キャンプや車中泊、災害対策用にと、一家に一台あると便利なポータブル電源。続々と新製品が発売され、価格帯もスペックもさまざまなため、どれを選んだらいいかわからないという人も多いことでしょう。そこで、家電製品の専門家が製品の選び方とおすすめ製品を紹介します。
<監修> デジタル&家電ライター コヤマタカヒロ氏
1973年生まれのデジタル&家電ライター。PCやデジタル家電、白物家電を専門分野として執筆活動を展開し、寄稿先は多岐にわたる。調理家電のテストの空間「コヤマキッチン」にて、読者に向けて実際の検証に基づく情報を発信。「米・食味鑑定士」資格を保有。企業のコンサルティングやアドバイザーなども務める。
ポータブル電源とは、入出力端子としてACコンセントやUSBポートを備える大容量のバッテリーのことで、スマートフォンを充電するモバイルバッテリーと異なり、PCや家電にも給電できます。
元々はキャンプや車中泊向けに、小容量の製品が人気を集めていましたが、防災意識の高まりにともない、大容量の製品が人気を集めるようになってきました。最近では、停電時に備えたバックアップ電源や、リモートワーク用、ACコンセントの拡張目的などにも用いられ、身近な製品になりつつあります。
ポータブル電源は使用用途が幅広いため、自分の用途に必要なスペックを明確にしたうえで製品選びをしないと、いざ買ってはみたものの出番がなくて後悔することにもなりかねません。そこで、製品の選び方のポイントを解説します。
ポータブル電源の用途を最も左右するスペックが、内蔵バッテリーの容量です。ポータブル電源の内蔵バッテリーの容量は、1時間あたりの電力消費量を表す「Wh(ワットアワー)」という単位で表記されます。たとえば、消費電力が150WのデスクトップPCに2時間給電する場合、150W×2h(時間)=300Whとなるので、少なくとも300Wh以上のバッテリー容量が必要になります。
災害時の備えとしてポータブル電源を使用する場合、避難所生活を想定して選ぶことが重要です。避難所生活では、夏場は熱中症、冬場には低体温症になる危険性があるので、これらへの対策として、電気毛布や扇風機などの冷暖房機器への給電を検討しましょう。消費電力の目安は、DCモーター搭載の扇風機なら20W程度、オイルヒーターだと500〜1,200W程度になります。
炊飯器や電気ケトルも、避難所生活では欠かせません。炊飯器なら350〜1,200W程度、電気ケトルなら700〜1,000W程度が目安。そのほか、外部と連絡を取ったり情報収集をしたりするために必要なスマートフォンの充電には20〜30W程度が必要になります。
これらを考慮すると、災害時の備えとしてポータブル電源を購入する場合、最低でも1,000Wh以上の大容量のポータブル電源を検討したいところ。いっぽうで、キャンプや車中泊でスマートフォンの充電が主な用途なら、使い方によっては200〜500Whの小型のポータブル電源でも十分でしょう。
ポータブル電源はバッテリー容量が大きくなるほど価格が高くなります。小容量なら価格も安いので、入門用に購入して試してみるのもよいですが、大容量モデルをお得に購入するなら、メーカーが定期的に行うタイムセールを狙うのも手です。
ソーラーパネルを併用して使えば、バッテリーをより効率的に使えます。ソーラーパネルがセットになった製品なら、ポータブル電源とソーラーパネルを別々に買うよりも安く入手できます。キャンプなどにも最適なので、ぜひ検討してみてください
ポータブル電源から消費電力の高い家電に給電する場合には、ポータブル電源の定格出力に注意しましょう。特に、電気ケトル、ドライヤーなどの熱を発する家電に給電する場合は、ポータブル電源の定格出力が1,000W以上ないと動作しないこともあります。
なお、ポータブル電源の製品によっては、独自機能で定格出力を上回る出力を発生できるものや、スマートフォンアプリによって出力を調節できるものもあります。ポータブル電源はオン/オフの操作などは本体のスイッチで行えますが、カスタム設定などはアプリによって行うことが基本となります。
ポータブル電源は、内蔵されているバッテリーによって充放電サイクルを予想できます。最近では、電気自動車(EV)にも用いられているリン酸鉄リチウムイオンバッテリーが主流で、過放電や充電時の発熱が起こりにくく、最大4,000回の充放電に耐えるという製品も販売されています。
