エアコンは1年中快適に暮らすために欠かせない家電。各メーカーから「AIセンサー」や「フィルター自動掃除」など、さまざまな新機能を搭載したモデルが登場していますが、いざ購入するとなると、種類が多すぎてどれを選べばいいのか迷ってしまいがちです。そこで本記事では、エアコンを初めて買う人や買い替えを検討している人に向けて、選び方や各メーカーの特徴をわかりやすく解説。また、エアコン専門家が厳選したおすすめの良コスパモデルを紹介します。
人気メーカーの「エアコン」おすすめ&ランキング上位の良コスパモデル7選!
【監修者】
家電プロレビュアー
石井和美 氏
白物家電や日用品などを中心とした製品レビューが得意。レビュー歴15年以上。家電をレビューするための一戸建て「家電ラボ」を開設し、エアコンや冷蔵庫、洗濯機などの大型家電のテストも独自に行う。ライター、家電コメンテーター、家電コンサルタントとして、テレビ出演のほか、Webメディアや雑誌などで多数執筆中。「家電blog」管理人。
ダイキン「S565ATAP-W」(写真)【シリーズ名】AXシリーズ(2025年度モデル)【販売区分】住宅設備モデル
【価格.comマガジンがおすすめする理由】
1. 冷房時、節電しながら、蒸し暑さを感じにくい快適さが得られる
2. 身体にあたりにくい気流で、冷気と暖気をムラなく届ける
3. 熱交換能力が高い室外機により、外気温50度や-25度でも運転可能
【ただし、こんな人には向きません】
・購入時のコストを抑えたい人
価格.comマガジンがおすすめする究極のエアコンは、ダイキンの「AXシリーズ」(2025年度モデル)。「AI快適自動運転」と「節電自動運転」を使い分けることで、快適さと省エネを両立する上位モデルです。
冷房時は、肌寒さを抑える独自機能「さらら除湿」や、設定温度に達した後も蒸し暑さを感じにくい「プレミアム冷房」で賢くコントロール。暖房時は、部屋が暖まると風向を真下に向ける「垂直気流」により、足元から暖かいうえに、身体に風があたりにくいため、乾燥しくいのが特徴です。
また、「結露水洗浄」や「フィルター自動お掃除機能」、「ストリーマ空気清浄」などにより、面倒なお手入れを減らしつつ、エアコン内部から部屋の空気まで清潔にキープしてくれるのも魅力です。
エアコンは、設置する部屋の広さや、搭載されている機能によって、本体価格が大きく異なります。そこでまずは、各メーカーが展開している“グレード”の違いに着目。「フラッグシップモデル」「ミドルレンジモデル」「ベーシックモデル」の3つに分け、それぞれの特徴や価格帯、対応する部屋の大きさなどを紹介します。
「フラッグシップモデル」は、各メーカーの最上位モデル。最新のAIセンサー機能など、快適性にこだわった機能が豊富です。そのため、本体価格は20万円以上の高額なモデルが多いです。
「ミドルレンジモデル」は、エアコン内部の自動掃除機能が搭載されているなど、お手入れの手間があまりかからないモデルが多め。また、対応する部屋の広さも「ベーシックモデル」より多いのが特徴です。
「ベーシックモデル」は、搭載機能がシンプル。対応する部屋の広さは6〜18畳くらいが中心で、お手ごろな価格のモデルが多いのが特徴です。
それぞれのグレードをより詳しく解説しましょう。
「フラッグシップモデル」は、「プレミアムモデル」とも呼ばれるハイエンドモデル。各種センサーやAI技術など、各メーカーの最新機能が盛り込まれており、快適性をとことん追求したモデルがラインアップされています。対応する畳数は、10〜20畳以上のモデルが多く、家族が集まるリビングルームなどに向いています。
さっそく「快適性が高いハイグレードなエアコン」のおすすめモデルをチェック!
