ゲーミングPCパワーアップ大作戦
“すちーむ☆まにあ”辻村美奈のゲーミングPCパワーアップ大作戦

コスパ最強と感じてしまう高機能ゲーミングキーボード、ロジクール「G910r」を解説

Steamのコアゲーマーである“すちーむ☆まにあ”辻村美奈が、Steamゲームを快適に楽しむためのデバイスや周辺機器を基礎から紹介。今回は、3Dゲーム内で「走る」、「しゃがむ」、「グレネードを投げる」といった重要な操作を担うゲーミングキーボードに注目し、「G910r RGB メカニカル ゲーミング キーボード(以下、G910r)」(ロジクール)を解説する。

今回、“すちーむ☆まにあ”が選んだのは、ロジクールの高機能ゲーミングキーボード「G910r」

今回、“すちーむ☆まにあ”が選んだのは、ロジクールの高機能ゲーミングキーボード「G910r」

3Dゲームで「ゲームパッド」を使わない理由

PCで3Dゲームをプレイする際、ゲーミングマウスが「ゲームキャラクターを操作する“コントローラー”の役割を担う」ということは、連載第2回の1万円以下で高コスパのゲーミングマウス! マクロを駆使できる「Rival 310」の中で解説した。

しかし実際に、「走る」、「しゃがむ」、「グレネード(擲弾:てきだん)を投げる」といった操作を行なうには、マウスに加えて、キーボードが必要になる。つまり、3Dゲームでは、マウスとキーボードがそれぞれ、コントローラーとしての役割を担っているのだ。

「ゲームをプレイするためのコントローラー」と聞くと、多くの人が、市販の「ゲームパッド」を思い浮かべるのではないだろうか? 確かに、シューティングゲームや2Dゲームであれば、ゲームパッドのほうが操作しやすく、相性がよい。

だが、「FPS」(First Person shooter:1人称視点のシューティングゲーム)や「TPS」(Third Person shooter:3人称視点のシューティングゲーム)などの3Dゲームに限っては、ゲームパッドはおすすめしない。たとえば、ゲームパッドの場合、AIM(スコープをのぞいて狙いを定めること)はスティックで操作するが、マウスほど繊細にコントロールできない。そのため、海外のFPSゲームの大会でも、ゲームパッドを使うゲーマーはまずいない。

ゲーマーのために工夫を凝らした、キーボード配置

ロジクールのゲーミングキーボード「G910r」を解説!

ロジクールのゲーミングキーボード「G910r」を解説!

今回は、数あるゲーミングキーボードの中から、合計9個のマクロキーを搭載したプロ仕様のゲーミングキーボード「G910r」(ロジクール)を紹介する。まずは、外観からチェックしていこう。

G910rには、キーボードの左側に縦5段、左上の「F1」キーから「F4」キーの上部にそれぞれ横4列という、合計9個のマクロキーが配置されており、好みのコマンドやショートカットキーを登録できる。

なかでも、大きなポイントになるのが、キーボード左側にある縦5段のマクロキーだ。たとえば、3Dゲームでは、「W」キー(前進)と「Shift」キー(走る)を左指で押し続けて、長距離を走るシーンがあるが、「W」+「Shift」というコマンドをあらかじめ登録しておけば、マクロキー1つだけで、スムーズに走り続けられる。

キーの配置場所についても、ゲーマー向けに工夫されている印象だ。3Dゲームでは通常、「WASD」キーのポジションに左手を置くことが多い(「W」が前進、「A」が左に進む、「S」が後進、「D」が右に進む、という操作が割り当てられていることが多いため)。一部の国内メーカーから、右側にマクロキーが配置されているMMO(Massively Multiplayer Online)用キーボードも提供されているが、G910rのように左側に配置されていれば、WASDキーからすばやくアクセスできるので、ありがたい。

G910rには、マクロキーが合計9個搭載されている。そのうち5個は、キーボードの左側に、縦5段で並んでいる(画像内の「G1」「G2」「G3」「G4」「G5」)

また、マクロキーやWASDキーに、目印となる独自の模様を施しているのもポイントだ。

筆者が初心者ゲーマーだったころ、WASDキーから一度、左手を離してしまうと、次に手を置こうと思った際に「どこだったっけ?」となってしまい、画面から視線を離して探してるうちに、攻撃されたり、ゲームオーバーになってしまったりすることが多くあった。しかし、G910rは、キートップに模様が施されているので、ほかのキーとは明らかに見た目が違う。これであれば、キーボードをいちいち目で見て探さなくても、ひと目で定位置(WASD)を確認できる。

