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液体洗剤・柔軟剤自動投入機能を備えた機種も登場! デザインが大きく変わったシャープの全自動洗濯機

洗濯槽に穴がない「穴なし槽」を採用したシャープの全自動洗濯機(縦型洗濯機)が、「穴なし槽」洗濯機発売30周年を機にデザインを一新。スタイリッシュな見た目に変わるとともに、より楽に洗濯物の出し入れができるように衣類投入口を広くし、新形状のパルセーターを搭載することで洗濯時間の短縮を実現しました。また、今回発表された「穴なし槽シリーズ」の最上位モデル「ES-SW11H」は、液体洗剤・柔軟剤自動投入機能やAIoT機能を搭載。メディア内覧会で見てきた新モデルの詳細を紹介しましょう。

シンプルで上品&使いやすい新デザイン

新しくなった「穴なし槽シリーズ」全自動洗濯機のラインアップは、洗濯容量11kgの「ES-SW11H」(市場想定価格は198,000円前後)、10kgの「ES-GV10H」(市場想定価格は164,000円前後)、9kgの「ES-GV9H」(市場想定価格は154,000円前後)、8kgの「ES-GV8H」(市場想定価格は141,000円前後)、7kgの「ES-GV7H」(市場想定価格は131,000円前後)の5機種。デザインを刷新し、シンプルで洗練されたイメージに生まれ変わりました。
※すべて税込価格

発売予定日は「ES-SW11H」が2023年6月22日で、その他4機種は2023年5月25日

発売予定日は「ES-SW11H」が2023年6月22日で、その他4機種は2023年5月25日

「ES-SW11H」はダークブラウン、「ES-GV10H」はシルバー系というように、カラーは各機種1色展開です

「ES-SW11H」はダークブラウン、「ES-GV10H」はシルバー系というように、カラーは各機種1色展開です

ちなみに、前モデル(ES-GW11G)はこのようなデザインでした。新モデルは、同社の乾燥機能付き縦型洗濯機の上位モデルに近いデザインになった印象です

ちなみに、前モデル(ES-GW11G)はこのようなデザインでした。新モデルは、同社の乾燥機能付き縦型洗濯機の上位モデルに近いデザインになった印象です

外観が変わっただけでなく、衣類を出し入れする投入口も奥行が約32mm(11kgタイプの場合)拡大。投入口周囲の出っ張りも排除し、毛布などの大物がスムーズに出し入れできるようになりました。投入口の奥行が大きくなると、槽内に取り残した洗濯物を取りづらくなりそうですが、新モデルは手前側にある操作パネルを薄型化するとともに、手前側に向けて低くなる設計を採用しているので、洗濯槽の底まで苦労せずに手が届きます。

新旧モデルとも洗濯容量11kgの機種ですが、衣類投入口の広さの違いは明らか。新モデルは、洗剤や柔軟剤を入れる部分の出っ張りがなくなるなど投入口内側がフラットになり、ドアの折りたたみ部分もじゃまにならない位置に調整されたので、毛布などの大物も引っかからずスムーズに出し入れできます(下の動画参照)

新旧モデルとも洗濯容量11kgの機種ですが、衣類投入口の広さの違いは明らか。新モデルは、洗剤や柔軟剤を入れる部分の出っ張りがなくなるなど投入口内側がフラットになり、ドアの折りたたみ部分もじゃまにならない位置に調整されたので、毛布などの大物も引っ掛からずスムーズに出し入れできます(下の動画参照)

新モデルは槽内に手が届きやすいように、手前側が低くなる設計を採用しているのもポイント

新モデルは槽内に手が届きやすいように、手前側が低くなる設計を採用しているのもポイント

155cmの女性に試してもらったところ、ムリなく洗濯槽の底まで手が届きました

155cmの女性に試してもらったところ、ムリなく洗濯槽の底まで手が届きました

新しいパルセーターで洗い時間が短縮

水流を生み出したり、洗濯物を上下に入れ替えたりする「パルセーター」の形状が変わったのも今回の進化点です。従来モデルもイルカの尾びれと表皮のシワを模したパルセーターを採用していましたが、新モデルは“イルカの尾びれ”の配置を裏面から表面に変更。さらに、“イルカの尾びれ”に流線形の傾斜面を設けることで強い水流を作り、パルセーターのくぼんだ部分に設けた円形の突起が洗濯物とパルセーターの摩擦を抑制します。このパルセーターの改良により、洗濯物の上下移動を促進し、洗浄ムラを抑制。従来モデルの巻き上げ水流に加え、洗濯物が上下に大きく動くようになったことで、高い洗浄力はそのままに、洗い時間が従来モデルと比べ約15%短縮されました。