最近は一般的となったリチウムイオンバッテリーですが、劣化や衝撃による発火のリスクもゼロではありません。安全性を重視するなら、バッテリーの劣化を招く過充電や過放電を防止するバッテリー管理システム(BMS)が搭載されており、かつバッテリーが燃えにくい素材や構造を用いている製品を選びましょう。電気用品安全法に基づくPSEマークが付いた製品ならさらに安心です。
ポータブル電源を屋外に持ち出して使用する場合は、耐衝撃、耐振動仕様かもチェックしてください。また、製品数はまだ少ないですが、より安全性の高い固体電池を用いたポータブル電源も登場しています
ポータブル電源の外部出力で一般的なのが、ACコンセントです。まずACコンセントが自分の用途に合った口数分あるかを確認しましょう。また、家電に給電する場合は、ACコンセントの出力周波数(50Hz/60Hz)にも注意。電子レンジやモーターを搭載した電化製品は、同じ周波数のポータブル電源からしか給電できないのでご注意ください。
AC電源から出力される電力は、電圧と電流が波のように上下に変動します。電圧と電流の波形がなめらかな弧となるものを「正弦波」、ブロック状の波形となるものを矩形波や疑似(修正)正弦波と言います。電化製品に給電する場合は、基本的に正弦波の出力に対応するポータブル電源を選びましょう
いっぽうで、ノートPCやタブレット、スマートフォンなどの充電にはUSB端子を用いるのが便利です。使用する機器に必要なUSB Type-A端子とUSB Type-C端子の数も確認しておきましょう。特にUSB Type-C端子なら最大出力にも注目。ノートPCなどを充電するには65W以上の出力に対応する必要があります。
USBポートが急速充電規格に対応していれば、よりスピーディーに給電することが可能。USB Type-Aの場合、米Qualcomm社が開発した「Quick Charge」のバージョンが3.0以上だと最大20Vの電圧で給電できます。また、USB Type-Cの場合、「USB PD(Power Delivery)」対応なら最大100W で給電でき、デジタル家電の充電に便利です
ポータブル電源は内蔵バッテリーの容量によって、本体のサイズや重さが大きく異なります。大容量モデルはさまざまな家電に給電できて便利ですが、本体が重くなります。バッテリー容量が500Whを超えると質量は6kgを超えてきます。手軽に持ち運びたいなら5kg以下のモデルがおすすめです。
また、1,000Wh以上のモデルは10kg超となり、基本的に据え置きで使うことになります。さらに大容量なポータブル電源を検討する場合は、キャスター付きのモデルを選ぶとよいでしょう。
ポータブル電源を屋外に持ち出して使う場合は、防水対応かどうかも確認しましょう。屋外で使用する場合、LEDライトを内蔵したモデルなら、キャンプでポータブル電源の周辺を照らせるだけでなく、万が一災害が発生した場合にSOS信号としても使えるので安心です。
現在のところ、ポータブル電源は中国製の製品が大半となっていますが、新規に参入するメーカーが増えており、今後は日本製の製品が市場をにぎわす可能性も大いにあるでしょう。
そこで、価格.comの「ポータブル電源」カテゴリーにおけるメーカー別のアクセスシェアを見ると、トップ2となるのが、Jackery JapanとEcoFlow Technology。さらに3位のJVCはJackeryと提携しているため、実質的にはJackery Japanがトップメーカーと言えそうです。
これらに加えて、モバイルバッテリーやスマート機器向けの充電器などで知名度の高いAnkerも猛追中。メーカーごとに電源容量や出力、機能に違いがあるのでぜひチェックしてみましょう。
Jackryは中国深センに自社工場を持つポータブル電源の専業メーカー。2012年にアメリカで創業した後、2019年にJackery Japanが立ち上がり、本格的に日本市場で製品を展開しています。100Whの小型モデルから3,000Whの大型モデルまで多くのラインナップを用意。ソーラーパネルとのセットモデルも充実しています。オレンジのコーポレートカラーを施したデザインも個性的です。
2017年に中国で創業したポータブル電源の専業メーカー。数多くのポータブル電源やソーラーパネルを手掛けるとともに、大容量バッテリーを内蔵したポータブル冷蔵庫やポータブルクーラーなどの製品も用意しています。エクストラバッテリーとの連携による容量アップやスマートフォンからの制御機能など、多彩な機能を備えたモデルが選べます。
