都内でもこんな気さくに気温38度とか到達しちゃって、2024年の夏はかなり危険な感じ。普通に外を歩くだけでも「あっ、今ダメージ受けてる!」というのがわかりますよね。RPGでマグマ地帯とか砂漠のような灼熱の場所で1歩進むたびにHPが“ジャッ、ジャッ”と音を立てて減っていく演出ありますけど、まさかリアルであれが体感できるとは……。
そういうとき、ゲームだと「ひんやり草」とか「ひえひえポーション」みたいな、身体を冷却するアイテムを飲み食いすることでダメージを回避するケースが多いんですが、じゃあ、リアルにそういうやつってないものなんでしょうか?
たとえばホラ、かき氷とか冷えそうでいいんじゃないでしょうか?
本当に今年の暑さはかなりキツい! ここまで暑いと当然ながら食欲もガタ落ちで、「ひんやり草」でさえ食べる気にもなれないわけです。そういうときにもスイスイッと胃に落ちて、かつ身体の内側から冷却効果が期待できると言えば、やっぱりかき氷じゃないですか!?
専門店のような超ふわふわかき氷が作れる、ドウシシャ「電動ふわふわとろ雪かき氷器プライム」
そこで試してみたのが、ドウシシャ「電動ふわふわとろ雪かき氷器プライム」(以降、「とろ雪プライム」)です。以前からお店のかき氷のような、ふわっふわな氷が削れると定評のある「とろ雪」シリーズですが、2024年3月に発売した最新の「とろ雪プライム」は電源スイッチ周りを変更。パチンと電源スイッチをオンにするだけでスタートし、オフにするまで動き続けるようになりました(従来は削る際にスイッチを手で押しっぱなし)。
本体上面には、改良された電源スイッチ(写真下)と、氷をセットする際の本体ロック解除ノブが付いています
ノブをひねって本体を持ち上げると、氷をセットするケースが現れます
刃の当たりを調整するダイヤル。この操作がふわふわ氷を削る最大のポイントと言えます
「とろ雪」シリーズでふわふわな氷を作るためには、削り刃の位置を常に最適に調整する必要があります。そのため、電源をオンにして氷が中で回転を始めたら、刃がほどよい高さで当たるように、継続してダイヤルで微調整をしていきます。さらに削られて出てきたふわふわ氷が容器の中で偏らないよう、折を見て容器を回してやらねばなりません。つまり従来は電源スイッチ、ダイヤル、容器のために手が3本必要だったわけで、それはなかなかに難しい。つまり、「とろ雪プライム」は電源から手が離せる=めちゃくちゃ使いやすくなった、ということです。
「とろ雪プライム」が使用できるのは、付属の専用製氷カップで作った氷のみ。冷凍庫製のいわゆる“角氷”は削れません
氷をセットしたら、上から本体をガチャッと音がしてハマるまで押し付けて固定します
では改めて、ふわふわ氷を削っていきましょう。
まずスタンドに刃付きの氷ケースを装着して、さらにインナーリングをセットします。合わせて、刃の高さ調整ダイヤルを時計回り(「細かく」方向)にマックスまで回しておきます。次に、専用の製氷カップに八分目ほど水を入れて凍らせたものを投入したら、上から本体を被せて、カチッとハマるまで押し込みます。下に氷を受けるカップを置いたら、電源オン!
刃がちょうどいい高さに調整できると、繊維のようなふわふわ氷がシャーッと勢いよく出てきます
ダイヤルは氷の出方を見ながらこまめに回すのがコツ
氷が回転する音が聞こえたら、そのままダイヤルを逆時計回り(「粗く」方向)に回していきます。すると氷がザーッと削れて出てくるポイントがあるので、そこからダイヤルを少しずつ繊細に「細かく」方向に戻していきましょう。ちょうど氷がふわふわのパウダー状もしくはリボン状になって出てくるポイントがあるので、そこをキープ。
あとは氷が偏らないようにカップを回しつつ、氷が減ると刃の当たり方が変わるのでダイヤルで微調整を加えつつ、ほどよい量になったら電源をオフしましょう。
ふわふわ氷、見た目からしてもうふわっふわなのがわかるはず。マジでふわっふわです!
ほかのかき氷と比較しても、氷の粒の大きさが完全に別物
あとは上からシロップなりなんなりをかければ、ふわふわかき氷の完成! 普通にガリガリ削ったかき氷と食べ比べると、まさにベタ雪とパウダースノーほどの違いが感じられました。実際、スプーンですくってみると、ふわふわ氷のあまりの軽さに驚くはずです。ちなみにシロップですが、果実の形が残っている系のジャム(アオハタ「まるごと果実」シリーズなど)を無色のかき氷シロップで軽く溶くと、リッチな感じのシロップになります。
あんずジャムをシロップで溶いて氷にかけた「ふわふわあんず氷」
ふわふわ氷は口どけが早いので、キーンとならずにシャクシャクと食べられます。涼しくておいしい!
そんなふわふわ軽い氷なので、口に入れると“ふわっしゅわっ”と軽く溶けて、スーッと消えていくわけです。これは完全に家庭レベルを超えて、専門店のかき氷にかなり近いと言えそう。また、ふわふわ氷は「アイスクリーム頭痛」(冷たいものを食べると頭がキーンとなるやつ)になりにくいのもポイント。喉の奥で冷たさを感じるのが頭痛の原因なので、口どけが早いふわふわ氷は痛くなりにくいんです。お店のかき氷は結構お値段がしますし、自宅でこれが簡単に作れるなら、端的に言って最高なのでは!?