「ミドルレンジモデル」は、「ハイスペックモデル」や「ハイグレードモデル」とも呼ばれ、赤外線センサーやフィルター&熱交換器の自動掃除など、便利な機能を盛り込みながらも、価格は比較的リーズナブルに抑えたモデルが多いです。対応する畳数は6〜20畳以上と選択肢が広く、書斎やリビング、ダイニングなど、幅広い部屋に合わせられます。
さっそく「機能と価格が好バランスなエアコン」のおすすめモデルをチェック!
「ベーシックモデル」や「スタンダードモデル」など、各メーカーで呼び名に違いはありますが、機能を絞り込んでおり、シンプルな使いやすさと安い本体価格が特徴のグレードです。初期費用を抑えたい人はもちろん、適用畳数は6〜18畳くらいのものが多いので、寝室や子ども部屋などの小さめの部屋のエアコンを探している人に向いています。
さっそく「機能がシンプルなエアコン」のおすすめモデルをチェック!

小さめの個室だと「ベーシックモデル」を選ぶ人が多いですが、仕事や勉強、睡眠などで長く過ごす部屋なら、「ミドルレンジモデル」を選ぶのもアリです。特に、狭い部屋だと冷暖房の風が身体にあたりやすいことが多いので、風向をコントロールできるモデルを選ぶと安心です。
エアコン選びのポイント2つ目は、設置する部屋の広さに応じた製品を選ぶこと。エアコンにはモデルごとに、どの程度の広さの部屋に適しているかを示す目安の数値「適用畳数」(畳数の目安)が設けられており、設置する部屋の広さ(畳数)と合ったモデルを選ぶことが重要です。
「冷暖房とも主に10畳用」と書かれているモデルの場合、「適応畳数」(畳数の目安)は以下のように表記されています。
冷房:8〜12畳(13〜19u)
暖房:8〜10畳(13〜16u)
これは、冷房は「8〜12畳」、暖房は「8〜12畳」のすべての部屋に対応するというわけではありません。畳数と面積ともに、左側の数値が「一戸建ての木造平屋南向きの部屋」の場合で、右側の数値が「鉄筋集合住宅の中間層南向きの部屋」の場合です。
ただ、どれもあくまでも目安なので、実際の部屋の環境を考慮して選びましょう。
ちなみに、自宅の部屋に最適なエアコンのスペックをより詳しく知りたい人は、地域の気候や部屋の広さに合わせてスペックを提案してくれるエアコン支援ツール「ASST」の活用すると便利です。

基本は、部屋の畳数に合った「畳数の目安」のモデルを選べばOK! ただ、特殊な環境や構造の部屋の場合は、注意が必要。ロフトが付いている部屋や、特殊な形状の間取りの部屋では、ひとつ上のクラスを選ぶと安心です。
価格.comで畳数別でエアコンをチェック!
主に6畳用/主に8畳用/主に10畳用/主に12畳用/主に14畳用/主に16畳用/主に18畳用/主に20畳用/ 主に23畳用/主に26畳用/主に29畳用
選び方の3つ目のポイントは、エアコン内部の自動掃除機能の有無です。
エアコンは掃除しないまま使用していると、熱交換器やフィルターが汚れることで空調の効率が悪くなり、電力をムダに消費してしまいます。
その点、自動掃除機能が搭載されていれば、掃除が面倒な熱交換器やフィルターに付着したホコリやゴミを自動で除去してくれるので、お手入れが圧倒的に楽になります。

「フィルター自動掃除機能」は便利。ただ、自動掃除の仕組みが複雑だと、業者にクリーニングをお願いしたときに追加料金がかかることも……。購入前には、「フィルター自動掃除機能」の仕組みもチェックしておきましょう。
「3」で紹介した自動掃除機能以外にも、搭載されているとうれしい機能はたくさんあります。たとえば、センサー機能は、室内の温度はもちろん、人の位置も検知して効率的に運転してくれたり、スマートフォンのアプリ操作に対応しているモデルであれば、外出先からエアコンをオン/オフしたり、室内温度をコントロールしたりできます。
「人感センサー」
人の位置を検知して風量や温度を調整したり、不在時に自動停止したりなど省エネでエコな運転も可能
「空気清浄機能」