なお、上級ゲーマーの場合は、ロジクールが無償配布するソフトウェア「ロジクールゲーミングソフトウェア」を使って、ライトパターンとキーコマンドを、ゲーム内アクションと同期する方法もある。ゲームに使うキーだけを光らせることで、WASDキーの視認性を高められるが、初心者ゲーマーにとっては、この「設定を変える」というアクション自体、少々ハードルが高いと感じてしまうかもしれない。

その点、マクロキーやWASDキーの模様や手触りを変えてわかりやすくしているのは、シンプルな解決法と言える。ほんの小さな工夫だが、初心者ゲーマーにとっては頼もしく、スコアアップにつなげられる要素かもしれない。

マクロキーとWASDキーには、目印となる独自の模様が施されているので、パッと見て、すぐにポジショニングできるのが大きな特徴だ

このほか、キーボードの右上には、再生/一時停止/ミュート用のメディアコントロールボタンや、音量調整用のローラーバーが配置されている。これらを使えば、ショートカットキーを使わずに音量を調整できて便利だ。さらに、ミュートボタン非搭載のヘッドセットなどを装着している場合は、ミュートボタンが役に立つ。VC(ボイスチャット)中で、とっさに席を外す際にも、キーボードにあるミュートボタンを押すだけでいい。

キーボードの右上には、再生/一時停止/ミュート用のメディアコントロールボタンや、音量調整用のローラーバーが設置されており、すばやくアクセスできる

さらに、キーの打ちやすさも気に入った。G910rのキーピッチは19mmと、ほかの一般的なキーボードとほぼ変わらないものの、キートップがやや小さく、手が届きやすいので、手が小さい女性の筆者でもスムーズに操作できるのがうれしい。

先述した通り、3Dゲームをプレイする際には、WASDに左指を置くことが基本ポジションになるが、場合によっては、この指の配置から「Shift」(走る)、「Z」(寝転がる)、「G」(グレネードを投げる)といったキーまで押さなければいけない。慣れていれば何のこともないこの操作だが、初心者ゲーマーだったころは、指がつりそうになったこともある。しかし、G910rのようにキーが小さくて、小回りがきくと、指への負担も軽減できる。

キータッチについては、押下圧45.0±20gと記載されているが、確かに一般的なメカニカルキーボードと比べると軽く、押し込みも浅く感じた。これであれば、長時間の使用でも指が疲れない。また、メカニカルキーボードというと、タッチ音がうるさいイメージだが、G910rのタッチ音は“ガチャガチャ”鳴らずに“カチャカチャ”程度だった点も見逃せない。

小さめのキーで、手が小さい女性の筆者でも、スムーズに操作できた

小さめのキーで、手が小さい女性の筆者でも、スムーズに操作できた

キーボードには、しっかりしたパームレストが備わっている。このパームレストが、キーボード手前の角ばった側面からガードしてくれるため、ゆったりと手首をゆだねることができ、疲れにくい

初心者でも簡単にマクロ設定できる、秀逸なソフトウェア

次に、ロジクールゲーミングソフトウェアを使ったマクロの割り当てを解説していく。マクロを使えば、FPSで単発の銃を連発したい際など、人間の手よりも早く、ワンアクションで連打操作できるようになる。

G910rでのマクロ設定の手順は簡単で、画面上に表示されたキーボードからカスタムしたいキーを選択し、機能を割り当てていく流れだ。試しに、マクロを作ってマクロキーに割り当ててみよう。

まずは、マクロを作成する。「コマンドエディタ」から「マルチキー」を選び、一連のキーストロークを登録。さらに、マクロの名前(ここでは「test test」)を付けて記録するだけで、マクロが完成する

次に、先ほど作成した「test test」というマクロがコマンド一覧に表示されるので、今回は、「G1」キーに割り当ててみた

さらに、3Dゲームを有利に進める機能として、「テキストブロック」も活用したい。

たとえば、ゲーム内で、味方とコミュニケーションする際、ボイスチャットや文字チャットで指示を出したり、コミュニケーションをとったりすることが非常に多い。そのような場面で、スペルを間違ってしまうと、自分の意思がまったく伝わらないこともある。特に海外ゲームの中には、単語をコピー&ペーストできないうえ、日本語の入力に対応せず、Microsoft IMEの辞書登録が使えない場合もある。

そのような際には、英語の定型文をテキストブロックに登録しておき、チャットで使用するといい。ゲーム内でよく使う単語などを、あらかじめ用意しておくだけで、味方とスムーズに意思疎通できるはずだ。

テキストブロックに、あらかじめ定型文などを入れておけば、チャットでのスペル間違いも防げる

テキストブロックに、あらかじめ定型文などを入れておけば、チャットでのスペル間違いも防げる

ソフトウェアを使えば、こんなこともできる!

