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すすぎ性能が格段にUP! 黄ばみも落とす日立「ビートウォッシュ」の実力とは?

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1人暮らしや夫婦のみといった小世帯が年々増加しているが、洗濯機においては世帯人数を問わず、まとめ洗いや大物洗いの需要により大容量化が望まれているという。しかし、容量が大きくなると“槽の底にある洗濯物が取り出しにくい”といった使い勝手に支障が出ることも。そこで、日立は“大容量でも使いやすい”縦型洗濯乾燥機「ビートウォッシュ BW-D11XWV(以下、BW-D11XWV)」を開発した。従来モデルと外観サイズはそのままに業界最大容量11kgを実現しつつ、ラクな姿勢で出し入れできることを配慮。

もちろん、洗濯機の基本である洗浄力へのこだわりもぬかりない。ついてしまった黄ばみも落とせる洗浄コースの搭載やすすぎ性能の向上など、独自の発想と技術でキレイを追求。そんな、“ユーザーニーズ”にあわせて進化した「ビートウォッシュ」を紹介しよう。

中央の2台が「ビートウォッシュ BW-D11XWV」。シャンパンとシルバーのカラーが用意されおり、市場想定価格は24万円前後となる。右端にあるのは洗濯容量10kgの「BW-D10WV」(市場想定価格:21万円前後)、左端は乾燥機能が付いていない「BW-10WV」(市場想定価格:14万円前後)

黄ばみまで落とせる「温水ナイアガラ ビート洗浄」

まずは、洗濯機の基本性能である洗浄力について見ていこう。日立が行った調査によると、洗濯機での洗浄において“襟や袖の皮脂汚れ”や“黄ばみ”の落ち具合を気にする人が多いことがわかった。そんな悩みを解消するのが、温水でじっくり時間をかけて洗う「温水ナイアガラ ビート洗浄」だ。

「温水ナイアガラ ビート洗浄」の仕組みとは?
「温水ナイアガラ ビート洗浄」は、その名称どおり“温水”を利用した洗浄コース。通常の洗浄コースが始まる前に、“温水を用いて洗剤の酵素パワーを活性化し、120分の時間をかけて洗う”「温水ミスト」工程が追加される。温水にする方法は、温風で水道水を温め、ミストにして衣類に吹きつけるというもの。温水ミストだからこそ、繊維の奥まで素早く浸透して衣類を温めることができるという。また、この工程の後半はヒーターをOFFにして、温水を循環させながら攪拌する動作になる。衣類の温度を約30〜40℃で維持したまま120分間洗うことで、黄ばみを落とす。

洗濯機の上部後方に搭載されたヒーターで温められた空気が、水道水を温水にする。温水は約40℃の微粒化されたミストとなり、衣類に拡散しながら浸透

「温水ナイアガラ ビート洗浄」で洗った衣類。黄ばんでいたYシャツの襟や袖の黄ばみが白くなっている

「温水ナイアガラ ビート洗浄」で洗った衣類。黄ばんでいたYシャツの襟や袖の黄ばみが白くなっている

ちなみに、「温水ナイアガラ ビート洗浄」の温水ミストの時間は120分と60分が選べるようになっている。60分コースは、黄ばみを落とすまではいかないが、防ぐのに有効。黄ばみは皮脂汚れが酸化してできるものなので、繊維についた皮脂を60分間でしっかり落とすのだろう

洗剤をしっかり落とす「ナイアガラすすぎ」

洗浄力というと“汚れを落とす”ことだけが注目されがちだが、すすぎにも不満の声が寄せられている(メーカー談)。洗剤の溶け残りによる肌トラブルを心配していたり、洗いあがった洗濯物のニオイを問題視しているようだ。これらの懸念を解消するのが「ナイアガラすすぎ」。遠心力とたっぷりの水を利用し、高いすすぎ性能を実現した。

メーカーが集めたユーザーデータの65%強が、すすぎに対して不満や不安を感じている

メーカーが集めたユーザーデータの65%強が、すすぎに対して不満や不安を感じている

これまで同社が行ってきた標準的なすすぎの工程は2つ。まず初めに槽を低速回転させながら水道水を放出し、衣類にキレイな水を通過させることで洗剤を飛ばす。その次に、槽に溜めた水の中で洗う“ためすすぎ”で仕上げる。いっぽう「ナイアガラすすぎ」の工程は3つ。最初の工程は、これまでのすすぎと同様だが、その後の手法はまったく異なる。第1の工程後、槽を1分間に約1,000回転という速さで回転させ、その遠心力で洗剤をしぼり出し、最後は最大約50L/分のシャワー水をかけながら洗剤を落としていく。この3つの工程を2回繰り返すことで、洗剤残りを低減する。

「ナイアガラすすぎ」は、これまでの“ためすすぎ”を廃し、強い遠心力で槽壁に衣類を張りつけて水と一緒に洗剤をしぼる工程と、2Lペットボトル25本分の水を毎分かけながら洗う工程を採用した

2つ目の工程“1,000回転/分”でしぼり出す効果とは?
「BW-D11XWV」のすすぎで実施される1,000回転/分は、一般的な洗濯機の脱水時の槽の回転数の約1.3倍にあたる。そこで、一般的な洗濯機で“洗濯→すすぎ→脱水”した7kgの衣類を「BW-D11XWV」に移し、どれほどの水が取れるのかを検証した。