ホコリや花粉を収集し、室内の空気をきれいに保つ機能
「PM2.5対応」
高機能フィルターや空気清浄機能などで細かな塵まで捕集・排出する機能を搭載
「除菌」
イオンの力で空気中に浮遊する菌やカビを抑制する機能
「スマホのアプリ連携」
スマホのアプリをリモコンとして使える機能。また、自宅に近づくと自動で運転オン、離れると自動でオフにしたり、部屋の温度が高いときや低いときに自動で通知してくれたりする便利な機能が使えます。
月々の電気代に直結する「省エネ性能」も忘れずにチェック。手っ取り早いのが、各モデルに付いている「統一省エネラベル」です。省エネ性能を示す多段階評価点や、年間のおおよその電気代などが表示されています。多段階評価点は3.0以上だと省エネ性能が高いと言えます。
省エネ性能を表示する「統一省エネラベル」では、省エネ基準の達成状況を1.0〜5.0までの多段階で評価。2.0を基準値として、数値が高いものほど省エネ性能が高い製品と言えます
ここでは、価格.comで人気を集めているエアコンメーカーの特徴を紹介。各メーカーが展開するシリーズの特徴やこだわりポイントをまとめました。
総合空調専業企業のダイキンが手掛けるエアコンの特徴は、夏季の除湿機能と冬季の加湿機能をあわせ持った湿度コントロールにすぐれている点。夏場でも寒くなりすぎない「さらら除湿」と、冬場に空気を潤しながら温める「無給水加湿」機能が魅力で、ミドルレンジモデルやフラッグシップモデルなどを中心に搭載されています。ただ、加湿に関してはあくまでも補助。しっかりと加湿したい人は、別で加湿器を用意しましょう。
季節やシーンに合わせて除湿能力を制御し、肌寒さを抑える「さらら除湿」だけではなく、冬場に空気を潤しながら温める「無給水加湿」機能も搭載。また、消費電力を抑える運転や、AIによる快適でエコな自動運転も魅力です。
温度や湿度をコントロールして蒸し暑さを感じさせにくくする「プレミアム冷房」機能が便利。「さらら除湿」も搭載しています。
エアコン内部を水で洗浄する「水内部クリーン」機能を搭載。また、室内機がコンパクトで部屋に圧迫感を出したくない人におすすめ。
日立のエアコン「白くまくん」シリーズは、本体を清潔に保つクリーン機能が特徴。上位モデルには独自の「凍結洗浄」技術を搭載しており、熱交換器や室外機を凍結させ、表面に付いた霜を一気に溶かして油汚れやホコリなどを洗い流します。また、運転時にプラズマイオンを発生させ、部屋の気になる臭いも脱臭してくれます。
熱交換器を凍らせた後、一気に溶かして汚れを洗い流す「凍結洗浄 除菌 ヒートプラス」や、ファンの自動掃除など、清潔機能が充実。最上位の「Xシリーズ」2026年度モデルには、少ない電力で気持ちいい室温が長く続く「LAB制御」を新搭載しています。
「凍結洗浄 除菌 ヒートプラス」を搭載しながら、本体高さ24.8cmのスリムモデル。
「凍結洗浄 Light」を搭載。「Gシリーズ」は本体奥行き25cmの薄型モデルなので、小さめの部屋に設置したい人におすすめです。
三菱電機のエアコン「霧ヶ峰」の最大の特徴はセンサー機能。ミドルレンジモデルを中心に、赤外線センサー「ムーブアイ」を搭載しており、床や壁などの温度を測り、人の居場所や動きに合わせた運転が可能です。さらに、上位モデルでは、人の脈まで計測して、温度や気流を制御して快適な空調を行います。
赤外線センサー「ムーブアイ」のハイグレード機能と、バイタルセンサー「エモコアイ」により、人の脈まで計測し、温度や気流を制御。また、ナノレベルの小さなミストを放出して、カビ菌や花粉を抑制します。
赤外線センサー「ムーブアイ」が床や壁から体感温度を測り、快適な室温に保ってくれるのが特徴。「FLシリーズ」はカラバリが豊富なスタイリッシュモデルで、「Xシリーズ」は機能と価格のバランスがいいモデルです。
エアコン内部の汚れを洗い流す「内部クリーン」や「内部クリーンlight」を搭載。「Rシリーズ」は高さが、「Sシリーズ」は奥行きがコンパクトなのが特徴です。
