2024年11月6日に発表されたバルミューダの電気ケトル「MoonKettle(ムーンケトル)」と同時に、カセットコンロ「Table Stove(テーブルストーブ)」もお披露目されました。公式オンラインストア価格は19,800円(税込)と、カセットコンロとしては高めですが、テーブル上の食器や料理などと調和する上質なデザインはほかとは一線を画すもの。それに加え、薄型ながら高い耐荷重性を備えています。
ブラックとホワイトの2色展開。ブラックは2024年11月22日発売予定で、ホワイトは2024年12月上旬発売予定です
座ったままでも料理が見やすく、取り分けしやすい使い勝手などを考慮し、「Table Stove」は薄型デザインを採用。ゴトク上部までの高さはわずか73mm。日本で発売されている現行のカセットコンロでトップクラスの薄さだそう。
本体サイズは425(幅)×274(奧行)×92(高さ)mmで、重量は約2.5kg
日本ではカセットコンロに細かい安全基準が設けられており、定められた適合検査をクリアしなければ販売できません。そのひとつに、「最大火力で連続1時間動作させたときに、室温に対しての温度上昇値が65度以内(例:25度環境において90度以内)」という項目があるのですが、薄型であるほど熱源が床面に近くなるため、この基準をクリアする難度は高くなります。「Table Stove」は効率よく放熱する独自の機構を設けるなどの工夫により、基準をクリア。異常時に自動で消火する圧力感知安全装置や、つまみが「OFF(消火)」に戻っていないとカセットボンベをセットできない容器装着安全機構も搭載しているので、安心して使用できます。
ゴトクまでの高さが抑えられているので、深さのある鍋でも中が見やすく、食材が取りやすい
脚には耐熱性のゴム素材を使用。滑りにくいので、調理中や食事中にカセットコンロが動いてしまわないのもいいところ
薄型ながら、本体をアルミダイキャスト製にすることで高い耐久性を実現。約10kgまでの鍋などを載せられます。また、大きな鍋などにも対応できるように幅広設計としているものポイント。
一般的なカセットコンロに対応する鍋は直径26cm以下ということが多いのですが、「Table Stove」は直径30cmの鍋も載せられます
そして、バルミューダの製品といえば、デザインも注目したいポイントです。薄型なのでテーブル上で主張せず、料理が引き立てたれるうえ、質感は陶器のように温かみがあり、“カセットコンロ”っぽくない仕上がり。360度どこから見てもデザイン性を損なわないように、注意書きのレイアウトなど細部にまで工夫を凝らしています。
薄いステンレスを使ったカセットコンロも多いですが、「Table Stove」は堅牢性の高いアルミダイキャスト製なうえ、塗装にもこだわっており、チープさがありません
ゴトクもアルミダイキャストを採用しているので、そもそも変色しにくいのですが、ブラックは本体との統一性を考慮して、黒っぽい耐熱塗料を使用しているとのこと
カセットコンロは使用上の注意などを記す必要がありますが、「Table Stove」はその表記をデザインと調和させています
反対側から見ても、正面から見たときと変わらない印象
さらに、使用時には見えないところまでデザインにこだわったのもポイント。本体底部は放熱させるため穴が設けられていますが、単純に穴を空けるのではなく、フィンのような形状にしています。
ゴトクが付いている本体の上部を取り外した様子。高い放熱効率を確保しながら、内側まで美しくデザインされています
火力は3.1kW(2,700kcal/h)で、カセットボンベ内のガスの気化を促進させ、火力を維持するヒートパネルを備えています。カセットコンロとしての性能は一般的なものですが、使い勝手を高めるために「弱火ノッチ機構」を搭載しているのが特徴。最大火力と消火の間にカチッと止まる段階が設けられており、つまみを見ずに回しても「弱火」にできる機構です。
「ON」と「OFF」の間にある「・」の位置で、カチッという音が鳴るのと同時に、カチッとはまる感覚が手に伝わります(下の動画参照)。
火力が落ちるほうにつまみを回しているのだから弱火になるのは当然ですが、弱火にするため火力調整していると消火してしまうことがあります。そうした事態を防げるのと、手元を見ずにパッとつまみを回しても音と感覚で弱火に切り替えられるのがこの機構のメリット。
弱火というには少し火力が強いですが、最も火力が弱いところまで落としてしまうと消火する可能性があるため、このくらいの火力にしたとのこと。「弱火ノッチ機構」の位置よりも右につまみを回せば、もっと火力は落とせるので、ここからは目視しながら火力調整しましょう