スマートフォンの疑問・トラブル110番
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写真や動画などをAndroid同士で手軽に送れる「Android ビーム」を使ってみよう

今回はAndroid端末でのデータのやり取りを解説しよう。連絡先の交換や、友だちに伝えたい情報、あるいは撮影した写真や動画などの受け渡し方法はいろいろある。メールに添付して送る方法をはじめ、LINEなどのSNSを利用する方法、あるいは無線通信技術のBluetoothや赤外線通信の利用などだ。

しかし、メールならメールアドレス、LINEならLINEアカウントをお互いに知っている必要がある。また、Bluetoothの利用時には機器同士を認識させるペアリング作業が必要であり、赤外線通信には転送できるデータサイズが2MBまでという制限がある。

「Android ビーム」を使えばファイル転送がカンタン

「Android ビーム」を使えばファイル転送がカンタン

そこで活用したいのが、Android端末同士で手軽にデータを転送できる標準機能の「Android ビーム」だ。機器同士を認識させるペアリングなどを行う必要がなく、端末同士を近づけるだけで実行できる。転送するデータ容量に制限はなく、機器間で直接データをやり取りするため、インターネットにつながらない環境でも利用できるというメリットもある。

なお、以下の解説には、OSに「Android 6.0.1」を搭載した「Nexus 5」と「AQUOS mini SH-M03」を使用した。

必要条件をチェック

Android ビームは、Android 4.0から搭載された近距離無線通信機能の「NFC(=Near Field Communication)」を活用する。そのため利用には、OSや機器などが以下に示す条件を満たしている必要があるので、はじめに確認しておこう。

対応OS:Android 4.0以降
対応端末:NFC搭載
画面:ロックが解除された状態
設定:NFCとAndroid ビームがオン

なお、対応OSに関しては注意点がある。Androidの「4.0」と「4.1以降」では、仕組みが異なる点だ。「4.1以降」のNFCには「BTSSP」(Bluetooth Secure Simple Pairing Using NFC)という仕様が採用され、ファイルの転送にBluetoothを利用するようになった。そのため「4.0」との互換性がない。つまり、「4.0」と「4.1以降」の端末間ではデータ転送ができないということだ。

また、「4.0」のNFCの転送速度は106kbps〜424kbpsと低速だが、「4.1以降」は最大24Mbpsへ高速化されたという違いもある。

Android OSのバージョンは、「設定」アプリの「端末情報」→「Androidバージョン」で確認できる

Android OSのバージョンは、「設定」アプリの「端末情報」→「Androidバージョン」で確認できる

Android ビームが使える設定にする

はじめに、Android ビームが使えるように設定を変更しておこう。設定は、「設定」アプリの「無線とネットワーク」にある「もっと見る」をタップ。この後は、端末によって操作が異なる。

今回利用した「Nexus 5」の場合は、「NFC」を「オン」にして「Android ビーム」をタップし、次の画面で「Android ビーム」が「ON」になっていることを確認する。「AQUOS mini」の場合は、「NFC/おサイフケータイ 設定」をタップ。「Reader/Writer,P2P」にチェックを入れて機能を有効にして、「Android ビーム」をタップ。次の画面で「Android ビーム」が「ON」になっていることを確認する。

なお、Android 4.1以降の場合、データの転送にはBluetoothを利用するが、Bluetooth機能を「オン」にしておく必要はない。Bluetoothがオフの場合でも、データ転送時に自動でBluetoothはオンになり、転送が終わるとオフに戻る。

Nexus 5の設定方法。「設定」アプリ→「もっと見る」で「NFC」を「オン」に。「Android ビーム」をタップして機能が有効になっていることを確認する

AQUOS miniの設定方法。「設定」アプリ→「もっと見る」で「NFC/おサイフケータイ 設定」をタップ。「Reader/Writer,P2P」にチェックを入れ、「Android ビーム」をタップして機能が有効になっていることを確認する

Android ビームでデータを転送する

データを転送する手順だが、画面上に転送したいデータを表示しておき、本体背面にあるNFCチップ同士を近づける。すると画面が縮小表示になって「タップしてビーム」と表示されるので、送信側の画面をタップ。これで転送が始まる。転送できるデータは、写真、動画、YouTubeの動画リンク、ウェブページ、連絡先、メモ、地図などだ。