なにより「とろ雪プライム」が最高なのは、氷だけでなく、凍らせたフルーツやジュース類、プリンやゼリーなんかもふわっふわに削れてしまうところです。とにかく製氷カップで凍らせて削れば、ひんやりふわふわなアイスデザートが超簡単にいくらでも量産できてしまう……!
これは正直ヤバい。シンプルなかき氷だけならいずれ飽きてしまう可能性もありますが、冷凍フルーツまでふわっふわ食感になったら、もう止めどころが見つかりませんよ、マジで!
シンプルな氷だけじゃなくて、ヨーグルトやジュース、フルーツ類もふわっふわに
たとえば、「とろ雪プライム」のレシピブックにあったのが「いちご&バナナヨーグルトかき氷」。まず、バナナとヨーグルト、牛乳を保存袋に入れて、手でバナナをつぶすように揉みます。それといちごを製氷カップに入れて冷凍庫で凍らせたら、ふわふわになるよう削ります。以上!
ちなみに、いちごはコンビニで売っている冷凍のものをそのまま放り込んでOK。季節柄、夏場に生のいちごは売ってないですしね。
で、これがまぁウマいんですって。
ふわふわフローズンヨーグルトの中に薄く削られたふわふわ冷凍いちごが混じっていて、少し溶けてきたところにバナナのとろっとした感じが加わって……。
ヨーグルトはお好みで加糖・無糖どちらでもいいんですが、個人的には無糖がおすすめ。甘みはいちごとバナナだけというサッパリ感で、暑い中で食べるのに最適です。
フローズンヨーグルトのさっぱり味といちごの甘み、バナナのとろっと感。最高です
プリンは、例のプッチン系のアレをスプーンで崩しながら製氷カップにすくい入れて凍らせ、削ります。凍ったところをふわっふわのリボン状に削ったプリンって、もうご想像のとおりだとは思うんですが、ウマいに決まっているじゃないですか。
食べた感じとしては、極上にやわらかい食感のカスタードアイス。ところどころにカラメルソースのほろ苦い甘さも混ざってくるのがたまりません。何なら、ちょっとお高めのフルコースで最後にデザートとして出てきても違和感ないかも。
プリンをざっくりすくって製氷カップに詰めて、凍らせます
そしたら削るでしょ
こんな感じの冷たいデザートになるわけですよ。プリンが口の中でシャリッ→とろっと溶けていきます
個人的に「最高なの作っちゃったなー」と思ったのが、アイスティーと桃のかき氷。アイスティーはペットボトルで大丈夫です。フルーツフレーバーティーだとなおよし。そこに桃をスライスして加えて冷凍し、例のごとくふわっふわに削りましょう。
ひと口食べると汗がスーッと引いていくような爽やかさと、桃の甘さと香りが暑さでダレきった身体に染み込んでくるような感じ。これは、「とろ雪プライム」を買ったらぜひやってみてほしい、最高かき氷でした。
アイスティーを注いで、適当に切った桃と一緒に凍らせていきましょう
削っていると、もう紅茶と桃の香りがふわーっと漂ってきます
何ならもう夏の間はこれだけでも十分! というぐらいの極上かき氷。桃好きにはたまりません
もうひとつ、甘くないかき氷もやっておきましょう。チルドタイプの「冷やしラーメン」から事前にツユだけ取り出し、規定の分量の2/3ぐらいの水で割って(味を濃いめにする)、それを凍らせます。あとは作り方とおりに麺を茹でて冷やし、具材を載っけたら、その上からツユ氷を削っていきます。
チルドの冷やしラーメンを袋の指示とおりに茹でたら、お好みの具材をガンガン載せていきましょう。あとはここに……
事前に凍らせておいた冷やしラーメン用スープ。凍るほどに冷たいと味がわかりにくいので、はっきり濃いめにしておくのがポイント
かき氷ラーメン、正直なところビジュアルはいまいちですが、でもこれ以上冷たい麺料理はないはず
これで「超ひんやり!かき氷ラーメン」の出来上がり。食べるときは軽くかき混ぜて、キュッと絞まった麺にシャリシャリのツユ氷が絡むよう、軽く混ぜながらすすりましょう。うおー、ひんやりウマー!
これ以上冷たいラーメンはほかになく、夏バテのときでもこれなら確実に食べられるんじゃないでしょうか。夏の最高ランチとしておすすめしておきます。
ツユのシャリシャリ、麺のチュルチュルしたコンビネーションが最高。口から喉までがキーンと冷えていきます
使った後には、もちろんメンテナンスが必要です。味付き氷やフルーツを削った後は、普通の氷を削るよりもしっかりと洗浄・ケアが必要になります。氷を押さえ付けるスパイクを本体から外してしまえば、あとは氷ケースなども含めて水洗いが可能(本体は水濡れ厳禁!)。
ただし、尖った部分や鋭い刃があるので、ケガには要注意。特に氷ケースの刃は非常に鋭いので、洗う際は付属のブラシでのこすり洗いがベストです。洗い終わった刃は、乾かした後に食用油を綿棒で塗ってサビ予防をしておきましょう。
鋭い刃には絶対触らず、付属のブラシで洗ってやりましょう
さて、ふわふわかき氷器を実際に試してみた感触としては、まず、かき氷のクオリティーの高さが衝撃的。我が家は子どもがいない家庭なので、正直、自宅でかき氷なんて長らくやってなかったんですが……ここまでのものが作れるなら「めっちゃアリだな」という印象です。本当にふわっふわでおいしい! 操作自体も思ったより簡単だし。
暑い中にお客さんが来たときなんか、冷凍フルーツ入りのウェルカムかき氷なんかサッと出せたら、おもてなしとしても最高なんじゃないでしょうか。もちろん自分も食べますけど!