付箋(ふせん)をメモ代わりに使っているという人は、割と多いのではないでしょうか。忘れちゃいけない予定やToDoなどを書いて目立つところに貼っておけば、うっかりミスも防止できて、なかなかに便利。かくいう筆者も、仕事スペースには75×75mmの付箋をメモ用に常備しています。
ただ、1度書いて貼った付箋は、内容が不要になった時点でゴミとして捨てるしかありません。仕方ないことではあるけど、SDGsが取り沙汰されている昨今、このままスルーしてよい話でもなさそうに感じます。
では、捨てずに何度でも使える“無限付箋”を試してみるのはどうでしょうか。
コスモテックから2023年8月に発売された「wemo パッドタイプ ver.2」は、75×75mmの付箋サイズを採用したシリコン製メモです。
シリコンゴムの表面に特殊なコーティングを施しており、油性ボールペンによって書き込みが可能。筆跡は消しゴムをかけて消せるので、何度でも書いて消して、繰り返し使用できるというわけです。
油性ボールペンで何度も書き消しできる「wemo パッドタイプ ver.2」(コスモテック)
油性インクの筆跡を消しゴムでこすると、鉛筆の筆跡を消すのと同じように消しカスが出て、パッド表面はキレイにクリアされました。これでまた使えます!
油性ボールペンによる書き込みが……
消しゴムで軽くこすると、キレイに消えます! 本体は厚さ1mmほどの弾力があるシリコンゴムなので、消しゴムでこすっても、紙のようにクシャクシャになることはありません
ただし、三菱鉛筆の「ジェットストリーム」に代表される低粘度油性ボールペンの筆跡は、消しゴムでこすっても跡が残ってしまうので注意です。試しに、書いてから1時間経過したあとに消しゴムをかけたところ、筆跡がうっすらと残った状態に留まり、キレイに消せませんでした。
そのため書き込む際は、ゼブラの「ジムノック」やパイロットの「スーパーグリップG」といった、いわゆるレガシーな油性インクのボールペンを使うのがおすすめ。あと、ペン先が細いと表面を傷つけてしまう恐れがあるので、ボール径が0.7mm以上の太めなペンを使いましょう。
低粘度油性インク(写真左)と一般的な油性インク(写真右)で、消字性をテスト。書いて1時間後に、消しゴムで消し比べます
低粘度油性インク(写真左)は、消し切れずに筆跡がうっすらと残りました
裏面は粘着パッドになっているため、凹凸の少ない面なら、大体の場所に貼れます。
粘着力は紙の付箋にかなり近く、剥がすのも簡単。ノートや手帳の紙面に貼っても、紙面を引き剥がされたり破られたりする怖さがなく、安心です。
裏側の粘着面は、ベタベタしすぎず適度にくっつきます
粘着力が強すぎないので、ノートなどに貼っても、剥がすときに紙面を傷めることはありません
つまり使い勝手の面でも、ほぼ紙の付箋と変わらない、ということ。
それに加えて「wemo パッドタイプ ver.2」は、不要になった内容を消して整理できるので、予定やToDoを確認するのにも便利。ノートPCのタッチパッド横に貼っておいて、ワンタイムパスワードなどの一時的な情報を書き留めるメモスペースにする、という使い方をするのもおすすめです。
使い勝手は紙の付箋とほぼ同じ。リマインダーとしてPCモニターの脇に貼ったり、伝言メモとしてデスクに貼ったりして使えます
もちろん何度も貼ったり剥がしたりしているうちにホコリや皮脂が付着して、粘着力が落ちてくることはあります。そういうときは、サッと水洗いすれば大丈夫。水気を落として乾かせば、粘着力が復活します。
繰り返しの書き消しに耐えて、粘着力も戻せるとなれば、これはまさに“無限付箋”……!
紙ゴミが減らせてSDGsの観点からもグッドですし、半永久的に使えることを考えればコスパの面でも納得できそう。それでいて使い勝手も付箋と同様となれば、試してみる価値はあるでしょう。特に付箋をメモとして日常使いしている人は、ぜひ。