シャークニンジャと言えば、多機能で使いやすい「Shark」ブランドのコードレス掃除機が人気ですが、2024年2月に「NINJA」ブランドよりコードレスミキサーを発売しました。
そんな「NINJA」ブランドが、調理家電製品第2弾となる新商品「Ninja Twisti(ニンジャ ツイスティー) ミキサー」(以下、「Twisti」)を発表。第1弾で発売したコードレスミキサーが「水筒型で持ち運び可能」という特徴があったように、据え置き型のミキサー「Twisti」にもほかにはない特徴があります!
「Twisti」の特徴は、「パワー」「5つの自動プログラム」「内蔵型タンパー」の3つです。
本体からピッチャーを取り外した状態。使用時のサイズは210(幅)×165(奧行)×350(高さ)mm。カラーバリエーションはシルバーの1色展開です。市場想定価格は19,800円前後(税込)で、2024年8月29日発売予定
ミキサーの肝とも言えるのがかくはんパワー。一般的な家庭用ミキサーは150〜900W程度の消費電力で食材を砕くのに対し、「Twisti」は1,100Wでパワフルに食材をかくはんします。このパワフルさは、さすが粉砕力を重視するアメリカ製ミキサーといったところ。ミキサーによっては凍った食材が使えない製品もありますが、「Twisti」は冷凍食材はもちろん、家庭で作った角氷や市販のかち割り氷にも対応します。
パワーの理由はブレードにもあります。ミキサーの多くはブレードに2枚や4枚刃を採用していますが、「Twisti」は倍の8枚刃でかくはん力をアップ
小松菜とフルーツのスムージーを作ってもらいました。一般的なミキサーは具材を2〜3cmにカットして投入する必要がありますが、「Twisti」はそこまで細かくカットしなくてOK。キウイやりんごは皮ごと、ぶどうは皮と種も一緒にかくはんしましたが、繊維質を感じない滑らかな仕上がりでした
一般的なミキサーは、基本的にスイッチを入れたら一定速度でかくはんします。いっぽう、「Twisti」は「最初は断続的にかくはんし、途中から長くかくはん」するというように、パターンや動作時間が変わる自動プログラムを使ったかくはん方法を採用。「extract」「smoothie」「frozen」「spread」「bowl」の5つの自動プログラムが用意されているので、調理に合わせて適するモードを選択します。
液晶下に5つ並んでいるのが自動ブログラムのボタン。このほか、液晶の横にある「START/STOP」で60秒間の連続かくはん、「PULSE」で瞬間的なかくはんも可能です
自動プログラムの中で、基本となるのは食材をパワフルにかくはんする「extract」モードです。「smoothie」モードは食材を滑らかに仕上げるのに適し、「frozen」モードは凍った食材をシャリシャリのフラッペやアイスにするときに使用。少ない水分量のペースト調理には「spread」モード、ドロっとした粘度のある仕上がりにしたいなら「bowl」モードと使い分けます。なお、プログラムごとにかくはんパターンやトータルのかくはん時間は変わりますが、ブレードの回転速度は1種類だけとのこと。ただし、ブレードの回転数は非公開です。
上の動画は「extract」モードでスムージーを作っている様子。運転音の変化で、運転パターンが一定でないことがわかります。
ミキサーは基本的にピッチャーの中で食材を対流させ、食材がまんべんなく刃に当たるようにかくはんするもの。このため、一般的なミキサーは一定以上の液体がないと、刃が空回りし、食材の一部しかかくはんできません。水分が少ない食材をかくはんしたいときは、食材全体が希望の滑らかさになるまで「かくはん→かき混ぜ」を繰り返す必要があります。とはいえ、いちいち運転を停止してピッチャーのふたを取り外してヘラなどでかき混ぜ、その後、ふたを閉めてかくはんを再スタート……という作業を何度も繰り返すのはかなり面倒。そこで「Twisti」はピッチャーのふたにタンパーを搭載しました。
ピッチャーのふた下部にある2本のツノのようなパーツがタンパー。ピッチャーにふたをセットすると、ピッチャー内に2本の棒が突き出た状態になります。内蔵型なので、取り外せません
タンパーはふた上部のダイヤルと連動しており、ダイヤルを反時計回りに回転させると、かくはん中のピッチャー内の食材を「かき混ぜる」ことが可能。このため、水分が少ない食材でも、かくはんを停止せずに全体を粉砕できます。
かくはん中にピッチャー内の食材をヘラなどで混ぜたいとき、「Twisti」なら、ふた上部のダイヤルを回転させればタンパーで混ぜられます
本体底に吸盤が付いているので、ふた上部のダイヤルを回す際に本体が動かないように強く押さえる必要がなく便利でした
タンパーの効果を試すため、アーモンドバターを作りました(下の動画参照)。大量のアーモンドに少量の油を追加しただけなので、ほとんど液体のない状態。ブレードでかくはんするだけでは刃に当たらない部分のアーモンドを粉砕できませんが、タンパーで食材を混ぜることでかくはんを止めることなく全体を粉砕できました。
完成したアーモンドバター。もっと滑らかに仕上げたい場合は「extract」モードを複数回繰り返します。ただし、最大連続稼働時間は3分で、3分運転後は15分の停止が必要
ちなみに、ふたには食材や調味料を追加投入できる投入口も配置されています
ピッチャーに水と数滴の食器用洗剤を入れてかくはんして洗うのが、基本的なお手入れ方法。ふたに付いているタンパーは取り外せません、ピッチャーで洗剤液をかくはんして洗えば、タンパーの継ぎ目の隙間まできれいになるそう。
なお、ピッチャーはカップ部とブレード部を分解でき、ピッチャーとブレード、ふたは食洗機にも対応しています。ミキサーの刃まで食洗機で洗える製品は意外と少ないため、これはかなり魅力的な仕様でしょう。
ピッチャー、ブレード、ふたは使用後にお手入れが必要。すべて食洗機に対応しています
「Twisti」は今までのミキサーの弱点だった水分量が少ないときのかくはんムラをタンパーという物理的な構造で解消。シンプルながらミキサー調理の面倒を大きく軽減してくれます。また、ACモーターを採用し、ブレードの回転数を変更できない仕様など、機能を絞ることで価格を抑えたのもポイント。これだけパワフルで特徴的な機能がありつつも、プレミアム価格帯ではないコストパフォーマンスの高さも魅力的だと感じます。
いちばん気に入ったのは、冷凍マンゴーとヨーグルトで作った「マンゴーフローズンヨーグルト」。粘度が高い食材はミキサーの刃にくっついてしまうため、ヘラを使って何度もかき混ぜる必要がありますが、「Twisti」はタンパーで混ぜられるから楽ちん。ねっとりと滑らかな食感が癖になります