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「Xperia X」「Galaxy S7 edge」など、MWCで発表された注目スマホをピックアップ

世界最大の携帯電話見本市「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)」が2016年2月22日(現地時間)、スペイン・バルセロナで開幕した。今年も各社からスマートフォンの新モデルが続々と発表されている。ここでは日本でも発売が期待される注目モデルをピックアップしていきたい。

ソニーモバイルコミュニケーションズ
“Z”の次は“X”、3つの「Xperia X」シリーズ

ソニーモバイルコミュニケーションズは、Androidスマートフォンの新モデル「Xperia X」シリーズを発表。現行の「Xperia Z」シリーズの後継に位置づけられるモデル群で、最上位機種の「Xperia X Performance」、中級機種の「Xperia X」、入門機種の「Xperia XA」の3機種をラインアップする。同社によると、Xperia X Performanceだけを国内で発売する予定だという。取り扱いキャリアや発売時期は未定。

左からXperia X Performanceのライムゴールドモデル、Xperia Xのホワイトモデル、Xperia XAのグラファイトブラックブラックモデル

日本での発売が予定されるXperia X Performanceは、約5.0インチのフルHD液晶やクアルコムのクアッドコアプロセッサー「Snapdragon 820」などを搭載する最上位機種。メモリーは3GB、ストレージは32GB。最大200GBまで対応するmicroSDカードスロットも備える。LTEはカテゴリー9をサポート。現行の最上位機種である「Xperia Z5 Premium」のように4Kディスプレイは搭載しないが、プロセッサーは順当にパワーアップしている。重量は約164.4g、本体サイズは約71.1(幅)×144.8(高さ)×7.6(厚さ)mm。カラーはホワイト、グラファイトブラック、ライムゴールド、ローズゴールドの4色を用意する。

2300万画素のカメラは、ソニーのデジタル一眼カメラ「α」のエンジニアと共同開発した「Predictive Hybrid Autofocus」(先読みオートフォーカス)機能を搭載。被写体の動きを予測することで、ブレのない美しい映像を撮影できるという。バッテリー容量は2700mAhで、ソニーのバッテリー技術を結集し、最大2日間の長時間バッテリー性能を実現。また、Qnovo社のバッテリー制御技術を導入し、バッテリーの状態に合わせた充電を行うことでバッテリー寿命を約2倍長持ちさせることができるという。

日本でも発売されるXperia X Performance。写真はグラファイトブラックモデル

日本でも発売されるXperia X Performance。写真はグラファイトブラックモデル

Xperia Xは、約5.0インチのフルHD液晶やクアルコムのヘキサコアプロセッサー「Snapdragon 650」を搭載した中級機種。ディスプレイやカメラはXperia X Performanceと同じで、共通する点が多い。バッテリー容量は2620mAhだが、Xperia X Performanceと同じく、最大2日間のバッテリー性能を実現しているという。重量は153g、本体サイズは69.4(幅)×142.7(高さ)×7.9(厚さ)mm。カラーはXperia X Performanceと同じ4色だが、こちらは背面にヘアライン加工が施されていない。

Xperia X

Xperia X

Xperia XAは、コストパフォーマンスの高いメディアテックのオクタコアプロセッサー「MT6755」を搭載する同シリーズの入門機種。約5.0インチのディスプレイの解像度は1280×720で、上記の2モデルよりスペックは控えめだ。カメラも1300万画素となるほか、上記の2モデルには搭載される指紋センサーも省かれている。重量は約137.4g、本体サイズは約66.8(幅)×143.6(高さ)×7.9(厚さ)mm。カラーはホワイト、グラファイトブラック、ライムゴールド、ローズゴールドの4色。

