何となく使っているそのクレカ、「支払い方法を変えるだけでポイント還元率が上がる」としたら、そのまま使い続けるのはもったいないと思いませんか?
実は、新しいカードを作らなくても、「タッチ決済するだけ」でポイント還元率が上がることがあります。通常0.5%のポイント還元率が、7%や10%に跳ね上がることも少なくありません。
「そんなにお得なら、もっと早く知りたかった」とならないよう、ぜひ本記事で紹介するカードと自分のカードを照らし合わせてみてください。昔作ったけど財布で眠らせていたカードが実はよく行くお店で高還元を実現できた、なんてこともあるかもしれませんよ。
タッチ決済するだけでクレジットカードのポイント還元率が上がるケースも
この記事でわかること
・タッチ決済とは、カードやスマホを端末にかざすだけで支払いが完了する決済方法
・昔作ったカードでも、タッチ決済に切り替えるだけでポイント還元率がアップすることがある
・タッチ決済することで還元率が上がるクレジットカード3ジャンル+2券種
| カード | 画像 | タッチ決済の ポイント還元率 |
詳細を見る | 対象となるタッチ決済の概要 | 年会費 | 貯まるポイント | 国際ブランド |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 三井住友カード各種 | ![]() |
〜7% | 券種紹介パートを見る | 対象店舗でスマホのタッチ決済で支払う | 券種により異なる | Vポイント | Visa、Mastercard ※券種により異なる |
| JCBカード各種 | ![]() |
〜10% | 券種紹介パートを見る | 対象の電車・バスなどでタッチ決済を使って乗車する | 券種により異なる | J-POINT | JCB |
| dカード各種 | ![]() |
〜4.5% |
券種紹介パートを見る | dカードの利用代金の引き落とし先を「ドコモの銀行」に設定し、 マネックス証券口座との連携やdカード積立などの条件を満たしてスマホ決済する |
券種により異なる | dポイント | Visa、Mastercard |
| セゾンパール・アメリカン・エキスプレス(R)・カード | ![]() |
〜2% | 詳細を見る価格.comへ | スマホにQUICPayとして登録して支払う | 1,100円(初年度無料) ※年1回以上利用で翌年度無料 | 永久不滅ポイント | AMEX(アメックス) |
| イオンカードセレクト | ![]() |
〜1.5% | 詳細を見る価格.comへ | イオングループの対象店舗でオートチャージしたWAONで支払う | 無料 | WAON POINT | Visa、Mastercard、JCB |
監修者:菊地崇仁さん
北海道札幌市出身。98年に法政大学工学部を卒業後、日本電信電話株式会社(現NTT東日本)に入社。02年に退社後、友人と起業したシステム設計・開発・運用会社を経て、06年にポイント交換案内サービス「ポイ探」の開発に携わり、11年3月代表取締役に就任。以後、ポイント、クレジットカード、マイレージに関する豊富な知識を生かし、テレビや雑誌などでも活躍中。
タッチ決済とは、クレジットカード本体またはカード情報を登録したスマホを、決済端末にかざすだけで支払いが完了する決済方法です。
従来の「差し込み式」や「スライド式」とは異なり、暗証番号やサインの入力が原則不要(一定金額を超える場合を除く)で、数秒で支払いが終わるのが特徴です。
また、「NFC(近距離無線通信)」と呼ばれる通信技術が用いられることから、カード番号ではなく暗号化された情報がやり取りされるため、差し込み式やスライド式と比べてセキュリティ面が高いとされています。
日本国内でタッチ決済が本格的に普及したのは、2019年ごろから。2020年には新型コロナウイルスの感染防止対策として、非接触決済への関心が一気に高まり、対応端末の設置が急増しました。
現在では、ほとんどのクレジットカードがタッチ決済に対応しており、利用できる場所はお店やレストランはもちろん、鉄道やバスなどの公共交通機関にまで広がっています。
今やタッチ対応の決済端末はいたるところで見られます
