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実質的な価格改定で人気が再燃したアップル「iPad」シリーズ

低迷気味のタブレット市場で、再び脚光を浴びる「iPad」シリーズ

アップル「iPad Wi-Fi 32GB 2017年春モデル」

アップル「iPad Wi-Fi 32GB 2017年春モデル」

ここ数か月、「タブレットPC」カテゴリーにおいて、アップルの「iPad」が好調な人気を維持している。ここ数年は、ライバルとなるAndroidタブレット勢に押されていた感が強かった「iPad」であるが、今年3月に行われた実質値下げと、今年6月に発売された新たな「iPad Pro 10.5インチモデル」がユーザーから好感を得ているようだ。

図1:「タブレットPC」カテゴリーのアクセス推移(過去6か月)

図1:「タブレットPC」カテゴリーのアクセス推移(過去6か月)

図1は「価格.comトレンドサーチ」で見た、過去6か月間における「タブレットPC」カテゴリーのアクセス推移だ。これを見るとわかるように、今年の年明けからタブレットに関するユーザーの関心は下がるいっぽうだったが、6月に入ったくらいから上昇に転じている。これは、5月30日に発表されたファーウェイの「HUAWEI MediaPad M3 Lite 10」、ならびに6月6日に発表された新型の「iPad Pro」の影響と見て差し支えないだろう。

図2:「タブレットPC」カテゴリーにおける主要5メーカー別アクセス推移(過去6か月)

図2:「タブレットPC」カテゴリーにおける主要5メーカー別アクセス推移(過去6か月)

このことは、図2の同時期における主要5メーカー別のアクセス推移を見るとより鮮明に理解できる。これまで首位を走ってきたASUSのアクセスが落ちるいっぽうで、アップルのアクセスは、3月22日の新型「iPad」と、6月の新型「iPad Pro」の発表にともない、アクセスを上げている。また、ファーウェイも5月末に「HUAWEI MediaPad M3 Lite 10」を発表したタイミングからアクセスが上昇に転じており、この2メーカーが首位だったASUSをかわして、現在は1位、2位というアクセス順位となっている。

図3:「タブレットPC」カテゴリーにおける売れ筋製品ベスト5のランキング推移(過去3か月)

図3:「タブレットPC」カテゴリーにおける売れ筋製品ベスト5のランキング推移(過去3か月)

特に、アップル「iPad」シリーズの新モデル発表にともなうインパクトは大きい。2017年6月21日時点での、売れ筋ランキングの順位を見ると、1位に「iPad Wi-Fi 32GB 2017年春モデル」が、3位に「iPad Pro 10.5インチ Wi-Fi 256GB」が、4位に「iPad Wi-Fi 128GB 2017年春モデル」が、6位に「iPad Pro 10.5インチ Wi-Fi 64GB」が、それぞれランクインしており、上位製品を「iPad」シリーズで固めつつあることが見て取れる。これまで人気の中心だったAndroid勢は、これによって売れ筋ランキングのランクを後退させており、ベスト5内に残っているのは、6月9日に発売されたばかりのファーウェイ「MediaPad M3 Lite 10 Wi-Fiモデル」(2位)と、昨年末に発売されたファーウェイ「MediaPad T2 8 Pro Wi-Fiモデル」(5位)のみ(図3)。人気だったASUSのモデルは、今年の新モデルがまだ発表されておらず、9位以下に甘んじているという展開だ。この春以降発売の新モデルでは、アップル「iPad」シリーズの好調が目立つ。

人気再燃の要因は、「iPad」シリーズの実質的な値下げ

では、今回の「iPad」シリーズの全体的な好調は、どこに理由があるのだろうか。まずひとつのファクターは販売価格の実質値下げがなされたことだろう。

図4:「iPad」シリーズ主要4モデルの最安価格推移(過去3か月)

図4:「iPad」シリーズ主要4モデルの最安価格推移(過去3か月)

図5:「iPad」シリーズ新旧モデルの最安価格比較(過去2年)

図5:「iPad」シリーズ新旧モデルの最安価格比較(過去2年)

図4は、この春以降に発売された「iPad」シリーズ主要4モデルの最安価格推移を示したもの。まず、廉価モデルの「iPad」(9.7インチ)であるが、32GBモデルが37,780円、128GBモデルが45,980円となっており(2017年6月20日時点)、従来の「iPad」「iPad Air」と比べても購入しやすくなっている。図5は、新旧「iPad」シリーズの最安価格を比較したものになるが、昨年9月に発売された「iPad Air 2 32GBモデル」の発売時の価格は46,000円前後だったので(現時点でも42,000円台)、同じ32GBモデルで比較すると約8,000円程度安い。

また、上位モデルの「iPad Pro」(10.5インチ)では、64GBモデルが72.234円、256GBモデルが85,090円となっており(2017年6月20日時点)、いずれも9万円を切っている。これと、昨年3月発売の「iPad Pro」(9.7インチ)の発売時と比べると、32GBモデルが72,000円前後、128GBモデルが92,000円前後、256GBモデルが11万円前後で、ストレージ容量の増加した64GBモデルが以前の32GBモデル程度の価格で購入でき、256GBモデルに関して言えば、約25,000円程度も安くなったことになる。細かい性能を見ると異なっている部分もあるので、一概に比較はできないものの、今年の「iPad」シリーズは全般的に価格が安くなり、ユーザーにとっては買いやすくなった。このことが、多くのユーザーから好感されているようだ。

実際に今年の新型「iPad」シリーズを購入したユーザーレビューなどを見ても、「4万円という価格に対するコスパは十分だと思います」「これだけの機能で3万円台は文句なしに素晴らしいです」(iPad 32GBモデル)、「今回iPadが安くなったので初めて購入しました」(iPad 128GBモデル)など、安くなって買いやすくなった点を評価する声は多い。ここ数年人気を博している、同程度の機能を持ったAndroidタブレットは3万円以下で購入できる(図6)ことを考えると、まだまだ割高感はあるものの、ここ数年むしろ値上げを繰り返してきた「iPad」シリーズがここへ来て値下げに転じたことは、ユーザーから強く歓迎されたと見ていいだろう。

図6:「タブレットPC」カテゴリーにおける売れ筋製品ベスト5の最安価格推移(過去3か月)

図6:「タブレットPC」カテゴリーにおける売れ筋製品ベスト5の最安価格推移(過去3か月)

ここ数年、価格.com上でアップルの「iPad」シリーズの人気が低迷していた大きな理由は、ライバルとなるAndroidタブレットと比べた場合の価格の高さであった。それが、今年の「iPad」「iPad Pro」の新モデルでは、実質的な価格改定を行うことで、低価格で人気を博すAndroidタブレットとの価格差を縮めてきた。「iPad」シリーズの大きなボトルネックがやや解消されたことで、「iPad」シリーズの人気が再燃したと言っていいだろう。

鎌田 剛(編集部)

鎌田 剛(編集部)

価格.comの編集統括を務める総編集長。パソコン、家電、業界動向など、全般に詳しい。人呼んで「価格.comのご意見番」。自称「イタリア人」。

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