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ファン待望の「0.3mm激細フリクション」が誕生! サラサラ滑らかに書ける「シナジーノック」

普段から文字を書くのに、こすって消せる(正確には、摩擦熱で透明化する)「フリクションインキ」を搭載した“消える筆記具”「フリクション」シリーズを使っている人は多いのではないでしょうか。かく言う筆者も、「『フリクション』がないと仕事にならない!」というレベルで愛用しています。

さまざまなモデルをラインアップしている「フリクション」シリーズですが、スタンダードモデルは、初代のキャップ式「フリクションボール」が2007年に、2代目のノック式「フリクションボールノック」が2010年に登場したきりでした。しかし2024年3月4日、3代目となる「フリクションシナジーノック」が発売されたのです。

はたしてこの新たなスタンダードモデルは、どういった機能を持っているのか? 2代目を愛用している人に不満は出ないのか? 今回はそのあたりを確認してみましょう。

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新しい「フリクション」は書き味の滑らかさが大きく向上!

新たに発売された3代目スタンダードモデル「フリクションシナジーノック」(以下、「シナジーノック」)は、まずルックスからして先代モデルと大きく異なります。

これまでは、黒インキは黒軸、赤インキは赤軸、といったようにインキと軸の色がリンクしていたのですが、「シナジーノック」はすべてグレー軸で統一。インキの色は、ノックノブ兼用クリップの色で見分けます。

シンプルなデザインで昨今のトレンドに沿ってはいるのですが、ペンケースから使いたい色をパッと見分けて取り出す、というのはやりにくくなったかも。

3代目スタンダードモデル「フリクションシナジーノック」(パイロット)。ボール径は0.3mm、0.4mm、0.5mmの3種を展開。インキの色はブラックやブルーブラックなど、先代モデルと同じ全8色をラインアップしています

3代目スタンダードモデル「フリクションシナジーノック」(パイロット)。ボール径は0.3mm、0.4mm、0.5mmの3種を展開。インキの色はブラックやブルーブラックなど、先代モデルと同じ全8色をラインアップしています

機能面で最大のバージョンアップと言えるのが、ペン先にパイロット独自の「シナジーチップ」を搭載したこと。

「シナジーチップ」とは、先端が細くて小さな文字を書きやすいパイプチップと、安定感のあるコーンチップの特徴をあわせ持つ、いわば“いいとこ取り”の高機能ペン先です。

これは、「フリクション」シリーズの従来モデルでは名機と名高い「フリクションポイントノック04」(0.4mm径)に搭載されており、「フリクションインキ」との相性のよさは折り紙付きです。

細い芯先で書きやすく、さらにインキのフローも良好と言うことなしの「シナジーチップ」

細い芯先で書きやすく、さらにインキのフローも良好と言うことなしの「シナジーチップ」

試しに書いてみると、ペン先にたっぷり量のインキを感じるツユダク系の書き味。先代モデルと比べるとより滑らかな書き味に進化していて、サラサラと流れるような筆記感が楽しめます。

ベタつきなくサラッとした手応えで、ゆっくりていねいに書いても、スラスラと走り書きをしても、どちらでも気持ちよく書き続けられました。もちろん書き味の好みは人それぞれだと思いますが、それでも「このタッチが嫌いな人、いるの!?」と感じるぐらいには快適です。

先代モデルと比べると、書き味の滑らかさが向上しているのが感じられました

先代モデルと比べると、書き味の滑らかさが向上しているのが感じられました

また、「フリクションインキ」は一般的なゲルインキと比べて、少し発色が薄めという弱点がありますが、「シナジーチップ」を搭載した「シナジーノック」はインキが多めに出るという性質上、描線が従来よりも少し濃く見えるというメリットもあります。

待望の激細! ボール径0.3mmの「フリクション」が初登場

もう1つの大きなポイントとしてあげられるのが、ボール径のラインアップです。0.4mmモデルと0.5mmモデルに加えて、「フリクション」シリーズ初となる0.3mmモデルが登場。手帳と「フリクション」を組み合わせて使っていたユーザー待望の激細径です。

写真左から、ボール径0.5mmモデル、0.4mmモデル、0.3mmモデル

写真左から、ボール径0.5mmモデル、0.4mmモデル、0.3mmモデル

0.3mmともなると描線は非常にシャープで、小さな紙面や細かな方眼罫にも潰れることなくみっちりと文字を埋められます。それでいて書いたり消したりできる機能はもちろんそのままですから、使いやすさは文句なし。

さすが0.3mmは細い!

さすが0.3mmは細い!

ちなみに、「フリクションインキ」は粒子が大きいため、細字化するとインキがペン先で詰まりやすいという問題があり、実は0.3mmモデルだけは専用の「シナジーチップ」を改めて開発したのだそう。「フリクション」でここまで細い字が書ける、というのはそれだけでかなり驚くべきことなんです。

あまりに細すぎるため、紙面に対して寝かせ気味の角度で書くとガリッとした引っかかりを感じることもありましたが、それ以外はすごくサラサラ。ゲルインキの0.3mmでここまで気持ちよく書けるペンは、ほかにあまりないと思います。

細くてもガリガリしすぎず書けるのは大きなポイント

細くてもガリガリしすぎず書けるのは大きなポイント

ただ、ボール径はグレー軸に白で印字されており、かなり認識しづらいのが悩みどころ。

これに関しては、軸後端のイレイザー(こすって消すためのゴムパーツ)の色が0.3mmモデルは白、0.4mmモデルは薄いグレー、0.5mmモデルは濃いグレーと色分けされているので、字幅を書き分ける必要がある人は、ここで見分けたほうがわかりやすそうです。

イレイザーの形状は「ポイントノック04」に搭載されたスリムタイプ。ピンポイント消しがしやすい形状です

イレイザーの形状は「ポイントノック04」に搭載されたスリムタイプ。ピンポイント消しがしやすい形状です

「シナジーノック」は買いか? というなら、ぶっちゃけ「買い!」で間違いありません。少なくとも、書き味にがっかりすることはないはず。それぐらい「シナジーチップ」は優秀なので、今2代目「フリクションボールノック」を愛用している人なら即ゲットして切り替えていきましょう。特に0.3mmモデルは、ぜひ試してみてほしいです。

ただ、複数の色のインキを使い分ける場合は、グレー軸がパッと見で判断しづらい、という点が気になってしまうかも。「ボールノック」と「シナジーノック」のリフィル規格は共通なので、根本的な解決にはなりませんが、慣れるまで「シナジーノックのリフィルをボールノックの軸に詰め替えて使う」というのもひとつの手かもしれません。

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きだてたく
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きだてたく
最新の機能派文房具から雑貨・ファンシー系のオモシロ文房具まで、何でも徹底的に使い込んでレビューする文房具ライター。雑誌・WEBで文房具の最新情報や使いこなし記事を執筆するほか、文房具の楽しさを伝えるトークライブやワークショップなども全国各地で精力的に行う。最近は掃除機業界にも進出中!
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和田友梨(編集部)
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和田友梨(編集部)
万年筆、インク、紙を肴に飲む辛党ライター。チカチカ点滅するモニター画面や丸い押しボタン、ローレット加工を施したダイヤルなど、レトロチックなデザインにロマンを感じます。
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