近年は、タッチ決済の利用を後押しするため、クレジットカード会社や国際ブランドが還元率を高く設定したり、還元率がアップするキャンペーンを次々と展開したりしています。
中には、通常の還元率が0.5%程度のカードでも、タッチ決済を利用するだけで7〜10%といった高還元率になるケースもあります。
ここで注目したいのが、「昔作ってそのまま使っているカード」です。タッチ決済が本格的に普及し始めたのは2019年から2020年ごろ。それ以前に作ったカードであっても、更新のタイミングでタッチ決済対応のカードに切り替わっている場合が多くあります。
「昔から使っているから」「何となく変えるのが面倒だから」という理由で差し込みなどで使っている方は、一度自分のカードがタッチ決済に対応しているか、確認してみる価値はあります。
カードの表面や裏面に、電波マークのようなロゴ(コンタクトレスシンボル)やQUICPay、iDなどの電子マネーのマークが印字されていれば、そのカードはタッチ決済に対応しています。
印字されたコンタクトレスシンボル。まずはこのマークやそのほかの電子マネーのマークが券面にあるか確認してみましょう
人気の三井住友カードやJCBカードなど、タッチ決済で還元率がアップするカードは意外とたくさんあります。具体的には次の通り。
・三井住友カード各種
・JCBカード各種(JCBオリジナルシリーズ)
・dカード各種
・セゾンパール・アメリカン・エキスプレス(R)・カード
・イオンカードセレクト
すでに持っているカードが含まれていないか、チェックしながら読み進めてください。
対象のコンビニ・飲食店でのスマホのタッチ決済かモバイルオーダーで7%還元(画像は三井住友カード公式HPより)
三井住友カード株式会社が発行する各種カードには、対象のコンビニ・飲食店において、スマホに登録したタッチ決済(Apple Pay・Google Pay)で支払うと還元率が7%にアップするという共通特典があります。
通常還元率は0.5%のため、支払い方法を変えるだけで還元率が14倍になる計算です。セブン-イレブンやローソン、マクドナルドやサイゼリヤなど、対象店舗の種類が多いのも三井住友カード全般に共通する特徴です。
ただし還元率アップの対象になるのはあくまで「スマホでのタッチ決済」であり、カード現物でのタッチ決済やiD、差し込みでの支払いは対象外となる点は、注意しなければなりません。
たとえば、三井住友カードや三井住友カード ゴールドをすでにお持ちの方は、スマホへの設定を済ませておくだけで、こうした還元率アップの恩恵を受けられます。そのほかの対象カードを確認する場合は公式ページの対象カード一覧を確認してみてください。
2020年に一新された新デザインの券面の例(左:三井住友カード、右:三井住友カード ゴールド)
なお、三井住友カードを持っていない方でこれらの還元率を得たい場合は、年会費永年無料の三井住友カード(NL)や、年間100万円以上の利用で年会費永年無料となる三井住友カードゴールド(NL)、ポイント還元に特化した三井住友カードプラチナプリファードなどの新規発行を検討してみてください。
また、スマホのタッチ決済乗車により、最大8%のポイント還元を受けることも可能です。詳しくは以下の記事で解説しています。
JCBが展開するクレカ乗車キャンペーン(画像はJCBのニュースリリース(PR TIMES)より)
JCBが発行する「JCBオリジナルシリーズ」の対象カードは、現在「クレカ乗車」キャンペーンを実施しており、ポイント還元率は最大20倍までアップします。
これは、対象の電車・バスなどでJCBのタッチ決済を使って乗車すると、通常の20倍にあたるJ-POINTが還元されるというもので、開催期間は2026年5月16日から2027年5月15日までの1年間です。(事前に無料の「ポイントアップ登録」が必要)
対象カードは「JCBオリジナルシリーズ」で、
・JCBカード W
・JCBカード S
・JCBゴールド
など、ラインアップも豊富です。持っているJCBカードがJCBオリジナルシリーズに該当するかどうかは公式ページを参照してみてください。
