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オイルヒーターの正しい使い方や節電方法を解説

オイルヒーターって実際暖かいの? 気になることをデロンギに聞いてきた

みなさんはどんな種類の暖房器具を使っていますか? 石油ファンヒーターやガスファンヒーター、セラミックヒーターなど、さまざまなタイプの暖房器具が発売されていますが、本記事では「オイルヒーター」に注目してみました。速暖性が低く、暖房能力こそほかのタイプの暖房器具より低いものの、乾燥しにくさや高い安全性、静穏設計といった、ほかにはない特徴を備え、価格.comの人気売れ筋ランキング(ヒーター・ストーブ)でも多くのオイルヒーターが上位に入っています。

しかし、「設置して本当に部屋が暖まるのか?」という疑問はつきず、インターネットで調べても、これといった情報はなかなか出てきません。そんなわけで、本記事では、多数のオイルヒーターを手がけるデロンギに、オイルヒーターが適する環境や効率よく使うためのコツ、電気代の節約方法など、ユーザーが気になっていることを直接聞いてみました。

オイルヒーターの気になることを徹底解説

オイルヒーターの気になることを徹底解説

オイルヒーターって何?

まずは、オイルヒーターがどのような暖房器具なのか解説したいと思います。すでにご存知の人はすっ飛ばしてもOKです。オイルヒーターは、フィン(放熱板)内に密閉した難燃性のオイルを電熱器で暖め、フィン自体が熱を発します。暖められたフィンと室内の空気の温度差によって生まれる空気の自然な対流や、フィンから発せられる輻射熱(エネルギーが電磁波となって物質を介さずに伝わること)により、じんわりと部屋を暖める、というのがオイルヒーターの仕組みです。

密閉したオイルを暖め、フィンから放熱させて部屋全体をむらなく暖める(画像はデロンギより)

密閉したオイルを暖め、フィンから放熱させて部屋全体をむらなく暖める(画像はデロンギより)

この仕組みのため、オイルヒーターは風が出ない、乾燥しにくい、空気を汚さない、音が出ないなど、エアコンやファンヒーターにはない特徴を備えるうえに、石油ストーブのように火事の心配がありません。筆者は海外でオイルヒーターに出会い、その魅力に取り付かれてしまいました。ほかの暖房器具では感じられない快適性があるんですよね。なんというか、太陽の日差しによって暖められた部屋にいるような独特の暖まり方なんです。部屋全体がポカポカと暖かいんですよ。

もちろん、暖まるのが遅いという弱点があり、巷では電気代が高い、日本の家屋には向いていないなどと言われることもしばしば。そのため、「オイルヒーターを使ってみたいけどなかなか購入までは踏み切れない」という人も多く見受けられます。でも実際のところって一体どうなのでしょうか? ということで、オイルヒーターを多数手がけるデロンギに聞きに行ってきました。

オイルヒーターって日本の家屋に向いていないの?

まずは、オイルヒーターが適する、適さない建築構造から聞いてみました。日本の建築構造には、大きく分けると、木造、鉄骨(軽量/重量)、RC/SRC(鉄筋コンクリート/鉄筋鉄骨コンクリート)というのがあります。みなさんも賃貸物件を探すときなどに目にしたことがあるはずです。

一昔前までの住宅は、湿気対策のために通気性を高めるべく、木造住宅が主流でした。そのため、オイルヒーターに限らず、木造住宅は暖房効率が悪いというのが一般的でした。しかし、近年は断熱材の使用により気密性の高い住宅が増えるなど、暖房効率が改善されており、木造住宅でも鉄骨住宅と同じくらいオイルヒーターの効果を実感できるようになっています。

デロンギによれば、さすがに築年数が20〜30年以上の木造住宅では暖房効率が低いため、オイルヒーターの効果を得られない可能性があるそうですが、比較的新しい建物であれば、建築構造はそこまで大きく影響しないとのこと。もちろん、隙間がなく気密性の非常に高いRCは、オイルヒーターの恩恵を十分に受けられます。

一般的に、寒い地方の住宅は断熱性や気密性が非常に高く、オイルヒーターの効果を得られやすい構造になっていますが、暖かい地方の住宅は、断熱性よりも通気性を重視した構造になっています。もちろん一概には言えないので、オイルヒーターの購入を考えている人は、自宅の断熱性や気密性がどうなっているかを調べたほうがベターです。

