90年代ストリートファッションのアイコンであり、今なおファンの多いカシオ計算機「G-SHOCK」。腕時計のイメージが強いが、実は「G-SHOCK」にもスマートウォッチが登場している。展開されているモデルは、どれもスポーツに特化しているいっぽうで、デザインや機能性に違いが設けられている。今回は、複数のラインアップから著しく古いモデルを除いた要チェックな3モデルを紹介しよう。
「GBD-300-1JF」、メーカー希望小売価格:25,300円(税込、以下同)、2024年7月5日発売
「G-SHOCK」のスマートウォッチ最新作は、ランニングに励む毎日をサポートする機能に特化したモデルだ。耐衝撃構造や20気圧防水といった「G-SHOCK」ならではのタフボディに、スマホ連携機能が搭載されている。
ランニングに関しては、加速度センサーにより、走行距離、速度、ペースなどを計測し、ラップタイムやラップペース、平均速度、消費カロリーといったデータを取得可能。さらに、スマホのGPSを利用して走行距離やペースの測定をより正確に補正してくれる。
取得したアクティビティ履歴やカロリー消費量などのデータは、専用アプリ「G-SHOCK MOVE」と接続することで確認可能。また、このアプリで目標を設定すれば、トレーニングプランを自動作成してくれる機能も魅力的だ。
一般的に普及しているスマートウォッチが充電式であるのに対して、「GBD-300」は約2年間使える電池式。日々のバッテリー充電を気にすることなく使える点は、便利なポイントだ。心拍センサーがないぶん、普通のスマートウォッチと比べて健康管理の機能が省略されているが、ランニングのログを取得できれば十分という人にとっては、ぴったりの1本だろう。
「DW-H5600-1JR」、価格.com最安価格:31,579円(2024年6月21日時点)、2023年5月発売
初代「G-SHOCK 5600」から続く角型フォルムを受け継いだスマートウォッチ。光学式心拍センサーとスマホのGPSを利用することで、正確なスポーツデータの計測が可能となっている。
計測可能なスポーツは、ランニング、ウォーキング、ジムワークアウト、インターバルメニューの4種目。心拍センサーに定評のあるスマートウォッチメーカー、ポラールのアルゴリズムを採用し、心肺にかかった負荷(カーディオ負荷)や3大栄養素別の消費エネルギー分析、ランニング時の最大酸素摂取量(VO2max)といった、細かなデータを算出してくれる。また、睡眠データを取得することで睡眠の質だけでなく、ワークアウトからの睡眠による回復度までも数値化。データの詳細は、専用アプリ「G-SHOCK MOVE」から確認が可能だ。
メーカー公表数値によると、バッテリー駆動時間は、アクティビディ機能を使用して約35時間、心拍計測をオフにしたウォッチモードで約1か月とのことなので、運動時間の多い人は週に1〜2回程度のケーブルによる充電が必要となるだろう。ただし、USB充電のほかに、ソーラー充電にも対応するので、もし充電量が少なくなってしまっても、時刻表示はソーラー充電のみで駆動してくれる。
誰が見ても「G-SHOCK」とわかるフォルムのスマートウォッチが欲しいのであれば、こちらが最善の一手となるだろう。
「GBD-H2000-1BJR」、価格.com最安価格:44,800円(2024年6月21日時点)、2023年3月発売
タフネスを画に描いたような力強さを放つのは、さまざまなアクティビティの計測が可能なハイエンドモデル「GBD-H2000」だ。上で紹介した「GBD-300」がランニングに特化したシンプルさがウリなのに対して、こちらの「GBD-H2000」は、心拍センサーのほか、6軸のジャイロセンサー、気圧センサー、温度センサー、GPSといった各種センサーを搭載することで、幅広いスポーツの計測、分析が可能となっている。
測定できるスポーツは8種目。ランニングのほか、気圧・高度センサーを生かしたトレイルランニング、サイクリングも測定可能となった。また、水泳では、ジャイロセンサーを生かして、泳法とターンを測定可能。決して種目数は多くないが、必要最低限のスポーツには対応している。
トレーニング分析には、ポラールのアルゴリズムを採用。心肺にかかった負荷(カーディオ負荷)、三大栄養素別消費エネルギーの分析、最大酸素摂取量(VO2max)など、専門的な数値をスマートウォッチで確認できるのは、ありがたい。
専用アプリ「G-SHOCK MOVE」では、スマートウォッチで計測した各種データのログを確認できるほか、トレーニングの目標を設定可能。目標との差分をリアルタイムで確認することで、毎日のモチベーションを図れるだろう。
バッテリー駆動時間のメーカー公表数値は、アクティビティ機能を使用した状態で最大約14〜19時間と短めであることから、継続的な心拍計測を行うのであれば、USBケーブルによるこまめな充電が必要となるだろう。ただし、ソーラー充電にも対応しており、心拍系をオフにした腕時計としての使用であればソーラー充電のみで約2か月の表示が可能だ。
主流となっているミニマルなスマートウォッチとは一線を画す、主張あるタフなデザインの1本をお探しなら、ぜひ検討してみてはいかがだろうか。