レビュー
2in1タイプの薄型・軽量ボディに「Ryzen 9 5900HS」搭載。さらにeGPUも!

ゲーミングモバイルPCの究極形態!? 携帯性とパワーを両立したASUS「ROG Flow X13」

持ち運べるゲーミングノートが欲しい、できれば軽くて薄くて、高性能なモデルが――。そんなガジェット好きのわがままな夢を叶えてくれる1台がASUS JAPANの「ROG Flow X13」だ。13.4型の液晶ディスプレイを搭載する薄型・軽量ボディの2in1タイプのノートパソコンで、8コア16スレッドの高性能CPUとディスクリートGPU(dGPU)を搭載する。それだけだと、最新のゲームをハイクオリティで楽しむのは難しいが、最新のグラフィックチップ「GeForce RTX 3080 Laptop」を搭載する外付けのGPU(eGPU)「ROG XG Mobile」(別売)を接続すれば、ヘビーなゲームもサクサク楽しめるのだ。

価格は、メーカー希望小売価格でROG Flow X13が199,818円(税別)、ROG XG Mobileが136,182円(税別)。合計すると336,000円(税別)。30万円オーバーではあるが、最新のゲーミングノートとモバイルノートの2台を買うよりもお得だし、場所もとらない。これはなかなか魅力的なモデルのように思えるが、実際のところはどうなのか? ROG Flow X13とROG XG Mobileをじっくりとチェックしていきたい。

13.4型のディスプレイを搭載する2in1タイプのROG Flow X13。eGPUのROG XG Mobileを接続することで、最新のGeForce RTX 3080 Laptopのパワーを使って、ヘビーなゲームを快適に楽しめる

13.4型のディスプレイを搭載する2in1タイプのROG Flow X13。eGPUのROG XG Mobileを接続することで、最新のGeForce RTX 3080 Laptopのパワーを使って、ヘビーなゲームを快適に楽しめる

薄型・軽量ボディに高精細なWQUXGAディスプレイを搭載

ROG Flow X13は13.4型のディスプレイを搭載する2in1タイプのノートパソコン。ディスプレイ部分が360°回転するいわゆるヨガスタイルで、タブレットとして使うこともできる。本体サイズは約299(幅)×222(奥行)×15.8(厚さ)mm、重量は1.35kg。一般的な13型クラスのモバイルノートの大きさだ。重量は、少しだけ重いが、タブレットとして使っても短時間で持つのがつらくなるような重さではない。

タブレットスタイルはボディが熱くならないように配慮されており、動作モードの変更はできない。つまり、この状態ではヘビーなゲームはできないということ。タッチ操作がメインのライトなゲームなら楽しめるだろうが、Webページの閲覧やネット動画の視聴、別売のペンを使ったお絵描きなどが主な使い方になるだろう

タブレットスタイルはボディが熱くならないように配慮されており、動作モードの変更はできない。つまり、この状態ではヘビーなゲームはできないということ。タッチ操作がメインのライトなゲームなら楽しめるだろうが、Webページの閲覧やネット動画の視聴、別売のペンを使ったお絵描きなどが主な使い方になるだろう

写真のテントスタイルやスタンドスタイルは、ノートパソコンスタイルよりも冷却効果が高い。CPUの温度を最大7℃、GPUを最大8℃下げられるという。テントスタイルでゲームパッドを接続してゲームを楽しむといった使い方も可能だ

写真のテントスタイルやスタンドスタイルは、ノートパソコンスタイルよりも冷却効果が高い。CPUの温度を最大7℃、GPUを最大8℃下げられるという。テントスタイルでゲームパッドを接続してゲームを楽しむといった使い方も可能だ

13.4型の液晶ディスプレイのアスペクト比は16:10で、タッチ操作に対応する。ディスプレイは3840×2400(WQUXGA)/ 60Hzと1920×1200(WUXGA)/120Hzの2種類が用意されている。今回は3840×2400(WQUXGA)/ 60Hzのモデルを試したが、さすがにこのサイズでこの解像度は超高精細な表示だ。Pantone認証も受けており、色再現性も豊か。グレアタイプで映り込みが少ないのもうれしい。ただ、輝度が控えめで、もう少し明るいと外でも見やすいと感じた。

