レビュー

1万円弱のスマートウォッチ「Xiaomi Smart Band 9 Pro」を使ってみた感想

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価格.comの「スマートウォッチ・ウェアラブル端末」カテゴリーの「注目ランキング」で、2位(2024年12月24日時点)に位置する「Xiaomi Smart Band 9 Pro」。1万円弱で買える話題のスマートウォッチの実力をチェックします。

シャオミ「Xiaomi Smart Band 9 Pro」、公式サイト価格は9,280円(税込。以下同)、2024年11月14日発売

シャオミ「Xiaomi Smart Band 9 Pro」、公式サイト価格は9,280円(税込。以下同)、2024年11月14日発売

洗練されたデザイン

「Xiaomi Smart Band 9 Pro」は、大きな1.74インチの有機ELディスプレイを採用したスマートウォッチ(バンド)です。「Xiaomi Smart Band」シリーズは「7」のナンバリングから「Pro」を冠した上位モデルが展開されており、同機はその第3世代モデルに相当します。

細長いディスプレイが一般的なスマートバンドと比べると、横幅が広いディスプレイを採用しているのがポイント。ディスプレイの縁が非常に細くなっており、外観のデザインはかなり洗練されています。

ケース側面に、リューズや物理ボタンは備わっていません

ケース側面に、リューズや物理ボタンは備わっていません

付属するストラップは、オプション(別売)のストラップに取り替えられます。1万円前後の製品としては、ストラップの種類やカラーを好みによって変更できるのはポイントです。

デフォルトのストラップは、ピン風のバックルで着脱しやすい

デフォルトのストラップは、ピン風のバックルで着脱しやすい

ストラップを外すにはケース裏面のボタンを押すだけ。装着時もバンドの接合部をギュッと押し込むだけなので簡単です。

ストラップの着脱作業はスムーズ

ストラップの着脱作業はスムーズ

今回はストラップを、「Xiaomi マグネティッククイックリリースストラップ」に付け替えて試用しました。この別売りのストラップは、磁石によって、ストラップ同士を重ねるだけで装着できる便利な仕組み。デザイン、付け心地、使い勝手ともに良好でした。今回試用した「ベリーレッド」の価格は3,280円で、本体価格と合わせると計12,560円になってしまいますが、「Xiaomi Smart Band 9 Pro」の使い勝手が向上するのでおすすめです。

「Xiaomi マグネティッククイックリリースストラップ」の「ベリーレッド」に付け替えた様子

「Xiaomi マグネティッククイックリリースストラップ」の「ベリーレッド」に付け替えた様子

「Xiaomi マグネティッククイックリリースストラップ」は、磁石で固定する仕組みになっています

「Xiaomi マグネティッククイックリリースストラップ」は、磁石で固定する仕組みになっています

屋外でも見やすいディスプレイ

トピックとしては、前世代モデルに比べて画面の最大輝度が向上。前世代モデルの「Xiaomi Smart Band 8 Pro」が600nitsであり、直射日光下では画面が見づらい印象でしたが、「Xiaomi Smart Band 9 Pro」は1200nitsに向上しており、屋外でも画面が見やすいです。

屋外の直射日光下でも画面がしっかり確認できます

屋外の直射日光下でも画面がしっかり確認できます

また、環境光センサーも新搭載しており、周囲の明るさに応じて、ディスプレイの明るさを自動調整してくれます。ちなみに、バッテリー持ちは悪くはなりますが、ディスプレイの常時表示も可能です。

参考までに、「Apple Watch Series 8」の最大輝度1000nitsでしたので(最新世代「Apple Watch Series 10」は2000nits)、画面の視認性に関しては、数年前のハイエンドモデルに匹敵すると思ってよいでしょう。

ワークアウトで心拍ゾーンをチェック

続いて、「Xiaomi Smart Band 9 Pro」のワークアウト機能をチェックしましょう。まず、位置情報の測位精度が向上しており、スマートフォンが手元にない状態でも、ワークアウト中のログを正確に残しやすくなりました。そもそも数千円の激安スマートウォッチでは、GPSに対応していないことが多いので、この点は安心です。

さらに、ワークアウトの測定自体に関しても、アルゴリズムの改良によって、心拍数の測定精度が向上しています。ワークアウト中の心拍数を基に、「脂肪燃焼」「有酸素」「無酸素」などの心拍ゾーンを分けて確認でき、ダイエットや心肺機能の向上など、目的に適した運動ができているかをチェックしやすくなっています。