冷気をオイルヒーターでブロックすると効果的

デロンギに聞いたところ、オイルヒーターの効果が得られるかどうかは、建物の構造よりもむしろ、オイルヒーターを設置する部屋がどのような空間になっているかのほうが大事だとのこと。一戸建て、マンション、アパートに限らず部屋の空間は多種多様です。

ダイニングルームひとつとっても、独立していたり、キッチンスペースを含んでいたり、吹き抜けになっていたりなど、さまざまなタイプの部屋がありますよね。そのため「こんな構造の部屋がオイルヒーターに適している!」と一般化するのはなかなか難しいのです。しかし、デロンギによれば、オイルヒーターを使用する際に最も重要なのは、設置する部屋における“冷気の入り口”です。

冷たい窓やドアの周囲などで空気が冷やされ発生した冷気は、部屋の床に下降し広がっていきます。暖かい空気は天井に流れ、冷たい空気は床にとどまるため、いくら暖房器具で部屋を暖めていても寒いと感じてしまうのです。これは「コールドドラフト」と呼ばれている現象です。

冷気の入り口、つまり冷気が発生する場所が多いほど、暖房効率が非常に悪くなってしまいます。冷気の入り口は、窓やドア、薄い壁のほか、冷たい水が流れるパイプの通っているキッチンなどもこれに当てはまります。こういった冷気の発生場所が少ないほどオイルヒーターの効果は高くなるというわけです。その反面、壁全面に大きな窓がある部屋などは、オイルヒーターでもなかなか暖まりにくい可能性があります。

冷気の発生場所があっても、効率よく部屋を暖める方法としてデロンギがすすめるのは、オイルヒーターを冷気の入り口に設置すること。熱を発するオイルヒーターを窓際や通路口などに設置すれば、冷気をシャットダウンし、その効果を高められます。オイルヒーターの購入を考えている人は、設置したい部屋冷気の入り口を確認し、その付近に設置すると、効率よく暖房効果を得られるということを覚えておいてください。

冷気の発生場所にオイルヒーターを設置するのが暖房効率を上げるコツのひとつ(画像はデロンギより)

冷気の発生場所にオイルヒーターを設置するのが暖房効率を上げるコツのひとつ(画像はデロンギより)

気になるオイルヒーターの電気代と節電方法

オイルヒーターを導入しようと考えている人が最も気にすること、それが電気代です。インターネットでオイルヒーターにかかる電気代を調べると、ほかの暖房器具より高いという意見がチラホラと見られます。価格.comでの調査では、エアコンや石油ファンヒーターと比べると割高なものの、セラミックファンヒーターやカーボンヒーターよりも安くなるという結果が出ています。

オイルヒーターの電気代を他の暖房器具と徹底比較|電気料金比較

デロンギでもオイルヒーターの電気代についての問い合わせは非常に多いそうです。確かに、オイルヒーターは消費電力が高いため電気代も高くなるのですが、デロンギによれば電気代はちょっとしたことで改善できる可能性があるといいます。

まず、オイルヒーターを使っていて電気代が高いと感じている人が見直したいのは設定温度。オイルヒーターは、輻射熱を使用するため、設定した温度よりも体感温度が高くなるのを知らない人も多いとのこと。たとえば、設定温度を20℃にすると、体感温度は23℃くらいになるそうです。

つまり、エアコンなどと同じ感覚で温度を設定すると、必要以上に電気代が高くなってしまう可能性があります。デロンギがすすめるのは「エアコンを24℃で設定する人は、オイルヒーターを20℃にして様子をみる」という使い方。これでも寒いと感じるのであれば、一度ずつ設定温度を上げていき、自分の好みの設定温度を探すのが電気代を節約するコツです。

オイルヒーターの設定温度は、エアコンなどよりも低めに設定するのがポイント

オイルヒーターの設定温度は、エアコンなどよりも低めに設定するのがポイント

節電方法についてもうひとつ。オイルヒーターのオイルは、熱が下がりにくいという特性を持っています。そのため、電源を切ったあとでも部屋の温度はしばらく暖かいままです。外出する1時間前に電源を切れば、その分だけ電気代を節約可能。もちろん、部屋の広さや構造によって温度の下がり方は変化するため、使いながら感覚をつかむのがいいでしょう。