ここでは例として、写真を送る手順を解説しよう。まずは送り側の画面に、送りたい写真を表示する。複数の写真をまとめて送る時は、写真アプリ上で送りたいすべての写真を選択状態にしておけばいい。

送り側の端末上で、送りたいデータを画面に表示する

送り側の端末上で、送りたいデータを画面に表示する

次に、端末の背面にあるNFCチップ同士を10cm以内に近づける。NFCチップの場所だが、AQUOS miniのようにNFCのアイコンがボディ上にある端末と、Nexus 5のようにアイコンがない端末がある。アイコンがない端末は、マニュアルなどに場所が書かれていると思うので見てみよう。また、背面同士を近づけて動かしながら、通信がオンになる場所を探してもいいだろう。

AQUOS miniの場合、背面中央にNFCのアイコンがある

AQUOS miniの場合、背面中央にNFCのアイコンがある

Nexus 5の場合。NFCのアイコンはないが、中央の「nexus」「x」の部分にNFCチップがある

Nexus 5の場合。NFCのアイコンはないが、中央の「nexus」「x」の部分にNFCチップがある

NFCチップ同士を、10cm以内の距離まで近づける

NFCチップ同士を、10cm以内の距離まで近づける

NFCを認識すると音が鳴り(端末によっては振動)、画面が縮小表示に変わって「タップしてビーム」と表示される。この画面をタップすると、転送が始まる。

転送が始まった後だが、Android 4.0と4.1以降では状況が異なる。4.0同士の場合、端末の距離をそのまま保持する必要があるのだが、4.1以降同士の場合は通信がBluetoothに切り替わるため、端末同士の距離を離しても(10m程度まで)転送は止まらない。

送り側の画面に「タップしてビーム」と表示されたら、画面をタップする

送り側の画面に「タップしてビーム」と表示されたら、画面をタップする

データの転送中は、画面最上部の通知領域にアイコンが追加表示される。送り側の端末は、上向きの矢印アイコンがアニメーション表示され、受け側では下向きの矢印のアニメーション表示になる。またこのとき、Bluetoothが有効になっていることも確認できる。

送り側の端末の通知領域には上向きの矢印アイコンが表示され、データ転送中を示す。Bluetoothのアイコンも表示される

受け側の通知領域には下向きの矢印アイコンが表示され、データ転送中を示す。Bluetoothのアイコンも表示される

転送が終わると、音が鳴る。また、矢印アイコンのアニメーションも止まる。これで、転送は完了だ。ちなみに、今回は7枚の写真(約12MB)を転送したが、かかった時間は約2分だった。

受け側の端末で受信したデータを表示するには、画面最上部から下方向にスワイプして通知パネルを表示。「ビーム完了」と言う項目があるのでタップする。これで、表示できるアプリがあればアプリが起動してデータを表示する。表示できるアプリが複数あるときは、アプリの選択画面が表示されるので、使うアプリを選べばいい。

通知パネルで「ビーム完了」をタップし、アプリを選ぶとデータが表示される

通知パネルで「ビーム完了」をタップし、アプリを選ぶとデータが表示される

なお、受信したデータを表示できるアプリがインストールされていない場合は、データの種類をAndroidが自動認識し、Google Playにある推奨アプリのダウンロードページが自動で開く。

対応アプリがないときは、推奨アプリを自動表示する。画面は「Google Keep」のメモを受け取ったときの例

対応アプリがないときは、推奨アプリを自動表示する。画面は「Google Keep」のメモを受け取ったときの例

まとめ

Android ビームは、Android端末同士という条件付きではあるが、手軽にデータの転送ができるお勧めの機能だ。メールやLINEよりも操作手順が少なくて済むし、あらかじめNFCの設定を済ませておけば、端末同士を近づけるだけで転送できるという操作性もいい。

Android端末間でデータ転送をする機会があれば、ぜひ使ってみてほしい。

小野均

小野均

パソコンからモバイルまで、ハード&ソフトのわかりやすい操作解説を心がける。趣味は山登りにクルマという、アウトドア志向のIT系フリーライター。

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