日本ビクターとケンウッドによる合弁によって誕生した日本メーカー「JVCケンウッド」のブランドのひとつで、JVCではドライブレコーダーやビデオカメラ、オーディオ機器に加えて、ポータブル電源を取り扱っています。ポータブル電源の開発ではJackeryと提携。日本メーカーならではのサポート体制や安全性に定評があります。
中国・深センに本社を置く、モバイルバッテリーやスマート家電などを手掛ける工場を持たないファブレスメーカーです。Google出身の創業者がモバイルバッテリー関連製品で2011年に起業。2016年頃より、AC出力に対応したポータブル電源を製品化しています。現在は小型のモバイルバッテリーから、EVの充電もできる5,000W出力の大型モデルまでをラインアップしています。
ポータブル電源の選び方をふまえたうえで、価格.comの人気売れ筋ランキングも基に、家電製品の専門家がおすすめのポータブル電源を紹介。「基本性能」「付加機能」「使い勝手」の観点から評価も行います。
アウトドアや防災対応、リモートワークなどに最適なエントリーシリーズ「RIVER」の最新モデル。エネルギー効率が高く、無負荷時のエネルギー損失が最小限におさえられる窒化ガリウムをトランジスタ製造に採用することで、長時間の稼働を実現しました。
小型・軽量なため、クローゼットなどの小さなスペースにも収まりがよいほか、自動車に常時積載しておくような使い方にも適しています。さらに、耐久性にすぐれており、IP54の防水規格に準拠したほか、500度の熱に耐え、1.5mから落下させても損傷しにくいです。
【基本スペック】
バッテリー容量:230Wh
バッテリー:リン酸鉄リチウムイオンバッテリー
AC出力:ACコンセント×2 (定格300W/瞬間最大600W・X-Boost 450W)
USB出力:USB Type-Aポート×2、USB Type-Cポート×1
DC出力:シガーソケット×1
追加機能:X-Boost、Wi-Fi、Bluetooth、IP54準拠
本体サイズ・重量:25.5(幅)×20.7(奥行)×11.3(高さ)cm・約3.4kg
アメリカで設立されたポータブル電源メーカー「Jackery」は、小容量から大容量タイプまで、幅広い製品をラインアップ。その中でも、本製品はリュックなどに収納できるコンパクトサイズのモバイルバッテリーです。容量は288Whで、定格出力300Wに対応しています。最新のリン酸鉄リチウムイオン電池を採用しており、約3,000回の充放電に対応。約10年使い続けることができます。
また、USB Type-Cポートを2基搭載し、1基は100W出力に対応しているため、ノートPCなどの充電も可能。独自の充電機能「ChargeShield技術」を搭載しており、本体は約2時間で安全に100%充電ができます。本体前面にはLEDライトを搭載。ソーラーパネルからの充電にも対応しています。保証期間が5年と長いのも魅力です。
【基本スペック】
バッテリー容量:約288Wh(22.5Ah)
AC出力:ACコンセント×1(定格300W/瞬間最大600W・100-120V/最大15A・50/60Hz)
USB出力:USB Type-Aポート×1(最大15W)、USB Type-Cポート×1(最大15W)
USB入出力:USB Type-Cポート×1(最大100W)
DC出力:シガーソケット×1(12V)
本体サイズ・重量:約23(幅)×15.5(奥行)×16.7(高さ)cm・約3.75kg
【コヤマタカヒロ氏の評価】
基本機能:4、付加機能:3、使い勝手:4
「スマートフォンやデジタルガジェットの充電に最適な小容量モデル。定格出力は300Wなので家電製品の利用は限定的。ただし、100W出力ができるので、USB機器の高速充電ができます。約3.75kgと軽いため、手軽に持ち運びが可能。低価格なので初めてのポータブル電源として購入するのに最適です」
高機能なモバイルバッテリーなどを数多くリリースし、世界中で支持を集める「Anker」の小型・高効率ポータブル電源。バッテリー容量は256Whで、付属のACアダプターと別売りのUSB急速充電器を使用すれば、本体の充電が約2.5時間で完了します。省電力モードを搭載するほか、リモートワークなどの普段使いからレジャーまで便利に活用できます。パススルー充電に対応しており、UPSのような使い方も可能。
