価格.com 家電トレンド研究所

縦型洗濯機の買い時が到来! 人気モデルが半額の“ほぼ底値”で購入できるチャンス

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

長年家電業界を見てきた価格.com編集長が、価格.comが保有するさまざまなデータと、自身の知識・経験をベースに、家電製品の最新トレンドを解説。今押さえておくべき機能やスペックを紹介しつつ、コスパ、性能、ユーザー評価などの観点から、今買って間違いなしの製品を厳選して紹介する。

第32回は、新生活需要が高まるこの時期に人気が高まる縦型洗濯機の最新トレンドを見てみよう。

春先に需要が伸びる縦型洗濯機

まず、おさらいになるが、洗濯機には大きく分けて、「縦型洗濯機」と「ドラム式洗濯機(洗濯乾燥機)」の2つがある。縦型洗濯機は、大量の水を入れた洗濯槽を高速に回転させることで、激しい水流をおこし、その水流で洗濯物をかくはんしながら洗い上げる方式で、洗浄力の高さにすぐれているとされる。いっぽうのドラム式洗濯機は、横向きに回転するドラムが洗濯物を持ち上げて落とす「叩き洗い」の方式で、使用する水が少なくて済むのと、比較的衣類の傷みが少なくて済む利点があるとされる。また、ドラム式の場合は、そのほとんどが乾燥機能を備えており、洗濯から乾燥までをワンストップで行えるのも大きな特徴となっている。ただし、その分、本体が大きくなり、価格も高くなる。

【図1】価格.com「洗濯機」カテゴリーにおける洗濯方式の種別の割合(2024年1月時点)

【図1】価格.com「洗濯機」カテゴリーにおける洗濯方式の種別の割合(2024年1月時点)

どちらの方式も一長一短があるので、どちらがよいとは言えないが、コロナ禍以降、洗濯から乾燥までをワンストップで行えるドラム式洗濯機の人気が高まっていた。しかし、新生活需要が高まる春先のこの時期は、単身者や若者世代を中心に縦型洗濯機の需要が高まる傾向がある。図1は、2024年1月時点での、価格.com「洗濯機」カテゴリーにおける洗濯方式の種別の割合を示したものだが、ドラム式の割合は約34%で、残りはほとんど縦型洗濯機ということになる。昨年8月の割合を見ると、ドラム式が約37%だったので、相対的に縦型洗濯機の需要が上がってきているのは間違いないだろう。

【図2】価格.com「洗濯機」カテゴリーの閲覧者数推移(過去2年)

【図2】価格.com「洗濯機」カテゴリーの閲覧者数推移(過去2年)

ちなみに、洗濯機自体の需要は、コロナ禍の2年前からやや下がってきてはいるが、ほぼ横ばいという状況だ。過去2年の需要ピークを見ても、年末年始から春先3月くらいまでがいちばんのピークとなっており、今年もそのような動きをするものと思われる。

縦型洗濯機については、日立・パナソニックの2強状態は変わらず

【図3】価格.com「洗濯機」カテゴリーにおける主要メーカー別閲覧者数推移(過去1年)

【図3】価格.com「洗濯機」カテゴリーにおける主要メーカー別閲覧者数推移(過去1年)

図3は、価格.com「洗濯機」カテゴリーにおける主要5メーカー別の閲覧者数推移を示したものだ。こちらのデータには、縦型・ドラム式両方のタイプの洗濯機が入っているので、その点はご了承いただきたいが、これを見ると、日立パナソニックの2強時代から、東芝を交えた3強へと移り変わってきており、さらにシャープが瞬間的にこの3強にからんだり、単独5位のAQUAがじりじり人気を上げてきていることなどがわかる。国内の洗濯機市場も、この1〜2年でずいぶん変化があることがおわかりいただけるだろう。

【図4】価格.com「洗濯機」カテゴリーにおける縦型洗濯機主要5モデル閲覧者数推移(過去1年)

【図4】価格.com「洗濯機」カテゴリーにおける縦型洗濯機主要5モデル閲覧者数推移(過去1年)

ただし、図3は、ドラム式洗濯機も含んだ閲覧者数データなので、本稿で取り扱っている縦型洗濯機のみとなると、若干状況が異なってくる。図4は、2024年2月19日時点での、縦型洗濯機の人気ベスト5の製品の閲覧者数推移を示したものだが、1〜5位までを日立とパナソニックの製品が占めている。人気製品をベスト10まで拡大しても、東芝の1モデルが入るだけで、日立とパナソニックという2社の人気が強いことには変わりがない。

