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1,500Whがちょうどよい! 価格も手ごろなEcoFlow「DELTA 3 1500」は新たなスタンダードになるか

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世界のポータブル電源メーカーで大手の一角をなすEcoFlow。その日本法人であるEcoFlow Japan(以下、EcoFlow)から、「新たなスタンダードモデル」となりそうなポータブル電源が登場した。

人気の「DELTA 3 」をベースに、バッテリー容量を約1.5倍に拡張したのが最大の注目点。バッテリー容量が1,000Whでは物足りないが、2,000Whだと本体が重くて扱いづらいという人には、ちょうどよい選択肢となりそうだ。そこで、実際にその使い勝手を試してみた。

EcoFlow DELTA 3 1500の製品画像
  • EcoFlow Technology
  • EcoFlow DELTA 3 1500
  • 価格.com最安価格181,500 ( 発売日:2025年3月1日 )
  • 売れ筋ランキング61
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充電池容量
1536Wh
定格出力
1500W
電池種類
リン酸鉄リチウム
パススルー充電
AC
6口
USB Type-A
4口
USB Type-C
2口
DC
2口

大容量バッテリー搭載ながら重量や価格のバランスにすぐれる

「DELTA 3 1500」は、2024年10月に登場した「DELTA 3」と比べて、約1.5倍の容量にあたる1,536Whのバッテリーを搭載したポータブル電源。本体サイズは約398(幅)×213(奥行)×281(高さ)mm で、「DELTA 3」の約398(幅)×200(奥行)×284(高さ)mm とほぼ同等にもかかわらず、バッテリーセルの高密度化により、大容量化を実現している。

「DELTA 3 1500」は、2024年10月に登場した「DELTA 3」と比べて、約1.5倍の容量にあたる1,536Whのバッテリーを搭載する

「DELTA 3 1500」は、2024年10月に登場した「DELTA 3」と比べて、約1.5倍の容量にあたる1,536Whのバッテリーを搭載する

「DELTA 3 1500」の内蔵バッテリーはリン酸鉄リチウムイオン電池で、定格出力は1,500W に対応。バッテリー容量が1,536Whで定格出力が1,500Wあれば、キャンプ場で調理家電を長時間使ったり、複数のスマートフォンやデジタル家電を同時に充電したりできる。

災害時においては、約400Lの冷蔵庫を約2日間稼働させられるので安心 。内蔵バッテリーは60分間で約80%、1時間半で100%の急速充電に対応 しており、近くの避難所などで充電ができれば、災害発生時に電力が完全復旧するまで 乗り切るのも不可能ではない。

また、「DELTA 3 1500」では、バッテリー容量を「DELTA 3」の約1.5倍に拡張しながらも、重量は約4kg増の約16.5kg に抑えているのも評価できる。本体上部の左右にハンドルを備えているため、両手でしっかりとつかめば持ち運べるはずだ。

本体上部に持ち運び用のハンドルを配置。両手を使って本体を持ち運べる

本体上部に持ち運び用のハンドルを配置。両手を使って本体を持ち運べる

実際に、リビングルームから寝室、ベランダへと持ち運んだり、屋外へ持ち出して自動車の荷台に積み込んだりしてみたが、それほど負担は感じなかった。重量が20kgを超えると、さすがに持ち運びが苦になりそうだが、約16.5kgなら著者のような中年男性でも十分に許容範囲内という感じだ 。

しかも、価格帯も消費者ニーズをよく踏まえたものだ。「DELTA 3」は、2024年10月の発売当時、価格.comにおける最安価格が14万円弱だったが、今回注目した「DELTA 3 1500」は、2025年3月の発売後すぐに最安価格が10万円を下回っていた。

1,000Whクラスのポータブル電源は、価格が7万円台になると一気に需要がふくらむ傾向にあるが、1,500Whの「DELTA 3 1500」は2025年3月の発売時点 でも価格が10万円を下回っているため、早いタイミングで人気を集める可能性もあるだろう。

「DELTA 3」などとほぼ同等のコンパクトサイズなので、自動車の荷台にもスッキリと積み込めた。これなら、車中泊でも便利に活用できそうだ

「DELTA 3」などとほぼ同等のコンパクトサイズなので、自動車の荷台にもスッキリと積み込めた。これなら、車中泊でも便利に活用できそうだ

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充電池容量
1536Wh
定格出力
1500W
電池種類
リン酸鉄リチウム
パススルー充電
AC
6口
USB Type-A
4口
USB Type-C
2口
DC
2口

充実の出力端子類を装備。スリムボディで省スペース設置も可能

「DELTA 3 1500」の定格出力は1,500Wで、瞬間的に最大出力を高める「X-Boost機能」により、最大で2,000Wの高出力に対応する。調理家電やドライヤーなど瞬間的に高い電力を必要とする家電にも安心して給電が可能だ。

定格出力1,500Wの「DELTA 3 1500」が搭載する出力端子は、以下の15ポート 。

・USB Type-A出力ポート×4
・USB Type-C出力ポート×2
・AC出力ポート×6・DC5521出力ポート×2・DC 出力ポート(シガーソケット)×1

本体前面には、急速充電対応のUSB Type-A出力ポート×2(最大18W)、USB Type-A出力ポート×2(最大12W)、USB Type-C出力ポート×2(最大100W)を搭載する

