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今期期待のデジタル一眼、ソニー「α7 III」発売開始。期待を裏切らない上々の出だし

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ソニー「α7 III(ILCE-7M3)」

ソニー「α7 III(ILCE-7M3)」

製品発表直後から高い人気を獲得。注目度、売れ行き、満足度とも好調な出だし

2018年3月23日、かねてから注目度の高かったソニーのミラーレス一眼カメラの中級モデル「α7 III(ILCE-7M3)」が発売となった。「α7 III」は、有効約2420万画素の35mmフルサイズ裏面照射型CMOSイメージセンサーを搭載するフルサイズ機であり、他メーカーであれば、フラッグシップモデル並みの高性能を持ったカメラであるが、昨年2017年11月に、上級機となる「α7R III(ILCE-7RM3)」がすでに発売されているため、ソニーのラインアップにおける位置づけとしては中級機(ソニーはベーシックモデルとしている)とされている。

しかし、その中身は、上級機「α7R III」譲りの点が多く、大きな違いはセンサーの総画素数(α7R IIIは4240万画素)くらいで、むしろAF性能や高感度撮影性能などでは、後発の「α7 III」のほうに分があるほど。同様のシステムを共有する姉妹機であるが、「α7R III」は解像度重視、「α7 III」は高感度&AF重視という味付けのモデルというようにとらえておいたほうがいいように思う。

図1:「α7 III」「EOS Kiss M」「FUJIFILM X-H1」のアクセス推移(過去1か月)

図1:「α7 III」「EOS Kiss M」「FUJIFILM X-H1」のアクセス推移(過去1か月)

そんな「α7 III」であるが、先日開催されたカメラの祭典「CP+ 2018」に先立つ2月27日に発表され、その後に公開された「CP+ 2018」でも大いに話題となり、発売前から着実に人気を勝ち得ていた。図1は、「価格.comトレンドサーチ」で見た、今期発売された注目一眼カメラ3製品のアクセス推移を見たものだが、この中でも「α7 III」の注目度は群を抜いて高く、その注目度の高さがうががえる。

そして、先週の3月23日についにこの「α7 III」が発売を迎えたわけだが、発売日のピーク時にはそれまでの約2倍となるアクセスを記録している。なお、同日に、キヤノンのエントリー向けミラーレス一眼の新モデル「EOS Kiss M」も発売となっているが、こちらも発売日には注目度がピークを迎えているものの、「α7 III」と比べると、約半分くらいのアクセスにとどまった。

図2:「α7 III」「EOS Kiss M」「FUJIFILM X-H1」の売れ筋ランキング推移(過去1か月)

図2:「α7 III」「EOS Kiss M」「FUJIFILM X-H1」の売れ筋ランキング推移(過去1か月)

好調なのは注目度だけではない。図2は、上記3製品の「デジタル一眼カメラ」カテゴリーにおける売れ筋ランキング推移を示したものだが、「α7 III」は製品の発表以降、すぐにランキングの上位に顔を出すほどで、予約注文も順調にかせぎながら、発売日を迎えたことが見て取れる。3月23日の発売日以降は、ランキングトップの座をキープ中だ。これに対して、キヤノン「EOS Kiss M」は、発売日を迎えてからようやくランクが上昇し、現状で8位。この2機種に先行して1月に発売された「FUJIFILM X-H1」については、すでに人気はピーウアウトしており、売れ筋ランキングのベスト20圏外となっている。

図3:「α7 III」「EOS Kiss M」「FUJIFILM X-H1」の満足度推移(過去1か月)

図3:「α7 III」「EOS Kiss M」「FUJIFILM X-H1」の満足度推移(過去1か月)

ユーザー満足度の点でも、「α7 III」は上々の滑り出しのようだ。図3は、上記3製品の満足度推移を示したものだが、「α7 III」は現時点で4.75(レビュワー:18名)という高めのスコアとなっている。キヤノン「EOS Kiss M」は現時点で5.0の満点であるが、レビュワー数が2名とまだ少ないので、今後変化する可能性は大きい。ほぼ価格帯が同じ「FUJIFILM X-H1」に関しても現時点で4.5(レビュワー:15名)という満足度で悪くはないが、「α7 III」に比べると、やや劣るという印象だ。

