日本のユーザーからニーズの高い機能が満載!

SIMフリーで躍進するシャープのスマホ「AQUOS sense lite」レビュー

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価格.comのSIMフリースマートフォン人気ランキングにちょっとした異変が起こっている。2017年11月ごろまでは、ファーウェイやASUS、アップルといった海外メーカー製の端末が上位を独占していたのだが、12月に入るとシャープの「AQUOS sense lite」が徐々に順位を上げ、2018年1月11日時点で2位につけている。SIMフリーに限らず、スマートフォン全体の人気ランキングでも3位につける好調っぷりだ。この人気の秘密は何なのか、実際に試用して確かめてみた。

日本人好みの機能が満載の「AQUOS sense lite」。価格.comでの最安価格は32,980円(1月11日時点)

日本人好みの機能が満載の「AQUOS sense lite」。価格.comでの最安価格は32,980円(1月11日時点)

「AQUOS sense lite」のスペックに迫る

「AQUOS sense lite」の基本スペックから人気の秘密を紐解いてみよう。「AQUOS sense lite」に搭載されているCPUは、ASUSの「ZenFone 4 Max」やモトローラの「Moto G5s」に搭載されているのと同じ「Snapdragon 430」だ。メモリーは3GBで、ストレージ容量は32GB(microSD最大256GB)となっており、ミドルクラスとしては標準的なスペックになっている。バッテリー容量は2700mAh。約2時間の動画(YouTube)を、輝度最大で再生したところ、100%から65%まで減少した。

動作は、アプリの起動や文字入力などで時折カクつきなど不安定な挙動が見られることもあったが、基本的にはスムーズで操作に大きなストレスを感じるほどではない。総合的な基本性能を計測するベンチマークソフト「Antutu Benchmark」でテストしたところ、スコアは44827と、標準的な結果に落ち着いている。

対応バンドはLTEが1/3/5/8/17/19/26/41で、3Gが1/5/6/8/19。これならドコモ、au、ソフトバンク系のSIMカードがいずれも問題なく使える。ネットワーク機能では、Wi-FiがIEEE 802.11 b/g/nの2.4GHzのみの対応で、5GHzは対応していない。

「Antutu Benchmark」のスコアは44827。CPUのみのスコアは14857と、普段使いでは問題ないレベル。ただし、3Dゲームを快適にプレイできるほどではない

「Snapdragon 430」を搭載するほかのSIMフリースマートフォンが軒並み3万円を切っていることから、「AQUOS sense lite」のスペックに対するコストパフォーマンスは群を抜いて高いわけはなく、いたって標準的と言えるだろう。では一体何がこれほどまでにユーザーの心をつかんでいるのだろうか?

シンプルなデザインは快適な使い心地。MIL準拠のテストをクリアした耐衝撃性を備える

5型液晶搭載の「AQUOS sense lite」は、大きすぎず小さすぎずちょうどいいサイズだ。マットな質感のボディも、手のひらのフィット感に貢献しており、使っていて心地いい。側面が外向きに角張っているため、持ち上げるときや、手で持っているときに引っかかりやすくなっているのも特徴だ。金属やガラス製の高級感はないものの、側面から背面までつなぎ目のないシンプルなボディは、カジュアルながらも上質な雰囲気をかもし出す。

背面は合成樹脂を使用しており、光沢のないマットな手触り。継ぎ目のないシンプルなデザインも好印象だ

背面は合成樹脂を使用しており、光沢のないマットな手触り。継ぎ目のないシンプルなデザインも好印象だ

外向きにうっすらと角張った側面は、机から持ち上げるときや、手で持って操作するときに、指や手のひらに引っかかるため、非常に持ちやすい

手で持つと、ガラスや金属製のスマートフォンにはないフィット感と温かみを感じる

手で持つと、ガラスや金属製のスマートフォンにはないフィット感と温かみを感じる

本体天面にはイヤホンジャック、底面にはUSB Type-Cポートを備える

本体天面にはイヤホンジャック、底面にはUSB Type-Cポートを備える

実は、「AQUOS sense lite」は2017年11月10日にドコモやauなどから発売された「AQUOS sense」のSIMフリーモデルにあたる。両機種はほぼ同じモデルと思っていいいが、デザインにおいて若干の違いがある。

その中でも特に大きいのは、通信キャリア版の「AQUOS sense」が前面パネルに2.5Dガラスを採用しているのに対して、「AQUOS sense lite」は一般的な2Dガラスを採用している点だ。ガラスの端が滑らかなカーブを描く2.5Dガラスは高級感があり美しい半面、衝撃に弱かったり、保護シートが貼りにくかったりといったデメリットがある。2Dガラスを採用した「AQUOS sense lite」は、アメリカ国防総省制定MIL規格(MIL-STD-810G)に準拠したテストをクリアしており、衝撃や傷に強い。また、MVNO各社の限定色を含めて7種類ある豊富なカラバリも大きな魅力になっている。

「AQUOS sense lite」(左)のサイズは72(幅)×144(高さ)×8.5(厚さ)mmで、重量は147g。「AQUOS sense」(右)よりも厚さが0.1mm短く、重量が1g軽い。また、本体上部のスピーカーの位置にも違いが見られる

「AQUOS sense lite」(左)は2Dガラスでフラットになっているが、「AQUOS sense」(右)は2.5Dガラスのためフレームから画面が盛り上がっているのがわかる