本体前面には、急速充電対応のUSB Type-A出力ポート×2(最大18W)、USB Type-A出力ポート×2(最大12W)、USB Type-C出力ポート×2(最大100W)を搭載する

本体背面には、AC出力ポート×6(最大1,500W)やDC 出力ポート(最大38W)などを搭載。上部のカバーを開くと、AC入力ポートやDC入力ポートにもアクセスできる

本体背面には、AC出力ポート×6(最大1,500W)やDC 出力ポート(最大38W)などを搭載。上部のカバーを開くと、AC入力ポートやDC入力ポートにもアクセスできる

出力ポートでひとつ注意しておきたいのが、その配置だ。「DELTA 3」ではディスプレイ下にUSB出力ポートとAC出力ポートが搭載されていたため、前面からひと通りの出力ポートへアクセスできたが、「DELTA 3 1500」の場合、ディスプレイとUSB出力ポートが前面に、AC出力ポートが背面にそれぞれ搭載されているため、USB出力ポートとAC出力ポートを同時に使う場合は、前面と背面の両方にアクセスする必要がある。

いっぽうで、こうした配置にはメリットもある。USB出力ポートを前面、AC出力ポートを背面に搭載することで、本体の幅をスリムに抑えられるため、ポータブル電源本体を狭いスペースに設置できるのだ。約21cmの幅があれば設置できるため、デスクの下や棚の中など、工夫次第で省スペースでの設置が可能だ。

前面と背面に出力ポートを分けて配置しているため、ボディの幅がスリムなのも「DELTA 3 1500」の特徴。デスクの下などの狭いスペースにも設置しやすい

前面と背面に出力ポートを分けて配置しているため、ボディの幅がスリムなのも「DELTA 3 1500」の特徴。デスクの下などの狭いスペースにも設置しやすい

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USB Type-A
4口
USB Type-C
2口
DC
2口

高速なUPS機能やスマホ連携などの最新技術にも対応

「DELTA 3 1500」は、数々の最新技術にも対応している。そのひとつがUPS(無停電電源装置)機能 だ。これは停電時に家庭用コンセントからの電力が途絶えた場合に、電源をバッテリー駆動へと瞬時に切り替えるものだが、「DELTA 3 1500」の切り替え時間は0.015秒(15ms)以下と、他メーカーの製品と比べても高速だ。

さらに、屋外での使用で重宝するのが、IP54の防水・防塵性能。防塵等級5は正常な作動に支障をきたしたり、安全を損なったりする量のホコリや塵が内部に侵入しない というものであり、防水等級4は水の飛沫からの影響を受けないというもの。屋外で使用中に急な降雨に見舞われても、故障しにくいのだ。

防水・防塵仕様なのでキャンプ場やテラスなどの屋外で使用するのにも安心感がある

防水・防塵仕様なのでキャンプ場やテラスなどの屋外で使用するのにも安心感がある

また、ポータブル電源の稼働状況を確認したり、本体設定を行ったりする場合は、専用のスマホアプリで操作するのが基本だが、早くからスマホアプリ開発に力を入れてきたEcoFlowだけに、スマホアプリのインターフェイスは洗練されている。スマホアプリを立ち上げると、出力W数と入力W数が確認できるほか、AC出力ポートやUSB出力ポートなどのオン・オフの切り替えが可能。右上の設定ボタンを押せば、詳細設定の画面を呼び出せる。

専用スマホアプリ「EcoFlow」のインターフェイス。電力の入出力をひと目で判別できるほか、出力のオン・オフ設定や、本体の詳細設定などができる

専用スマホアプリ「EcoFlow」のインターフェイス。電力の入出力をひと目で判別できるほか、出力のオン・オフ設定や、本体の詳細設定などができる

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USB Type-C
2口
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まとめ】「スタンダード」になる可能性を秘めた高バランスモデル

「DELTA 3 1500」は手ごろな価格ながら、バッテリー容量1,500Wh/定格出力1,500Wのスペックを実現している点で、他メーカーのポータブル製品と差別化している。

現在のところポータブル電源は、バッテリー容量が1,000Whクラスの製品が人気を集めており、事実上の「スタンダードモデル」と目されている。ただし実際のところ、消費電力が1,000W以上の電気ケトルなどは1時間も使用できないことがほとんど。IH炊飯器も消費電力が1,000W以上のものが多く、ご飯が炊き上がる前にバッテリー切れとなることもある。

これでは災害発生時にカセットコンロや非常食などを併用しても、電力復旧まで苦労をする。キャンプや車中泊などでも、電気毛布や照明、テレビ、ノートPCなど、複数の家電などを同時に使う場合には、1,000Whクラスのポータブル電源ではやや物足りない。

こうした課題を克服している点からして、バッテリー容量1,500Whで重量や価格などのバランスにすぐれた「DELTA 3 1500」が、ポータブル電源の新たな「スタンダードモデル」として人気を集める可能性は高い。今後の最安価格の動向にも注目したいところだ。

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コヤマタカヒロ
Writer
コヤマタカヒロ
デジタル機器から白物家電まで幅広い範囲で執筆活動を展開。特に炊飯器には注力しており、米・食味鑑定士の資格も所有。
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宮澤保生(編集部)
Editor
宮澤保生(編集部)
学生時代から価格.comのヘビーユーザーで、外資系金融機関、出版社、新聞社を経て念願のカカクコムへ。趣味はドライブ、JAZZ鑑賞、映画鑑賞。ユーザー目線に立った記事の作成を心掛けています。
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