水道水の残留塩素、飲み水だけでなく「入浴時のシャワー水」も気になりませんか?

どれ買う? 脱塩素で髪と肌をいたわる「浄水シャワーヘッド」を比較チェック!

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残留塩素の除去など、近年、“口から入る水”に対してその質や味にこだわる人は多く、事実、全国の家庭での浄水器普及率は2015年度で約40%にものぼるそうです(浄水器協会調べ/サーバー型や簡易型も含む)。

では、肌や髪に触れる“シャワーの水”はどうでしょう?

一般的に塩素は、殺菌力がある半面タンパク質を壊す作用があるとされています。つまり、入浴時のシャワー水に含まれる残留塩素が髪や肌に付着すれば、例えば髪はキューティクルがはがれ痛みやすくなり、また、肌(頭皮も)に付着すれば、過剰に皮脂を落としてしまい、肌が乾燥しやすくなってしまうというのです。そこでオススメしたいのが、塩素除去機能を持つ「浄水シャワーヘッド」です。

「浄水シャワーヘッド」選びのチェックポイント

浄水シャワーヘッドの主な目的は残留塩素の除去ですが、メーカーごとに方式やシャワーとしての機能や性能に違いがあります。そこでここでは、選び方のポイントを紹介するとともに、オススメの製品をピックアップ。ぜひ、あなたの用途にピッタリの1台を見つけてください。

ちなみに、一般的な入浴剤には塩素を中和できる成分が入っているものが多く、また、塩素は人間の垢などの有機物と結びつくことで反応がなっていくそう。つまり、入浴時の残留塩素の影響については、蛇口からの水をそのまま浴びることになる「シャワーの水」こそが問題となるわけですね。

・「原水・浄水」の切り替え機能

筆者がいくつか使用したなかで、かなり重要だと感じたのがこの「原水/浄水」の切り替え機能。浴室は必ず掃除します。その際に浄水を使用していたのではもったいないですし、何より、高い除去率で塩素が取り除かれた水で浴室を掃除すると、環境にもよりますが、カビや“ピンクぬめり(ロドトルラという酵母菌だそう)”が発生しやすくなります。塩素は、“残留塩素”とはいえ消毒効果があるので、浴室の掃除には最適なのかもしれません(逆に考えればちょっと怖いですね……)。

・残留塩素を除去できる

シャワーヘッドには節水や肌に当たる水圧の変化を目的とした製品もあるので、塩素除去ができるシャワーへッドなのか確認をお忘れなく。また、残留塩素除去のための方法は、ビタミンC(L-アスコルビン酸)や亜硫酸カルシウムによる除去と、活性炭のフィルターなどを通過させて除去するものなどがありますが、大手メーカーの製品ならば除去性能にはいずれも問題ないレベルといえるでしょう。ほかにも、セラミックに塩素を吸着させることで塩素を低減できるというもありますが、ビタミンCや亜硫酸カルシウム、活性炭を使用する方法よりも除去率は低いようです。ちなみに活性炭は、吸着作用によって臭いやトリハロメタンなどの低減も期待できるようです。

・コストは?
上で紹介したように、除去方法は異なるもののおおむね性能に大差ないとすれば、気にしなければならないのはそのコスト。カートリッジの交換時期とその価格をチェックする必要があります。また、節水能力の高さなどもあわせてご確認いただくとよいでしょう。

おススメは「浄水/原水」切り替え可能モデル

実は筆者は5年ほど前から浄水シャワーヘッドを導入しており、これまでいくつかの製品を使っています。個人差はあると思いますが、この経験から感じたことも踏まえ、「原水・浄水」の切り替え機能付きのモデルをオススメ製品としてチョイスしました。

東レ「トレシャワー RS52」

カートリッジのろ材に活性炭を採用する「トレシャワー RS52」。同社の浄水シャワーヘッドの最新モデルで、これまでの塩素除去能力に加え、従来モデルよりもシャワー孔径を小さくし穴の数を増やしたことで、水量を維持しながらもやさしい肌あたりを実現しているのが特徴です。除去性能について同社の塩素除去シャワーヘッドは、2013年には敏感肌やアトピー性皮膚炎の人が安心して使用できるとして特定非営利活動法人日本アトピー協会の推薦品に認証されているなど、信頼性の高さも魅力。ファッショナブルになったデザインにも注目ですね。なお、節水性については、従来モデルと比べて約30%の節水が可能になっています(原水使用時)。

