猛暑の夏は、飲料水の消費量が激増! 特に外出時には、マイ水筒を持参していてもすぐに飲みきってしまい、コンビニや自動販売機で仕方なく飲料水を買い足した……という経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。しかし、これでは出掛けるたびに余計な出費がかさみ、そのうえ空のペットボトルというゴミを増やしてしまうことになりますよね。
なんとかならないものか、と打開策を探っていたところ、ソリューションとなり得る便利な製品を見つけました。それが携帯可能なボトル型の浄水器です。手掛けるのは、家庭用のポット型浄水器でおなじみのブリタ。これは期待できそう! ということで実際に使ってみました。
ブリタは1966年にドイツで生まれた浄水器メーカー。日本では、家庭用のポット型浄水器が人気を集めています。そんなブリタは、携帯できるボトル型の浄水器もラインアップ。その最新作が今回レビューする「ボトル型浄水器 アクティブ」(以下「アクティブ」)です。
「アクティブ」に水を入れた状態。ボトル部分は半透明なので水の残量がひと目でわかります
製品の箱を開けると、入っていたのは、ボトル本体、キャップ、飲み口、そして「マイクロディスクカートリッジ」が2個。カートリッジ(フィルター)は浄水機能の肝であり、もっと複雑な構造や仰々しい装置をイメージするかもしれませんが、こちらのものは至ってシンプルなルックスです。
同梱パーツの一式。ボトルの容量は600mL
「マイクロディスクカートリッジ」に使われている天然活性炭フィルターは、ヤシ殻が由来。15μm以上の微粒子を取り除けるのがポイントです。細かい数値はさておき、除去できるのは以下のようなもの。
・塩素
・クロロホルム
・特定の農薬
・除草剤
・ホルモン
・ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS/※)
・ペルフルオロオクタン酸(PFOA/※)
※フッ素を含む有機化合物の一種
そのいっぽう、カルシウムやマグネシウムといったミネラル分はそのままキープ。味や臭いに影響を与える物質を除去し、水に含まれている栄養素はしっかり摂取できる好都合な浄水機能と言えます。
1つの「マイクロディスクカートリッジ」でろ過できる水の量は150L 。つまり、500mLのペットボトル300本分。本体購入時に2つのカートリッジが付属しているため、計600本分の水をろ過できることになります。
高性能のフィルターを搭載した「マイクロディスクカートリッジ」
パッケージの写真にあるように、「マイクロディスクカートリッジ」は飲み口のすぐ下にセットして使います。そのカートリッジをセットした部分は、ボトル本体から取り外すことが可能。外すと、大口径なので水が注ぎやすいうえに、ボトルの底まで洗いやすいのが特徴です。
「アクティブ」のパッケージ
水を飲む際は、飲み口を引っ張り上げて使用。ボトルを傾けるだけでも水は飲めますが、ソフトなスクイーズボトルのため、ボトルをギュッと握っても水が出てきます。使わないときは飲み口を押し込むだけで水が出なくなるので、簡単で便利です。
飲み口を引っ張り上げた状態
実際に飲んでみると、フィルターを通過する際のろ過時間はほぼゼロに近い感覚。飲み始めは若干のタイムラグを感じますが、少しするとほとんど気にならなくなっていきました。そして、フィルターを通しているからか、飲む際に水が飲み口の下のほうに偏る感覚が少なく、均等に出てくる印象。そのため、口にする水の量が少なかったとしてもその割に高い満足感が得られます。さらに、水道水をろ過した水はとてもおいしく感じました。あくまで筆者個人の感想ですが、水道水やミネラルウォーターよりもクセや雑味がなく、マイルドで透明感のある味わいでした。
指が掛けられる大きめのストラップも特徴的です。片手でもしっかりホールドできるので、歩きながらでも運動をしながらでも安心して水分を補給できます。
大きめのストラップが付いていて片手でも持ちやすいのがポイント
ボトル下部にストラップを付けた状態。ストラップは着脱でき、パーツごとに洗える仕様です
また、キャップがコップとして使えるのもポイントです。飲み口からダイレクトに飲めるため、コップは必要ないようにも思えますが、実際に使ってみると、あると便利だと思うシーンがありました。それは、ミーティング中です。
コップとして使えるキャップに水を入れた状態
オンラインでもオフラインでも、ミーティング中に大きなボトルで水を飲むと、かなり目立ってしまったり、節約意識や健康意識が高すぎるように映ったりしてしまうのですが、コップで飲むとそうした主張がかなり薄れるように感じました。ということで、ミーティング中はキャップを活用するのがよさそうです。
ミーティング中は、キャップをコップ代わりに使用すると主張を抑えられます
ミーティング中でも使いやすい、となれば、仕事からプライベートまでフル活用できますよね。というわけで実際にさまざまなシーンでブリタのボトル型浄水器「アクティブ」を使ってみて、その結果どれくらい節約できたのかを検証してみました。
まずは仕事のシーンで持参。ミーティングするラウンジ、PC作業を行うデスク、訪問先でのミーティングなど、常に持ち歩いてみました。
ミーティング用のデスクに持参。飲む際はキャップを活用
デスクでの作業中も「浄水ボトル」をそばに置いて水分補給
訪問先が多いときほど、いつでも水が飲めて便利!
