レビュー

NTTドコモ homeでんわ導入記 〜ひかり電話からhomeでんわへ〜

homeでんわ導入までの長い道のり

NTTドコモ「homeでんわ HP01」

NTTドコモ「homeでんわ HP01」

自宅の固定回線をなんとかしたい...20年ほど前に自分が音頭を取ってマンションにVDSLを導入、それを利用してきたのだけれど、ここ数年で通信速度が顕著に低下。動画配信サービスの利用者が増えたなどいろいろ原因はあるのだろうけれど、高速回線へのリプレイスを管理組合にはかる気力がない(全所有者の採決が必要なため説明会を開くなどかなり面倒)。5Gでスマートフォンというこの時代、今後の通信環境は"戸別"でヨロシク、それでいい気がする。

だから「homeでんわ」の発売はまさにグッドタイミング。遅いVDSLを廃止して5Gホームルーターを導入したいと以前から検討を重ねていたが、ちょうど4月頃に拙宅付近がNTTドコモの5Gエリア入りする見込みが立った。電話のモバイル回線化はKDDIの「ホームプラス電話」、ソフトバンクの「おうちの電話」という選択肢もあるが、2社とも現在のところ5G対応ホームルーターの提供はなく、しかも拙宅が5Gエリア入りする時期は不透明。ドコモが現実的な選択肢というわけだ。

最初に取り組んだホームルーター「home 5G」の導入は順調に進み、あとはVDSL環境下で使用してきたNTT東日本の「ひかり電話」をドコモの「homeでんわ」に移行するわけだが...結論からいうと、申し込みから移行完了まで1か月近い期間を要した。この長い道のり、かいつまんで説明したい。

まず、ドコモショップの予約。「homeでんわ」はオンラインで手続きができないため、店頭に出向く必要があるのだ。筆者の場合、タイミングが合わず4日先の4月24日になってしまった。

店頭へ出向くと、紙が出てくるわ出てくるわ...でもサインはタブレット。そこに片っ端からサインすれば終わるかと思いきや、ひかり電話からドコモへの番号ポータビリティは、申し出た翌日以降でなければ手続きできないという。それを予約の時点で伝えてよ! とはいうものの進んでしまった手続きを反故にするわけにはいかず、ショップの予約からやり直す気力もなく。2日後の再訪を約束し、一度引き下がることにした。

その2日後の手続きでも山ほどの紙を渡され説明を受けたが、気合いで突破。dポイント絡みの手続きも、なんとかクリア。ようやく固定電話回線とサヨナラできる、これで(homeでんわ導入のことを)書けると思いきや、案の定その先には落とし穴が。番号ポータビリティだ。

NTT東日本からNTTドコモへの固定電話の移管は、同じグループとはいえど別会社だから1〜2週間程度かかるという。今日は4月26日だから12日後の5月9日には終わるかな、そう思っていた。

はたして12日後。何の連絡もない。翌日も、そのまた翌日も。すると、NTTドコモから1通のハガキが。切り替え日は5月18日だと! なんと手続きから3週間! ひょっとして祝祭日は所要日数から除外されるのか? それはともかく、携帯電話間の番号ポータビリティとスケジュール感がまったく違うことは確かだ。

そして切り替え日当日を迎え、無事移行手続きは完了した。本体(homeでんわ HP01)の背面にあるスロットにSIMカードを差し込み、ACアダプターを接続すれば準備完了。あとは、固定電話機とRJ11モジュラーケーブルで接続すればOKだ。念のため受発信を行い、問題ないことを確認して平常運転に移行した。4月20日に着手してほぼ1か月、短気を爆発させなかった自分をほめてやりたい。

しかし、フレッツ光の解約手続き、それにともないレンタルしていたルーターやONUの返却など、残務処理はまだまだ続く。着信のほぼすべてが迷惑電話という固定電話を存続させるためにここまでやらなければならないのか、とグチをこぼしてしまったことを白状しておこう。

番号ポータビリティの手続き開始から切り替え完了まで約3週間を要した

番号ポータビリティの手続き開始から切り替え完了まで約3週間を要した

拍子抜けするほど変化なし(いい意味で)

導入記だけで終わってはいけないので、ハードウェア「homeでんわ HP01」についても触れておこう。アップルの「Apple TV」を少し分厚くしたようなデザインのこの受信機、インターフェイスはRJ11ポート1つだけというシンプル仕様だが、なかなか機能的には充実している。

NTTドコモ「homeでんわ HP01」の内容物

NTTドコモ「homeでんわ HP01」の内容物

前面には4つのステータスLEDを配置

前面には4つのステータスLEDを配置

背面にはRJ11ポートとSIMスロット

背面にはRJ11ポートとSIMスロット

SIMスロットにnanoSIMを挿し込めば準備完了

SIMスロットにnanoSIMを挿し込めば準備完了

セットアップはスムーズに完了したが、ひとつ注意が。電源オン(ACアダプターを挿すしかない)から4Gネットワークへの接続が完了するまで、数分ほどかかるのだ。設置場所を決める時、ああでもないこうでもないとACアダプターごと移動させると、その回数だけ待たされることになる。当然、待機中は電話の発着信ができなくなるため、ここだという場所を決めてからACアダプターを挿すことをおすすめする。

通信は4G回線だから、電波の届きやすい場所に設置することもポイント。前面には電波強度を知らせるランプがあるのだが、鉄筋コンクリート造りの拙宅ではなかなか電波強度・強(青色)にはならず、よくて中(黄色)、ともすれば弱(赤色)になってしまう。圏外(赤色で点滅)もありうるので注意したい。

市内通話時に市外局番を省略できる市外局番設定機能、ナンバーディスプレイやキャッチホンディスプレイといった固定電話機ならではの機能もサポートされている。警察や消防など緊急通報にも対応しているが、ドコモのネットワークを利用するため、相手には070など携帯電話機用の番号が伝えられることも覚えておこう。

設置完了からそろそろ2週間になるが、電話サービスとしての使用感はひかり電話の時とまったくといっていいほど変わらない。通話品質は固定電話と比べ(といっても拙宅の場合コードレス電話機だが)そん色なく、遅延のような症状もない。ある意味拍子抜けするほど変化がないのは、固定電話のような枯れたサービスにはむしろほめ言葉と言っていいだろう。かかってくる電話は迷惑電話ばかり、という状況は困ったものだが。

海上 忍

海上 忍

IT/AVコラムニスト、AV機器アワード「VGP」審査員。macOSやLinuxなどUNIX系OSに精通し、執筆やアプリ開発で四半世紀以上の経験を持つ。最近はAI/IoT/クラウド方面にも興味津々。

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