安定の完成度を誇る、Xperiaの新モデル

じっくり使った!「Xperia X Performance」1週間使用レポート

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2016年6月24日に、NTTドコモ、au、ソフトバンクの3社からそろって発売された「Xperia X Performance」その概要はすでにご紹介した通りとなるが、それから1週間ほどNTTドコモ版の「SO-04H」をじっくり使ってみた。そこでわかってきた本機のつかいやすさについてお伝えしよう。

価格.comの「スマートフォン」カテゴリーで人気ランキング1位を快走中(2016年7月4日現在)の「Xperia X Performance SO-04H」(NTTドコモ版)を1週間ほどじっくり使ってみた

さらに完成度が高められたディスプレイ

まずは、「Xperia X Performance」のディスプレイから見てみよう。画面サイズは5.0インチで、最近のハイエンド系Androidスマートフォンとしてはむしろ小さな部類だ。使用されるパネルは、従来どおりの「トリルミナス ディスプレイ for Mobile」だが、コントラストや視野角が向上するなど、細かな画質の改善は進んでいる。特に、緑の色域が拡大している印象だ。なお、超解像技術の「X-Reality for mobile」や、深いコントラストを実現する「ダイナミックコントラストエンハンサー」の自動調節機能なども引き続き搭載されている。店頭で前モデル「Xperia Z5」と並べて見てみると、コントラストが少し向上していることが実感できるだろう。

使ってみて気づいたのは、輝度のコントロール幅がかなり広いこと。そのため、直射日光の当たるような場所では輝度が上げられて見やすくなるし、逆に暗い部屋では抑え目の輝度に自動調節される。また、新機能ではないが、手で持っている場合にバックライトを消灯させない「スマートバックライト」もなかなか便利だ。こうした細かい配慮に、国内メーカーらしい心づかいを感じる。

継続採用される「トリルミナス ディスプレイ for Mobile」をは、表示できる色域が少し拡大した。写真にある、さまざまな色味をもった緑色の野菜が鮮やかだ

輝度の調節幅がかなり広い。写真のような明るい場所では明るく、暗い場所では抑えめの明るさに自動調節される

手で持っていることを感知して、バックライトの消灯を防ぐ「スマートバックライト」も引き続き搭載されている

注目の「先読みオートフォーカス」の完成度は高い

「Xperia X Performance」は、カメラ機能がひとつの大きなウリになっているが、その性能はこれまでの「Xperia Z5」と同様、期待を裏切らないものとなっている。メインカメラは「Xperia Z5」と同じだが、サブカメラのほうは、「Xperia Z5」の1/5インチサイズで約500万画素の「Exmor R」から、1/3インチサイズで約1,300万画素の「Exmor RS」に変更された。これにより、感度性能が向上し、静止画撮影時のISO感度が3200から6400へ、動画撮影でも1000から1600へ向上した。レンズについても、F2.4の25mmレンズ(35mm換算)から、F2.0の22mm(同じく35mm換算)にスペックアップしているし、コントラストAFにも対応している。
このように、「Xperia X Performance」のサブカメラは、メインカメラ並みのスペックと機能を搭載しているのだ。

いっぽう、メインカメラでは、オートフォーカスに先読み機能(被写体追尾)が搭載された点が目を引く。これはソニーのデジタル一眼レフカメラ「α」シリーズに搭載されていたものを応用したもので、動き回る動物や子どもなどの撮影で威力を発揮する。この先読み機能を使うには、基本的に追尾したい対象を画面上で軽くタッチするだけ。操作は非常にシンプルだ。AF精度や追尾スピードもなかなかで、ペットや子供をはじめ、比較的速度の遅い自動車程度なら十分に利用可能である。

画面をタッチすることで被写体を追尾する「先読みオートフォーカス」。スマートフォンのカメラ機能としてはかなり画期的な機能だ

スリープ時にシャッターボタンを押すだけ最短で0.6秒でカメラが起動。そのまま静止画や動画の撮影が行える

スリープ時にシャッターボタンを押すだけ最短で0.6秒でカメラが起動。そのまま静止画や動画の撮影が行える

「Xperia Z5」に搭載されていた4K動画の撮影機能は省略された。フルHD(1920×1080)の30fpsか60fpsが動画撮影の最大解像度となる

メインカメラを使い、スマートフォンのカメラが苦手とするコントラストの強い室内で撮影を行った。ハイライト部分でも階調が出ており、暗部の黒つぶれも少ない。また、目立ったノイズも見られなかった

確実に進化している処理性能。バッテリーも1日半は持つ実用レベルをキープ

「Xperia X Performance」に搭載されるクアッドコアCPUの「Snapdragon 820」は、クアルコムのスマートフォン向けCPUとしては、最新・最高性能と位置づけられている。なお、Snapdragon 820を搭載する今期のスマートフォンとしては、サムスンの「Galaxy S7 Edge」や、シャープの「AQUOS ZETA」、HTCの「HTC 10」などがあり、いずれも今期を代表する高性能機ばかりだ。

