ビジネスでもプライベートでも、第一印象は見た目で決まる! 清潔感のある男になるための身だしなみ術を、ヘアメイクアップアーティスト 田村俊人が指南します。これを参考に、今日からワンランク上の“デキる男”を目指してみませんか? 第1回のテーマは、「スキンケアの基本」。
「女性がやるもの」というイメージが強いスキンケア。「特別なケアは必要ない」という男性は多いですが、それでは加齢とともに肌コンディションが低下する一方です。
初対面の相手にとって、顔は名刺と同じくらい重要な情報源になると思ってください。肌がきれいなだけで清潔かつ健康的な印象を与えることができるので、スキンケアはやらなきゃ損! 今回は、スキンケアの基本ステップである「洗顔」と「保湿」の方法についてお話しましょう。
スキンケアの基本は洗顔。汚れが溜まったままの肌には、いくら高価な化粧水や乳液を使用しても効果が半減するからです。
洗顔には、洗顔料を使いましょう。ボディ用のせっけんは顔用よりも洗浄力が強いことが多いので、肌に必要なうるおいまで奪ってしまうことがあります。また、しっかり汚れを落とそうとゴシゴシこすってしまうと、摩擦で肌を傷める可能性があるためNG。“泡で洗う”つもりでやさしくなでるように洗いましょう。泡は弾ける時に汚れを吸着するので、しっかりとした泡立てがポイントです。泡立てネットを使用すると、きめ細かい泡が簡単にできますよ。
(1)濡らして軽く水気を切った泡立てネットに、洗顔フォームを2cmほど出します。泡立てネットは、雑菌の繁殖を防いでくれる抗菌タイプを選びましょう
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(2)洗顔料と洗顔ネットに空気を含ませるようになじませながら、こんもりとした泡を立てます。水気を加える時は1度に加えすぎると泡がゆるくなるので、少しずつ足しましょう
(3)特に皮脂の分泌が激しいTゾーン(額、鼻、アゴ先をつないだ区域)から泡を乗せていきます
(4)顔の内側から外側に向かって泡を広げていきます。小鼻のキワは汚れが溜まりやすいので念入りに。指の腹を使ってやさしく洗いましょう
(5)耳の後ろや首との境目も忘れずに。汚れが溜まりやすく、体臭の元になりやすい部分です
(6)すすぎはしっかり! が鉄則。“美容成分配合”とうたっている洗顔料でも、すすぎ残しはNGです。髪の生え際まで念入りにすすぎましょう
(7)清潔なタオルで水分を拭き取ります。ここでもゴシゴシ動かすのではなく、そっとタオルを押し当てて水分を吸わせるのがポイント
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肌の乾燥が気になる人に試してもらいたいのが、オイルを垂らした泡洗顔。オイルによって泡立ちがよくなり、保湿成分の効果で肌にやさしく洗えます。オイルは顔用のトリートメントオイルやマッサージオイルなど、顔に使用していいものなら基本的に何でもかまいません。この方法はボディにも応用できるので、ぜひ試してみてください。
洗顔料に5滴ほどトリートメントオイルを垂らしてから泡立てるだけ。後の手順は基本の洗顔方法と同じです
毛穴の汚れが特に気になる時や肌にざらつきを感じた場合は、スクラブ入りの洗顔料が有効。スクラブ洗顔料は研磨剤として植物の種子や樹脂の細粒を加えたもので、古くなった角質などを取り除いてくれる効果があります。ただ、通常の洗顔料よりも肌に負担がかかるため、頻度は週1回まで。スクラブの使い過ぎは色素沈着やくすみの元になります。皮脂のたまりやすいTゾーン限定で使うのもいいですよ。
「洗顔をしたら保湿する」というのがスキンケアの基本。男性は、「洗顔はするけれど化粧水や乳液は使用しない」という人も多いですね。しかしそれでは、汚れといっしょに奪われたうるおいが不足したままになってしまい、乾燥や肌トラブルの原因になります。べたつきが気になる人も、正しい保湿を行えば過度な皮脂の分泌を抑えられますよ。
化粧水や乳液は、ヒアルロン酸やセラミド、コラーゲンといった保湿効果の高い美容成分が入っているものを選ぶと◎。2種類つけるのが面倒な人は、オールインワンタイプでもOK。まずは保湿を習慣づけることが大切です。つける際のポイントは、顔の内側から外側に向かって手を動かすこと。そうすることで毛穴の方向に向かって塗布できるため、うるおい成分が肌に浸透しやすくなります。
(1)清潔な手に化粧水をとります。量は500円玉サイズを目安に。足りない場合は、手に取った量をすべてつけてから不足分だけ足すようにしてください
(2)顔の内側から外側へ、やさしく押さえながら化粧水をなじませます。この時、ペチペチと肌を叩かないようにしましょう。肌に刺激を与えてしまいます
(3)顔のキワ、首も顔と同じ要領でなじませます
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化粧水をしっかりなじませたら、乳液をつけていきましょう。乳液には、化粧水で肌に与えたうるおいをキープする役割があるので、化粧水の後には必ず使用してください。
(4)乳液などを10円玉くらい手に取り、両手に伸ばします
(5)乳液を伸ばした手を顔の内側から外側に向かって滑らせ、乳液をしみこませます。指先だけでなく、手のひら全体を使いましょう
(6)化粧水と同じように、首にもなじませます
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顔全体に塗った後、化粧水や乳液が手に残っている場合は、洗い流さずに手の甲になじませましょう。手の甲は乾燥やシワが目立つパーツ。仕事のシーンでも、名刺を渡す時などに人の目につきやすい場所でもあるので、顔のケアのついでにお手入れすれば一石二鳥ですよ。
顔と同様、こすらずやさしく押さえるようになじませます
基本のスキンケアに使用する洗顔料、化粧水、乳液はどれも直接肌につけるものなので、いくつか試しながら自分に合ったものを探してください。もし合わないアイテムに当たってしまった時は、ボディケアに使用するという手もあります。
選ぶ時に目安になるのは値段。僕の場合、化粧水であれば20代は2,000円、30代なら4,000円、40代は8,000円……といった具合で、10才ごとに価格が2倍のものに格上げするようアドバイスしています。購入前にサンプルやお試し用の小さなサイズを利用すると安心ですね。ただ、無理して高価な化粧水や乳液を買ってもケチケチ使っていては効果半減。それなら、無理のない価格のアイテムをたっぷり使用したほうが断然効果的です。継続して使用できる現実的な価格を前提に、いろいろなアイテムを試してみてください。