【基本スペック】
バッテリー容量:256Wh
AC出力:ACコンセント×2(定格200W/瞬間最大450W・110V/1.82A・50Hz/60Hz)
USB出力:USB Type-Aポート×2、USB Type-Cポート×1
DC出力:シガーソケット×1
本体サイズ・重量:約21.6(幅)×21.1(奥行)×14.4(高さ)cm・約3.7kg
【コヤマタカヒロ氏の評価】
基本機能:4、付加機能:4、使い勝手:5
「経年劣化が少ない「リン酸鉄リチウムイオン電池」をバッテリーセルに採用しており、長寿命なのがポイント。低価格ながらディスプレイが大きく、ACコンセント2基と最大60W出力のUSB Type-Cポートを搭載するなど、コストパフォーマンスにすぐれています。ノートPCの充電に便利なので、リモートワークに向いています」
アウトドアなどに持ち運びやすい3kg台の軽量ポータブル電源。それでいて、256Whのバッテリーを内蔵。エコフロー独自のX-Boost機能を利用することで、450W出力に対応します(定格300W/瞬間最大600W)。消費電力がそれほど高くない家電やデジタルガジェットなら十分に充電が可能。バッテリー本体は、AC電源なら約1時間、ソーラーパネルなら2枚を使うことで、約3時間で満充電にできます。
また、普段使いに便利なのが、30ミリ秒以内でバッテリーに切り替わるEPS機能を搭載すること。バッテリー容量はそれほど多くないので長時間の使用には向きませんが、短時間なら非常用電源のような使い方ができます。リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを採用しており、5年間の長期保証がついているのも魅力です。
【基本スペック】
バッテリー容量:256Wh
AC出力:ACコンセント×2 (定格300W/瞬間最大600W、X-Boost 450W・100V・50Hz/60Hz)
USB出力:USB Type-Aポート×2、USB Type-Cポート×1
DC出力:シガーソケット、DC端子×1
本体サイズ・重量:約24.5(幅)×14.5(奥行)×21.5(高さ)cm・約3.5kg
【コヤマタカヒロ氏の評価】
基本機能:4、付加機能:4、使い勝手:4
「日常的に持ち運びできるサイズで使い勝手がよいです。256Whの容量はスマートフォンなら10回以上充電が可能。キャンプ用途がメインの場合や、デジタルガジェットへの給電がメインなら十分です」
一般社団法人フェーズフリー協会が、身のまわりにあるモノやサービスが、日常時および非常時の価値を共に有していることを審査し、証明する「フェーズフリー認証」を、Jackery製品として初めて取得。普段使いにも便利な軽量コンパクトな中容量モデルで、632Whの容量に加えて、定格出力が800Wのため、スマホなら約24回充電できます。地震や台風などの自然災害などで停電が発生しても、スマホの充電や扇風機、冷蔵庫などの家電を動かす電力を確保できます。
【基本スペック】
バッテリー容量:約632Wh(15.2Ah)
AC出力:ACコンセント×2(2ポート合計800W/瞬間最大1,600W・100-120V/最大15A・50/60Hz)
USB出力:USB Type-Aポート×1(最大18W)、USB Type-Cポート×2(最大100W/30W)
DC出力:シガーソケット×1(12V)
本体サイズ・重量:約30(幅)×21.9(奥行)×19.7(高さ)cm・約7.3 kg
コンパクトながら普段使いに便利な中容量のポータブル電源「600 Plus JE-600C」と、定格出力100Wのソーラーパネル「JS-100C」がセットになったモデル。いざというときも太陽光があれば、停電時の充電ができます。ソーラーパネルの太陽光変換効率は25%と高性能。
【基本スペック】
バッテリー容量:約632Wh(15.2Ah)
AC出力:ACコンセント×2(2ポート合計800W/瞬間最大1,600W・100V〜/最大8A・50/60Hz)
USB出力:USB Type-Aポート×1(最大18W)、USB Type-Cポート×2(最大100W/30W)
DC出力:シガーソケット×1(12V)
本体サイズ・重量:約30(幅)×21.9(奥行)×19.7(高さ)cm・約7.3 kg
