VAIOらしいスタイリッシュなデザインで実用的

LTE対応の仕事用ノートパソコン「VAIO S11」&「VAIO S13」レビュー

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VAIOがノートパソコンの主力モデル「VAIO S」シリーズを久しぶりにリニューアルした。同社らしいスタイリッシュなデザインに、ビジネスシーンで安心して利用できる機能が数多く盛り込まれている。今回取り上げるのは、11.6型液晶を搭載する「VAIO S11」と13.3型液晶を搭載する「VAIO S13」の2モデル。どのように進化したのかをチェックしていきたい。

11.6型のVAIO S11(左)と13.3型のVAIO S13(右)

11.6型のVAIO S11(左)と13.3型のVAIO S13(右)

「VAIO Pro 11」風に変わった「VAIO S11」

まずはデザインを見ていきたい。VAIO S11とVAIO S13は兄弟機種ではあるが、従来モデルはデザインテイストが少々異なっていた。新モデルでは、設計を共通化することで、両モデルのデザインテイストの統一化を図っている。変わったのはVAIO S11のほうで、よりシャープなデザインに生まれ変わった。ソニー時代の「VAIO Pro 11」のようなスタイリッシュなデザインに仕上がっている。

そのVAIO S11は、天板に東レ製の「UDカーボン」を採用。VAIO S13のマグネシウム合金の天板と比べると、同等の強度を保ちながら約30%軽量化できるという。この結果、約840〜860gという軽量ボディを実現。前モデルの重量が約920〜940gだったので、かなり軽くなっている。厚さも最厚部が19.1mmから17.9mm、最薄部が16.4mmから15mmへの薄型化が図られている。

VAIO S11のブラウンモデル。カラーバリエーションは、ブラウンのほか、ブラック、シルバー、ホワイトの合計4色。本体サイズは283.4(幅)×195.5(奥行)×15.0〜17.9(高さ) mm、重量は約840〜860g。バッテリー駆動時間は約15時間〜約16時間。1kgを切る軽さとコンパクトさ、それに長時間使えるスタミナの3拍子そろったモバイルノートだ

VAIO S13は定番のブラックとシルバーの2色をラインアップ。写真はシルバーモデルだ。本体サイズは約320.4(幅)×216.6(奥行)×15.0〜17.9(高さ)mm、重量は約1060g。バッテリー駆動時間は約12時間

天板のデザインも共通化された

天板のデザインも共通化された

設計が共通化されたことで、搭載する外部インターフェイスの種類、数、配置も共通化されている。右側面にSDメモリーカードスロット、USB3.0、HDMI、LAN、VGAを、左側面にヘッドホン出力、USB3.0×2、セキュリティロックを備える。いずれもフルサイズなのがポイントで、アダプターなしで周辺機器と接続できるのが、ビジネスシーンではありがたい。HDMIは4K出力に対応し、VGAと含めて3画面での同時出力可能だ。コンパクトなVAIO S11でこれだけ外部インターフェイスが充実しているのもすごい。ただし、今後対応機器が増えるであろうUSB Type-Cがないのは少々残念だ。

外部インターフェイスは搭載する種類、数、配置が共通化された。コンパクトなVAIO S11もHDMIやVGA、LANなどフル装備となっている

Windows 10のデータプラン対応のSIMが付属

従来のVAIO S11の特徴だったLTE対応ワイヤレスWAN機能がVAIO S13でも選択可能になったのも大きなトピックだ。SIMロックフリーなので、好みのMVNOのSIMカードが選択できるほか、VAIO独自のSIMも用意する。新モデルでは対応バンドが増加し、国内だけでなく海外でも利用できるようになった。海外でのワイヤレスWAN利用はサポート外だが、利便性は間違いなく高まっている。

また、パソコンとしては初めてカテゴリー9に対応し、下り最大450Mbps、上り最大50Mbps(理論値)に速度もアップ。さらに、ワイヤレスWAN機能を搭載したモデルには、Windows 10のデータプランに対応したTransatel社のデータ専用SIM「Cellular Date by Transatel」が付属している。Transatelはフランスの電気通信事業者で、Windows 10のデータプランに対応する世界で唯一のデータSIMだ。

このSIMには1GB/1か月(1回)を無料で使えるトライアルプランが付いている。このSIMの特徴は、SIMカードを本体に装着するだけで、特別な設定が不要なこと。すぐに試せるのがポイントだ。トライアルの1GBを使い切っても、Cellular Dataアプリから簡単に購入できる。料金は500MB(1日)が700円、1GB(7日間)が1,200円、3GB(1か月)が3,000円、10GB(3か月)が8,400円。国内のMVNOのプランに比べると、かなり高めだが、どうしても使いたいときや、たまにしか使わないという人にとっては、使いやすいはずだ。

気になる通信速度は、ローミング接続ということもあり、現時点では遅めだ。東京都渋谷区のオフィスで18時ごろに試したところ、下りが0.28Mbps、上りが0.14Mbpsだった。VAIOによると、通信速度は今年中に改善する予定としているが、どこまで改善されるのかが気になるところだ。

