いいモノ調査隊
“ッターン!”は消せるのか!?

静音キーボード打ち比べ! タイピング音の大きい価格.com社員が徹底検証

カチャカチャカチャ……ッターン!!!!!!

みなさんの職場には、キーボードのタイピング音がやたら大きい人っていませんか? 価格.comマガジン編集部には、います。どれくらいうるさいかというと、これくらい。

編集部のKさん

本人も自覚はあるようなのですが、集中しているときは抑えられないとのこと。とはいえ音を気にしていたら仕事がはかどらない……。なんとか、周囲も本人も快適になる方法はないかと考えたところ、「静音キーボード」に置き換えてみるという案が浮かびました。

5種類の静音キーボードを比較

調べてみると、静音設計のキーボードは多数展開されていて、公式ページを見ているだけではどれがいいのかわかりません。そこで今回は、静音キーボードをいくつかKさんに使ってみてもらい、一番静かで使いやすいものを調べてみることに!


価格. comスタッフのキーボード担当者にも意見を聞きながら、今回はキーボードカテゴリで「静音キーボード」と検索し、その売れ筋ランキング上位に名を連ねる5メーカーから1製品ずつセレクト。編集部としての使いやすさに鑑みて、テンキー付きを選びました。

実験方法:同じテキストをそれぞれのキーボードでタイピングしてもらいつつ、騒音計アプリで音の大きさを計測。実際に使ってみた主観の感想も含めて、静音性や使い心地を5段階評価で記していきます。

まずは、Kさんがいつも使っているキーボード で計測するとこんな結果に。

エンターキーをたたいたときにゲージが赤くなるのがわかりますね。最大で112デシベルでした

参考までに、110デシベルは「自動車のクラクション」ほどの大きさだそうです。ではこのキーボードの数値と比較しながら、1つずつタイピングしていきましょう!

【1】ロジクール Wireless Keyboard K275 【ブラック】

豊富なラインアップを誇る入力機器の世界的メーカー「ロジクール」から、静音設計のフルサイズワイヤレスキーボード「Wireless Keyboard K275」。静音を前面に押し出した製品ではありませんが、手頃な価格が魅力です。

スペック
●キースイッチ:メンブレン
●キーピッチ:19mm
●キーストローク:3.2mm
●キー配列:日本語108
●接続方法:アドバンス2.4GHz(Unifying対応)
●本体サイズ(幅×高さ×奥行、以下同):450×18×155mm
●重量:約470g

キーストロークは浅め。傾斜はついておらずフラットです

キーストロークは浅め。傾斜はついておらずフラットです

では実際にKさんに使ってもらいましょう。


騒音計の最大値ではいつものキーボードよりも静かという結果でしたが、キーが軽いせいか、押し込んで離した際に独特のカチャカチャとした高い音が響き、耳には残りやすく感じました。やさしくタイピングする場合は確かに音が少しこもった感じがして音量控えめですが、強くたたく人にとっては逆効果かもしれません。
レイアウトの面ではほぼ不便がありませんが、スペースキーが狭いため、何度か打ち間違えました。

【2】サンワサプライ SKB-SL19BK 【ブラック】

パソコンサプライ品を数多く手がける日本のメーカー「サンワサプライ」の、静音コンパクトスリムキーボード「SKB-SL19BK」。パンタグラフの機構部分に特殊なグリスを注入し、静粛性が高められています。「深夜でも使える」との記載があるため期待大。

スペック
●キースイッチ:パンタグラフ
●キーピッチ:19mm(文字キー以外は除く)
●キーストローク:2.0±0.1mm
●キー配列:日本語109A
●接続方法:USB(Aタイプコネクタ)
●本体サイズ:345×19×115mm
●重量:約300g

ストロークは5製品の中で最も浅く、キー同士の間隔もかなり狭いコンパクト設計

ストロークは5製品の中で最も浅く、キー同士の間隔もかなり狭いコンパクト設計

ではKさんのタイピングをお聞きください。


騒音計アプリのゲージが1度も赤くなりませんでした。最大でも82デシベルと、【1】のロジクール(最大105デシベル)に比べてかなり静かで、軽く打つ分にはほとんど音が聞こえないくらい。ただ、本体の薄さが影響しているのか、強くたたいたときに底に当たる感触があるとともに、タンタンという耳に響く音が伝わってきます。実感として、数値ほどの静かさは感じませんでした。
また、キー同士が寄っているため、打ち間違いがかなり発生。ストロークが浅いこととコンパクトで窮屈なことから、長時間使っていると手が疲れてきそうです。