Xperia XA

Xperia XA

サムスン電子
防水・防塵とmicroSDカード復活「Galaxy S7/S7 edge」

サムスン電子は「Galaxy S7」「同 S7 edge」を発表。日本のサムスン電子のWebサイトでは、Galaxy S7 edgeの日本語ページが公開されており、国内では同モデルが発売される可能性が高そうだ。デザインは現行の「Galaxy S6/S6 edge」を踏襲。Galaxy S7 edgeは、ディスプレイの両サイドがカーブしたエッジスクリーンを引き続き採用する。主な強化点は、IP68規格の防水・防塵に対応したことと、microSDカードスロットが復活したこと。

基本スペックは、以前より30%高速なCPU、64%高速なGPUを搭載。メモリーは4GBだ。バッテリー容量はGalaxy S7 edgeが3600mAh、Galaxy S7が3000mAh。ワイヤレス充電や急速充電もサポートする。1200万画素のカメラは、イメージセンサーのピクセルに2つのダイオードを搭載したデュアルピクセルセンサー。パノラマ撮影で動きのある写真を撮影できる「モーション・パノラマ」などユニークな機能を備える。

防水・防塵仕様、microSDカードスロットが復活したGalaxy S7 edge。カラーはBlack Onyx、Gold Platinum、Silver Titaniumの3色で、写真はBlack Onyxモデル

メインカメラは、デュアルピクセルセンサーを搭載することで、オートフォーカスを高速化した

メインカメラは、デュアルピクセルセンサーを搭載することで、オートフォーカスを高速化した

LGエレクトロニクス
モジュールで機能を拡張できる「G5」

LGエレクトロニクスは、バッテリーをスライドして取り外せるユニークなスマートフォン「G5」を発表。このバッテリー部分はモジュラータイプとなっており、カメラモジュールの「LG CAM Plus」や音楽プレーヤーモジュールの「LG Hi-Fi Plus with B&O PLAY」を取り付けて、機能を拡張できるのが特徴だ。LG CAM Plusは、電源やシャッターボタン、ズームなどの物理操作ボタンを備えたモジュールで、デジカメに近い操作性を実現する。LG Hi-Fi Plus with B&O PLAYは、その名の通り、B&O Olufsenとコラボしたもので、DACとアンプを内蔵しており、音楽を高音質で楽しめる。

基本スペックは、ディスプレイが約5.3インチ(2560×1440)、CPUにはSnapdragon 820を搭載する。メモリーは4GB、ストレージは32GB。背面に2つのカメラを搭載しており、最大135度の広角で撮影できる。画素数は1600万画素で、広角撮影時は800万画素。取り外しできるバッテリーの容量は2800mAh。カラーはチタン、ゴールド、ピンクの3色を用意する。

本体の下からバッテリーを取り外して、別のモジュールに付け替えて機能を拡張できるG5。日本での発売にも期待したいところだ

HP
Continuum対応のWindows 10 Mobileスマホ「Elite x3」

国内でも徐々に増えつつある「Windows 10 Mobile」を搭載したWindowsスマホ。MWCではHPが法人向けの「Elite x3」を発表した。国内ではKDDIが取り扱いを表明しており、今夏以降に発売する予定だ。

Elite x3の特徴は、Windows 10 Mobileの特徴的な機能の1つである「Continuum」を活かした周辺機器だ。12.5型のディスプレイと大容量バッテリーを搭載した「ノートドック」は、ノートパソコン型の周辺機器で、Elite x3と接続することで、ノートパソコンのように利用できる。USB端子や有線LAN端子を備えた「デスクドック」も用意する。CPUはContinuum対応のSnapdragon 820。ボディはIP67規格の防水・防塵仕様。法人向けということで、米軍調達基準(MIL-STD810G)もクリアしている。

Elite x3

Elite x3

Windows 10 MobileのContinuum機能を活用し、ノートパソコンスタイルで作業できるノートドック。ノートドックには大容量バッテリーが搭載されており、Elite x3の充電もできる

三浦善弘(編集部)
Writer / Editor
三浦善弘(編集部)
出版社で月刊誌やWebメディアの編集・記者を経験し、2013年にカカクコム入社。「価格.comマガジン」にて、PCやスマートフォン分野を担当。取材歴は20年以上。現在は「価格.comマガジン」全体を統括する。
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