また、CPUコアについても、「Xperia Z5」に搭載されていた「Snapdragon 810」では、ARMが設計するCortexが使われていたが、「Xperia X Performance」が搭載する「Snapdragon 820」では、クアルコムが設計する「Kryo」コアに変更されている。「Kryo」コアは、処理性能と消費電力の両面にすぐれているためSnapdragon 820では、処理性能はSnapdragon 810の2倍に向上しながらも、電力消費は半分に削減されている。

その処理性能を計測するため、ベンチマークアプリ「Antutuベンチマーク」を使ってベンチマークテストを行った。総合スコアは122008で、価格.comマガジンで以前計測した「Galaxy S7 Edge」のスコア15万点台より低めとなったものの、「Xperia Z5」などに搭載されるSnapdragon 810のスコアはおおむね7〜8万点台であることから、処理性能は顕著に向上していることがわかる。

ベンチマークスコアは、同じCPUを搭載する「Galaxy S7 Edge」よりも2割ほど低い。おそらく、ピーク時の処理性能よりもバッテリーの持続性を重視したセッティングを採用していることが影響しているのだろう

実機の体感速度だが、たしかに速い。手元に3年半ほど前の「Xperia Z」があったので、体感速度を比較したが、誰でも違いを感じられるだけの差があり、2年縛りの終了するタイミングで買い換えたユーザーは、最新モデルのありがたみを間違いなく実感できるはずだ。

発熱についてだが、プリインストールされるカメラ機能の「ARエフェクト」をしばらく使っていたときに、発熱が原因であることを示すダイアログ画面が表れ、アプリが強制終了することが1回あった。ただ、Web閲覧程度ならボディ表面の熱が不快に感じることはなく、熱伝導性の高い金属ボディのデメリットはあまり感じられなかった。

使用中直近5日間のCPU温度の推移。ARエフェクトを使い続けた際に、例外的に47.2℃を記録したが、それを除けば40℃を上回ることはごくまれだった

節電系機能では新たに「スマートクリーナー」というアプリが装備されている。これは、不要となったメモリーやストレージ空間を自動で解放するというものだ。同様の機能は他機種にもいくつか搭載されているが、本機の場合、自動的に動作する点が大きな特徴となっている。

なお、カタログスペックにある「電池持ち時間」は約80時間となっており、検証を行った7日間のうちバッテリーの充電は3回だけで済んだ。大体1日半〜3日に1回の充電サイクルだったので、バッテリーの持続性もなかなか高い部類といえるだろう。本機の内蔵バッテリーは2,570mAhと、それほどの大容量ではないことを考えれば、かなり効率がよい。筆者の利用パターンであれば、1泊の旅行なら充電器なしでも十分に持ちこたえられるように思われた。

メモリーやストレージを自動的にクリーニングする「スマートクリーナー」。手間がかからずに利用できる

メモリーやストレージを自動的にクリーニングする「スマートクリーナー」。手間がかからずに利用できる

電話をよくかける人には非常に便利なNTTドコモ独自の「スグ電」

NTTドコモ版の「SO-04H」には、「スグ電」という機能が搭載されている。これはスマートフォンに備わる各種のセンサーを活用して、ボタン操作不要で電話を受けたり、軽く振って耳に当てるだけで特定の番号に発信が行えるというものだ。

実際に使ってみたが、特に、軽く振ったあとで、当てる耳の左右によって、異なる電話番号に発信できるようになっている点に感心した。これは、ジェスチャー機能を応用したものだが、誤作動は起こらず、安定性もかなり高い。

スマートフォンを1回軽く振って、耳に当てるだけで指定した番号に発信できる。右耳と左耳それぞれに別の電話番号を割り当てられる

Xperiaらしさは不変。手堅くまとめられた1台

以上、1週間ほど「Xperia X Performance」を使ってみたが、処理性能や画質などは着実に進化しており、最新モデルらしさを存分に味わえるものだった。そのいっぽうで、プリインストールされる文字入力アプリの「POBox Touch」など基本的な操作のマナーや振る舞いは変わらず、従来からのXperiaユーザーが買い換えても違和感なく使い始められる。

「Z」から「X」にシリーズ名が変わり、デザインの方向性も弱冠変更されたが、カメラ性能やユーザーインターフェイスなど、ユーザーがXperiaシリーズに求めるものは、変わっておらず、正常進化を遂げている。「Xperia X Performance」を1週間使ってみてそういう印象を強く持った。

評価の高いXperia独自の文字入力アプリ「POBox Touch」が継続して搭載されるなど、OSのバージョンアップに伴う変更はあっても、従来からのユーザーインターフェイスはほぼそのまま継承されている。従来からのXperiaユーザーも安心して乗り換えられるだろう

田中 巧(編集部)

田中 巧(編集部)

FBの友人は4人のヒキコモリ系デジモノライター。バーチャルの特技は誤変換を多用したクソレス、リアルの特技は終電の乗り遅れでタイミングと頻度の両面で達人級。

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2017.11.23 更新
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