パナソニックのエアコンは清潔性にこだわっており、上位モデルにはフィルター汚れを自動で排出する「フィルターお掃除ロボット」を搭載。エアコン内部をきれいに保ち、お手入れの手間を軽減します。また、独自のイオン「ナノイーX」を採用しており、エアコン内部に発生しやすいカビや空気中の有害物質などを抑制してくれます。
「ナノイーX」やフィルターの自動掃除など、清潔機能が充実。消費電力のムダを自動で省く「AI快適おまかせ」を便利です。
「ナノイーX」を放出して室内のカビや花粉、ウイルスなどを抑制。人や日差しを検知してエコ運転を行う「AI自動モード」を搭載します。
「ナノイーX」を搭載したスタンダードモデル。エアコン内部の汚れを洗い流す内部クリーン機能も搭載されています。暑さが厳しいときでもパワフルに冷やす「快速」制御を採用。
エアコンを導入する前にチェックすべきポイントの1つが、設置工事費用です。買い替える場合は、古いエアコンの取り外し費用(約5,000〜10,000円)とリサイクル費用(約990〜2,000円)が必要です。また、移設先や業者によっては運搬費用が掛かる場合があります。
新たにエアコンを購入する場合は、設置費用(約10,000〜17,000円)以外に、配管穴を新しく開ける穴開け工事や、設置の状況に応じて別途追加費用が掛かる場合があるので注意しましょう。
続いてチェックすべきポイントは、エアコン本体(室内機)と室外機の設置スペースです。室内機は設置の際、天井から7cm以上、左右の壁からも5cm以上のスペースが必要。室外機は、前方25cm以上、左右10cm以上、後方5cm以上のスペースが必要です。環境によって室外機を置けない場合は、別途設置工事などが必要になる可能性があるので注意しましょう。
エアコンは同じ畳数のモデルでも、100V用や200V用といった異なるタイプがラインアップされている場合があります。それにともない、プラグの形状が異なる場合があるので事前のチェックが必要です。

設置スペースは事前に必ず計測しておきましょう。特に小さめの部屋では、設置場所に制限があることが多いです。エアコンの圧迫感をなくしたいのなら、各社が用意しているコンパクトタイプを選ぶといいでしょう。
ここからは、価格帯別におすすめのエアコンを紹介。とにかく導入費用が安いシンプルなエントリーモデルから、機能と価格のバランスがよいモデル、そして快適性の高いハイグレードモデルまで、家電プロレビュアー・石井和美氏が下記基準で厳選したモデルを解説します。
<基準1>省エネタイプ
<基準2>お手入れしやすく、清潔な状態が維持できる
<基準3>おやすみモードや静音モードがあること
| 製品 価格.com最安価格 | 画像 | ショップリンク | グレード・カテゴリ | 1年間の電気代目安 | 人感センサー | 省エネ性 | 熱交換器自動洗浄 | フィルター自動洗浄 | 空気洗浄 | スマホ操作 | シリーズ(発売年度) | 畳数の目安 | 販売区分 | 室内機サイズ |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ![]() | Yahoo! | ベーシック | 22,072円 | ✕ | 2.0 | ○ | ✕ | ✕ | ✕ | Sシリーズ(2025年度モデル) | 冷暖房とも主に6畳 | - | 780(幅)×236(奥行)×282(高さ)mm |
| ![]() | 楽天市場Yahoo! | ベーシック | 22,227円 | ✕ | 2.0 | ✕ | ✕ | ✕ | ✕ | Cシリーズ(2025年度モデル) | 冷暖房とも主に6畳 | - | 795(幅)×230(奥行)×250(高さ)mm |
