Thunderbolt 3/USB 3.1 Type-Cを搭載する高性能な2in1タブレット

Surface Pro 4の好敵手、ASUS「TransBook 3」の実力は?

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ASUS JAPANの「TransBook 3 T303UA」(以下、TransBook 3)は、日本マイクロソフトの「Surface Pro 4」を強く意識した2in1タブレットだ。高精細な12.6型液晶を備えた高性能なモデルで、付属のカバー兼キーボードを使えば、ノートパソコンのように利用できる。Surface Pro 4を意識したモデルはほかにもいくつかあるが、TransBook 3ほど正面からぶつかるモデルはこれまでなかった。TransBook 3は、Surface Pro 4と比べてどこがすぐれているのかチェックしてみた。

2in1タブレットのTransBook 3。「Office Home and Business Premium プラス Office 365 サービス」が付属する「T303UA-512S」の価格.com最安価格は145,799円(2016年12月8日時点)

Surface Pro 4と瓜二つだが……

TransBook 3は、Surface Pro 4と本当によく似ている。スリムな本体、1024段階の筆圧検知に対応したスタイラスペン、背面のスタンド、専用端子に接続するカバー兼キーボードなど、似ている点を挙げるときりがないほどだ。本体はマグネシウム合金とアルミニウム合金を使った金属ボディで、剛性感は高い。厚さは約8.35mmとスリムだが、端を持ってもきしんだりすることはなかった。重量は約790gで、Surface Pro 4のCore i5/i7モデルよりも4gだけ重い。誤差の範囲で、両方を持ち比べてもその違いは感じられないはずだ。背面のスタンドもSurface Pro 4と同じく無段階で調整可能。少しだけ遊びがあるが、思い通りの位置でしっかりと固定できる。

ディスプレイは12.6型液晶で、Surface Pro 4(12.3型液晶)よりもわずかに大きい。解像度は2880×1920で、2736×1824のSurface Pro 4よりも高精細だ。画質面ではsRGB比で121%、NTSC比で85%の色再現性を実現しているだけに、鮮やかな表示となっている。Surface Pro 4と比べると、少し青色が強く感じたが、高画質なディスプレイと言っていいだろう。画面が大きい分だけ、本体のフットプリント(幅と奥行)も大きいが、気になるほどの差ではない。サイズ感はほとんど同じだ。

左がSurface Pro 4、右がTransBook 3。一見するとカバー兼キーボードの色が違うだけに見えるほどよく似ている

背面のスタンドを立たせる自立する仕組みも同じ。金属ボディの質感もよく似ている

背面のスタンドを立たせる自立する仕組みも同じ。金属ボディの質感もよく似ている

鮮やかで明るい12.6型液晶。ブルーライトを30%低減する「Eye-care」、動画視聴時にシャープネスとコントラストを最適化する「Tru2Life Video」など、各種高画質化機能も盛り込まれている。タッチ操作に対するレスポンスもよく、快適に操作できた

TransBook 3とSurface Pro 4のスペック比較

ペン入力はSurface Pro 4に軍配

2in1タブレットの魅力は、やはりペン入力がしやすいことだろう。TransBook 3も「ASUS Pen」というスタイラスペンが同梱されている。1024段階の筆圧感知に対応し、微妙な線が引ける。プロの求めるクオリティかどうかは判断しにくいが、メモ程度であれば十分すぎる性能だ。Surface Pro 4の「Surfaceペン」と比べると、筆圧感知の性能は同じ。ペンのお尻に消しゴム機能があるSurfaceペンのほうが自然に使える印象を受けたが、ASUS Penもボタンを押せば消しゴム機能が働く。ペンの滑り具合は、ASUS Penのほうが滑りやすく、Surfaceペンのほうが滑りにくい。好みによるところもあるが、Surfaceペンのほうが紙とペンに近い印象だ。また、誤操作防止機能であるパームリジェクションもSurface Pro 4のほうが最適化されていると感じた。TransBook 3は、手のひらが画面に触れると微妙に反応してしまうことが多かった。ペン入力のしやすさでは、Surface Pro 4のほうがすぐれていると言えそうだ。

筆圧検知のスペックは1024段階でSurface Pro 4と同じだが、ペン先が少し滑りやすく、手のひらにも反応しやすいなど、細かな使い勝手はSurface Pro 4のほうがすぐれていると感じた(手前がSurface Pro 4、奥がTransBook 3)

Surfaceペン(左)よりもASUS Pen(右)のほうがわずかに細い。ペンのお尻に消しゴム機能はないが、2つあるボタンに消しゴム機能が割り当てられており、ツールを使わずに線を消せる

カバー兼キーボードの使い勝手は、Surfaceのものとほとんど変わらない。マグネットで固定することで、キーボード面に角度を付けられる構造も同じだ。強めにタイピングした場合に、ほどよくたわむことでショックをやわらげてくれるところも変わらない。実測のキーピッチは、TransBook 3のほうがわずかに広く余裕があるが、カバー兼キーボードの使い勝手に大きな差はないと言っていいだろう。ただ、Surface Pro 4のカバー兼キーボードは別売りなのに対して、TransBook 3には付属するので、おトク度はTransBook 3のほうが上だ(※Microsoft Storeでは特定のSurface Pro 4を購入すると、カバー兼キーボード「Surface Pro 4 タイプ カバー」が無料となるキャンペーンを実施している)。