カバー付きのSIMカードスロット

カバー付きのSIMカードスロット

ワイヤレスWAN機能搭載モデルに付属するTransatel社のデータ専用SIM「Cellular Date by Transatel」

ワイヤレスWAN機能搭載モデルに付属するTransatel社のデータ専用SIM「Cellular Date by Transatel」

契約手続きなどをせずに、「携帯ネットワーク」を有効にするとインターネットに接続できる。この手軽さが魅力

国内のMVNOよりも割高だが、海外でも利用できるなど、たまにしか使わないユーザーにはメリットがあるだろう

このほか、90cm落下試験、本体ひねり試験、ペンはさみ試験など、従来モデルと同様、厳しい品質テストをクリアした堅牢性の高さも忘れてはならない。新モデルではキーボード水かけ試験において、動作中にキーボード部に150ccの水を注ぎ、3分間、内部に水が浸透し、電源ショートが起きないことを確認している。3分の間に、大事なデータをクラウドストレージなどに退避することができるというわけだ。

キーボードは秀逸、スペックは必要十分

ディスプレイは、VAIO S11が11.6型、VAIO S13が13.3型で、解像度はどちらも1920×1080だ。視野角は上下左右ともに85度以上の広視野角タイプ。VAIO S13はアンチグレア液晶、VAIO S11は低反射コート液晶なので、どちらも映り込みが抑えられている。タッチパネルはどちらも非搭載だ。

キーボードは本体サイズが大きなVAIO S13のほうが使いやすい。キーピッチが約19mm、キーストロークが約1.2mmとゆとりがある。本体の剛性がアップした関係で、打鍵感もすばらしい。いっぽうのVAIO S11はキーストロークが約16.95mm、キーストロークが約1.2mmと、やや窮屈。VAIO S13と同様、打鍵感は心地よいので、窮屈さをどう判断するかが分かれ目になるだろう。

両モデルとも、タッチパッドはホームポジションの中央下部に配置されており、クリックボタンも2ボタン式で誤操作なく使えそうだ。最近はタッチパッドが広いモデルが多く、人によってはタッチパッドの面積が少し狭く感じるかもしれない。

キーボードはどちらも打鍵感はすばらしい。VAIO S13は約19mmのキーピッチが確保されており文句なしだが、VAIO S11はキーピッチが約16.95mmと少し窮屈だ

チルトアップヒンジ構造により、使用時にはキーボードの奥が持ち上がる。これにより、キーボード面に角度が付き、手首の負担を軽減できる

スライドしないタッチ式の指紋センサー。一部モデルに搭載される

スライドしないタッチ式の指紋センサー。一部モデルに搭載される

最後に基本スペックをチェックしたい。VAIO S11の標準仕様モデルは、CPUに「Core i5-7200U」(2.50GHz 、最大3.10GHz)を搭載したモデルと、「Core i3-7100U」(2.40GHz)を搭載したモデルをラインアップする。Core i5-7200UモデルにはワイヤレスWAN機能を備えたモデルが用意されている。そのほかは共通で、メモリーは4GB、ストレージは128GBのSSDを搭載する。直販モデルではCPUに「Core i7-7500U」(2.70GHz 、最大3.50GHz)や「Celeron 3865U」(1.80GHz)などが選択可能。メモリーも16GBや8GBが選べる。SSDも高速なPCI Express x4接続の1TBや512GBなどを選択できるので、高性能なモデルが欲しい方は、直販モデルを選ぶといいだろう。

いっぽうのVAIO S13の標準仕様モデルも3モデルあり、いずれもCPUにはCore i5-7200Uを搭載する。4GBメモリー、128GB SSDを搭載するモデルにワイヤレスWANを搭載したモデルを用意。もう1モデルは、8GBメモリーと256GB SSDを搭載する高性能なモデルだ。VAIO S11と同様、直販モデルではより高性能な仕様にカスタマイズできる。

まとめ、実用性は高いが価格も高め

VAIO S11とVAIO S13は、どちらも実用性の高いモバイルノートだ。VAIO S11は高性能かつコンパクトなモバイルノートとして、極力荷物を少なくしたい(軽くしたい)というビジネスパーソンに注目してもらいたい。本体がコンパクトなため、画面やキーボードの窮屈さはあるが、外部インターフェイスが充実しており、ビジネスシーンではしっかりと活躍してくれるはずだ。標準仕様モデルの価格.com最安価格は159,618円(Core i3搭載モデル)からで、やや価格は高めだ。

いっぽうのVAIO S13はメインマシンとしても使える、バランスのとれた1台。堅牢性が高く、使い勝手もよい。気になる点は、USB Type-Cがないことと、標準仕様モデルのスペックが心もとない点くらいだ。長く快適に使いたい人は、スペックをカスタマイズできる直販モデルを選ぶといいだろう。標準仕様モデルの価格.com最安価格は172,573円から。どちらもスペックを考えると価格は高めだが、仕事の相棒として安心して使えるノートパソコンを探している人や、仕事の道具にこだわりを持ちたいビジネスパーソンなら購入候補に入れておいたほうがいいだろう。

三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

パソコン関連を担当する双子の兄。守備範囲の広さ(浅いけど)が長所。最近、鉄道の魅力にハマりつつあります。

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2017.11.17 更新
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