800回転/分(一般的な洗濯機)で洗いあげても、1,000回転/分の「BW-D11XWV」でしぼると約1.5Lもの水がビーカーに溜まった。しっかりとすすぎができてない場合、この水の中に洗剤成分が含まれることとなる。つまり、洗濯した衣類に洗剤成分が残ってしまうというわけだ

3つ目の工程“最大流量約50L/分”で洗う様子
高速回転で洗剤をしぼり出した後に行われる3つ目の工程では、大流量の水をかけながら羽根を動かすことで攪拌してすすぐ。その様子をご覧いただこう。

上の動画にあるように、洗濯槽の端から端まで届くほど広域なシャワーが降り注がれる。大量の水は、本体下部に搭載されたポンプで循環することで、節水にも配慮しているという。

「ナイアガラすすぎ」の性能は?
遠心力とたっぷりの水で洗剤を落とす「ナイアガラすすぎ」の仕組みを理解したところで、性能の高さを見ていただこう。標準的なコースで洗濯→すすぎ→脱水した衣類から絞った水と、「ナイアガラすすぎ」で洗浄したものから絞った水とを比較し、洗剤残量を検証。違いがわかりやすいように、すすぐ前の水とミネラルウォーターも並べてみた。

すすぎ前の水はあきらかに白濁しているが、その他の水の違いは明確にはわからない。だが、ブラックライトを照射すると洗剤成分が反応して青く光るという。その結果が、下の写真だ

ブラックライトを当てる前はそれほど差がないように思っていた「標準コース」と「ナイアガラすすぎ」の水だが、「ナイアガラすすぎ」のほうが透明度がずっと高い。「ナイアガラすすぎ」の水はミネラルウォーターと同レベルで洗剤成分が含まれていないことがわかった
※瓶の縁は丸みを帯びて反射しているため、中央部分を比較してほしい

大容量だけれど取り出しやすい洗濯機を目指して

洗濯機の主務は汚れを落とすことなので、洗浄力が高ければ満足度も高いはず。しかし、縦型洗濯乾燥機利用者に重視するポイントを聞いたところ、洗浄力や節水性能よりも洗濯容量が重視されていることがわかった。1回の洗濯物の量が多いファミリー世帯に大容量の需要があるだけでなく、小世帯でも週末に洗うなどの“まとめ洗い”を行うため、1度に洗濯できる量が多いことが求められるという。

まとめ洗いは洗濯にかかる手間を軽減してくれるだけでなく、ランニングコストも抑えられるという。たとえば、10kgの衣類を洗濯容量11kgの「BW-D11XWV」と5kgの「NW-5TR」でそれぞれ洗うと、洗濯時間が前者では40分、後者は104分(52分×2)必要となる。また、ランニングコストも「BW-D11XWV」は約43円、「NW-5TR」は約90円(約45×2回)と倍近く違う

そこで誕生したのが、業界最大容量の11kgの「BW-D11XWV」。糸くずフィルターを薄型化するなど細部を改良することで、従来の10kgタイプと外形サイズそのままに大容量化を実現した。さらに、槽底の衣類が取り出しやすい工夫や大物が出し入れしやす工夫を施し、使い勝手にも配慮。その工夫を見ていこう。

出し入れしやすい投入口
毛布やカーテンを洗いたいニーズに応え、投入口を大きく設置。幅約43cmの投入口は、余裕をもって出し入れできるという。ちなみに容量が増えたことで、従来モデル(洗濯容量10kg)ではシングル毛布が1枚しか投入できなかったが、「BW-D11XWV」では2枚入れることができるようになった。

シングル毛布を投入してみたが、ギュウギュウと押し込まなくても軽い動作で入れることができた。2枚入れても、きとんと内フタが閉まる

ラクに届く構造
容量が大きくなると槽底の洗濯物が取り出しにくくなるが、「BW-D11XWV」は槽自体が浅く、高い位置に設置されている。かつ、洗濯機本体も手前側が低くなるように設計されているため、ラクな姿勢で底まで手が届く。

スケルトンモデルを見てみると、槽が本体の高い位置にあることがわかる

スケルトンモデルを見てみると、槽が本体の高い位置にあることがわかる

衣類が取り出しやすい「ほぐし脱水」
乾燥機能を使わず洗濯だけ行った場合、脱水後の衣類は絡まってしまうことが多い。そんな衣類を取り出しやすくする機能が「ほぐし脱水」。脱水後に、羽根を動かして衣類をほぐすことで絡みを低減してくれる。実は「ほぐし脱水」は、「ビートウォッシュ」が誕生した2004年から搭載されているこだわりの機能だ。

快適さを配慮した工夫
洗濯機のフタには、傷がつきにくい強化ガラスを採用。投入口周りや操作部は、段差をなくすことで汚れを拭き取りやすくしている。また、洗剤を入れやすくこぼれにくくするために、洗剤投入口を手前側に配置。

ガラストップデザインは汚れが拭き取りやすく傷もつきにくいので、美しさを保持できるメリットもある

ガラストップデザインは汚れが拭き取りやすく傷もつきにくいので、美しさを保持できるメリットもある

【関連リンク】
《2018年》おすすめのドラム式洗濯乾燥機、縦型洗濯機7選! 本当の狙い目はこれ

中村真由美(編集部)
Writer / Editor
中村真由美(編集部)
モノ雑誌のシロモノ家電の編集者として6年間従事した後、価格.comマガジンで同ジャンルを主に担当。気づけば15年以上、生活家電の情報を追い、さまざまな製品に触れています。
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