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HPが法人向けを中心に「次世代AI PC」などを発表

2025年1月16日、日本HPは発表会を開催し、2025年の製品展開についてさまざまな発表を行いました。今回はその中から法人向けノートパソコンやゲーミングPCの新製品を紹介します。

日本HPは2025年1月16日に法人向け最新AIノートパソコンなどを発表

日本HPは2025年1月16日に法人向け最新AIノートパソコンなどを発表

今回発表された製品および価格、発売日は以下となります。

■法人向け次世代AI PC
・14型ノートパソコン:HP EliteBook X G1i 14 AI PC(インテル)、401,500円〜(希望小売価格。税込。以下同)、2月下旬 
・14型ノートパソコン:HP EliteBook X G1a 14 AI PC(AMD)、477,950円〜、1月下旬

■AIワークステーション
・14型ノートパソコン:HP ZBook Ultra G1a 14 inch(AMD)、316,800円〜、3月中旬
・デスクトップ:HP Z2 Mini G1a Workstation(AMD)、未定、5月以降

■AIゲーミングPC
・16型ゲーミングノートパソコン:OMEN MAX 16 (インテル)、528,000円〜、2月中旬
・16型ゲーミングノートパソコン:OMEN MAX 16 (AMD)、未定、4月中旬
・ゲーミングノートパソコン:OMEN 16L Desktop (インテル)、220,000円〜、2月中旬
・ゲーミングノートパソコン: OMEN 16L Desktop (AMD)、209,000円〜、2月中旬

法人向け次世代AI PC「HP EliteBook X G1i 14 AI PC」と「HP EliteBook X G1a 14 AI PC」

インテルとAMDそれぞれのCPUを搭載した法人向けモデル

インテルとAMDそれぞれのCPUを搭載した法人向けモデル

HPの法人向けノートパソコン「EliteBook」の新製品となるのが、ともに14型のノートパソコンでインテルCPU搭載の「HP EliteBook X G1i 14 AI PC」と、AMD CPU搭載の「HP EliteBook X G1a 14 AI PC」です。

「堅牢で信頼性の高いパフォーマンスを提供する」と謳われる、これら製品の特徴を簡単にまとめると以下となります。

・高速なAI処理能力、それによる作業効率の向上。
・ハイパフォーマンスを持続させる高い冷却性能。
・AIを活用したオンラインコミュニケーションにまつわる機能の強化。
・ハッキングからの防御など高いレベルのセキュリティ。

スペック面ですが、「HP EliteBook X G1i 14 AI PC」は、CPUをCore Ultra5やCore Ultra7などインテル製CPU6種から選べるほか、メモリーを16GB/32GB、ストレージを512GB/1TBから選択できます。ディスプレイもサイズ・解像度は同じですが、400cd/m²のものと、800cd/m²で「HP Sure View 5」対応のものがあります。また、HPの提供する法人向け通信サービス「HP eSIM Connect」への対応モデルがあります。

「HP EliteBook X G1a 14 AI PC」はCPUを「AMD Ryzen AI 7 PRO 360」と「AMD Ryzen AI 9 HX PRO 375」から、メモリーは32/64GBからの選択が可能ですが、ストレージは現状512GBのみとなります。こちらは「HP eSIM Connect」への対応がなく、ディスプレイが2880×1800の3K有機ELディスプレイとなっています。

それ以外の目立った違いとして「HP EliteBook X G1i 14 AI PC」は約1.18kg〜(予定値)、バッテリー駆動時間が21時間30分(MobileMark 25)であるのに対し、「AMD Ryzen AI 9 HX PRO 375」は約1.497kg〜(予定値)、10時間45分(MobileMark 25)となっています。

プロフェッショナル向け次世代AIワークステーション

「さまざまなソフトウェアをより小型で軽量なデバイスで使用したい」というニーズを元に開発されたのが、世界初のモバイルワークステーションノートパソコン「HP ZBook Ultra G1a 14 inch」とミニワークステーションデスクトップパソコン「HP Z2 Mini G1a Workstation」です。どちらもAMDと共同で開発され、3D設計、グラフィックを多用するプロジェクトのレンダリング、LLM(大規模言語モデル)などの作業をローカルで同時に行えます。

「HP ZBook Ultra G1a 14 inch」

最大50 NPU TOPSのAI性能を実現する「AMD Ryzen AI Max PRO 300」シリーズを搭載する14型ワークステーション。メモリーは最大128GB、ストレージは最大2TBです。GPUに最大96GBのRAMの割り当てを可能とする最大128GBの統合メモリアーキテクチャーを採用しており、AIワークフローをサポートします。量子ハッキング防止機能を備え、外出先でも安心して快適に作業が行えます。

薄型のボディながら強力な処理能力を持っています

薄型のボディながら強力な処理能力を持っています

「HP Z2 Mini G1a Workstation」

CPUにAMD Ryzen AI Max PROを搭載。「HP ZBook Ultra G1a 14 inch」と同様にGPUに最大96GBを専用に割り当てることができる128GBの統合メモリアーキテクチャーを搭載しており、多様なグラフィック性能を要求される業務に対応します。

カバーを外した状態の「HP Z2 Mini G1a Workstation」。コンパクトで設置性の高さがうかがえます

カバーを外した状態の「HP Z2 Mini G1a Workstation」。コンパクトで設置性の高さがうかがえます

AIゲーミングパソコン

ゲーミングブランド「OMEN」にもノートパソコンとデスクトップでそれぞれ新製品が登場しています。

冷却機能を強化したゲーミングノートパソコン「OMEN MAX 16」

HPのゲーミングシリーズの新型ノートパソコンとして発表されたのが「OMEN MAX 16」です。最上位の構成で「Core Ultra 9 275HX」、あるいは「AMD Ryzen AI 9 HX 375」を搭載し、メモリーは最大64GB。NVIDIA最新のグラフィックカード「GeForce RTX 50 Laptop」シリーズを搭載しています。新たな素材を使用することで、従来課題となっていた液体金属の長期間使用にともなう放熱効果の低下や、衝撃などによる内部への漏出を解決しています。

ライティングのエフェクトはカスタマイズ可能です

ライティングのエフェクトはカスタマイズ可能です

コンパクトなゲーミングデスクトップ「OMEN 16 L Desktop」

手ごろな価格で高パフォーマンスを発揮するコンパクトなデスクトップゲーミングPC。こちらもインテルCPU搭載機種とAMD CPU搭載機種があります。インテルCPU搭載機種は最下位の構成となるスタンダード「CPU:Core i5 14400F、メモリー:16GB、GPU:NVIDIA GeForce RTX 3050」から、最上位となるパフォーマンスプラス「CPU:Core Ultra 7 265F、メモリー:32GB、GPU:NVIDIA GeForce RTX 4060 Ti」まで全5モデル。AMDCPU搭載機種も同様に3モデル構成で、予算や目的に応じて選びやすい構成となっています。

8つの構成が用意されているため、用途や目的とするスペックに応じて選べます

8つの構成が用意されているため、用途や目的とするスペックに応じて選べます

また、ワンクリックで推奨設定を取得・実行して最適なパフォーマンスを発揮する「OMEN AI」も発表されています。

柴田崇志(編集部)
Writer / Editor
柴田崇志(編集部)
モノ雑誌で10年弱編集を経験した後、カカクコムに入社。前職ではAV家電やカメラを中心に幅広い製品を担当。スペックからわかりづらい製品の違いをわかりやすく説明したいです。
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