| ![]() | Amazon楽天市場Yahoo! | ミドルレンジ | 47,864円 | ○ | 1.0 | ✕ | ○ | ○ | ○ | GXシリーズ(2025年度モデル) | 冷暖房とも主に14畳 | 住宅設備モデル | 790(幅)×340(奥行)×249(高さ)mm |
| ![]() | Amazon楽天市場Yahoo! | ミドルレンジ | 47,864円 | ✕ | 1.0 | 〇 | 〇 | ✕ | ○ | VJシリーズ(2025年度モデル) | 冷暖房とも主に14畳 | 住宅設備モデル | 798(幅)×340(奥行)×248(高さ)mm |
| ![]() | Amazon楽天市場Yahoo! | フラッグシップ | 35,526円 | ◎ | 3.0 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | Zシリーズ(2025年度モデル) | 冷暖房とも主に14畳 | 家電量販店モデル | 799(幅)×389(奥行)×295(高さ)mm |
| ![]() | Amazon楽天市場Yahoo! | フラッグシップ | 33,046円 | ✕ | 4.0 | 〇 | 〇 | 〇 | ○ | RXシリーズ(2025年度モデル) | 冷暖房とも主に14畳 | 住宅設備モデル | 798(幅)×370(奥行)×295(高さ)mm |
| ![]() | 楽天市場Yahoo! | 寒冷地用 | 37,820円 | ◎ | 2.4 | 〇 | 〇 | 〇 | ○ | HXVシリーズ(2025年度モデル) | 冷暖房とも主に14畳 | 住宅設備モデル | 799(幅)×389(奥行)×295(高さ)mm |

ハイセンスの「Sシリーズ」は、清潔機能を備えたスタンダードモデル。
最大の魅力は、「どっちも解凍洗浄」。室内機と室外機の熱交換器を約−19度まで冷却し、周囲の水分を付着・凍結させた後、その氷を溶かすことで汚れを洗い流す仕組みで、手間をかけずに熱交換器のカビやニオイ、油汚れまでしっかり洗浄できます。
また、「内部クリーン」運転にも対応しており、冷房や除湿運転後にエアコン内部を乾燥させることで、カビやニオイの発生を抑制します。
AIセンサーやフィルター自動掃除といった機能は搭載されていませんが、ほかにも6段階の風量調整や0.5度刻みの温度設定、消費電力を抑えられるエコモードなど、基本機能も充実しています。
ボディカラーは定番の「ホワイト」だけではなく、エアコンでは珍しい「ブラック」もセレクト可能。インテリアをダーク系でまとめたい人や、本体価格は抑えながらも、エアコン内部の清潔さにはこだわりたい人におすすめです。

アイリスオーヤマの「Cシリーズ」は、機能がシンプルなスタンダードモデル。
フィルター掃除機能や熱交換器洗浄といった清潔機能は搭載していませんが、「風量は5段階+自動」「上下左右自動ルーバー搭載」「内部洗浄」といった日常に必要十分な機能は搭載しています。
また、スタンダードモデルながら、「いたわりエコモード」と「おやすみモード」を搭載。「いたわりエコモード」は冷やしすぎや暖めすぎを抑え、電気代の節約が期待できます。いっぽう「おやすみモード」は、就寝しはじめの時間帯は設定温度どおりに運転し、寝付いたころから段階的に温度を変化させることで、睡眠時の冷やしすぎや暖めすぎを防止します。
複雑な機能は不要でシンプルなモデルで十分な人や、子ども部屋や寝室に置くサブ機が欲しい人にはおすすめの一台。

パナソニック「エオリア」の 「GXシリーズ」は、本体の高さが249mmとコンパクトなシリーズで、窓上のすき間が少ない場所でも設置しやすいのが特徴。
コンパクトながら、AIが部屋の温度変化や外気温を学習する「AI自動モード」を搭載しており、最適な運転を実行。リモコンを細かく操作しなくても、快適な温度が保てます。
「エオリア」でおなじみの空気清浄機能「ナノイーX」も搭載。冷暖房しながらニオイや花粉を抑制しつつ、エアコン内部のカビ菌を除菌するため、衛生面に安心感があります。