実はドラム式洗濯機の場合、現状で人気なのは、1位が東芝、2位が日立、3位がAQUA、4位がシャープといった具合に、さまざまなメーカーが混戦模様となっている。これに対して、縦型洗濯機のほうは、数年前の状況をそのまま反映させているかのように、日立・東芝の2強状態が続いているのだ。日立もパナソニックも、ドラム式に関してはそれぞれの理由からこの2年ほどでやや人気を落としてきているが、それが縦型洗濯機には当たらない。日立のドラム式で問題になった乾燥時の異臭問題も、最近のパナソニックのドラム式でよく見られる販売価格の値下げをしない戦略(指定価格制度)も、縦型洗濯機については無関係なのだ。どちらのメーカーも、洗浄力や使いやすさ、耐久性などでは定評があり、ネックになるような要素もないため、以前のままの勢力図がそのまま温存されたような形となっているのである。

最安価格が5割近く下がったモデルも。買うなら今の時期が最適

【図5】価格.com「洗濯機」カテゴリーにおける縦型洗濯機主要5モデルの最安価格推移(過去1年)

【図5】価格.com「洗濯機」カテゴリーにおける縦型洗濯機主要5モデルの最安価格推移(過去1年)

では、縦型洗濯機の買い時はいつだろうか。実は、多くの縦型洗濯機は、初夏の6月くらいに発売されることが多い(ちなみにドラム式は10〜11月くらいの秋が多い)。夏のボーナス商戦を見据えて新モデルを発売する流れが一般的となっているが、すでに見たように、縦型洗濯機の需要が高まるのは年末年始から3月くらいにかけての時期だ。新生活需要が高まるこの時期に購入できるのは、発売からすでに半年以上経った製品ということになり、商戦という意味からすると、ややズレがある。

ただし、消費者からすれば、まったくの新製品よりも、発売からすでに半年を経て、市場の評価も定まった感のある製品を購入するほうが何かと都合がよい。販売価格も、発売当初から比べるとかなり下がってきているので、お得感も十分にある。図5は、上記の人気5モデルの最安価格推移を示したものだが、どのモデルも順調に価格を下げてきており、なかには5割近く下がったものもあるなど、ほぼ底値に達しており、お買い得だ。もちろん、6月になればまた新しいモデルが発売されるが、ここ数年の縦型洗濯機の技術進化を見るにつけ、それほど大きなバージョンアップがなされる可能性は低いため、今のこの時期に、安くなった人気モデルを購入するのが、最も賢い方法と言ってよさそうだ。

コレ買っときゃ間違いない! 価格.com編集長が今注目する縦型洗濯機5選

以下に、洗濯容量8kgのお買い得モデルを5モデルピックアップしたので、購入の参考にしていただきたい。(※最安価格とユーザー満足度・評価は、いずれも2024年2月20日 時点)

パナソニック「NA-FA8H2-N」

NA-FA8H2-N

価格.com最安価格:74,800円
発売日:2023年6月1日発売
ユーザー満足度・評価:★5.00(5人)

パナソニックの縦型洗濯機には、洗剤自動投入機能付きの上位シリーズと、なしの下位シリーズがあるが、本モデルは下位シリーズの8kgモデル。ほぼ同機能で投入機能付きの「NA-FA8K2-W」もプラス1万円くらいで購入できる。

本機の特徴は、パナソニックが押し進める「スゴ落ち泡洗浄」機能を搭載している点。洗剤を泡立ててから投入することで、洗剤の能力をより引き出し、うねるような水流でかくはんする「パワフル立体水流」と合わせて、衣類の汚れを強力に落とす。インバーターモーターを使用し、洗濯時32dB/脱水時39dBと低騒音で、ボタンなどの操作系を奥側に配置することで、洗濯物の出し入れがしやすいのも特徴だ。洗濯槽の洗浄については、1時間で洗濯槽を洗浄する槽洗浄機能を搭載する。

日立「ビートウォッシュ BW-V80J」

BW-V80J

価格.com最安価格:73,450円
発売日:2023年6月10日発売
ユーザー満足度・評価:★4.13(5人)

価格.com上では長い期間にわたって人気の「ビートウォッシュ」。その中核モデルが本機だ。なお、洗濯容量8kgでは、洗剤自動投入機能を搭載したモデルはないため、このクラスではお買い得な本機を選ぶのがよいだろう。

「ビートウォッシュ」シリーズの特徴は、その名前にもあるとおり、洗濯槽下部のパルセーターのウィング形状が、ビートを生み出すように水流をかくはんすることで得られる強力な洗浄力。これに加えて高濃度洗剤液と大流量シャワーで洗う「衣類長もち ナイアガラ ビート洗浄」を備え、衣類の汚れをしっかり落とす。インバーターモーターの採用により音も静かで、洗濯時32dB/脱水時39dBを実現。毎回の洗濯のすすぎの後に、きれいな水道水で自動的に洗濯槽を洗浄する「洗濯槽自動おそうじ」も搭載する。