(ソーラーパネル)
収納サイズ・質量:61×53.5×3.5cm・約4kg
最大出力:100W
定格電圧:20V
充放電回数の多いポータブル電源に最適な、リン酸鉄系リチウムイオンバッテリーを採用したモデル。約4,000回の充放電に対応しています。コンセントを挿しっぱなしにしても経年劣化しにくい独自設計を採用。常に満充電でキープできるため、いざというときでも安心です。さらに、停電時などにわずかな時間で自動的に給電する「自動給電切り替え機能」も搭載。瞬間的な電力の途切れや低下はありますが、常時電力が必要な家電などの電力キープが可能です。
本体には折りたたみ式のハンドルが付属しており、畳んだ状態では非常にコンパクト。停電時は本体前面に搭載するLEDライトで足元を照らすことができます。ボタンを押す回数で弱点灯、強点灯、SOS信号に切り替えが可能。防災目的でのポータブル電源を選ぶ場合に最適な機能を備えています。
【基本スペック】
バッテリー容量:806Wh
AC出力:ACコンセント×3(定格700W/瞬間最大1,400W・100V/7A・50/60Hz)
USB出力:USB Type-Aポート3.0×2、USB Type-Cポート×2
DC出力:シガーソケット×1
本体サイズ・重量:約33.0(幅)×24.6(奥行)×20.7(高さ)cm・約11.0kg
【コヤマタカヒロ氏の評価】
基本機能:4、付加機能:3、使い勝手:3
「最大の魅力は長寿命なこと。普段からコンセントに差しておくこともできます。ベッドライトなどを接続しておけば、停電が起きたときも安心。いざというときに充電されていなかった、ということが起きにくいのも大きなポイントです」
約70分で満充電できる急速充電機能を備えています。バッテリーにはリン酸鉄リチウムイオン電池を採用しており、約3,000回の充放電サイクルを実現。毎日使っても10年間使用でき、80%以上の容量を維持できます。バッテリー容量は768Whで、定格出力800Wですが、「X-Boost機能」を使うことで、消費電力が1,000Wの家電も使用できるようになります。なお、USB Type-C端子の出力は最大100Wで、ノートパソコンなどの充電にも対応。停電などで電源が落ちたときにバッテリー駆動に切り替わるEPS機能を搭載しているので、無停電電源装置のような使い方もできます。スマホアプリからコントロールできるのも便利。
【基本スペック】
バッテリー容量:768Wh
AC出力:ACコンセント×4 (定格800W/瞬間最大1,600W・100V・50Hz/60Hz)
USB出力:USB Type-Aポート×3、USB Type-Cポート×1
DC出力:シガーソケット、DC端子×2
本体サイズ・重量:約26.9(幅)×22.6(奥行)×25.9(高さ)cm・約7.8kg
【コヤマタカヒロ氏の評価】
基本機能:5、付加機能:5、使い勝手:4
「スタイリッシュなデザインも魅力。10kg以下でバッテリー容量768Whと手軽に使えるサイズ感。それでいてX-Boost機能により多くの家電製品が使えるのは便利です。USB Type-C端子が100Wまで出力できるのもポイント」
定格出力2,000W(AC3ポート合計)に対応し、消費電力の高い家電製品も難なく使えるハイパワーモデル。ACコンセントを3つ搭載しているので、複数の家電製品を同時に接続することが可能。炊飯器や電気ケトルなど、消費電力の高い家電も対応しています。
バッテリー容量も1,000Wh以上なので、さまざまな家電製品を同時に接続しても一晩程度なら問題なく対応できます。さらに本体は急速充電機能を搭載しており、ACコンセント使用なら約1.7時間で満充電にできます。また、停電が起きた時などに素早くバッテリー駆動に切り替えることができるEPS機能を搭載しているのも便利です
最大3個の拡張バッテリーと接続できるため、バッテリー容量を最大5,000Whまで拡張可能。スマホアプリからの遠隔操作機能も搭載しています。
【基本スペック】
バッテリー容量:約1264.64Wh(30.4Ah)
AC出力:ACコンセント×3(3ポート合計2,000W/瞬間最大4,000W・100-120V/最大20A・50/60Hz)
USB出力:USB Type-Aポート×2(最大18W)、USB Type-Cポート×2(最大100W)
DC出力:シガーソケット×1(12V)
