イベントレポート
ミニベロタイプからマウンテンバイクタイプまで乗りたくなるモデルが続々!

勢いが止まらない! 「サイクルモードインターナショナル2019」で見たe-Bikeの最新動向

【ヤマハ】フルサスe-MTBの登場に期待が高まる!

アシストユニットだけでなく、車体も自社ブランドで展開しているヤマハは、世界で初めて電動アシスト自転車を商品化した会社でもある。そのヤマハブースでもっとも目立つ位置に展示されていたのは、2019年10月25日〜11月4日に開催された「東京モーターショー2019」でも展示されていたフルサスe-MTBのコンセプトモデル

(キャプション)「東京モーターショー2019」に展示されていたコンセプトモデル

(キャプション)「東京モーターショー2019」に展示されていたコンセプトモデル

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ただ、よく見るとモーターショーに出展されていたものとは細部が異なるうえ、2種類のフレームが用意されていた。1台は前後29インチタイヤを装備した「エンデューロ」向けモデルで、もう1台は、フレームのみの状態であったが前後27.5インチタイヤを装着する「オールマウンテン」タイプとして設計したという。あくまでもコンセプトモデルで発売時期や導入するかどうかも未定とのことだが、細部の完成度の高さから見て、2020年中には何らかの形で発売されるのではないかと期待がふくらむ。

完成車(奥)とフレーム(手前)の2タイプが並べて展示されていた「YPJ-MTBフルサスコンセプト」。完成車には「エンデューロ」、フレームには「オールマウンテン」という書き添えもあった

完成車のフレームはアルミ製。二股に分かれたフレームの間にリアサスペンションとバッテリーを挟み込むというユニークな構造だが、剛性を考えると合理的な作りだ

「東京モーターショー2019」で展示されていたのは27.5インチタイヤだったが、今回のモデルは29インチとなり、より走破性が高まった

コンポーネントは、スラム製のe-Bike用を採用。モーターの駆動力に耐えられるようにチェーンが太くなり、その分、変速段数が減って8速となった。ギアのカバー範囲は変更されていないが、間のギアがなくてもアシストがあるため気にならないとのこと

フレームで展示されていたオールマウンテンタイプ。バッテリーが装備されていないので、バイクのツインチューブフレームのような構造がわかりやすい

完成車とは装着するタイヤが異なるため、サスペンションのリンク機構なども違いが見られる。オールマウンテンタイプには、27.5インチが装着されるという

ちなみに、完成車のエンデューロタイプの同部分も載せておくので、機構の違いを見てほしい

ちなみに、完成車のエンデューロタイプの同部分も載せておくので、機構の違いを見てほしい

【パナソニック】このカラーが欲しかった!? シックな色合いの「XM-D2」

ヤマハ同様に、アシストユニットも車体も自社で生産しているパナソニックは、自転車作りだけでなく、リチウムイオンバッテリーの技術にも定評があるだけにe-Bikeのジャンルは得意とするところ。ただ、残念ながら、今回は新モデルの出展はなかったのだが、2019年に100台の限定生産で発売された、メーカー希望小売価格60万円(税別)のフルサスe-MTB「XM-D2」の別カラーバージョンが目に留まった。

<関連記事>限定生産で発売された「XM-D2」の詳細が知りたい人は、こちらをチェック!

フレームのカラーがシルバーとなったバージョン。このカラーで少し価格を落として発売されれば……と、つい期待してしまう

既存の「XM2」や「XU1」をはじめとする試乗車が用意されており、多くの人が試乗していた。e-Bikeは乗ってみるとそのよさを実感しやすいので、こういう機会をどんどん増やしてほしい

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【BESV】予約殺到! デザイン性にすぐれた新モデルが続々

魅力あるモデルを次々にリリースしている「BESV(ベスビー)」は、日本のe-Bike界をリードする存在となっている。そんなBESVブースで注目を集めていたのは、2019年に発売された新モデル。なかでも人気だったのが、シマノ「E8080」ユニットを搭載したフルサスのマウンテンバイクタイプ「TRS2 AM」と、折りたたみできる小径タイプ「PSF1」だ。どちらもデザインがよく、コストパフォーマンスも高いので、すでにバックオーダー状態だという。

初期ロッドはすでに完売したという「TRS2 AM」は、アルミフレームに前後27.5インチホイールを装備し、車重(Sサイズ)は23.2kg。メーカー希望小売価格は44万5000円(税別)だ

前後のサスペンションは150mmのトラベル量を確保。ユニットは信頼性の高いシマノ製「E8080」を搭載する

前後のサスペンションは150mmのトラベル量を確保。ユニットは信頼性の高いシマノ製「E8080」を搭載する

コンポーネントはシマノ製「デオーレ」グレードで、変速段数は後10段のみ

コンポーネントはシマノ製「デオーレ」グレードで、変速段数は後10段のみ

メーカー希望小売価格36万円(税別)と手ごろな価格の「TSR2 XC」も人気が高い。アルミフレームのハードテイルモデルだ

20インチの小径タイヤを装備した人気の「PSA1」を折りたたみできる構造とした「PSF1」。メーカー希望小売価格は24万5000円(税別)

折りたたむと、サイズは840(幅)×770(高さ)×340(奥行)mmとコンパクトになる。電動アシスト機能を装備しながらこのサイズになるのは、輪行する人などには魅力的だろう

その他の注目モデルも紹介!