ワークアウトの測定画面。画面上部にはGNSS(GPS)の強度が表示されています

ワークアウトの測定画面。画面上部にはGNSS(GPS)の強度が表示されています

ワークアウト完了後にはルートを確認可能

ワークアウト完了後にはルートを確認可能

そのほか、コンパスアプリが使えるようになったことも新しいポイントです。たとえば、キャンプ場でテントを設営する際など、正確な方角が知りたいタイミングには便利そうですね。

コンパスアプリの画面

コンパスアプリの画面

コンパスアプリを使う際には、端末をゆらゆらと8の字にしばらく動かす必要があります

コンパスアプリを使う際には、端末をゆらゆらと8の字にしばらく動かす必要があります

通知の振動が心地よい

「Xiaomi Smart Band 9 Pro」は、睡眠のモニタリングや、血中酸素濃度、ストレスなど、一般的なスマートウォッチに搭載されているヘルスケア指標の測定が可能です。ただし、睡眠の高度なモニタリングや、血中酸素レベルの終日トラッキング、ストレスの終日モニタリングなどの機能を有効にすると、バッテリーの持ちは短くなるので、必要に応じて選択することになります。

ディスプレイが大きいので、測定した心拍数、血中酸素濃度、睡眠時間などがまとめて確認できます

ディスプレイが大きいので、測定した心拍数、血中酸素濃度、睡眠時間などがまとめて確認できます

測定した各種データは、時計本体でもチェックできますが、より詳細なデータや、週ごとなど期間単位でのデータは、公式スマホアプリ「Mi Fitness」からチェックすることになります。ちなみに、iOS・AndroidどちらのOSにも対応するので、流通する多くのスマホに対応するでしょう。

公式スマホアプリ「Mi Fitness」は、データがカラフルで見やすいです

公式スマホアプリ「Mi Fitness」は、データがカラフルで見やすいです

筆者が魅力に感じたのは、目覚ましアラームのバイブレーションの心地よさです。「Xiaomi Smart Band 9 Pro」には、リニアモーターを使って振動を起こす仕組みを採用しており、振動時の揺れ具合がハイエンドのスマートウォッチさながら。1万円しないスマートウォッチで、このやわらかい振動が実現できていることに、コストパフォーマンスの高さを感じます。

ディスプレイ感度はやや鈍い

あえて「Xiaomi Smart Band 9 Pro」の欠点をあげるとすれば、たまにタップやスワイプ操作を行ったときに反応が鈍いこと。この点はどうしても価格相応です。

また、サードパーティー製のアプリをインストールするなど、機能の追加はできず、「モバイルSuica」など、非接触決済も使えません。こうした機能は、ミドルエンド以上のスマートウォッチならではの機能と理解しておきましょう。

充電は、ケース裏面に充電端子があり、専用の充電ケーブルを磁力で固定して使う仕組み

充電は、ケース裏面に充電端子があり、専用の充電ケーブルを磁力で固定して使う仕組み

いっぽうで、バッテリー持ちは、公称値によると標準使用で21日間、常時表示モードで10日間、ヘビーユースでも8日間と長め。数日試用したうえでの体感としても、公称値との大きな差はなさそうでした。また、防水性能5ATM対応で、水回りの家事をしながらでも、屋外でも安心して使えます。

【まとめ】コスパを重視するならうってつけ

「Xiaomi Smart Band 9 Pro」は、価格が1万円を切っているのに、外観が洗練されており、通知の振動も心地よいです。ワークアウトやヘルスケアの測定もまったく問題なく使用できるうえ、明るい屋外でもディスプレイは見やすい。コストパフォーマンスを重視する人にはうってつけの一台でしょう。

井上 晃
Writer
井上 晃
スマートフォンや、タブレット、スマートウォッチなどを軸に、最新ガジェットやサービスなどについて取材。Webメディアや雑誌を中心に、速報や製品レビュー、コラムなどを寄稿している。
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関原元気(編集部)
Editor
関原元気(編集部)
出版社にてメンズファッション誌やWebメディアの編集に長年従事し、現在は「価格.comマガジン」にて、PC、スマートフォン、スマートウォッチ分野を担当。ユーザー目線で、デジタルガジェットの面白さを届けます。
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