーツ。当たれば不利な状況を一気にひっくり返せる、まさに一撃必殺の技
本作に収録されているモードは、チュートリアル・ストーリー・サバイバル・トレーニング・ネットワーク対戦・CFN(カプコン・ファイターズ・ネットワーク)の6種類。「ストリートファイター」シリーズを始めてプレイする人でも安心して遊べるよう、各種解説を実際にプレイして試せるのが「チュートリアルモード」だ。指示通りの操作が行えると次のステップへと進めるので、基礎を確実に学べる。もちろん、「ストリートファイターV」独自の操作方法も登場するので、ひと通りプレイすれば身につくだろう。
チュートリアルモードの主人公は、若き日のリュウ。彼を操作し、「ストリートファイターV」を学ぼう
個性豊かな16人のファイターたちから1人を選び、その目的に向かい対戦を繰り返していくのがストーリーモード。戦いが終わると、ボイス入りで彼らの物語を楽しむことができるのだ。クリアすれば、シナリオに沿ったコスチュームをショップから購入できるようになるので、気合を入れて戦おう!
それぞれが、胸の内に抱える目的へと向かって戦う。最後の決戦を制した後に、何があるのか……
腕に自信がついたら、サバイバルモードで実力を試してみよう。連続した試合にチャレンジしてハイスコアを目指そう。クリアすれば、プレイしたキャラクターの色替えコスチュームが入手可能。4段階の難易度が用意されているが、最高難易度のHELLは相手が強いだけでなく、100ステージも用意されている。勝ち進むのは難しいと思うかもしれないが、そんなときに役立つのがバトルサービスだ。勝利時に獲得したスコアを消費して、さまざまな恩恵を受けることができる。どれを選ぶかで、次戦以降が有利になったり苦労したり……バトルサービスをうまく利用することが、サバイバルモードを勝ち進むためのカギだ。
サバイバルモードでの注目は、何と言ってもバトルサービス。スコアを消費して体力を回復したり、EXゲージやVゲージを増やしたりすることが可能に。スコアを稼ぐ戦いができれば、それだけ充実したバトルサービスを得ることができるのだ
テクニックを磨きたくなったときにピッタリなのが、トレーニングモードだ。自分と相手のキャラクター状態を自由に設定できるので、得意技を極めたり苦手な状態からの脱出を練習したりするなど、何度でも繰り返して試すことができる。今作では新たに、ショートカットによる便利な機能が満載! わざわざメニュー画面を開くことなく、タッチパッドを触った部分にキャラを配置するなど、さまざまな設定が可能になっている。これで、ストレスフリーで練習をすることができるだろう。
タッチパッドをフリックするごとにバトル情報表示のオンオフを切り替えたり、L3ボタンを押すことで設定したバトルを再スタートするなど、柔軟なカスタマイズが可能になっている
コンピュータ対戦では物足りない……そんなときには、ネットワーク対戦で世界中の強者と対戦しよう。ランクマッチでは世界中のプレイヤーとネットワーク対戦を行い、勝敗に応じてもらえるリーグポイントによるランキングが競い合える。カジュアルマッチであれば、メニューやトレーニング・ストーリーモードなどをプレイしながら待受けることができるので、待ち時間のイライラも解消!
まさに“俺より強いヤツに会いに行く”ことができるネットワーク対戦。世界には、まだ見ぬ実力者たちがプレイヤーの挑戦を待っている
「ストリートファイターV」では新たに、CFNと呼ばれるモードも搭載された。ここでは、現在オンラインにつながっているプレイヤーがわかるヒートマップを見たり、気になるプレイヤーを検索できるライバルサーチなどが行える。相手を特定後は、戦いの傾向が手に取るようにわかるファイターズプロフィールが見られるほか、対戦リプレイの観戦も可能だ。これにより、相手がどんな戦法を得意としているか、どのような戦い方をしているかを判別することができるため、戦いを申し込む際の大きな参考にできる。ネットワーク対戦はCFNが導入されたことにより、情報分析というフィールドから始まるのだ。
ライバルの各種分析や、現時点で世界のどこが「ストリートファイターV」で盛り上がっているのかが分かるCFN。対戦予約を取り付けることもできるので、気になる相手を見つけたときには申し込んでみよう
ゲームをプレイしていくと、ゲーム内通貨“ファイトマネー”を入手することができる。これを消費すれば、キャラクターやコスチュームといったさまざまなコンテンツが購入可能。しかし、すぐにコンテンツが欲しいという場合は、リアルマネーで購入できるゲーム内通貨“ゼニー”を使えば即座に手に入れられる。もちろんファイトマネーでも、プレイヤーの地道な努力次第でコンテンツを無料ゲットOK! プレイヤーの環境に合わせて、賢くコンテンツを入手しよう。
本作に登場するキャラクターは、全部で16人。懐かしい顔ぶれから定番キャラ、さらには新参戦ファイターと、バラエティ豊かに揃っている。その中から、「ストリートファイターV」で初参加となる4キャラをチェック!
友思う片翼・ラシード
中東旧家の長男で、つむじ風を利用した高い機動力が特徴。ガジェットなどの新しいモノに目がない側面も
魂屠る闇・ネカリ
強気者の魂を喰らう古の戦士。死闘の匂いを嗅ぎつけ強者の前に立ちはだかり、圧倒的な破壊力でなぎ倒す
熱風踊るパッション・ララ
自由奔放でスリルを楽しむ豪快な性格。独自アレンジのマツダ流柔術を使い、懐に踏み込み関節技を駆使する
狡猾毒手・F.A.N.G
シャドルー四天王の1人で、ベガに忠誠を誓う。トリッキーな動きと毒手で相手を翻弄し、苦しめる
従来は、キャラクター数の増加といった大幅なアップデートは有料だったが、今作では基本無料で手に入ることが発表されている「ストリートファイターV」。バラエティ豊かな参戦キャラに新システムと、より奥深く遊べるようになったのもポイントだろう。ネットワーク関連もCFNの登場で充実し、対戦もより盛り上がるのは間違いない。
シリーズ作品なので、今からプレイを始めるのはちょっと……と思う人もいるかもしれないが、チュートリアルモードと充実したトレーニングモードで、その不安を一掃! ネットワーク対戦もレベルにマッチした相手が選ばれるだけでなく、ライバルのプロフィールをチェックして対戦を申し込めるため、似たもの同士でバトルを楽しむことも可能だ。
これまで以上にオンライン、オフライン双方で楽しめる「ストリートファイターV」で、アツいバトルを堪能しよう。
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