ここでちょっと余談ですが、ブリタのボトル型浄水器「アクティブ」は「グッドデザイン賞」も獲得しています。シンプルかつスタイリッシュなデザインなので、ビジネスシーンでも浮くことはなく、安心して使えました。なお、最新版のカラバリは「ダークブルー」「ダークグリーン」「モーヴローズ」の3色。どれもスモーキーな色味で落ち着いた印象ゆえ、コーディネートのじゃまをすることもありません。
スタイリッシュかつ落ち着いたムードなので、おしゃれなシェルフに置いてもなじみます
そして、プライベートでも携帯してみました。スポーツジムやジョギング、散歩など、水が飲みたくなる機会が多いほど重宝します。
水分補給が欠かせないジムでの運動時に大活躍!
散歩をはじめ、ジョギング、ハイキング、登山といったアウトドアのアクティビティーでこそ、簡単に水が補充できる機能の本領を発揮!
水を補充する際は、キャップごとボトルの上部を外せばOK
上部を外すと大口径なので、どんな蛇口でも簡単に水が注げます
何日か使ってみましたが、私が1日に飲んだ水の量の平均はおよそ1.5Lでした。多めに感じるかもしれませんが、人間にとって1日に必要と言われている適正な水分量です。1.5Lを500mLのペットボトルで換算すると3本分。コンビニで売られている一般的なミネラルウォーターを1本108円(税込。以下同)とすると、1日あたり324円、1か月(30日)だと9,720円が必要だったことになります。
それに対し、本製品を使った場合、ミネラルウォーターの購入代は0円です。実際には水道代が掛かりますが、1.5Lをすべて自宅で入れたとして、最大でも1円未満。どんなに高く見積もっても1か月で30円程度でしょう。もちろん、別途「アクティブ」の本体価格2,640円(ブリタ公式 楽天市場店での価格)が掛かりますが、合計でも1か月分は約2,670円。かなりの節約効果が見込めます。
■1か月分(30日)の概算
・500mLペットボトルのミネラルウォーター:9,720円
・「アクティブ」+水道水:2,670円
→節約効果:7,050円!
仮に、500mLペットボトルのミネラルウォーターを1日1本しか飲まないとしても、1か月換算で3,240円。それでもまだ、「アクティブ」を使ったほうが節約になります。
500mLペットボトルのミネラルウォーターを1本108円とすると、1.5Lで324円に
さらにちょっと余談ですが、ペットボトルのミネラルウォーターをコンビニや自動販売機で買おうとすると、ついついジュースが目に入り、思わず欲しくなって一緒に買ってしまうケースがありました。筆者が大好きな果汁100%のジュースをコンビニで買うと181円……。「アクティブ」を活用する副次的な節約効果として、そうした水以外の余分な買い物をする機会が抑えられるという面も無視できなそうです。
目に入った181円のジュースをつい購入。そうした余分な買い物が防げる効果も
当然と言えば当然ですが、浄水機能をキープするためには定期的にカートリッジが必要なのは覚えておきたい点です。ただし、それを差し引いても、本製品はしっかり節約効果を発揮してくれます。筆者のように1日1.5Lの水を飲む場合、およそ6か月を過ぎたあたりで交換用の「マイクロディスクカートリッジ」(3個セット2,585円)を買い足す必要がありますが、これはボトル本体よりも安価なうえ、1度買い足せばその後約10か月間は使い続けられるため、節約効果がなくなることはありません。試しに、1か月のときと同じ条件で1年間使った場合にどうなるかを算出してみたところ、以下のような結果になりました。
■1年間(365日)の概算
・500mLペットボトルのミネラルウォーター:118,260円
・「アクティブ」+交換用カートリッジ+水道水:5,590円
→節約効果:112,670円!
なお、1つ注意したいのが、スクイーズタイプの「アクティブ」は、一般的なスクイーズボトルと同じく、保冷や保温の機能がないという点。いつでも冷たい水が飲めるわけではないので、そこは理解しておきましょう。ただし、飲料水は真夏でも常温のほうが体にやさしく健康によいとも言われていますので、体のために水分補給する、という意味では理にかなっているかもしれません。
まとめると、「アクティブ」には十分な節約効果が見込めました。さらに、水道さえあればどこでも水が補充できて利便性が高く、健康的で、かつ味もおいしい、ということがわかりました。これだけのメリットが揃った本製品、筆者はこれからも使っていこうと思います!
使用する期間が長ければ長いほど、そして水を飲む量が多ければ多いほど、節約効果は高まります