本体サイズ・重量:約35.6(幅)×26(奥行)×28.3(高さ)cm・約14.5kg
【コヤマタカヒロ氏の評価】
基本機能:4、付加機能:4、使い勝手:4
「バッテリー容量が1,000Whオーバーで、3ポート合計で2,000W出力に対応しているため、消費電力の高い家電製品にも対応します。たとえば、60W用の車載用冷蔵庫は約45時間使えるため、他の家電と組み合わせて利用可能。車中泊でも活躍するモデルです」
1,056Whの大容量ながら、約58分(ACコンセント)でフル充電でき、キャンプ出発前の朝に急いで充電するような場合にも便利なモデル。合計11ポートを搭載しており、家族やグループで使用するのに最適です。また、1,000Whクラスのモデルではコンパクトサイズを実現。さらに、リン酸鉄リチウムイオン電池の採用や電子部品の発熱抑制などを行うことで、長寿命化も図りました。
【基本スペック】
バッテリー容量:1,056Wh
AC出力:ACコンセント×6(定格1,500W/瞬間最大2,000W・50Hz/60Hz)
USB出力:USB Type-Aポート×2、USB Type -Cポート×2
DC出力:シガーソケット×1
本体サイズ・重量:約37.6(幅)×20.5(奥行)×26.7(高さ)cm・約12.9kg
最大出力1500WのACコンセントを6つ搭載しており、ドライヤーや電子レンジなども使えます。計6つのUSB端子やシガーソケットなどを組み合わせて、最大13台の製品に充電、給電が可能。バッテリーには、長寿命が魅力のリン酸鉄リチウムイオン電池を用いています。本体前面には大型のLEDライトも装備しており、アウトドアシーンや災害時などに活躍します。大容量バッテリーながら約1時間で50%の充電ができるのも便利。
【基本スペック】
バッテリー容量:1,229Wh
AC出力:ACコンセント×6(定格1,500W/瞬間最大2,400W・110V/4.54A・50Hz/60Hz)
USB出力:USB Type-Aポート×4、USB Type -Cポート×2
DC出力:シガーソケット×1
本体サイズ・重量:約46.3(幅)×23.7(奥行)×28.8(高さ)cm・約19.9kg
【コヤマタカヒロ氏の評価】
基本機能:4、付加機能:4、使い勝手:4
「定格出力1,500Wに対応し、消費電力が高い家電製品がしっかり使えます。出力端子が多いので、多くの製品を同時に接続できるのが魅力。ただしその代わり、本体は約20kgと重い。キャスターなどはないのでひんぱんに持ち運ぶのはややハードです」
リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを採用し、約3,000回(初期容量の80%以上を維持)の充電に対応するモデル。毎日充電しても約10年使える長寿命が魅力です。また、急速充電に対応しているのも特徴。50分で80%まで充電でき、80分でフル充電できます。バッテリー容量は1,024Whで1,500W出力に対応しています。
【基本スペック】
バッテリー容量:1,024Wh
AC出力:ACコンセント×6 (定格1,500W/瞬間最大1,900W・100V・50Hz/60Hz)
USB出力:USB Type-Aポート×4、USB Type-Cポート×2
DC出力:シガーソケット×1
本体サイズ・重量:約40(幅)×21.1(奥行)×28.1(高さ)cm・約12kg
【コヤマタカヒロ氏の評価】
基本機能:5、付加機能:5、使い勝手:5
「1,000Whクラスのポータブル電源の中では本体サイズがやや大きめですが、出力端子が充実しており、使い勝手にすぐれています。AC1,500W出力やUSB Type-Cの100W出力など高出力に対応しているのも特徴。スマホアプリから操作できるのも便利です」
EcoFlow Technology Japanが展開するポータブル電源のなかでも25%前後の売り上げ構成比を占めるという、売れ筋の大容量シリーズ「DELTA」の最新モデルです。
ACコンセントからポータブル電源への充電時間は約56分で、「EcoFlow DELTA 3」の約80分よりさらに高速化し、業界トップクラスの高速充電を実現。「EcoFlow DELTA 3」では3kWhだった容量拡張が5kWhまでアップしました。
