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プロペラファンを搭載した“世界初の構造”で同時に異なる温度空間を作り出す

50年ぶりにエアコンが変わった! “新世代エアコン”三菱電機「霧ヶ峰」とは?

近年のエアコンは、センサーを駆使することで人の位置や体感温度を検知して適切な冷暖房を行うのが主流。しかし、“暑がり”と“寒がり”な人が同じ部屋に居た場合、それぞれに最適な空調を行うことはできなかった。そこに着目し、異なる温度空間を提供できるエアコン「霧ヶ峰 FZシリーズ」を三菱電機が開発。

「霧ヶ峰 FZシリーズ」の外観はこれまでのエアコンと同じだが、中身が異なる。空気を送り出すファンを“世界初の機構”にするとともに、内部構造を大幅に改良したのだ。このように、エアコン(室内機)の構造が一新されるのは50年ぶりだという。発表会で見てきた、その仕組みをお伝えする。

冷房能力4.0〜9.0kW(適応畳数:14〜29畳用)の6機種がラインアップされており、市場想定価格は328,000〜458,000円(税抜き)となっている。10月下旬より順次発売予定

50年ぶりの改新となる構造とは?

エアコン(室内機)には熱交換器が搭載されており、そこに空気が触れることで温度や湿度が変わる。その空気を“円筒型のファン”で送り出すことで、室温を調整するのがエアコン空調の大まかな仕組み。細かい違いはあれど、一般的な壁掛けエアコンの主な構造は同じだ。

「霧ヶ峰 FZシリーズ」の最大の特徴は、ファンが円筒型ではなくプロペラファンになったこと。2つの独立駆動するプロペラファンを搭載することで、それぞれが異なる風量を生み出せるようにした。つまり、冷気や暖気の届く量により、異なる体感をカバーするというわけだ。また、プロペラファンの駆動には小型のDCモーターを採用。従来の円筒型のファンよりも高効率となるため、同一風量時の消費電力が31%削減された。

従来は室内機を横断するように円筒型のファンが装備されており、そのまわりを囲むように熱交換器が配置されている。これが、壁掛けエアコンのスタンダードな構造だ

扇風機のような形をしたプロペラファンが、「霧ヶ峰 FZシリーズ」には搭載されている(上)。その下の円筒型のものは、一般的なエアコンのファンだ

ファンの形が変わるとともに、室内機の中央だった配置場所が上部に変わった。従来の“ファンを囲むように配置する”というレイアウトの制約がなくなったことで、熱交換器の搭載面積が22%アップ。より効率的に冷暖房できるようになり、省エネ性が向上したという。

「霧ヶ峰 FZシリーズ」の室内機には、天井から下を向いた状態でプロペラファンが配置されている。そして、熱交換器をW型にすることで表面積の拡大を図った

同時に異なる風量を放出できるのは2つのプロペラファンの採用のおかげだが、左右に吹き分けできるのはフラップが2つに分かれている機構だからこそ。これは、三菱電機のエアコンならではの仕様だ(一部モデルには1枚フラップのものもあり)。従来モデルにもフラップが2つに分かれたものはあるが、風を作るシステムは1つだったため、ホースの口を押さえて水の量を変えるような手法で風量を調整することしかできなかった。「霧ヶ峰 FZシリーズ」は、元の風量がそれぞれ異なるため、従来よりも明確な吹き分けができる。

そして、もう1つ忘れてはいけないのは体感温度を検知するセンサー「ムーブアイ極」。「ムーブアイ極」の解像度を従来の約4倍高くすることで、個々の手先や足先の体温までも検知できるようになった。これらの機能と構造により、たとえば暖房時には左右の床温度が最大3℃差が出るそう。

独立した2つのプロペラファンは、左右で異なる回転数で作動する。室内機下に表示されている数値は、それぞれのファンの回転数。状況により数値は変わるが、撮影時には左右で513回転/分の差が出た

360°回転してセンシングする「ムーブアイ極」。背面もカバーできるので、エアコンの設置されている壁側もきちんと温度調整できるのが特徴だ。「霧ヶ峰 FZシリーズ」に搭載される「ムーブアイ極」は、身体の末端部分(手先や足先)の体温を見張れるようになったため、個人の体感まで判断できるという

床面温度の違いを検証!
「霧ヶ峰 FZシリーズ」のリアルな実力を、会場内のステージで見せてくれた。女性がソファでくつろいでいる部屋に、男性が帰宅してくる設定だ。季節は冬、暖房運転で検証をスタート。

写真左の部屋の様子を、多方向から写したのが写真右。床面には温度を感知するセンサーが装備されており、写真右の左側(黄色いゾーン)に温度変化が表示される。写真右の右上はプロペラファンの動き、右下は部屋の様子

実際に人が出入りすると、エアコンから放出される温風がどのように変わるかを次の動画で見てほしい。寒い外から男性が部屋に入ってくると、男性側にあるファンだけが回転数を増し風量がアップ。それにあわせて、床面の温度が上昇した。女性の足元の温度は変化していないので、男性側だけ急速に温められていることがわかる。女性の足元の温度と比べ、男性のほうが約3℃高い温度になった。

上の動画のような異なる温度空間を作れるのは、「風あて」設定時のみとなる。また、2人以上の人が同室に居て2つのゾーンと判断できない場合は、それぞれの体感を検知しながら平均的に心地よい温度になるように調整されるそう

インテリア性を高めたエアコンも登場

インテリアのような美しい筐体をコンセプトとした「霧ヶ峰 FLシリーズ」も開発されている。詳細はまだ未定だが、「ムーブアイ極」や2つに分かれたフラップは搭載。ただし、「FZシリーズ」のプロペラファンではなく、従来の円筒型のファンの構造となる。

「パウダースノー」と「ボルドーレッド」の2色を用意。「ボルドーレッド」はライトの関係で色が暗く見えるが、光が当たれば写真右のような艶やかな赤色となる。2016年春頃に発売予定

中村 真由美(編集部)

中村 真由美(編集部)

モノ雑誌のシロモノ家電の編集者として6年間従事した後、価格.comマガジンで同ジャンルを主に担当。アウトドアからオタク系まで意外と幅広くイケちゃいマス。

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