スマートフォンの疑問・トラブル110番
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100円ショップの液晶保護フィルムと高機能フィルムはどう違う?

スマホの液晶をキズや割れから保護するフィルムは種類が多く、100円ショップで購入できる安価なものから6,000円近くする高機能製品まで、価格帯もさまざま。そこで、機能や価格の違いによる実際の使い勝手を、エレコムの高機能製品と、100円ショップのキャンドゥ、セリア、ダイソーで売られている100円の製品とで比較してみた。使用したスマホは「iPhone 6s」だ。

液晶保護フィルムの選択肢は幅広い。どのような違いがあるのだろうか……

液晶保護フィルムの選択肢は幅広い。どのような違いがあるのだろうか……

液晶保護フィルムの基本機能をおさらい

まずは、液晶保護フィルムには光透過率の高い「光沢」タイプと、光の反射や映り込みを低減する「反射防止」タイプとがあることを理解しておこう。光沢タイプは透明度が高く、画面がよりクリアに見えるとされる。いっぽう、反射防止タイプは表面がマット仕上げになっており、特に屋外で利用するときに光の反射を抑えて画面を見やすくするというものだ。

また、正面からは画面が見えるが上下左右からは見えにくくする「のぞき見防止」タイプや、硬度が高くよりクリアに見える「ガラス製」もある。

さらに、付加機能も豊富だ。指紋がつきにくく拭き取りやすい「防指紋」、キズがつきにくい「防キズ」は基本だが、加えて以下のような機能があげられる。

・気泡ゼロ
 フィルムを貼るときに気泡が残りにくく、残っても空気を吸収してやがて消える。

・ファンデーションレス
 ファンデーションがつきにくく拭き取りやすい。

・抗菌加工
 雑菌の繁殖を抑制する。

・衝撃吸収
 特殊構造のフィルムが衝撃を吸収して画面割れを防止する。

・ブルーライトカット
 長時間利用時に眼精疲労の原因とされるブルーライトを低減し、目の疲れを軽減する。

・3D構造
 液晶の端が湾曲した画面でも、液晶全体を保護する。

・スーパースムース
 指すべりがなめらかでタッチ操作がスムーズに行える。

こうした付加機能はすべての製品に付帯するわけではなく、製品によって有無が異なる。そのため、購入時には使用目的に合わせて適切な機能を備えたものを選ぶようにしたい。

基本性能をチェック

はじめに、光沢と反射防止タイプの違い、貼りやすさ、防指紋、防キズ、操作性といった、液晶保護フィルムの基本性能について確認してみよう。

光沢タイプと反射防止タイプの違いを確認

光沢タイプと反射防止タイプの違いは、エレコム製の光沢タイプ「PM-A15FLTG」(価格.com最安価格:336円)と反射防止タイプの「PM-A15FLTW」(価格.com最安価格:498円)で検証した。なお、筆者が利用した3社の100円ショップでは、光沢タイプのみの取り扱いで、反射防止タイプは販売されていなかった。

左が光沢タイプ「PM-A15FLTG」で、右が反射防止タイプ「PM-A15FLTW」。「PM-A15FLTW」は背面の保護フィルムとのセットになっている

フィルム自体を比較すると、光沢タイプが透明でクリアな素材なのに対し、反射防止タイプはマット処理がなされている。素材だけのイメージだと反射防止タイプは画面が見づらくなりそうだが、実際に貼ってみるとそれほど気になることはない。並べて比較すると、反射防止タイプのほうが若干画面が暗く感じるものの、その差はわずかだ。

違いを実感するのは、蛍光灯下や太陽光下で光の反射や映り込みが気になるシーン。反射防止タイプは、光の反射や映り込みを確かに軽減できる。ただし、光の当たり方によっては表面のマット感が出て、やや画面が見づらく感じることもあった。どちらがよいと一概には言えないが、スマホ利用時に光の反射や映り込みが気になる人は反射防止タイプを試してみるといいだろう。