リフレッシュレートは60Hzで、滑らかな表示を求めるなら120HzのWUXGAモデルを選んだほうがいいだろう。解像度とリフレッシュレートのどちらを重視するかを選べるのはありがたい。

今回試したモデルのディスプレイは3840×2400のWQUXGA。アスペクト比は16:10でWebページやOfficeソフトが使いやすい縦が長いタイプだ。リフレッシュレートは60Hz。WUXGAでリフレッシュレートが120Hzのモデルもラインアップされているので、FPSゲームやPVPゲームを快適に楽しみたい人はWUXGAモデルを選ぶといいだろう

今回試したモデルのディスプレイは3840×2400のWQUXGA。アスペクト比は16:10でWebページやOfficeソフトが使いやすい縦が長いタイプだ。リフレッシュレートは60Hz。WUXGAでリフレッシュレートが120Hzのモデルもラインアップされているので、FPSゲームやPVPゲームを快適に楽しみたい人はWUXGAモデルを選ぶといいだろう

重量はキッチンスケールでの実測で1344g

重量はキッチンスケールでの実測で1344g

USB Type-C接続のACアダプター。本体と合わせた重量は1739gだった。ACアダプターと一緒に持ち運んでも苦にならない重さだ

USB Type-C接続のACアダプター。本体と合わせた重量は1739gだった。ACアダプターと一緒に持ち運んでも苦にならない重さだ

メタルボディは剛性が高く安心して持ち運べそうだ。「グラビティウェーブ」という斜めのラインはグリップ感を高める効果もある

メタルボディは剛性が高く安心して持ち運べそうだ。「グラビティウェーブ」という斜めのラインはグリップ感を高める効果もある

落ち着いたデザインのキーボードだが、同社のほかのゲーミングノートと同様、「Armoury Crate」を呼び出せるボタンが独立して配置されている。もちろん、光るイルミネートキーボード。ゲームはもちろん、仕事や趣味にも使いやすいフルキーボードだ

落ち着いたデザインのキーボードだが、同社のほかのゲーミングノートと同様、「Armoury Crate」を呼び出せるボタンが独立して配置されている。もちろん、光るイルミネートキーボード。ゲームはもちろん、仕事や趣味にも使いやすいフルキーボードだ

外部インターフェイスは両側面に配置されている。左側面にHDMI出力、マイク入力/ヘッドホン出力、右側面にUSB 3.2、USB 3.2 Type-Cを搭載。右側面の電源ボタンには指紋センサーが備わっている

外部インターフェイスは両側面に配置されている。左側面にHDMI出力、マイク入力/ヘッドホン出力、右側面にUSB 3.2、USB 3.2 Type-Cを搭載。右側面の電源ボタンには指紋センサーが備わっている

左側面のゴムキャップを取ると、「ROG XG Mobileインターフェース」が現れる。このインターフェイスにはUSB 3.2 Type-Cも含まれており、USB 3.2 Type-Cポートだけで使うことも可能

左側面のゴムキャップを取ると、「ROG XG Mobileインターフェース」が現れる。このインターフェイスにはUSB 3.2 Type-Cも含まれており、USB 3.2 Type-Cポートだけで使うことも可能

ラインアップは以下の2モデル。大きな違いはディスプレイで、3840×2400(WQUXGA)/60Hzと1920×1200(WUXGA)/120Hzと解像度とリフレッシュレートが異なる。ディスプレイの仕様によって、バッテリー駆動時間も違っている。

携帯性を重視するなら、バッテリー駆動時間が約11.4時間のWUXGA/120Hzモデルを選ぶといいだろう。

GV301QH-R9G1650S32G
・OS:Windows 10 Home 64ビット
・CPU:Ryzen 9 5900HS
・GPU:GeForce GTX 1650 Max-Q Design
・メモリー:32GB
・ストレージ:1TB SSD(PCI Express 3.0 x2)
・ディスプレイ:13.4型グレア液晶(3840×2400)/60Hz
・バッテリー駆動時間:約9.1時間
・サイズ:299(幅)×222(奥行)×15.8(高さ)mm
・重量:約1.35kg
・メーカー希望小売価格:199,818円(税別)
・発売日:2021年4月下旬以降