従来モデルのパルセーター「パワフルドルフィンパルAg+」は表面にイルカの表皮のシワを模し、裏面にイルカの尾びれを模した形状を採用。ちなみに、イルカの表皮のシワを応用した形状は、水の摩擦抵抗を抑え、強い水流を生み出す効果があるそう

従来モデルのパルセーター「パワフルドルフィンパルAg+」は表面にイルカの表皮のシワを模し、裏面にイルカの尾びれを模した形状を採用。ちなみに、イルカの表皮のシワを応用した形状は、水の摩擦抵抗を抑え、強い水流を生み出す効果があるそう

新モデルの「パワフルドルフィンパルNEXT」は、イルカの表皮のシワと尾びれをどちらも表面に配置。イルカの尾びれの形状を曲線にし、傾斜面も広くすることでより強い水流を生み出します。さらに、パルセーターのくぼんだ部分に計6つの丸い突起を装備。パルセーターに洗濯物がへばり付くのを軽減し、洗濯物を上にあげるのに寄与します

新モデルの「パワフルドルフィンパルNEXT」は、イルカの表皮のシワと尾びれをどちらも表面に配置。イルカの尾びれの形状を曲線にし、傾斜面も広くすることでより強い水流を生み出します。さらに、パルセーターのくぼんだ部分に計6つの丸い突起を装備。パルセーターに洗濯物がへばり付くのを軽減し、洗濯物を上にあげるのに寄与します

パルセーターの形状が変わると槽内の洗濯物の動きがどのように変わるのかは、下の動画で確認できます。左が従来モデルで、右が新モデル。新モデルのほうが下にある黄色い衣類が早く上に移動したことから、新しいパルセーターを搭載することで洗濯物の上下移動が促進されたことがわかります。

洗浄力に関わる要素なので、「穴なし槽」のメリットについて軽く紹介しておきましょう。一般的な縦型洗濯機(全自動洗濯機)は、洗濯槽と外槽の2重構造になっています。洗濯槽には、脱水時に洗濯槽内の水や洗濯物に含まれる水分を通過させる小さな穴が多数空いているので、洗濯槽だけに水を溜めることはできません。調理器具のボウルにザルを重ねて水を入れた状態をイメージすると、わかりやすいでしょう。そのため、洗濯槽の外側にある外槽に水を溜めるのですが、洗濯槽と外槽の間にも水が溜まります。この水をカットし、節水できるのが「穴なし槽」の強み。標準使用水量で洗濯した場合、穴あり槽の洗濯機と比べ1回で2Lペットボトル約17本分の節水ができるといいます(2022年発売「ES-PW11G」の洗濯槽を穴あり/穴なしで比較した検証において)。

同じ量の水を使ったときに、「穴あり槽」と「穴なし槽」で洗濯槽に溜まる水の量に違いが出ることを伝えるための装置。右写真を見ると、同じ量の水を使ったにも関わらず、「穴あり槽」と「穴なし槽」の洗濯槽に溜まった水の量は倍近く差が出ました。これが「穴なし槽」がもたらす節水効果です

同じ量の水を使ったときに、「穴あり槽」と「穴なし槽」で洗濯槽に溜まる水の量に違いが出ることを伝えるための装置。右写真を見ると、同じ量の水を使ったにも関わらず、「穴あり槽」と「穴なし槽」の洗濯槽に溜まった水の量は倍近く差が出ました。これが「穴なし槽」がもたらす節水効果です

このほか、衣類が穴に引っ掛かって傷むことがなく、洗濯槽の内壁にダイヤカット形状を施すことで「こすり洗い」効果を発揮するのも「穴なし槽」の利点。洗濯槽に穴がないため、洗濯槽外側や裏面、外槽内壁に付着した汚れや黒カビなどが洗濯槽内に侵入する心配がないのもメリットです。