左半分に光沢、右半分に反射防止タイプを貼って比較したが、屋内で見る分には見た目に大きな差はない

左半分に光沢、右半分に反射防止タイプを貼って比較したが、屋内で見る分には見た目に大きな差はない

付属品と貼りやすさをチェック

次に、付属品と貼りやすさについて見てみよう。こちらは前述のエレコム2製品に加え、キャンドゥの「光沢液晶画面保護フィルム」、ダイソーの「衝撃吸収フィルム(KO-16-P8/D139)」、セリアの「液晶保護シート 気泡消滅 光沢タイプ」(いずれも税込108円)の3製品を加えて試してみた。

左から「光沢液晶画面保護フィルム」(キャンドゥ)、「衝撃吸収フィルム(KO-16-P8/D139)」(ダイソー)、「液晶保護シート 気泡消滅 光沢タイプ」(セリア)

まず付属品だが、エレコムの2製品にはフィルムを貼る前に液晶画面を掃除するクリーニングクロスに加え、ホコリ取りシールが付属する。いっぽう、100円ショップの製品ではダイソーの「衝撃吸収フィルム(KO-16-P8/D139)」にはクリーニングクロスが付属するものの、ほかの2製品には付属品がない。細かな点ではあるがパッケージに明記されているので、購入時に確認しておくといいだろう。

エレコム製品には、クリーニングクロスとホコリ取りシールが付属する

エレコム製品には、クリーニングクロスとホコリ取りシールが付属する

貼りやすさに関しては、どの製品にも大きな差は感じられなかった。ポイントは、貼る前に液晶画面のホコリや指紋などをキレイに掃除しておくこと。あとは端から貼っていくだけだが、いずれかの製品が特別貼りやすいといった印象は受けなかった。

なお、いずれの製品にも気泡対策がある。エレコムの2製品とセリアの「液晶保護シート 気泡消滅 光沢タイプ」は気泡が消えるタイプだ(詳しくは後述)。対してダイソーの「衝撃吸収フィルム(KO-16-P8/D139)」は「エアー抜けがよい」、キャンドゥの「光沢液晶画面保護フィルム」は「気泡が入りにくい」となっている。

防指紋、防キズ機能をチェック

防指紋、防キズ機能に関しては、いずれの製品も問題がなく、差がなかった。指紋は付きにくくなるし、拭き取りもしやすい。また、爪先やカギで軽くひっかいてみたが、キズが残ることはなかった。

操作性をチェック

フィルムを貼って気になるのは、タッチ操作への反応やフリック、スワイプ操作がスムーズに行えるかだろう。タッチ操作に関しては、5製品とも問題が見られなかった。対して指滑りに関しては、エレコムの2製品がややスムーズのように感じた。特に、反射防止タイプの「PM-A15FLTW」の操作性は良好だった。

気になる気泡を残さない、消去するをチェック

液晶保護フィルムを液晶画面へ貼るときに最も気になるのが、貼った後に残ってしまう気泡だ。何度も貼り直したり、指先で気泡を外側に追い出したりなど、わずらわしい経験をした人も多いことだろう。しかし、最近の液晶保護フィルムには、気泡を残りにくくしたり、残った気泡を消去したりする機能を持つ製品が多い。

その仕組みは、液晶保護フィルムの特殊な素材の層が時間の経過とともに空気を分散させるというもの。大きな気泡だと難しいが、5mm程度の気泡なら24時間程度で消えてしまう。

エレコムの「PM-A15FLMUBK」(価格.com最安価格:1,756円)とセリアの「液晶保護シート 気泡消滅 光沢タイプ」での両方で試してみたが、いずれも残った気泡は消えてなくなった。

22もの機能を装備する非常に多機能なエレコムの「PM-A15FLMUBK」

22もの機能を装備する非常に多機能なエレコムの「PM-A15FLMUBK」

残った気泡が、時間の経過とともに消えてなくなる

残った気泡が、時間の経過とともに消えてなくなる

電車で威力を発揮する「のぞき見防止」タイプ

電車内でスマホを利用することは多いと思うが、LINE、FacebookといったSNSやメールなど、プライベートなコンテンツを表示するときには、外部からののぞき見が気になるものだ。そんなときに便利なのが、「のぞき見防止」タイプの液晶保護フィルム。正面からは画面が見えるものの、上下左右からは見えにくくするという製品だ。

今回試したのは、エレコムの「PM-A15FLPF」(価格.com最安価格:1,384円)。視野角度は58°で、上下左右方向に58°を超えると、画面が見えにくくなる。58°なら、電車で隣に座る人がよほど身体を密着させないとのぞくことができない角度だ。