MVNO各社の限定色を含めてカラバリは7種類と豊富。上列左からブラック、ホワイト、ゴールド、ターコイズ(mineo)、下列左からピンク(IIJmio)、レッド(楽天モバイル)、ブルー(gooSimseller)となる

3万円台前半に価格を抑えながらも高い耐衝撃性を備え、シンプルながら使いやすい本体デザインはかなり好印象。しかし、これだけでは人気ランキングの上位に食い込むのは難しいはずだ。

人気の秘密はディスプレイと日本人好みの多彩な機能にアリ

「AQUOS sense lite」は、5型のフルHD(1920×1080)IGZOディスプレイを搭載している。このディスプレイは、シャープが液晶テレビ「AQUOS」で培った、実物に近い豊かな色彩を表現する「リッチカラーテクノロジーモバイル」を採用しており、ハイエンドクラスのスマートフォンと比べても遜色ない美しい画質が特徴だ。

搭載される5型のフルHD IGZOディスプレイはハイエンド端末並みの美しさを誇る。低価格帯のスマートフォンでこのレベルのディスプレイを搭載している機種はなかなかない

ブルーライトをカットする画質に切り替える「リラックスオート」という機能を搭載。同機能をオン(写真右)にすると、画面から青味が消えて黄色味を帯びる。就寝前など暗い場所で利用するにはもってこいの機能だろう

本体前面下部には、ホームボタンとして使える指紋認証センサーを搭載しており、机に置いたまま持ち上げることなく端末をアンロックできるのも便利だ

高精細なディスプレイに加えて、海外メーカー製SIMフリースマートフォンではあまり採用されていない防水/防塵対応(IPX5・8/IP6X)ボディになっているのにも注目したい。2017年以降に発売されたSIMフリースマートフォンの中で価格を4万円以下に抑えつつ、フルHDディスプレイと防水対応ボディの両方を備える端末は多くない。さらに、日本メーカーならではの「おサイフケータイ」に対応しているのもポイントが高い。この3点に対応するSIMフリースマートフォンは非常に少なく、その中でも3万円代前半という価格を実現した「AQUOS sense lite」は貴重な存在だ。こういった日本のユーザーからニーズの高い機能を搭載していることが、本機の高い注目につながっていると言えるだろう。

防水に対応しているため、水没(常温で最高30分)しても問題なし。また、入浴中にも使用できるお風呂対応なのもうれしい

ディスプレイに水滴が付いてもタッチ操作をきちんと認識。濡れた手でも問題なく操作可能だ

ディスプレイに水滴が付いてもタッチ操作をきちんと認識。濡れた手でも問題なく操作可能だ

海外メーカー製のSIMフリースマートフォンではなかなかお目にかかれない「おサイフケータイ」。こういった日本ならではの機能はうれしい。もちろん「モバイルSuica」にも対応している

最後に「AQUOS sense lite」のカメラに触れておこう。メインカメラは約1310万画素、F2.2で、被写体の色を忠実に再現する新しい画質エンジンを採用。「おすすめオート」に加えて、6つの撮影メニューを備える「おすすめプラス」という撮影モードを搭載している。残念なのは、HDR機能と手ぶれ補正に非対応な点。暗所での撮影にはなかなかてこずらされた。

ヒイラギの赤い実の色味をしっかりと再現。手ぶれ補正は搭載されていないが、日中で撮影する分には気にならなかった

串焼きの焦げや照りなど、目で見ているのに近い色味。少し暗めの店内だったが、しっかりと手で固定すればきれいに撮れる

HDR機能がないためか、晴天下では、陰(面左)の部分が黒くつぶれてしまいディテールがわかりづらくなることもあった

「タイムラプス」や「花火撮影」、「モノクロ」といった撮影モードは、普段とは趣の違う写真を撮りたいときに使えそうだ

また、約500万画素のインカメラは、視線を逃さない「アイキャッチセルフィー」や小顔補正、美肌調整など、ハイエンドモデルの「AQUOS R」や「AQUOS R compact」に搭載されている機能を備えているのはありがたいのだが、画質が少し粗く、自撮りを多用する人は敬遠したほうがいいかもしれない。

まとめ

「AQUOS sense lite」は、カメラ機能こそ物足りなかったが、一般的な利用なら問題ないスペックに加えて、フルHD・防水・おサイフケータイ・耐衝撃・指紋認証という、ほかのSIMフリースマートフォンではどれかひとつ欠けていてもおかしくない要素が全部入っているというのが大きな魅力になっている。また、2年間最大2回のOSアップデートを保証しているのもありがたい。これだけの機能を備えつつ、価格を3万円代前半に抑えているのが人気の理由だろう。

3Dゲームをバリバリプレイしたり、高性能なカメラを求めていたりするユーザーには向いていないが、美麗な液晶、防水、おサイフケータイを備えたコスパの高いSIMフリースマートフォンを求めているユーザーにとっては、現時点で「AQUOS sense lite」1択という状況になりそうだ。

「AQUOS sense lite」を契約できるMVNO各社の料金プランの一覧は以下のURLから確認してほしい。割引キャンペーンなどを実施しているMVNOもあるので、チェックしてみてはいかがだろうか。

「AQUOS sense lite」の格安SIMセットプラン・料金

水川悠士(編集部)

水川悠士(編集部)

最新ガジェットとゲームに目がない雑食系ライター。最近メタボ気味になってきたので健康管理グッズにも興味あり。休日はゲームをしたり映画を見たりしています。

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2018.1.15 更新
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