また、バッテリーパックが新たにIP65に準拠し、耐水・防塵性能を付加。インバーターの冷却構造などを改良することで、30dB未満(出力約600Wのとき。同約1200Wのとき40dB未満)の静音動作も実現しています。
【基本スペック】
バッテリー容量:1,024Wh
バッテリー:40135LFPバッテリー
AC出力:ACコンセント×6 (定格1,500W/瞬間最大3,000W/X-Boost 2,000W)
USB出力:USB Type-Aポート×2、USB Type-Cポート×2
DC出力:シガーソケット×1、DC5521×2
追加機能:X-Boost、X-Stream、X-Quiet、X-Core、Wi-Fi、Bluetooth、IP65準拠、UPS(切替時間:10ms)
本体サイズ・重量:約39.7(幅)×20.2(奥行)×28.3(高さ)cm・約12.5kg
JVCブランドのラインアップでは最大となる1,002Whのバッテリーを備えた大容量モデル。小型炊飯器や小型ポット、小型IHコンロなども使用できるので、災害時の備えとしても最適です。
【基本スペック】
バッテリー容量:1,002Wh
AC出力:ACコンセント×3(定格1,000W/瞬間最大2,000W・100V/10A・60Hz)
USB出力:USB Type-Aポート×2、USB Type-Cポート×2
DC出力:シガーソケット×1、DC端子×1
本体サイズ・重量:約33.3(幅)×23.4(奥行)×24.4(高さ)cm・約10.9kg
【コヤマタカヒロ氏の評価】
基本機能:4、付加機能:3、使い勝手:3
「2020年7月発売ということもあり、1,000Wh以上の大容量モデルの中では値ごろ感があります。最大出力が1,000Wなので、比較的大型の家電製品にも給電が可能。ただし、AC出力は60Hz固定なので、電子レンジなどを使う場合、特に注意が必要です。なお、USB Type-Cポートは18W出力です」
定格1,800Wの高出力で様々な家電が利用できるポータブル電源。大容量ながら最短2時間でフル充電できる高速充電に対応しているため、いざという時でもさっと使えるのが魅力。ACコンセントからの充電だけでなく、200W出力のソーラーパネル6枚を使用することで、太陽光でも2時間でフル充電できます。
ACコンセントを3基、さらにUSB Type-A/Cポートをそれぞれ2基ずつ搭載しており、複数の家電やガジェットを同時に接続できます。USB Type-Cポートは100W出力に対応しているのでノートPCなどの充電にも対応可能。大容量、高出力のポータブル電源が欲しいなら選択肢に入れたいモデルです。
【基本スペック】
バッテリー容量:約1,512Wh
AC出力:ACコンセント×3(定格1,800W/瞬間最大3,600W・100V〜/18A・50/60Hz)
USB出力:USB Type-A ポート×2(最大18W)、USB-Type Cポート×2(最大100W)
DC出力:シガーソケット×1(12V)
本体サイズ・重量:約38.4(幅)×26.9(奥行)×30.75(高さ)cm・約17kg
【コヤマタカヒロ氏の評価】
基本性能:5、付加機能:4、使い勝手:4
「1,800Wの高出力が最大の魅力。大容量と高出力の組み合わせにより、本格的な調理家電や暖房器具なども使えます。100W出力のUSB Type-Cポートも2基搭載しており、スマホやガジェットの充電にも対応。ただし、内蔵バッテリーは最新のリン酸鉄リチウムイオン電池ではありません」
容量1,000Whクラスのモデルと同等のサイズながら、1,536Whの大容量を実現。1,000Whではやや物足りないという人にピッタリです。最大出力が1,500Wなので、レンジやドライヤーなどの熱を発する生活家電も使用が可能。独自技術の「X-Boost」により、最大出力2,000Wまで対応できるので、ほとんどの生活家電が使用できます。リン酸鉄リチウムイオンセルを採用した高耐久バッテリー搭載で、約3000回の充放電後も70%の容量を維持できます。
【基本スペック】
バッテリー容量:約1536Wh
AC出力:ACコンセント×6(最大2,000 W・100/200V/最大30A・50/60Hz)
USB出力:USB Type-Aポート×2(最大12W)、USB Type-Cポート×2(最大200W)
DC出力:シガーソケット×2(12.6V)
本体サイズ・重量:約39.8 (幅)× 21.3(奥行)×41(高さ)cm・約16.5kg