メーカーにもよりますが、過剰に暖めて消費電力が高くなるのを防ぐべく、設定した温度になると、センサーが温度を感知し電源のオン/オフを切り替える仕様になっているオイルヒーターも多数あります。また、デロンギやユーレックス、DBKといったメーカーのオイルヒーターの中には、消費電力を抑えるエコ運転機能を搭載しているものがあり、電気代を節約するには、こういったモデルを買うのも節電方法のひとつです。

節電するにはエコ運転機能搭載モデルを買うのもアリです(写真はデロンギのオイルヒーター)

節電するにはエコ運転機能搭載モデルを買うのもアリです(写真はデロンギのオイルヒーター)

エアコンや石油ファンヒーターと同じような使い方をすると、オイルヒーターのほうがより高い電気代がかかってしまいます。ただし、正しい使い方をすれば、多少抑えられることも確かなので参考にしてみてください。

初心者はどのタイプのオイルヒーターを買うべき?

オイルヒーターを初めて購入する人は、どのモデルを買うべきか迷うこともあるはず。オイルヒーターは、「6畳用」「8畳用」などと対応畳数が設定されています。これは、オイルヒーターの消費電力やフィンの数によって定められており、消費電力が高かったり、フィンの数が多かったりするほど、暖められる部屋も広くなるというわけです。

基本的には、設置する部屋の大きさに合った対応畳数のオイルヒーターを選べばいいわけですが、建物や部屋の構造にもよりけりで、部屋の大きさにピッタリの対応畳数のオイルヒーターを購入したものの、暖房効果があまり得られなかったといったこともあります。

こうした状況を防ぐには、設置する部屋の大きさよりも少し広めの対応畳数のオイルヒーターを選ぶといいでしょう。また、オイルヒーターの中には、電力切り替え機能を搭載しているものもあります。たとえば、デロンギのオイルヒーターだと、1500W/900W/600W、1200W/700W/500Wと3段階で電力を切り替えられるモデルがあります。この機能を使えば、使用する部屋の広さに応じて電力を切り替えられます。10〜13畳対応のモデルでも、電力を切り替えて8〜10畳の部屋で使うことも可能です。対応畳数が広めのモデルを購入し、十分暖まると感じたら消費電力を下げればOKというわけですね。

オイルヒーター初心者が購入するのであれば、若干価格が高めでも、より高機能、高出力なモデルを購入するほうが結果的にいいのではと感じます。上位モデルになるほど、エコ運転モードやタイマーなど電力を節約する機能が搭載されているため、電気代のことを考えると結果的にお得になる場合もあるからです。また、下位モデルを購入して暖房効果が得られないという悲劇も防ぐことができます。

オイルヒーターのメンテナンスと処分方法

最後はオイルヒーターのメンテナンスと処分方法について解説。オイルヒーターのメンテナンスは、基本的に必要ないと考えてください。本体の中に入っているオイルは交換不要なので、メンテナンスと言えば本体を布で拭く程度で大丈夫です。めんどうな掃除や燃料の交換がないのは非常に便利です。

メンテナンスはホコリを掃除するだけで手間いらず

メンテナンスはホコリを掃除するだけで手間いらず

オイルヒーターの処分についてですが、基本的に粗大ごみ扱いとなります。ただし、オイルを抜いてからでないと回収できないといった自治体もあるので、注意が必要。オイルを抜くのは非常に手間がかかるので、購入前に各自治体の対応を調べておくのがよいでしょう。

なお、デロンギやユーレックスといったメーカーは、リサイクルや廃棄処分してくれるアフターサービスを実施しているので、こちらも購入前に調べるのがベター。粗大ごみとして処分する手続きをしないで済むのは楽チンですね。

長々とオイルヒーターについて書いてきましたが、オイルヒーターがほかの暖房器具にはない快適性を備えるのは確かです。正しい使い方と節電方法を守れば、電気代もびっくりするほど高いということにはならないはず。速暖性を重視しないのであれば、一度使ってみるのもアリだと思います。

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水川悠士(編集部)

水川悠士(編集部)

最新ガジェットとゲームに目がない雑食系ライター。最近メタボ気味になってきたので健康管理グッズにも興味あり。休日はゲームをしたり映画を見たりしています。

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