また、「フィルター自動掃除」機能も備えているため、日々の掃除の手間を軽減。加えて、スマホ連携にも対応しており、外出先からアプリで操作して帰宅前に部屋を暖めておく、といった使い方ができるのも便利なポイントです。
エアコンの設置場所に制限がある人や、プレミアム機ほどの多機能は求めないものの、空気のケアやフィルター自動掃除機能は欲しい人におすすめのミドルモデルです。

日立「白くまくん」Wシリーズは、本体高さ248mmのスリム設計で、スペースが限られるカーテンレールの上にも設置しやすいのが特徴。
コンパクトながら、清潔感をキープできる機能を多数搭載。熱交換器をいったん凍らせてから霜を一気に溶かすことで汚れを洗い流す「凍結洗浄」を採用しており、ホコリの目詰まりによる性能低下を防ぎます。また、熱交換器の奥にある掃除しにくいファンのホコリを定期的にブラッシングする「ファンお掃除ロボ」も搭載。
ユニークな機能なのが「カビバスター」。運転していないときも24時間365日、エアコン内部の湿度を約30%以下に保つことで、久しぶりに運転したときのカビくささを予防してくれます。「カラッと除湿」にも対応。室温の下がりすぎを抑えながら快適な除湿運転をします。
就寝時は、「みはっておやすみ」タイマーにより、室温が上がると自動で設定温度を抑えて快適な寝心地を提供してくれます。
コンパクトさを重視しつつ、カビや湿気が気になる人におすすめの一台です。

三菱電機「霧ヶ峰」の「Zシリーズ」は、センサーと洗浄機能がすぐれている上級モデル。
最大の魅力は、バイタルセンサーと赤外線センサーを掛け合わせた「エモコテック」。室内にいる人の脈を非接触で計測し、そこから快/不快を推定することで、不快な人には風を当てないようにするなど、気流や温度を自動で調節します。
清潔機能も充実。エアコンから水粒子を放出する「ピュアミスト」により、空気中の菌やウイルス、花粉を抑制します。また、エアコン内部のペットの毛やホコリなどの汚れを自動で掃除する「はずせるフィルターおそうじメカ」により、常に清潔な状態をキープ。そのダストボックスは約10年分のゴミを溜められるので、お手入れの手間ととにかく減らせます。
さらに、エアコン内部をカビから守る「内部クリーン」や、運転停止中もカビ菌の発生しやすい状況を予測して自動でカビ対策運転を行う「カビクリーンシャワー」も備えています。
衛生面を徹底的にこだわりたい人や、部屋の環境をより快適にしたい人にはおすすめの上級モデルです。

ダイキンの「うるさらX」は、外気の水分を利用する「無給水加湿」や、室温をあまり下げずに湿気だけを取る「さらら除湿」といった、ダイキンならではの機能を搭載したプレミアムモデル。
最上級モデルらしく高機能が満載で、設定温度に達した後も蒸し暑さを感じにくくさせる「プレミアム冷房」や、AIが好みの運転パターンを学習して最適に運転する「AI快適自動運転」などを搭載し、快適な部屋を実現します。
また、部屋の熱気や湿気を屋外へ排出する「排気換気」と、逆に屋外から新鮮な空気を取り込む「給気換気」も採用しており、窓を開けずに換気したい人にも向いています。
冷暖房だけでなく、加湿・除湿・換気まで含めて空気環境をトータルに整えたい人におすすめのプレミアムモデルです。

三菱電機「ズバ暖霧ヶ峰」のZDシリーズは、暖房性能を強化した寒冷地向けのプレミアムモデル。
外気温−15度でも高い暖房能力を維持し、ハイパワー運転時は最高約60度の温風を吹き出せるため、立ち上がりが早く、足元からしっかり暖められます。霜取り中でも暖房運転を止めない「快適ノンストップ暖房」により、室温の低下を抑えられるのもポイントです。
人の脈を基に温度や気流を自動調整する「エモコテック」も搭載。部屋に人がいないことを検知すると、約3分後に温度を抑えた弱めの運転へ切り替えてこまめに節電します。
また、部屋の空気をきれいにする「ピュアミスト」や、内部を乾燥させてカビやニオイの発生を抑える「内部クリーン」といった清潔機能も搭載。