GV301QH-R9G1650H120
・OS:Windows 10 Home 64ビット
・CPU:Ryzen 9 5900HS
・GPU:GeForce GTX 1650 Max-Q Design
・メモリー:16GB
・ストレージ:512GB SSD(PCI Express 3.0 x2)
・ディスプレイ:13.4型グレア液晶(1920×1200)/120Hz
・バッテリー駆動時間:約11.4時間
・サイズ:299(幅)×222(奥行)×15.8(高さ)mm
・重量:約1.35kg
・メーカー希望小売価格:181,636円(税別)
・発売日:2021年3月12日

独自コネクターで接続する「ROG XG Mobile」

続いて注目のROG XG Mobileをチェックしていきたい。ROG XG Mobileは、eGPUと呼ばれる外付けタイプのGPU。専用コネクターの「ROG XG Mobileインターフェース」に接続し、アプリで外付けのGPUをアクティブにすると動作する。GPUの切り替えにかかる時間は20秒〜30秒ほど。これだけでGeForce RTX 3080 Laptopのハイパワーを利用できる。取り外すときも、同様にアプリでGPUを非アクティブ化するのだが、非アクティブ化の操作をせずに取り外すと、アラートが出るので注意したい。

eGPUのROG XG Mobile。スタンドで立たせられるほか、横置きも可能。高負荷時はファンが回転し、それなりにうるさいが、dGPUのマシンよりも静かに感じた

eGPUのROG XG Mobile。スタンドで立たせられるほか、横置きも可能。高負荷時はファンが回転し、それなりにうるさいが、dGPUのマシンよりも静かに感じた

吸気口はROGのロゴがデザインされており、赤色に光らせることもできる

吸気口はROGのロゴがデザインされており、赤色に光らせることもできる

eGPUはThunderbolt 4ポートで接続されることが一般的だが、ROG XG Mobileは「ROG XG Mobileインターフェース」と呼ばれる、PCIe 3.0 x8インターフェイスの独自の専用コネクターで接続する。これにより、最大63Gbpsの帯域幅を確保し、コネクターによるボトルネックを解消し、GeForce RTX 3080 Laptopのパワーを余すことなく引き出せるのだ。ケーブルはかなり太くて硬い。内部には67本ものワイヤーが入っているのでしょうがないが、少々取り回ししにくいのが難点だ。ロック機構があり、簡単に外れて、データがクラッシュすることはないだろう。

ROG XG Mobileを接続してアプリ上でアクティブにすると、コネクターのLEDが赤色に変わる。逆に非アクティブ化するとLEDが白色になり、取り外せる状態となる。左右のツメで本体に強力に固定されるので、うっかり外れる心配はないが、その分、取り外しもしにくい。LEDの左はロックレバー

ROG XG Mobileを接続してアプリ上でアクティブにすると、コネクターのLEDが赤色に変わる。逆に非アクティブ化するとLEDが白色になり、取り外せる状態となる。左右のツメで本体に強力に固定されるので、うっかり外れる心配はないが、その分、取り外しもしにくい。LEDの左はロックレバー

ROG XG Mobileのサイズは208(幅)×155(奥行)×29(高さ)mm、重量は約1kg。280Wの内蔵電源で、ACアダプター代わりに使える。本体を持ち運んで、家に帰ってきたら、ACアダプターの代わりにROG XG Mobileを接続するという使い方もできるのだ。がんばれば、ACアダプターの代わりに持ち運んで、外でもGeForce RTX 3080 Laptopのパワーを利用するといった使い方も可能だ。

USB 3.1を4ポート、HDMI、DisplayPort(DP)、LANポート、SDメモリーカードスロットを備えており、ポートリプリケーターのようにも使える。DPやHDMIを使ってディスプレイに接続して、大画面でゲームを楽しむのもアリだ。

