2017年にガジェット好きの間で密かに話題になったUMPC(ウルトラモバイルPC)「GPD Pocket」。その後継機にあたる「GPD Pocket2」が、日本国内でも家電量販店や専門店で販売されることになりました。都内で開催された発表会で展示されていた実機をレポートします。
前モデルからパワーアップした「GPD Pocket2」をレポート
「GPD Pocket2」は、クラウドファンディング「Indiegogo」で約2億1,000万円もの出資を集めて製品化されたUMPCです。2018年10月25日に都内で開催された発表会では、ビックカメラ、ヨドバシカメラ、ソフマップ、コジマ、TSUKUMOで正式に販売されることが明らかになりました。
マグネシウム合金削り出しのボディは、MacBookのようなスタイリッシュな外観。前モデルから薄型化を実現し、片手でも軽々持てるサイズと重量です。カバンの中はもちろん、ポケットにも入る大きさで、ポータビリティはほかのノートPCを圧倒しています。
本体サイズは181(幅)×113(高さ)×14(厚さ)mmで、重量は約510g。サイズとしては電子辞書を想像していただくとイメージしやすいかと思います
キーボードはアイソレーションタイプで、打鍵感は軽め。トラックパッドは搭載せず、マウスポインターの操作はキーボード右上に搭載された光学式ポインティングデバイスで行います。実機で試した限りでは、光学式ポインティングデバイスのレスポンスは良好でした。
前モデル(左)のキーボードは、数字とファンクションキーが2段になっているのがトリッキーでしたが、「GPD Pocket2」は通常タイプのキー配列に近くなり、トラックポイントがなくなりました
上部にはMacBookのタッチバー風のマルチファンクションバー(物理ボタン)を搭載。ボタンは左から、左クリック、右クリック、内蔵ファンON/OFF、音量調節ボタン、ミュート、輝度調整に対応します
Delキーの真上にあるのは光学式ポインティングデバイス。こちらをタッチ操作してマウスポインターを操作します。押し込みでクリックでき、長押しで右クリックに対応
搭載ポートはUSBポート(3.0)×2、USB Type-Cポート(3.0)、microSDカードスロット。給電はUSB Type-Cポートで行います。
本体左側面にはUSBポート(3.0)に加えて、microSDカードスロットを搭載
右側面にはUSB Type-Cポート(3.0)とUSBポート(3.0)を備えます。USB Type-Cポートは、急速充電規格「Power Delivery 2.0」に対応しているほか、HDMI出力やイーサネット接続、microSD接続などUSB Type-Cハブを介した周辺機器の接続に対応
ディスプレイは7インチLCDで、最大1920×1200(323ppi)の解像度に対応。画面サイズが小さいだけに、非常に高精細です。コーニング社のモバイル端末向け強化ガラス「Gorilla Glass 4」(ゴリラガラス4)を採用しています。
ディスプレイはマルチタッチの操作にも対応しています
最後に「GPD Pocket2」の基本スペックを紹介。CPUにはノートPC向けのインテル第7世代「Core m3-7Y30」を搭載し、処理性能が「Atom x7-Z8750」を搭載する前モデルの約2倍にアップしたと言います。
処理性能はマルチコア(グラフ左)で約2倍、シングルコア(グラフ右)だと約4倍近く向上
メモリーは8GB(LPDDR3)で、ストレージ容量は128GB(eMMC)。microSDカードスロットを備えるため、microSDカードでストレージを拡張することも可能です。。搭載OSは「Windows 10 Home」。Wi-FiはIEEE 802.11 a/b/g/n/ac(2.4G/5G)に対応し、Bluetooth 4.1をサポート。バッテリーは6,800mAhで、連続稼働時間は最大8時間とのことです。
発売日は2018年11月上旬。想定売価は82,000〜90,000円になる見込みです。アマゾンなどのECサイトでは並行輸入品がすでに販売されていますが、今回発表されたモデルはメーカー保証が1年付帯するので、故障時のサポートも安心でしょう。UMPCと聞いて思わず反応してしまった人は、1度チェックしてみてはいかかがでしょうか。