東芝「ZABOON AW-8VM3」

ZABOON AW-8VM3

価格.com最安価格:89,000円
発売日:2023年4月発売
ユーザー満足度・評価:★--(0人)

最近、日立・パナソニックの2強に迫る勢いの東芝が発売する縦型洗濯乾燥機。9万円以下の価格で乾燥機能付きというのはほかにあまり例がなく、乾燥機能も欲しいという人にとってみれば、かなりお買い得なモデルと言える。

Ag+抗菌水の大水量シャワーでパワフルに洗浄する「抗菌メガシャワー洗浄」に加え、温風で水を温め、さらに汚れ落ちの効果を高めた「温(あった)か抗菌メガシャワー洗浄」を搭載。濃い洗剤液を衣類の隅々まで浸透させ、しっかり汚れを落とすとともに、抗菌機能で衣類の生乾き臭なども抑えられる。モーターには、東芝独自のDDインバーターモーターを採用し、洗濯時26dB/脱水時37dB/乾燥時45dBの静粛性を実現。洗濯槽の自動お掃除モードも搭載する。やや電気代はかかるが、乾燥機能も搭載しているので、いざというときの乾燥にもしっかり対応できるのが魅力だ。

シャープ「穴なし槽 ES-GV8H-N」

ES-GV8H-N

価格.com最安価格:77,800円
発売日:2023年5月25日発売
ユーザー満足度・評価:★5.00(1人)

シャープの縦型洗濯機「穴なし槽」シリーズは、洗濯槽に穴が空いていない。つまり、洗濯槽の外側へ洗剤を含んだ洗濯水が出て行かないので、縦型洗濯機でありがちな洗濯槽の外側と外槽の間にカビなどが繁殖することが物理的に起こりづらい。もちろん、洗濯槽のお掃除機能(水道水を使用)も搭載しており、そういう意味では、清潔性にすぐれた洗濯機と言える。

洗浄に関しては、イルカの尾びれとしわの形状から着想を得たという「パワフルドルフィンパルNEXT」によって、強力な巻き上げ水流を作り、洗濯槽内側に施された独自のダイヤカット形状によって、こすり洗いをうながす。洗濯槽に穴がないので、使用する水を節水でき、1回あたりの使用水量は、ここにあげた他モデルよりも10L程度少ない83L。洗濯時の騒音はやや高めだが、インバーターモーターの採用により、洗濯時35dB/脱水時38dBに抑えられている。

AQUA「AQW-V8P-W」

AQW-V8P-W

価格.com最安価格:62,600円
発売日:2023年6月下旬発売
ユーザー満足度・評価:★5.00(1人)

価格.com上では大手4メーカーの下に付ける形で単独5位が定着しているAQUAの縦型洗濯機。元々は三洋電機の流れを汲んだメーカーであり、コインランドリーなどでの実績も高いことから、近年評価が高まっている。

洗浄に関しては、高濃度の洗剤液を衣類の繊維まで素早く浸透させる「高濃度クリーン浸透RX」と、縦の水流と横の水流を組み合わせた「3Dパワフル洗浄」によって、汚れをしっかり落とす。洗濯槽の自動洗浄機能も搭載するなど、他メーカーの縦型洗濯機とほぼ同等の機能を持っているが、最安価格は大幅に安い6万円台前半で、コスパは非常に高いと言える。インバーターモーターを採用し、騒音レベルは洗濯時36dB/脱水時38dB。なお、AQUAの縦型洗濯機は、上のフタが透明になっているモデルが多く、本機もそのひとつ。洗濯時に中がよく見えるので、安心感があるというユーザーも少なくない。

>>価格.comユーザーのおすすめは? 縦型洗濯機の人気売れ筋ランキング
>>価格.comでそのほかのシェーバーをチェックする

鎌田 剛(編集部)
Writer
鎌田 剛(編集部)
1996年にソフトバンクにて複数のパソコン情報誌の編集・立ち上げに携わった後、2002年にカカクコム入社。2006年「価格.comマガジン」を創刊。以降、編集長としてメディア運営に携わる。日経MJにてコラム連載、ラジオ出演なども幅広く行う。家電製品アドバイザー資格保持者。
記事一覧へ
北島圭介(編集部)
Editor
北島圭介(編集部)
出版社で10数年、編集者として経験を積み、2022年にカカクコム入社。家電製品から文房具など、さまざまな商品を検証するモノ雑誌の編集経験を生かし、価格.comマガジンで生活家電を中心に気になる製品をレビューしている。
記事一覧へ
記事で紹介した製品・サービスなどの詳細をチェック
本ページはAmazonアソシエイトプログラムによる収益を得ています
関連記事
SPECIAL
ページトップへ戻る
×