【3】FILCO Majestouch 2 S FKBN108MPS/JB2 ピンク軸

ダイヤテック社のブランド「FILCO」。同ブランドの人気シリーズである、ドイツ製の高品位なキースイッチを採用した「Majestouch」シリーズから、打鍵音を30%削減する「Cherry MX SILENTスイッチ」を採用したメカニカルキーボードをセレクト。

スペック
●キースイッチ:メカニカル
●キーピッチ:19mm
●キーストローク:3.7mm
●キー配列:108
●接続方法:PS/2,USB (PS/2は変換コネクタを使用)
●本体サイズ:440×38.5×138mm
●重量:約1.2kg

メカニカルながらクリック感はあまりなく、軽い押し心地です

メカニカルながらクリック感はあまりなく、軽い押し心地です

キーが階段状になるよう傾斜がつけられており、手の負担を軽減するため打ちやすいです

キーが階段状になるよう傾斜がつけられており、手の負担を軽減するため打ちやすいです

ではKさんのタイピングをお聞きください。


最大値では【1】と【2】よりも上回っているものの、耳に障るような響く音がせず、あまりうるさいとは感じませんでした。メカニカルキーボードは通常カチャカチャという独特の音がしますが、打鍵音を30%削減する静音スイッチが採用されているためかそれほど感じられず。
打ち心地としては、反発力があるため、深く押さなくても入力しやすいです。タイピングスピードが速い人にはぴったりかもしれません。

【4】ARCHISS ProgresTouch RETRO AS-KBPD08/SRBKN 静音赤軸 【黒】

パソコンサプライ品を多く手がけるアーキサイト社のオリジナルブランド「ARCHISS」のメカニカルキーボードシリーズ「ProgresTouch」。キースイッチのメーカーは先ほどの【3】FILCOと同じ「CHERRY MX」のものですが、「静音赤軸」という、軽いキータッチながら底打ちの打鍵音を軽減するキースイッチを採用。

スペック
●キースイッチ:メカニカル
●キーピッチ:19mm
●キーストローク:3.7mm
●キー配列:日本語JIS配列・108キー(カナ印字なし)
●接続方法:PS/2, USB(PS/2は専用変換コネクタ使用)
●本体サイズ:440×37×140mm
●重量:約1.16kg

3】FILCOと比べると、こちらはキーが少し重く“打っている感”がやや強め

【3】FILCOと比べると、こちらはキーが少し重く“打っている感”がやや強め

文字はプリントではなく、2色成形のため摩耗して消えることがありません

文字はプリントではなく、2色成形のため摩耗して消えることがありません


驚くことに、最大値ではどのキーボードよりも大きくなってしまいましたが、「うるさい」とは感じないというのが、使用者および筆者の意見です。動画で音を聞くとわかりやすいのですが、打鍵音が低いためか音が空間に響かず、耳障りに感じません。
こちらも傾斜がついていて打ちやすく、キーは重めなものの反発力があってどんどんタイピングが進む感じがします。

【5】東プレ REALFORCE SA R2SA-JP3-BK 【ブラック】

高い信頼性と操作性が求められる業務用キーボードでトップシェアを誇る国内メーカー。静電容量無接点方式を採用する「REALFORCE」シリーズの静音モデルがこちら。打鍵音の振れ幅が小さく、耳への刺激が少ないことが実験で証明されており、高価ではありますが実力は折り紙つきです。

スペック
●キースイッチ:静電容量無接点方式
●キーピッチ:19mm
●キーストローク:4mm
●キー配列:112
●接続方法:USB
●本体サイズ:455×30×142mm
●重量:約1.4kg