実際に試したところ、上下左右から完全に見えなくなるわけではないが、かなり見にくくなることが確認できた。ただし、スモークがかかったような特殊なフィルムのため、正面から見たときにどうしても画面が暗くなってしまう。視認性をとるか、プライバシー保護をとるかで悩ましい選択となる。

エレコムの「PM-A15FLPF」。フィルム自体は厚みがあり透明度はない

エレコムの「PM-A15FLPF」。フィルム自体は厚みがあり透明度はない

正面からは見える画面でも、有効視野角を外れると見にくくなる

正面からは見える画面でも、有効視野角を外れると見にくくなる

衝撃から液晶を守る「衝撃吸収」タイプ

スマホを落としてしまって液晶を壊すユーザーが多いこともあり、液晶保護フィルムの中にも「衝撃吸収」タイプが増えている。これは、特殊なフィルム層が衝撃を吸収して液晶の画面が破損することを防止するというもの。ちなみに、iPhone 6sの修理費は、AppleCare+に未加入だと14,800円(税別)、AppleCare+に加入していると11,800円(税別)かかる。

製品としては、前述のエレコムの「PM-A15FLMUBK」や、セリアの「液晶保護フィルム 衝撃吸収&防指紋タイプ」などがある。後者はどれほどの強度なのか明記されていないが、エレコム製品は同社の試験結果として「100cmの高さから150gの鉄球を落とす実験でも液晶が破損しなかった」とある相当な耐衝撃性だ。

左がエレコムの「PM-A15FLMUBK」で右がセリアの「液晶保護フィルム 衝撃吸収&防指紋タイプ」。エレコム製のほうが、フィルム自体に厚みがある

眼精疲労を軽減する「ブルーライトカット」タイプ

ブルーライトは、目に見える光の中で最も波長の短い(380〜500nm)光のことだ。最近のテレビやパソコン、スマホの液晶画面のバックライトにはLEDが使われていることが多く、これが強いブルーライトを発生する。

このブルーライトは角膜や水晶体で吸収されず、網膜まで達する強いエネルギーを持つために眼や身体に負担をかけると言われている。ブルーライト対策を施した眼鏡に人気があるのは、そうした負担を減らす効果が期待されるためだ。

こうした状況も踏まえ、液晶保護フィルムにも、ブルーライトカットタイプが増えてきた。対応製品には、エレコムの多機能タイプ「PM-A15FLMUBK」や、キャンドゥの「液晶保護フィルム ブルーライトカット」などがある。

エレコム製品は、見た目は透明のフィルムなのだが、キャンドゥの製品はややスモークがかっている。ただし、フィルムを貼っても、気持ち画面が暗くなる程度で気にするほどではない。実際に目にやさしいかどうかは判断が難しいところだが、長時間のスマホ利用で眼の疲れを感じる場合には、これらの製品を使ってみるといいだろう。

キャンドゥの「液晶保護フィルム ブルーライトカット」は、ライトスモーク仕様のフィルムを採用する

キャンドゥの「液晶保護フィルム ブルーライトカット」は、ライトスモーク仕様のフィルムを採用する

フチが曲面の液晶を端まで保護する3D構造タイプ

「iPhone 6/6s」や「Galaxy Edge」シリーズのように、液晶画面の端が曲面になっている場合、これまでに紹介した一般的な液晶保護フィルムでは曲面のエッジ部を保護することができない。保護するには、曲面まで立体成型された3D構造のフィルムが必要になる。

エレコムの「PM-A15FLFGRBBK」(価格.com最安価格:784円)は、iPhone 6/6s用に設計された専用フィルムだ。液晶画面の曲面に合わせて設計されているので、液晶のフチまでしっかり貼ることができ、保護ができる。ただし、フィルムを貼るときには位置をキッチリと合わせる必要があり、一般的なフィルムと比較するとやや難しく感じた。

とはいえ、キレイに貼るとフチまでしっかり覆うので、確かに安心感はある。ただ注意点もある。それは、スマホケースを利用するときだ。ケースが液晶画面のフチまでおおう場合に、ケースとフィルムが干渉してしまうことがあった。ケースを使っている場合にはこの点に注意しよう。