内蔵バッテリーにリン酸鉄リチウムを用いた最大2,000Wの高出力モデル。スマートフォンなら約57回の充電ができ、プロジェクターなら約9.5時間、扇風機なら約9時間の運転ができるので、キャンプなどで大活躍します。本体は、ACコンセントのほか、ソーラーパネルやシガーライトソケットからの充電が可能。スイスの認証機関SGSより、高品質なポータブル電源の証明書や、26種類の製品試験認証を取得しており、安全性が高いのも特徴です。
【基本スペック】
バッテリー容量:約1,024Wh
AC出力:ACコンセント×2(2ポート合計2,000W/瞬間最大2,200W・100-120V)
USB出力:USB Type-Aポート×2(最大24W)、USB Type-Cポート×2(最大140W)、SDCポート×1(最大240W)、SDC Liteポート×1(最大240W)
本体サイズ・重量:約44.8(幅)×22.5(奥行)×23(高さ)・約13kg
電気自動車(EV)でも採用される新技術「CTB(セル・トゥ・ボディ)」を用いることで、容量3,000Whクラスで最小・最軽量サイズを実現。2,000Whクラスのポータブル電源と同程度の大きさで、別売のキャリカートを使用すれば、持ち歩きもできます。容量3,000Wの大容量なら、目安として停電時に3日間程度は日常生活に必要な生活家電を使用できます。また、大容量ながら、家庭用ACコンセントを利用して、1.9時間で0%から80%まで充電できる急速充電に対応。2.5時間でフル充電が完了するのも便利です。
【基本スペック】
バッテリー容量:約3,072Wh
AC出力:ACコンセント×6(最大3,000 W・100/200V/最大30A・50/60Hz)
USB出力:USB Type-Aポート×2(最大18W)、USB Type-Cポート×2(最大100W)
DC出力:シガーソケット×2(12V)
本体サイズ・重量:約41.6(幅)×32.5(奥行)×30.5(高さ)・約27 kg
4,096Whの大容量で、大半の家電製品への給電が可能。家庭用蓄電池で必要になる複雑な系統連係が不要な蓄電システムを構築できるため、家庭用蓄電池と比べて大幅にイニシャルコストを低減することができます。EV(電気自動車)と同じグレードのLFP(リン酸鉄リチウムイオン)セルを採用したIP65準拠の高耐久バッテリーを採用。1日1回の使用で約11年間の長寿命を維持するとのことです。そのほか、先進のバッテリー管理システムや高強度シャシー構造を採用。AC充電やソーラーパネルからの充電のほか、EVステーションからの充電など、多様な充電方法に対応しているのも特徴です。
【基本スペック】
バッテリー容量:約4,096Wh
AC出力:ACコンセント×7(最大7,200 W・100/200V/最大30A・50/60Hz)
USB出力:USB Type-Aポート×2(最大36W)、USB Type-Cポート×2(最大200W)
DC出力:シガーソケット×2(48V)
本体サイズ・重量:約69.3(幅)×34.1(奥行)×41(高さ)cm・約51.5kg
ポータブル電源の魅力は、なんと言っても“電源を持ち出せる”ことにあります。いまやキャンプや車中泊などのアウトドアシーンでポータブル電源は欠かせません。
旅先で車のエンジンをかけることなく、デジタル家電や電化製品が手軽に充電できるのです。使い方次第では、ポータブル電源があってよかったと思える場面もきっと多いはずです。
ポータブル電源を普段使いしたいのなら、片手で持ち運べる5kg以下のポータブル電源が便利。スマートフォンやノートPCを充電するだけならそれほど出力はいりませんが、車中泊などで電化製品を使うならなるべく高出力なモデルを選びましょう。熱を発する電化製品を使うのなら1,000Wの出力があると安心です。
また、自宅でポータブル電源を常用すれば、節電も図れます。ソーラーパネルを活用して日中に充電ができれば、ポータブル電源の電力だけでスマートフォンやノートPCを使うことができ、よりエコな生活が送れるからです。
個人的におすすめしたいのは、高出力のUSB Type-Cポートを装備するポータブル電源。スマートフォンやノートPCに加えて、最新のデジタル家電の多くはUSB Type-Cポートで充電することになります。高出力のUSB Type-Cポートが複数あれば、デジタル家電製品を効率よく充電できて便利です。