ロジクールゲーミングソフトウェアでできることは、ほかにもある。

たとえば、このソフトウェア画面上で、「キープレイス」(キーの場所)の「ヒートマップ」(データを可視化するために、数値の多少を色で視覚化する技術)を計測できる。ヒートマップ機能をオンにした後、ゲームをプレイすると、使う頻度の高いキーが自動で割り出され、自分のキーボードのクセがひと目でわかる。これを指標にして、キーを使いやすくするマクロを作成したり、割り当てを変えたりすれば、より自分のキー操作に適したカスタマイズが行なえるだろう。

キープレイスのヒートマップ。使う頻度の高いキーほど、赤色に近くなる

キープレイスのヒートマップ。使う頻度の高いキーほど、赤色に近くなる

また、キーボードのイルミネーションも、ソフトウェアで設定する。ソフトウェア画面の「電球アイコン」を選択すると、RGBイルミネーションの設定が可能だ。「効果の選択」に、さまざまなプリセットが用意されているので、そこから選んでもいいし、自分で新しく自作してもいい。約1680万の中から好きな色を設定して光らせれば、部屋のインテリアとしても楽しめそうだ。さらに、WASDキーや、ゲームに使うキーのみを光らせるプリセットも用意されているので、ぜひ活用したい。

イルミネーション選択画面。色の方向や光る速さなどを設定できる

イルミネーション選択画面。色の方向や光る速さなどを設定できる

カスタム効果ライトエディタでは、色の変更やイルミネーションを構成して、完全オリジナルのイルミネーションを設定できる

WASDキーや、ゲームに使うキーのみを光らせるプリセットも用意されている

WASDキーや、ゲームに使うキーのみを光らせるプリセットも用意されている

スマホスタンドまで装備! 至れり尽くせりのデザインに脱帽

ゲームのプレイとは直接関係ないが、ちょっとしたおまけ機能もある。

実は、G910rの正面奥には、プラスチック製のスマートフォンスタンドが装備されている。ゲーマー向けチャットアプリ「Discord(ディスコード)」をよく使う人は、このスタンドにスマートフォンを置いてアプリ画面を表示しておけば、PCでゲームをプレイしながら、チャットやメッセージをすぐに確認できる。または、単にスマートフォンを立てたまま、ゲーム中に動画を見て、気分転換もできる。活用の仕方はユーザー次第。意外と重宝する機能かもしれない。

G910rのスマホスタンドに、「iPhone X」を置いてみた。スマホスタンドは引き出し式となっており、調節もできる

「コスパ最強」とユーザー間で定評のあるロジクール製品の中でも、価格.com最安価格が14,615円(2018年3月26日時点)とやや高めの価格設定となっている、G910R。だが、これだけの機能が搭載されていることを考慮して他メーカーと比べると、「やはり、コスパ最強なのでは」と感じてしまうのが、率直な感想だ。

筆者が初心者ゲーマーのころに、このゲーミングキーボードを使ってプレイしていたら、もっと早く上達していたのではと思う。ちょっと悔しい。これからゲームを始める友人がいたら、ぜひこのゲーミングキーボードを使ってほしいと思った(ちなみに現在、筆者が使っているキーボードは、DREVO製の「Excalibur 84」だ)。

しかし、残念な部分もあった。たとえば、パームレストがプラスチック製という点。せっかくのパームレストだが、カチカチに硬いうえ、やや大きくて場所を取ってしまうので、少し扱いづらかった。この点が改善されれば、より快適にPCゲームをプレイできると思う。

ライター:辻村美奈(オフィスマイカ)

オフィスマイカ

オフィスマイカ

編集プロダクション。「美味しいもの」と「小さいもの」が大好物。 好奇心の赴くまま、良いモノを求めてどこまでも!(ただし、国内限定)

紹介した製品の最新価格・クチコミをチェックする
関連記事
「価格.comマガジン」プレゼントマンデー
ページトップへ戻る