ちなみにカートリッジは前モデル「トレシャワースリム RS51W」(2003年〜)と共通なので、買い替えを検討していたユーザーならちょうどよいかもしれません。

<基本スペック>残留塩素除去剤:活性炭、残留塩素除去能力:12,000L、カートリッジ交換目安:約5か月(1日80L使用)、寿命算出流量:10分/日、浄水・原水切り替え機能:○、節水機能:○(従来モデルより30%)、カートリッジ「RSC51」価格(1個入り):オープン

三菱レイヨン・クリンスイ「クリンスイ SK106W」

「クリンスイSK106W」は、ヘッド先端の酸化還元フィルター(亜硫酸カルシウム)カートリッジ(SKC205W)に水道水を通過させることで残留塩素を除去する仕組みになっています。亜硫酸カルシウムは食品添加物(食品の酸化防止剤)としても長く使用されている物質で、塩素除去製品のろ材としても広く一般的に利用されているものです。フィルターを通過させると聞くと、吐吸量や水圧への影響が心配になるかもしれませんが、浄水時のろ過流量=8L/分と、実際に使用していてもシャワーの勢いが弱いと感じることはありませんでした(とはいえ、フィルターを通らない原水に切り替えると、やはり浄水時よりも勢いを感じます)。

<基本スペック>残留塩素除去剤:亜硫酸カルシウム、残留塩素除去能力:4,000L(1日60L使用)、カートリッジ交換目安:約2か月(1人1日8分使用)、寿命算出流量:8L/分、浄水・原水切り替え機能:○、節水機能:−、カートリッジ「SKC205W」価格(2個入り):2,500円

TOTO「ビタCシャワー2 THY718-2R」

「ビタCシャワー2 THY718-2R」はろ材にビタミンCを使用し、ビタミンCとの接合で残留塩素を除去する方式を採用しています。ビタミンCは、基本的に活性炭タイプよりもカートリッジの交換頻度が高いのですが、本製品は原水と浄水の切り替えが可能なので、カートリッジを節約することができます。また、シャワーヘッドは節水設計で省エネ性にも配慮がなされています(同社比15%)。

<基本スペック>残留塩素除去剤:ビタミンC、残留塩素除去能力:約6,000L、カートリッジ交換目安:約3か月(1人1日8分使用)、寿命算出流量:8L/分、浄水・原水切り替え機能:○、節水機能:○(同社比15%)、カートリッジ「THY719」価格(4本入り):5,200円


日本では「安全な水」のため、水道法により水道水の残留塩素濃度を「0.1mg/L以上0.4mg/L以下」とし、浄水場から遠い蛇口から出る水道水でも「最低0.1PPM以上」の濃度で塩素が含まれていなければいけないとされています(水道水の残留塩素は時間の経過とともに減少)。ちなみに、WHO(世界保健機関)の飲料水水質ガイドラインによると、塩素のガイドライン値は5mg/Lとなっていますから、健康面ではまず問題ないといえるでしょう。

でも、これは“口に含む水”の安全のため。肌や髪に触れる場合には、殺菌・消毒効果のある塩素はなるべく少ないほうがいいはずです。一般社団法人 浄水器協会によれば、水道水に含まれている残留塩素は肌のタンパク質を酸化させる働きがあり、これにより肌は乾燥し保湿力が低下。保湿力が低下した肌は、角質層の配列が乱れて刺激を受けやすくなり細菌アレルゲンの侵入を容易にするため、敏感肌やアトピー性皮膚炎を誘発しやすくなるのだそう。

ちなみにこれは、我が家の水道水の残留塩素を簡易的に測定した結果(測定器はタニタ「残留塩素チェッカー EW506WH」を使用)。浄水シャワーヘッドを使用だけで塩素が低減されているのがわかります。使用したのは「トレシャワー RS52」(下段左)と「クリンスイ SK106W」(下段右)

美容のためだけでなく、皮膚の乾燥が気になる方、そして、乳幼児や老人など皮膚バリア機能のコントロールが難しい家族がいるならば、導入を検討するとよいかもしれません。また、浄水場の近くにお住まいの方も導入する価値はあるのではないでしょうか。

高橋美幸(編集部)

高橋美幸(編集部)

家電製品アドバイザー。家電製品を中心にレポート・レビュー記事を担当。趣味は、バイクとカメラと作業中の家電の働き具合を監視すること。特に洗濯機。

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2017.11.16 更新
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