対象カードのうち代表的な3券種。(左:JCBカード W 、中央:JCBカード S、右:JCBゴールド)これら以外にも対象カードは豊富
JCBカードを持っていないがこれを機に作ろうという人は、年会費や付帯サービスの好みに応じて、自分に合った1枚を選ぶとよいでしょう。
たとえば、18〜39歳限定で申し込める年会費永年無料の「JCBカード W」では、さらに0.5%が上乗せされ、合計で10.5%という高い還元率が実現します。JCBカード Wは、通常還元率が1.0%とJCBの一般カードの2倍という高水準なので、日常の買い物と合わせて効率よくポイントを貯めたい人に向いています。
ほかにも、付帯特典が充実している「JCBカード S」や、空港ラウンジなどの付帯サービスが充実したゴールドカードの「JCBゴールド」も、クレカ乗車キャンペーンの対象となります。
dカードでは、「ドコモの銀行」と連携したスマホタッチ決済(Apple Pay・Google Pay・おサイフケータイのiD)と各種特典の組み合わせにより、ポイント還元率を最大4.5%までアップできます。
(1)通常還元率:1.0%
街のお買い物でdカードのスマホ決済を使うと、基本還元率1.0%(※)が付与されます。
(2)ドコモの銀行引落特典:+最大2.0%
dカードの利用代金の引き落とし先を「ドコモの銀行」に設定すると、初回の引落月から12カ月間、初年度特典として還元率が券種に応じて最大2.0%上乗せされます。2年目以降は券種ごとにdカードショッピングご利用額に応じて上乗せされる還元率が決まります。
(3)マネックス証券特典:+最大1.5%
マネックス証券口座との連携や、dカード積立などの条件を達成すると、最大1.5%まで還元率が上乗せされます。
(1)(2)(3)の合計で、最大4.5%まで還元率が引き上げられます。
※ dカードでスマホのタッチ決済の場合は2027年1月から4月利用分まで0.5%還元(d払いは1%)
dカード4種のうちポイント還元率最大4.5%が実現するのは、dカード PLATINUMです。dカード GOLDとdカード GOLD Uは(2)が+1.0%となることで最大3.5%還元、dカードは(2)が+0.25%となることで最大2.75%還元となります。
「dカード」は、これまでもVisaのタッチ決済を対象としたキャンペーンをたびたび実施してきたカードです。過去には最大1万ポイントや500円キャッシュバックといった還元企画が行われたこともあります。
今後また新たな企画が始まる可能性もあるため、公式サイトやアプリのお知らせをチェックしておくとよいでしょう。
セゾンパール・アメリカン・エキスプレス(R)・カードは、電子マネー「QUICPay」を経由すると還元率が2%に上がるのが特徴です。
条件はシンプルで、Apple PayやGoogle PayにQUICPayとして登録し、対応店舗のレジで「QUICPayで」と伝えて端末にかざして支払うだけ。通常1,000円につき1ポイント(0.5%相当)貯まる永久不滅ポイントが4倍になり、還元率は2%相当までアップします。
この特典は、QUICPay加盟店での年間の利用金額合計が30万円(税込)に達する引落月までが対象で、上限に達すると通常の還元率に戻る点には注意が必要です。
国際ブランドのタッチ決済とは仕組みが異なりますが、「スマホをかざすだけで還元率が上がる」という点は共通しており、すでにセゾンパールを持っている方はQUICPayの設定を確認しておくのがおすすめです。
イオンカードセレクトは、電子マネー「WAON」との組み合わせで還元率がアップするカードです。
イオンカードセレクトからWAONへオートチャージすると0.5%分のポイントが貯まり、さらにそのWAONで支払うと0.5%分のポイントが貯まります。イオングループの対象店舗であれば利用(支払い)分の還元率はさらに2倍になるため、合計すると1.5%相当の還元となり、カードをそのまま差し込んで支払う場合(1.0%)よりもお得です。
WAONはスマホをかざして支払う「WAONタッチ」にも対応しているため、財布からカードを出さずにスマホひとつで会計を済ませられる利便性もメリットです。イオングループでの買い物が多い方は、オートチャージの設定をしているかどうかを一度確認してみましょう。