液晶画面周辺の微妙な曲面を描いたエッジ部まで保護できる

液晶画面周辺の微妙な曲面を描いたエッジ部まで保護できる

ガラス素材で液晶を保護するタイプ

素材にガラスを使った液晶保護ガラスもある。主なメリットは3つだ。ガラスの特性から、光沢タイプよりも光透過率がさらに高いので画面が見やすいという点。また、指がよりなめらかに動かせる。さらには硬度が高いので、よりキズがつきにくいというメリットもある点。

エレコムの保護フィルムのラインアップにはガラス製が多数そろっているが、今回は0.1mmのGorillaガラスを採用した「PM-A15FLGG010」(価格.com最安価格:5,313円)を試用する。Gorillaガラスは、iPhone 6/6 Plusにも採用されているコーニング社開発の特殊強化ガラスのこと。ちなみにiPhone 6s/6s Plusには、同じコーニング社ながらより強度の高いガラスが採用されている。

0.1mmのガラス製と聞くと曲げに弱く簡単に割れてしまいそうなイメージがあるが、実際には曲げに対しても強く、フィルムと同じ感覚で貼ることができた。ただ、保護面積は一般のフィルムタイプよりも狭く(保護できないスペースが多い)なっている。

画面の見た目はとてもクリアだ。また、表面がガラス特有のツルツルなので、指先の操作感はフィルムタイプよりも格段にいい。万が一保護ガラスが割れた場合、飛散しないような設計にもなっている。ネックは、価格が高いこと。ただし、6,000円近くするだけの価値があることは実感できた。

ガラス製は視認性が高く、タッチ操作がとてもスムーズに行える

ガラス製は視認性が高く、タッチ操作がとてもスムーズに行える

タッチ操作がなめらかなゲーム専用保護フィルム

フィルムタイプの液晶保護フィルムの場合、フィルムなしの液晶画面に比べると、どうしても操作性が落ちる。普段の操作でそこまで気にすることはないかもしれないが、ゲームなどではなめらかに操作できたほうがよりゲームに没頭できる。そこで最後に紹介するのが、ゲーム専用をうたったエレコムの「PM-A15FLGMHPBL」(価格.com最安価格:2,489円)だ。

厚みは0.26mmとそれなりにあるが光の透過率が高く、ガラスのようにクリアな視認性を確保している。気になる操作感だが、前述のガラス製に引けを取らないスムーズさを体感できた。また、同製品にはブルーライトカット機能もつくので、長時間ゲームを楽しみたいユーザーにぴったりだ。なお、ガラス製と同様、保護面積はやや狭い。

フィルムとは思えないスムーズなタッチ操作を実現した「PM-A15FLGMHPBL」

フィルムとは思えないスムーズなタッチ操作を実現した「PM-A15FLGMHPBL」

まとめ

以上、さまざまなスマホ用液晶保護フィルムを見比べてきたが、最後にその感想をまとめてみよう。まず100円ショップの製品で驚いたのは、思ったよりも多機能であり、なおかつ選択肢もそこそこあるという点だ。勝手な思い込みで、基本の防指紋、防キズ機能だけの製品が中心だと思っていたが、衝撃吸収やブルーライトカット対応の製品まで揃っている。

性能的にも、今回試用した限りにおいては、不満を感じることは少なかった。今回は短期テストだったため長期使用による劣化度などはわからないが、製品が安価なので劣化した場合には買い換えればいいと考えると、コストパフォーマンスは相当に良い。十分購入の検討に値すると感じた。

いっぽう、メーカー製液晶保護フィルムの場合、やや高価にはなるが、100円ショップ製品にはないガラス製や、豊富な機能を装備する製品がそろっているので、選択肢の幅が広い。加えて、やはり安心感という点ではメーカー製に分があるとも思う。

いずれにしても、重要なことは、自分が必要と感じる機能を装備した製品を選ぶことだ。液晶保護フィルムは、今や画面の保護だけでなく、今回紹介したようにさまざまな機能を持つ。まずは機能面に注目し、目的に合わせた製品選びをしよう。

(※文中の価格.com最安価格は2016年6月7日のものです)

小野均

小野均

パソコンからモバイルまで、ハード&ソフトのわかりやすい操作解説を心がける。趣味は山登りにクルマという、アウトドア志向のIT系フリーライター。

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