洗濯槽に穴のないシャープの「穴なし槽」。内壁に施されたダイヤカット形状は洗濯物をこすり洗いするだけでなく、パルセーターで生み出された巻き上げ水流を加速させる効果もあります

洗濯槽に穴のないシャープの「穴なし槽」。内壁に施されたダイヤカット形状は洗濯物をこすり洗いするだけでなく、パルセーターで生み出された巻き上げ水流を加速させる効果もあります

使用後の「穴なし槽」と「穴あり槽」を比較したもの。「穴あり槽」は外槽との間に水が溜まるため、洗濯槽の外側に汚れや黒カビが付着します。ここには展示されていませんが、外槽の内側も同様。こうした汚れや黒カビが、穴を通過して洗濯槽内に入る可能性があります

使用後の「穴なし槽」と「穴あり槽」を比較したもの。「穴あり槽」は外槽との間に水が溜まるため、洗濯槽の外側に汚れや黒カビが付着します。ここには展示されていませんが、外槽の内側も同様。こうした汚れや黒カビが、穴を通過して洗濯槽内に入る可能性があります

ちなみに、上で紹介した写真の「穴なし槽」は従来モデルに搭載していた樹脂製。1993年にステンレス製の「穴なし槽」が登場し、現在は全モデルに「ダイヤカット穴なし槽」(写真のもの)を採用しています

ちなみに、上で紹介した写真の「穴なし槽」は従来モデルに搭載していた樹脂製。1993年にステンレス製の「穴なし槽」が登場し、現在は全モデルに「ダイヤカット穴なし槽」(写真のもの)を採用しています

洗濯のたびに洗濯槽の外側を自動洗浄する「自動槽洗い」や、ボタンを押すだけで洗濯槽やパルセーターを洗い流す「槽クリーン」など、従来モデルに搭載している自動お掃除機能も継承

洗濯のたびに洗濯槽の外側を自動洗浄する「自動槽洗い」や、ボタンを押すだけで洗濯槽やパルセーターを洗い流す「槽クリーン」など、従来モデルに搭載している自動お掃除機能も継承

パルセーターにも清潔機能をプラス。Ag+成分を配合した抗菌樹脂を使用し、菌やカビの繁殖を抑制します

パルセーターにも清潔機能をプラス。Ag+成分を配合した抗菌樹脂を使用し、菌やカビの繁殖を抑制します

糸くずフィルターはネット状を採用。近年はケース型が主流ですが、「穴なし槽」ではネット状のほうが相性がいいのだそう。新モデルは糸くずフィルターの角を丸くし、内側の端にあて布をかぶせることでお手入れの際に溜まった糸くずが取り除きやすくなりました

糸くずフィルターはネット状を採用。近年はケース型が主流ですが、「穴なし槽」ではネット状のほうが相性がいいのだそう。新モデルは糸くずフィルターの角を丸くし、内側の端にあて布をかぶせることでお手入れの際に溜まった糸くずが取り除きやすくなりました

最上位モデル「ES-SW11H」は「液体洗剤・柔軟剤自動投入」やAIoT機能を搭載

最後に、最上位モデル「ES-SW11H」にのみ搭載している「液体洗剤・柔軟剤自動投入」機能について紹介します。この機能は、液体洗剤や柔軟剤を洗濯機にあるタンクに入れておけば、適した分量が自動で投入されるというもの。シャープのドラム式洗濯乾燥機の上位モデルにはすでに搭載されていますが、「ES-SW11H」は、乾燥機能付きモデルも含め、同社の縦型洗濯機で「液体洗剤・柔軟剤自動投入」機能を搭載した初めての機種です。

「液体洗剤・柔軟剤自動投入」のタンクは、本体後方に装備。液体洗剤用、柔軟剤用のタンクともに容量は600mlなので、一般的なパウチやボトルは1本分入れられます

「液体洗剤・柔軟剤自動投入」のタンクは、本体後方に装備。液体洗剤用、柔軟剤用のタンクともに容量は600mlなので、一般的なパウチやボトルは1本分入れられます

「液体洗剤・柔軟剤自動投入」機能はオン/オフを設定できるので、タンクに入れてある液体洗剤や柔軟剤以外を使うことも可能。液体洗剤のみ/柔軟剤のみ自動投入するという設定もできます