寒冷地向けエアコンの中でも、快適性と省エネ性を重視している人におすすめの一台です。
一般的なエアコンの寿命は約10年とされており、三菱電機のルームエアコンも「設計上の標準使用期間」は10年。
これは安全に使える目安の期間で、この時期を過ぎると経年劣化により、安全性や動作の信頼性が下がる可能性があります。そのため、購入から10年を超えたら買い替えを検討したほうが安心。
また、10年以上前のモデルから最新モデルに買い替えることで省エネ性能が向上し、電気代やメンテナンス費用を含めたトータルコストを削減できる場合もあるでしょう。
なお、冷暖房が設定温度に達しにくい、または運転直後や運転中にひんぱんに停止するなどの症状がある場合は故障の可能性があります。このような場合は、修理費用も考慮したうえで買い替えを検討しましょう。
エアコンの価格が下がりやすいのは、在庫処分と中間決算が重なる8月下旬〜10月頃。
真夏や真冬は需要が集中し、価格が上がりやすく、設置工事の待ち時間も長くなりがちなので避けたほうが無難です。
また、新モデルの発売直前・直後は型落ちモデルが値下がりしやすいですが、発売時期はメーカーによって異なります。傾向として、上位モデルは10〜11月、普及モデルは2〜3月に入れ替えが多く、この前後は特に狙い目です。
さらに、家電量販店などの決算期にあたる3月と9月は、大型家電全般が安くなるケースが多く、型落ちや在庫処分と重なると一段とお得に購入しやすくなります。
工事予約は気温上昇に連動して真夏に集中するため、6〜8月は特に混雑しやすい時期。また、引っ越しが多い3〜4月も予約が取りにくくなります。
混雑時には、設置までに数週間から数か月待つこともあるでしょう。混雑を避けたい場合は、初夏前の5月や秋の9〜10月がおすすめ。ただし、その年の暑さが早く訪れる場合は、通常は閑散期の5〜6月から混み始める可能性もあるので注意してください。
標準的な工事での取り付け費用の相場は、約1.5万〜2.5万円。エアコンの冷房能力が高いほど費用も高くなる傾向があります。また、配管延長や高所作業などの追加工事が必要な場合は、別途料金が発生します。
主な補助制度は、「住宅省エネ2025キャンペーン」と「東京ゼロエミポイント」です。
「住宅省エネ2025キャンペーン」は、国が実施する補助制度で、住宅の新築やリフォームにおいて省エネ性能を高める工事が対象です。補助の対象となるエアコンは省エネ基準を満たしたモデルで、冷房能力ごとに1台あたり20,000円、24,000円、27,000円というような形で補助額が設定されています。
ただし、補助を受けるためには、断熱改修などの必須工事をあわせて行う必要があります。「住宅省エネ2025キャンペーン」の対象エアコンはこちらのページから確認できます。
「東京ゼロエミポイント」は、東京都民が省エネ性能が高いエアコンなどの家電に買い替えた場合に、ポイントや割引が受けられる制度。支援額は製品や条件によって変わり、最大8万円が受けられる場合も。「東京ゼロエミポイント」の対象エアコンはこちらのページから確認できます。
エアコンの基本的なお手入れ方法は、フィルターのホコリを掃除機で吸い取った後に水拭きするほかに、吹き出し口とルーバーを中性洗剤を染み込ませた布で拭く、といった方法があります。繊細なフィンは無理に触らないほうがよいでしょう。
自動掃除機能付きモデルの場合は、それとは手順が異なるため、取扱説明書を確認することが重要です。公式サイトや公式動画を確認してから実施しましょう。
また、エアコン内部のカビ掃除は個人では難しく、誤った方法で行うと破損や故障の原因になります。そのため、専門業者への依頼をおすすめします。
おすすめエアコンについてさらに知りたい人は、以下の記事を参考にしてみてください。エアコン業界のトレンドから製品選びのポイント、そして価格.comで人気の注目モデルを紹介しています。