バックライト付きの日本語配列キーボード。同社のほかのモデルと同様、スペースキーが短いのが気になるが、キーの大きさとレイアウトはオーソドックスで使いやすい。カーソルキーの左にCtrlキーがあるのも、人によってはありがたいだろう。タッチパッドも大きくて扱いやすい

カバー兼キーボードは本体と接続する部分をたたむと、キーボードに角度を付けられる。この仕組みもSurface Pro 4と同じだ

違いは外部インターフェイスとバッテリー駆動時間

TransBook 3のラインアップは、本体カラーがチタニウムグレーで、Office Home and Business Premium プラス Office 365 サービスが付属する「T303UA-512S」、KINGSOFTの「Office Standard」が付属するチタニウムグレーモデル「T303UA-6200GY」、同じくKINGSOFTのOffice Standardが付属するシャンパンゴールドモデル「T303UA-6200GD」の3機種が用意されている。基本スペックは共通で、CPUが「Core i5-6200U」(2.30GHz、最大2.80GHz)、メモリーが8GB、ストレージが512GBのSSDだ。価格.com最安価格は、T303UA-512Sが145,799円、T303UA-6200GYが127,797円、T303UA-6200GDが124,000円(いずれも2016年12月8日時点)。

Surface Pro 4にはいくつかのモデルがあるが、もっともスペックが近いのは「CR3-00014」で、こちらは「Core i5-6300U」(2.40GHz、最大3.0GHz)、8GBのメモリー、256GBのSSDを備える。価格.com最安価格は130,500円(同)。もちろん、こちらはOffice Home and Business Premium プラス Office 365 サービスが付属する。Officeなしで考えると、SSDの容量が2倍のTransBook 3のほうがおトクだ。細かいスペックで見ると、Surface Pro 4のSSDはPCI Express 3.0 x2接続なのに対して、TransBookはSATA6Gbps接続なので、読み書きはSurface Pro 4のほうがスペック上では上だ。実際両方使ってみた体感では大きな差は感じなかったが、大きなデータをコピーする場合に差が出るかもしれない。

サイズ感、キーボードとペンの使い勝手など、甲乙つけがたい両者だが、違いがあるのが外部インターフェイスとバッテリー駆動時間だ。TransBook 3は外部インターフェイスに、Surface Pro 4にはないフルサイズのHDMIとThunderbolt 3/USB 3.1 Type-Cを備える。Thunderbolt 3/USB 3.1 Type-Cは、電源供給、ビデオ出力、データ転送とさまざまなことができる、今後対応機器の増加が見込まれているマルチなポートだ。バッテリー駆動時間は、TransBook 3が約5時間と2in1タブレットにしては短めだ。Surface Pro 4の約9時間(動画再生時間)と比べても短い。外出先で長時間使う場合は、対応のモバイルバッテリーを用意したいところ。ACアダプターも忘れずに持って出かけるようにしたい。

外部インターフェイスは、フルサイズのHDMI、Thunderbolt 3/USB 3.1 Type-C、USB3.0、microSDメモリーカードスロット、マイク入力兼ヘッドホン出力を搭載。Thunderbolt 3は規格上だが40Gbpsという高速なデータ転送速度を誇る

コンパクトなACアダプターだが、コンセントに差し込む部分が折りたためないのが残念

コンパクトなACアダプターだが、コンセントに差し込む部分が折りたためないのが残念

「Windows Hello」の顔認証ログインに対応する赤外線カメラを搭載

「Windows Hello」の顔認証ログインに対応する赤外線カメラを搭載

harman/kardonとコラボしたスピーカーを搭載しており、音楽や動画を高音質で楽しめる。大きな音を鳴らせるが、最大ボリュームだとさすがに音が割れてしまう

まとめ

TransBook 3は、Surface Pro 4を意識した2in1タブレットで、後発な分だけ完成度の高いモデルに仕上がっている。バッテリー駆動時間が短い以外に大きな弱点は見当たらない。外部インターフェイスに、実用的なHDMIと将来性の高いThunderbolt 3/USB 3.1 Type-Cを搭載しているのはうれしいポイントだ。Surface Pro 4は、ビデオ出力としてMini DisplayPortを備えているが、汎用性はHDMIのほうが高い。スペックが近いSurface Pro 4のCR3-00014と比べると、Office付きは1万円ほど高いが、Surface Pro 4はカバー兼キーボード(実質15,000円前後)が別売りなので、キーボードが最初から付属し、ストレージ容量が2倍のTransBook 3のほうがおトクだ。タッチ操作やペン入力に興味がり、できるだけ高性能なモデルを探しているなら、Surface Pro 4とともに選択肢に入れておいて損はないだろう。

三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

パソコン関連を担当する双子の兄。守備範囲の広さ(浅いけど)が長所。最近、鉄道の魅力にハマりつつあります。

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2017.5.24 更新
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