タッチ決済のポイント還元率アップには諸条件も
クレジットカードによっては、タッチ決済にすると還元率が下がってしまうケースもあります。
代表的な例が「ビックカメラSuicaカード」。このカードでSuicaにチャージし、ビックカメラ店舗での支払いをSuica残高で行うことにより最大11.5%(ビックカメラSuicaカードでSuicaにチャージ:最大1.5%のJRE POINT、チャージしたSuicaを使ってビックカメラで買い物:基本10%ビックポイント)という高還元を実現できるのが特徴です。ただし、このカードを設定したApple Payで支払方法にクレジットカードを選択して支払うと8%還元となってしまいます。
このように還元率がダウンしてしまうこともあるため、クレジットカードや支払い対象ごとに支払方法と還元率をよく確認しておく必要があります。
いっぽう、三井住友カードやJCBのキャンペーンのように、還元率アップの対象が「スマホのタッチ決済のみ」に限定されているケースもあります。この場合、カード現物でタッチ決済しても、通常のポイント還元しか受けられません。
さらに、還元率アップには月間・年間の上限が設けられているケースがほとんどです。上限を超えた分は通常還元率に戻ってしまうため、想定していたほどお得にならないこともあります。また、店舗によってはタッチ決済の金額について1回あたりの上限を定めているケースもあります。タッチで決済できなければ還元率も上がりませんので注意が必要です。
これらをふまえ、カードごとの条件は各カード会社の公式サイトで随時確認する習慣をつけておくと安心です。
契約している券種自体はタッチ決済に対応しているものの、手元のカードが古いままでタッチ決済に対応していない場合、多くのカード会社で無料の切り替え・再発行手続きをとることができます。手続き方法はカード会社によって異なりますが、会員専用のWebサイトやアプリから申し込めるケースが一般的です。
手元のカードの有効期限が近づいている場合は、更新のタイミングで自動的にタッチ決済対応カードへ切り替わることもあるため、まずは公式サイトのマイページやコールセンターで確認してみるとよいでしょう。
なお、Apple PayやGoogle Payといったスマホ決済に対応させたい場合は、スマホの専用アプリやウォレットアプリからカード情報を登録するだけで利用できるようになります。
手元のカードの切り替えを待たずに、まずはスマホ側の設定から試してみるのもひとつの方法です。
タッチ決済は、決済のスピードやセキュリティの向上だけでなく、「使うだけでポイント還元率が上がる」というお得な側面も持ち合わせています。
今回紹介したように、すでに財布にある身近なカードでも、タッチ決済に変えるだけで還元率がアップするケースは少なくありません。まずは財布の中のカードを取り出し、コンタクトレスシンボル(電波マーク)や対象の電子マネーマークがついているかどうかを確認してみましょう。
対応しているならあとはカードそのものでのタッチ決済に、あるいはApple PayやGoogle Payなどスマホへの登録でタッチ決済に切り替えるだけです。今回紹介したキャンペーンの中には、スマホでのタッチ決済のみが対象となるものもあるため、還元率アップの条件は事前に公式サイトなどで確認しておくと安心です。
支払い方法をひとつ変えるだけで、いつもの買い物がもっとお得になる。物価高のこのご時世に、ぜひそのひと手間を試してみてください。

私も対象のコンビニや飲食店、鉄道乗車では、クレカのタッチ決済をよく利用するようになりました。
同じカードでも、支払い方法を変えるだけで還元率が何倍にも跳ね上がることもあります。特に最近は、スマホのタッチ決済を条件に還元率がアップするカードや、特定の店舗・サービスで優遇されるカードも増えており、知っているかどうかでおトク度が大きく変わります。
普段使っているクレカでも、支払い方法や利用する店舗によって還元率が変わる場合があります。新しいカードを探す前に、まずは今使っているクレカをどう使えばおトクになるのか、もう一度確認してみると良いでしょう。