唯一の黒いキートップ

唯一の黒いキートップ


騒音計アプリではエンターキーをたたいた際に最大110デシベルが出てしまっていますが、体感では最も静かなキーボードでした。ほかの4製品はキーボードらしい「カチャカチャ」とした音がするのに対し、キースイッチが静電容量無接点方式であるからか「ポフポフ」という音と感触が特徴的です。
キーは軽く反発力が弱いため、手に吸い付いてくる感じはあまりありません。これを打ちにくいと感じる人もいるかもしれませんが、個人的には手が疲れずに楽でした。

検証結果:一番静かなのは東プレ「REALFORCE」

実験の結果、一番静かなのは編集部の満場一致で【5】の東プレ「REALFORCE SA R2SA-JP3-BK」という結果に。騒音計アプリの最大値ももちろん間違いではないのですが、単純な音の大きさよりも、人間が耳障りに感じる音かどうかが実感には影響するのではないでしょうか。数値は参考程度とし、動画の音を耳で判断していただくのがいいかもしれません。

今回実験した5製品を、静かに感じた順に並べると以下のようになります。

【5】東プレ REALFORCE SA R2SA-JP3-BK【ブラック】

【4】ARCHISS ProgresTouch RETRO AS-KBPD08/SRBKN 静音赤軸 【黒】

【3】FILCO Majestouch 2 S FKBN108MPS/JB2 ピンク軸

【2】サンワサプライ SKB-SL19BK 【ブラック】

【1】ロジクール Wireless Keyboard K275 【ブラック】

しかし使い手にもよるところがあり、あまり力を込めてタイピングしない女性が使ってみると、【2】サンワサプライ SKB-SL19BK【ブラック】が一番静かに感じました。

なお、どのキーボードでも無音とはいかず、特にエンターキーをたたきつける“ッターン!”音を消すことはできていません。やはり、完全に静かにはならないのでしょうか?

徹底的に静寂にこだわるなら……シリコンキーボードという選択肢も

いいえ、ありましたよ。エレコムの「Bluetooth シリコンキーボード TK-FBS095BK」。スマートフォンやタブレットにつなげて使うのがメインの用途ですが、Bluetooth搭載のパソコンでも使えます。

スペック
●キースイッチ:シリコン
●キーピッチ:14.5mm
●キーストローク:1.5mm
●キー配列:85
●接続方法:Bluetooth無線方式
●本体サイズ:286×17×99mm
●重量:約104g

丸めて持ち運べるのが特徴

丸めて持ち運べるのが特徴

では同じくKさんに打ってみてもらいましょう。よく耳を澄ませてください。


静かさは圧倒的No.1! ほぼ無音と言っていいでしょう。
しかし全体のサイズやキーピッチがかなり小さいため打ちづらく、ミスタイプが頻発。動画ではあえて強めにタイピングしてもらいましたが、慣れるまではエンターキーの“ッターン!”はおろかブラインドタッチも難しく、早く打ったり強くたたいたりはできません。また素材がシリコンのためか、しっかりと押し込まないと入力できず、長時間の利用はやや疲労がたまりそう。どうしても音を立てられない状況では役立ちますが、仕事での普段使いには癖が強いといえるでしょう。ほぼ完全に音を消したい場合は、こんな選択肢もあるということをお伝えしておきます。

まとめ:静音でも“ッターン!”は控えめに

以上、静音キーボード5製品+1製品を使い比べてみました。どの製品もそれぞれ独自に工夫されており、音の感じ方や使い勝手がかなり異なっていることがわかりました。今回の検証結果を参考に、ご自身のタイピングスタイルに合いそうなものを選んでいただき、使いやすさと静かさを兼ね備えた静音キーボードを導入してみてはいかがでしょうか。

検証時のKさんのデスク

検証時のKさんのデスク

ただやはり、シリコン素材のもの以外は、いくら静音といえども多少は音が出てしまいます。静音キーボードだけに頼るのではなく、できるだけ“ッターン!”を控えるなど、周囲への配慮を忘れずにお仕事を頑張っていきましょう! みんなにとって快適なオフィスとなりますように。

※検証に使用したキーボードは、タイピング音が大きいスタッフに分配し、編集部が少し静かになりました。

いいモノ調査隊編集部

いいモノ調査隊編集部

いいモノ調査隊の編集部です。主に過去記事のまとめや紹介をしていきます!

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