ボールペンのインク色のトレンドと言えば、2021年から引き続き、「カラーブラック」でしょう。
端的に言えば、「黒に近いダークカラー」なんですが、「パッと見には黒なんだけど、じっくり見ると微妙に異なる」というズラシ感がウケています。「ブルーブラック」(黒に近い濃青)のような古くからの定番色に加え、「グリーンブラック」や「パープルブラック」といった個性的なカラーも揃っているのが、最新の「カラーブラック」。こういった中から、自分好みの「ブラック」を選んで日常筆記に使うのは、なかなか楽しいものです。
今のところ、サクラクレパス「ボールサインiD」、ぺんてる「エナージェル ブラックカラーズコレクション」が、「カラーブラック」ボールペンの2大シリーズといった印象です。そこへ新たに、パイロット「ジュースアップ」が参戦。しかも、ギラッと光るラメ入りという“飛び道具インク”を持ち込んできました。これは、かなりカッコいいですよ!
パイロット「ジュースアップ」と言えば、元々良好なインクフローでサラサラと気持ちよく書けることで人気のゲルインクボールペン。そこに2021年末に加わったのが、「クラシックグロッシーカラー」という新しい「カラーブラック」シリーズです。
「カラーブラック」+ラメという組み合わせが衝撃的な「ジュースアップ クラシックグロッシーカラー」(パイロット)。0.4mm、0.5mmタイプともに220円
シックな「ダークブラウン」の軸に、インク色を表すグリップがおしゃれ
ラインアップは、
・「クラシックグロッシーブラック」
・「クラシックグロッシーレッド」
・「クラシックグロッシーブルー」
・「クラシックグロッシーグリーン」
・「クラシックグロッシーバイオレット」
・「クラシックグロッシーブラウン」
の全6色。
それぞれ、かなり暗め、濃いめの色合いなので、ブラック系インクとしてはどれも十分に実用域でしょう(「クラシックグロッシーレッド」のみ、やや明るい印象)。
濃いめのカラーインクが、角度によってキラッと輝くのが美しいです
で、書いてみると……、単に線をシュッと引いただけではわかりづらいかもしれませんが、線が交わって濃くなったところや、塗り気味にしたところが、ラメでギラッと光ります。
明るい色にラメの組み合わせは、どうしてもチープになりがちですが、「カラーブラック」+ラメは深みがあって、かなりシブい雰囲気に。
シナジーチップから供給される、たっぷり過ぎず上品にほどよく混じったラメ入りインク
インクに含まれたラメは、かなり細かく均等に広がるため、筆跡全体がムラなくしっかりとグロッシーな雰囲気に仕上がります。
何より、従来であればボール径0.8〜1.0mmという太径でないと詰まってしまうラメが、0.4mm/0.5mm径という極細ボール径で使えてしまう、というのはインパクトが大きいです。
こちらは、従来の「ジュースアップ」の「シルバー」と「ゴールド」。「クラシックグロッシー」カラーよりもラメたっぷりでギラギラ!
「ジュースアップ」シリーズに搭載されているペン先は、「シナジーチップ」と呼ばれる特殊な形状のもので、細径でもインクがたっぷりと供給できるのが特徴です。そのため、たっぷりのインクに含まれたラメも、ペン先で詰まることなく押し出すことができるという仕組み。何と0.4mm径の「ゴールド」と「シルバー」(ギラッギラのメタリックカラー!)も、以前からラインアップに存在しています。
つまり、今回の「クラシックグロッシー」カラーも、「シナジーチップ」を積んだ「ジュースアップ」ならでは、というわけです。
ガンメタっぽい印象の「クラシックグロッシーブラック」。これはカッコいい……!
「ラメペンは、女性が使うもの」と思われる人もいるかもしれませんが、先にも述べたとおり、非常にシブい雰囲気があるので、むしろ大人メンズが大喜びのヤツかも。特に、「クラシックグロッシーブラック」は、ガンメタリックに近い激シブのニュアンス。おそらく、これが嫌いな男性なんて、いないのでは?
最新機能系から雑貨系おもちゃ文具まで、何でも使い倒してレビューする文房具ライター。現在は大手文房具店の企画広報として企業ノベルティの提案なども行っており、筆箱の中は試作用のカッターやはさみ、テープのりなどでギチギチ。