豊富な外部インターフェイスが備わっており、ポートリプリケーターのように使えるのが便利だ

豊富な外部インターフェイスが備わっており、ポートリプリケーターのように使えるのが便利だ

ROG XG Mobileは、GeForce RTX 3080 Laptop(ビデオメモリー16GB)を搭載したモデルと、「GeForce RTX 3070(ビデオメモリー8GB)」の2タイプがラインアップされている。

希望小売価格は今回試したGeForce RTX 3080 Laptop搭載モデルが136,182円(税別)で3月下旬以降発売予定、GeForce RTX 3070 Laptop搭載モデルが108,909円(税別)で4月下旬以降の発売予定だ。

単体でも高性能! ROG XG Mobileでハイスペックマシンに変身

最後にスペックを見ていこう。CPUにはAMDの「Ryzen 9 5900HS」を搭載する。最新の「Zen 3アーキテクチャ」を採用したゲームやクリエイティブ用のハイスペックなHシリーズだ。8コア16スレッドで、動作クロックは3GHz(ブースト時4.6GHz)。この薄型・軽量ボディからは、考えられないほどの高い性能を発揮してくれる。また、Zen 3アーキテクチャーは省電力性がウリで、ROG Flow X13では最大11.4時間(WUXGAモデル)のバッテリー駆動を実現しているのも見逃せない。

dGPUとしてはNVIDIAの「GeForce GTX 1650 Max-Q Design」を備えており、単体でもある程度のゲームは楽しめる。メモリーは16GB、ストレージは512GB。薄型ボディだが、サーマルグリズリーの液体金属グリスと84枚ブレードを備えるのファンでCPUとGPUを強力に冷やすことで高いパフォーマンスを発揮。ゲーム中やベンチマークテスト中は、ファンの動作音は気になるが、Webページの閲覧やOfficeソフトでの仕事中は「サイレント」や「Windows」というモードに変えれば、静かに作業できる。

単体でもかなりハイスペックなROG Flow X13だが、前述のROG XG Mobileを接続することで、最新のゲームもハイクオリティで楽しめるハイスペックなマシンに変身する。そのパフォーマンスをベンチマークテストでチェックしていこう。比較用に「Ryzen 9 5900HX」やGeForce RTX 3080 Laptopを搭載した「ROG Strix SCAR 17」(詳しいレビュー記事はこちら)の結果を並べている。3D Mark Professionalの結果を見る限り、eGPUだからといってグラフィック性能が劣っていないことがわかる。

いずれも動作モードは最速の「ターボ」。GeForce GTX 1650と比較するとGeForce RTX 3080は3倍のパフォーマンスだった

いずれも動作モードは最速の「ターボ」。GeForce GTX 1650と比較するとGeForce RTX 3080は3倍のパフォーマンスだった

まとめ

持ち運べるゲーミングノートとしては、同社が昨年発売した「ROG Zephyrus G14」も魅力的だった。14型のコンパクトなボディに最新のスペックを備え、スペックのバリエーションも豊富に用意されていた。そんなROG Zephyrus G14と比べると、ROG Flow X13はeGPUにより、高い携帯性とハイスペックを両立しているのがポイント。eGPUを接続するのは少々手間だが、ROG Flow X13単体の携帯性はROG Zephyrus G14よりもすぐれている。ROG XG Mobileはポートリプリケーターとして拡張性を高めるのも見逃せない。

探せばより安い組み合わせがあるかもしれないが、モバイルノートと最新スペックのゲーミングノートを2台分と考えると、30万円オーバーの価格も納得できる。万人にすすめられるモデルではないが、ゲームもしたいし、モバイルもしたい、そんな欲張りな人はぜひ、ASUSのROG Flow X13とROG XG Mobileをチェックしてもらいたい。

三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

パソコン関連を担当する双子の兄。守備範囲の広さ(浅いけど)が長所。最近、鉄道の魅力にハマりつつあります。

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