ここまで紹介したメーカー以外のブースで見つけた気になるモデルもお届けしよう! まずは、イギリスの「BROMPTON(ブロンプトン)」だ。折りたたみできるミニベロの代名詞的な存在となっているメーカーだが、ついに待望の電動アシストモデルが登場した。といっても、本国での人気が高すぎて生産が追い付かず、日本導入は未定とのこと。

電動アシスト自転車という意味そのままの名称のモデル「ELECTRIC」。あくまでも参考出品とのことだが、アシスト機能を搭載しないブロンプトン製ミニベロと変わらないデザインがうれしい

前輪にハブモーターを装備。デザインや折りたたみ機構をじゃましないための選択だろう

前輪にハブモーターを装備。デザインや折りたたみ機構をじゃましないための選択だろう

バッテリーはフロントバッグの中に! このやり方は新しい

バッテリーはフロントバッグの中に! このやり方は新しい

写真は、電動アシスト機能を装備しないモデルをおりたたんだもの。e-Bikeモデルの場合、バッテリーやモーターといった部品が増えるが、「ELECTRIC」のバッテリーはフロントバックの中に入るほど小さく、モーターも前輪に搭載されているので、普通のタイプと折りたたんだサイズは変わらないだろう

続いては、イタリアの「Benelli(ベネリ)」の注目モデルだ。非常に人気の高い、16インチタイヤの折りたたみモデル「mini Fold 16」(2018年発売)にクラシカルな新カラーを採用した「mini Fold 16 Classic」が追加された。レッドとホワイトの2台が展示されており、どちらも、かつてオートバイの製造で名を馳せていた頃に使用されていたブランドロゴやレザーサドルを採用するなど、細かい部分の演出にも抜かりがない。従来モデルで人気のポイントであった、約3秒で折りたため、キャスター付きで転がして移動できる構造は継承されている。

「ロッソ・ヴィーノ」と呼ばれるクラシカルな赤色でカラーリングされた「mini Fold 16 Classic」。アシスト可能な距離は約80km。価格は16万8000円(税別)で、2020年2月発売予定

フレーム内にバッテリーとライトを収める構造は従来どおりだが、ロゴは歴史的なものとなり、よりレトロな雰囲気に

従来モデルは内装3段だったが、「mini Fold 16 Classic」は変速機構を廃した潔いいシングルスピードとなった。電動アシスト機能があるe-Bikeだからできる決断かもしれない

「ビアンコ・ラッテ」というホワイトを基調としたカラー違いも展示されていた。上で紹介した赤色のモデルよりは新しい年代のブランドロゴだが、こちらもオートバイを製造していた時代のもの。ロントキャリアやフェンダーなどのオプションが用意されているのもうれしいところだ

本革のサドルは車体色に合わせて2種類をラインアップ。写真のようにオプションの革ケースを付けたルックスは、かなりいい。ただし、防水ではないため、取り扱いには注意が必要だ

最後に紹介するのは、エンジン付きのオフロードバイクで知られるイタリアンブランド「FANTIC(ファンティック)」のe-Bike「XF1 INTEGRA 160」だ。「Broze(ブローズ)」というドイツのメーカーが製造するアシストユニットを使用しており、残念ながら日本の法規には未対応なため、公道では走行できない。ただし、クローズドな場所でなら走行可能なため、パワフルに遊んでもらえるように、そのままの状態で販売する見込みだという。輸入販売を手がけるのは、同ブランドのオートバイも販売する「サインハウス」。公道走行不可のモデルをクローズドコース向けに販売するという発想は、オートバイの会社らしい。というのも、オフロードバイクの世界ではナンバーがなく公道が走行できないモトクロッサーなどを、レースをはじめとするクローズドなコース限定で使うために購入する人たちが少なからずいるからだ。マウンテンバイクとオフロードバイクの両方で実績を残している内嶋亮選手も試乗し、高い評価を得ているという「XF1 INTEGRA 160」を、コースに運んで乗ってみたいと思う人は筆者だけではないはずだ。

前29インチ、後27.5インチという前後異径タイヤを採用しているのもオフロードバイクっぽい。価格は56万円(税別)程度を予定しており、2020年中の発売を目指しているという。ちなみに、カーボンフレームのモデルも用意されており、価格は82万円(税別)になる見込み

アシストユニットは、前後方向、特に後が短い形状なので、リアホイールをかなり近くにセットできる。運動性を高めるためには重要な部分だ

前後150mmトラベルの「XF1 INTEGRA 150 TRAIL」も展示されていた。「XF1 INTEGRA 160」同様に、前後異径ホイールを採用。価格も同程度を予定しているとのこと

サスペンションのリンクまわりもユニーク。ユニットの真上にサスペンションが位置するので、マス(重心)の集中化ができそうな構造だ

増谷茂樹

増谷茂樹

カメラなどのデジタル・ガジェットと、クルマ・バイク・自転車などの乗り物を中心に、雑誌やWebで記事を執筆。EVなど電気で動く乗り物が好き。

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