ZTEは、2016年9月9日、SIMフリースマホ「BLADE V7 MAX」を発表、9月22日より主要ECサイトなどで発売を開始する。激戦区のSIMフリースマホだが、本機は今話題のデュアルSIMデュアルスタンバイに対応するほか、USB Type-C、側面指紋センサー、サウンドエンハンサー「DTS」など、このクラスとしてはかなり強力な機能を備えている。その概要をお伝えしよう。
矢継ぎ早に製品を投入するZTE。今回発表された「BLADE V7 MAX」は、ライバルがひしめくミドルレンジのSIMフリースマートフォンだ。その特徴をレポートする
「BLADE V7 MAX」は、ZTEのミドルレンジを受け持つSIMフリースマートフォン。6月に国内で発売された「Blade V7 Lite」や「Blade E01」の上位に位置づけられる。ディスプレイは1080×1920のフルHD表示に対応する約5.5インチ液晶で、ボディサイズは約77(幅)×154(高さ)×7.2(厚さ)mm、重量は約167gとなっている。手にすると、サイズ相応の重量感はあるが、スリムなメタル製ボディの質感や、液晶ディスプレイを覆う2.5D曲面ガラスの効果により、チープな印象はない。カラーバリエーションは、ゴールドとシルバーの2色が用意される。
基本スペックは、CPUに、MediaTekのオクタコアプロセッサー「MTK6755M」が採用され、3GBのRAM、32GBのROMが組み合わされる。動作OSには、Android 6.0だ。microSDメモリーカードスロットは128GBまで動作確認済みとなる。なお、グローバルモデルではRAMが4GBのものがあるが、国内には投入されない。
バッテリーは3,000mAhで、「Blade V7 Lite」の2,500mAhや「Blade E01」の2,200mAhよりも格段に大容量化されている。なお、連続待ち受け時間は約340時間、連続通話時間は約620分となっている。
側面の指紋センサー、ロック解除やアプリ起動などのほか、スワイプすればWebブラウザーの“進む”や“戻る”の操作もできる
左がシルバー、右がゴールド。背面に指紋センサーがないのですっきりとした印象だ
メインカメラは、画素数約1,600万のCMOSセンサーを採用。位相差オートフォーカスにより、高速なピント合わせが行える。サブカメラは約800万画素で、パノラマ自撮りやスクリーンフラッシュ、5段階の美顔機能など、ZTEで従来モデルから採用されている機能を大筋で踏襲したものとなっている。
このほか、「ポケモンGO」のAR機能を使うのに必須なことで注目を集めるジャイロセンサーを搭載する。また、サウンドエンハンサーの「DTS」に対応するほか、FMラジオチューナーも備える。なお、NFCポートは搭載されていない。
上面に備わるヘッドホン端子。DTSに対応するなど音質にもこだわりがある
サウンドエンハンサーのDTSに対応。ヘッドホンでバーチャルサラウンド再生が行える
約1600万画素のメインカメラには、高速な位相差オートフォーカスが採用される
マニュアル撮影モードでは、露出をEV+2〜-2の範囲で調整可能
感度はISO100〜1600の範囲で調整できる
マニュアル撮影時のシャッタースピードは最長で1/3秒
約800万画素のサブカメラ。スクリーンフラッシュ機能を使えば暗い場所でも手ブレを抑えて撮影できる
接続インターフェイスでは、国内で販売されるSIMフリー機としては珍しく、USB Type-Cポートを搭載しており、製品パッケージには充電器やPCなどと接続するUSB Type-Cケーブルも同梱されている。なお、USB On-The-Go対応なので、USBメモリーやメモリーカードリーダーと接続してデータの読み書きも可能だ。
市場想定価格は34,800円(税別)となっており、まだ高価なUSB Type-Cケーブルや充電器がセットなことを考えれば割安感もある。なお、販売は大手のECサイトや家電量販店などが中心だが、MVNO各社とも現在交渉中とのことだ。
USB Type-Cポートを搭載。USB On-The-Goにも対応している
本機は、2基のnanoSIMスロットを備え、今話題の「デュアルSIMデュアルスタンバイ」に対応している。4G+3Gの組み合わせでも使えるので、たとえば、データ通信専用の格安SIMカード(4G)と、通信キャリアの音声通話使い放題のSIMカード(3G)を組み合わせれば、通話も通信も十分な内容でランニングコストを下げることも可能だ。LTEの対応バンドは、B1/3/5/8/19、W-CDMAがB1/6/8/19で、NTTドコモやソフトバンクのネットワークとのマッチングもよい。
2つのSIMカードスロットを同時に利用できる「デュアルSIMデュアルスタンバイ」対応だ。なお、2つ目のSIMカードスロットは、microSDメモリーカードスロットと共用となっている