我々のネット生活は、もはや完全にワイヤレスの世界に突入した。スマホなどのモバイル製品は当然のことながら、テレビやレコーダー、ゲーム機などの据え置き製品も、最近はWi-Fi接続が当たり前になってきている。そうなると当然、家庭内のWi-Fiルーターの役割も重くなっていく。
子供のネット利用という点からみると、昨今の機器は良くできている。ニンテンドー3DSは標準でフィルタリングがONに設定されているし、スマホもキャリア側でフィルタリングされており、大人が油断しない限り、子供に見せたくない情報へのアクセスコントロールは、比較的うまく働き始めたと思う。
そうなると次のステップは、毎日の生活管理である。メシと風呂以外ずっと部屋でネットをやっているようでは躾として全然ダメなわけで、子供のネット利用時間をどのようにコントロールしていくかが課題となる。
先日、3年ぶりにWi-Fiルーターを「Aterm WG1200HP2」に買い換えた。WG1200シリーズは中堅クラスに位置するモデルで、兄弟機が6種類もあるが、今年導入された新モデルのうち上位2モデルは、「見えて安心ネット」と「こども安心ネットタイマー」を搭載した。従来は上位機種のみ搭載されていた機能だ。
Atermシリーズの中堅モデル、WG1200HP2
今回はこの機能をフォーカスしてみたい。
【お詫びと訂正】
初出時に製品名の一部を誤って記載していました。お詫びして訂正します。
[2021年8月16日 12:12]
一般的なルーターでは、今どの機器がどういうステータスでつながっているのか調べるのは、なかなか面倒だ。そういうことを簡単に整理して表示してくれるのが、「見えて安心ネット」である。
メーカー提供のスマホアプリを使って、思いついた時に簡単に管理できるのはうれしい
基本的にはMACアドレスごとにいつつながったか、接続周波数帯域はどれか、といったことが機器別にわかる仕組みだが、機器名を登録すればわかりやすい。スマホやゲーム機のMACアドレスを調べて入力しておけば、接続機器の管理が可能だ。
たとえば接続が開始されたときに管理者にメールが行くように設定すれば、子供がゲーム機を使い始めたタイミングがわかる。これはもっと深く考えれば、外出先でも子供が帰ってきたことがわかるという意味でもある。
またここからシームレスに、「こども安心ネットタイマー」につながる仕組みも良くできている。最近はネットでゲームのライセンス認証をしたり、友だちと対戦するゲームも増えているが、ネットの利用時間を機器ごとに細かく設定することができる。
ゲーム機のネット接続時間を個別管理
従来こういうことをやろうと思ったら、ルーターの省電力機能を使って、ルーターの動作時間を設定するしかなかった。しかしそれでは、全員が道連れになってしまう。年齢の違う子供がいる場合、許容できる利用時間は違うはずだ。またゲーム機は17時で終わりにしたいが、調べものをするためのタブレットは20時から使わせたい、といった制御もできる。
ともすれば大人と同じように、子供も1日中ダラダラとネットを使って時間を浪費してしまうことになりがちな昨今だが、躾という観点では、現実の行動、たとえば家の手伝いや宿題をさせるといったことも、親の責任である。それをいちいち叱って言うことを聞かせるのでなく、行動を促す仕掛けを使うことで、もっとスマートにやれるはずだ。
ガジェット好きを自認するパパであれば、こうした子育ての方法論もしっかり活用してみよう。