「液体洗剤・柔軟剤自動投入」機能はオン/オフを設定できるので、タンクに入れてある液体洗剤や柔軟剤以外を使うことも可能。液体洗剤のみ/柔軟剤のみ自動投入するという設定もできます

もちろん、タンクは取り外して水洗いできます

もちろん、タンクは取り外して水洗いできます

「液体洗剤・柔軟剤自動投入」機能を搭載した縦型洗濯機(全自動洗濯機)は他メーカーからも発売されていますが、シャープは唯一「ウォーターポンプ方式」を採用しているのが特徴。現在の主流である「ピストンポンプ方式」は、注射器で吸い上げるような方法で、ピストンの押し引きで液体洗剤や柔軟剤をタンクから取り出します。いっぽう、「ウォーターポンプ方式」は液体洗剤を流す経路と柔軟剤を流す経路を常にキレイな水で満たし、その経路にある水をコントロールして、その際に働く圧力の差(負圧)を使って取り出すというもの。たとえば液体洗剤を自動投入する場合、柔軟剤洗剤側の経路に液体洗剤側の経路の水を引き込むと、負圧が働いて、液体洗剤がタンクから経路に引き込まれます。経路の水をコントロールすることで、タンクから引き出す液体洗剤や柔軟剤を調整する仕組みなため、タンクから出た液体洗剤や柔軟剤はすぐに水と混ざり、空気に触れることがないのがポイント。洗剤や柔軟剤が乾燥して固まることがないので、目詰まりを起こしにくく、必要な量を適切に取り出して洗濯槽に投入できるのが「ウォーターポンプ方式」の大きなメリットです。

反対側の経路に引き出す水の量は「流量計」で計量します。細かい単位まで計量して、液体洗剤や柔軟剤を引き出せるのも「ウォーターポンプ方式」の強み。また、お手入れの頻度が6か月に1回と少なくて済むのも、「ウォーターポンプ方式」ならではです

反対側の経路に引き出す水の量は「流量計」で計量します。細かい単位まで計量して、液体洗剤や柔軟剤を引き出せるのも「ウォーターポンプ方式」の強み。また、お手入れの頻度が6か月に1回と少なくて済むのも、「ウォーターポンプ方式」ならではです

さらに、AIoT機能も搭載しているので、Wi-Fiと接続し、クラウドサービス「COCORO WASH」を使えるようにしておけば、自動投入のタンクに入れてある液体洗剤や柔軟剤を補充するタイミングをアプリに通知してくれたり、アプリ上に登録しておいた家電量販店のECサイトにアクセスして購入したり、「Amazonスマートリオーダー」で残量に応じて自動的に再注文したりすることも可能。本体には搭載されていない、アプリのみの洗濯コースを使うこともできます。

本体には音声機能も搭載しているので、上手な洗濯のコツや住んでいる地域の天気に応じたおすすめの洗濯方法の提案などを発話で受けることも可能

本体には音声機能も搭載しているので、上手な洗濯のコツや住んでいる地域の天気に応じたおすすめの洗濯方法の提案などを発話で受けることも可能

「AIoT標準」コースは、洗濯後にアプリ上で洗濯の仕上がりについて回答すると、AIが好みを学習し、好みの仕上がりに近づくように調整してくれる洗濯コースです。たとえば、洗濯後に「衣類のシワが気になる」と回答した場合、本体の「標準」コースと「シワ抑え」コースの中間で微調整。本体の洗濯コースよりも、細かく度合いを調整した洗い方ができます

「AIoT標準」コースは、洗濯後にアプリ上で洗濯の仕上がりについて回答すると、AIが好みを学習し、好みの仕上がりに近づくように調整してくれる洗濯コースです。たとえば、洗濯後に「衣類のシワが気になる」と回答した場合、本体の「標準」コースと「シワ抑え」コースの中間で微調整。本体の洗濯コースよりも、細かく度合いを調整した洗い方ができます

中村 真由美(編集部)

中村 真由美(編集部)

モノ雑誌のシロモノ家電の編集者として6年間従事した後、価格.comマガジンで同ジャンルを主に担当。アウトドアからオタク系まで意外と幅広くイケちゃいます。

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