すべてにおいて、従来機の欠点を改良した「期待を裏切らないモデル」

図4:「α7 III」のユーザーレビュー(2018年3月28日時点)

図4:「α7 III」のユーザーレビュー(2018年3月28日時点)

このように、かなり好調な出だしを切った「α7 III」であるが、実際に購入したユーザーは本機をどのように評価しているのか。ユーザーの声を拾ってみよう。まずは、ソニーの従来機からの乗り換え組みの声から。

・私としてはα7IIでの不満点(AF速度、高感度撮影時の画質、バッテリー、低速限界を設定できない等)をほぼ全て解決されていて、理想に限りなく近いカメラです。

・高感度耐性、連射、AF性能、ここまで出し惜しみなく高機能なカメラをベーシックモデルと言ってしまうソニー恐るべし。

・初代α7からUを経ての買い替え。画質&機能共に同じベーシック機とは思えない格差です。これなら何年も使い続けられると思います。

・「良くも悪くも期待を裏切らないカメラ」が第一印象です。スペック的にとてもコストパフォーマンスが良いのですが、操作性やインターフェースのデザイン面で改良の余地があるように感じます。買う前に一度実機を触っておくべきかと思います。

どのユーザーの声を見ても、「α7 II」などの従来機の欠点をほぼ解決し、機体を裏切らないモデルチェンジであると高く評価されている。これまでソニーの「α」シリーズは、センサー精度や高速レスポンスなどでは定評があったものの、他のフルサイズ機と比べた場合に、高感度撮影性能やAF性能、バッテリーの持ちなどの点で、まだ改良の余地はあるとされていた。しかし、これらのユーザーの声を聞く限り、不満点がほとんどない製品に改良されており、ほぼパーフェクトという感想を抱くユーザーもいるほどだった。

次に、他社のカメラからの乗り換え組の声を聞いてみよう。

・カメラはNikonかCanonという固定観念があり、これまでSONY機には触ったことも無かった。値ごろ感が出てきたD750を購入する寸前だったが、乗り換えて正解だったと思う。

・撮ることが楽しくなるカメラだと思います。NikonのミラーレスやHDRへの対応の遅れにしびれを切らせてSONYのフルサイズミラーレスに乗り換えたのですが、乗り換えて良かったと思っています。

・EOS5D markIIIを買おうか迷ってる時にこのカメラが発表されてしまい心が完全に動いてしまいました。実際に使ってみての感想ですが非常に満足です。今後のソニーに期待してます。

こちらの評価も軒並み高い。得に評価が高いのは、AF性能の高さ。オートで撮っても、追従性の高いAFでピントが合いやすく、キレイな写真が撮れる。「瞳AF」の精度も上がっており、子供の写真などがバッチリ撮れるなど、搭載されるセンサーのポテンシャルが高いことに加えて、強化されたAF機能による万能性がより高まったという印象だ。逆に、ややネガティブな要素としては、ボディが小さいことによる、大型レンズ装着時のバランスの悪さと、グリップ性の悪さ。これだけ改良されれば満点評価というユーザーもいたほどだ。

いずれにしても、軒並み高評価の「α7 III」。ソニーがこれまで追い求めてきた、描写力とレスポンスにすぐれた小型のフルサイズ・ミラーレス機という目標は、本機である程度完成の域に達したと言っても過言ではないのではないだろうか。価格的には、ボディのみで22万円台。レンズも入れると30万円を超えてしまう高級機ではあるが(ソニーでは「ベーシックモデル」と称しているが)、それでも、これだけの高性能をこの価格で実現してしまったことは、他のカメラメーカーにとっては大きな脅威となるだろうと評するユーザーもいるほど、納得感は高い。現状のデジタルカメラの中では、もっともカメラ愛好家の心をくすぐる1台であることは、間違いないだろう。

鎌田 剛(編集部)

鎌田 剛(編集部)

価格.comの編集統括を務める総編集長。パソコン、家電、業界動向など、全般に詳しい。人呼んで「価格.comのご意見番」。自称「イタリア人」。

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