スマートフォンでいつでもどこでも音楽リスニングや動画視聴、ゲームなどを楽しめるようになり、ますます人気が高まってきている「ヘッドホン」。最近では、音質はもちろんのこと、ファッションのアイテムとしても注目度が高まっています。
携帯性を重視したポータブルヘッドホンや、音質や装着感にこだわった10万円を超える超高級ヘッドホン、ファッションアイテムとしてデザインにこだわったおしゃれヘッドホンなど、さまざまなタイプの製品が発売されていますが、いざ製品を購入するとなるとどれを選ぶべきか迷ってしまいがちです。
そこで、本特集では、ヘッドホン選び方をわかりやすく解説するとともに、タイプ別のヘッドホンのおすすめモデルをピックアップしてみました。ぜひ、ヘッドホン選びの参考にしてみてください。
家族などの周りの人に迷惑をかけずに、自分だけの音の世界に没入することができる「ヘッドホン」。イヤホンに比べると本体は若干大きいですが、その分大きなドライバーユニットを搭載しており、イヤホンよりも高音質でパワフルなサウンドを楽しむことができます。
特に最近はバッテリーを内蔵し、ケーブルレスでどこでも手軽に音楽を楽しめる「ワイヤレスヘッドホン」が人気です。本記事では、ワイヤレスヘッドホンを含めたヘッドホン全般について触れていますが、ワイヤレスヘッドホンに関しては、以下の記事でさらに詳しく紹介しているので、こちらもぜひ参考にしてみてください。
ここからは、ヘッドホンの種類や選び方のポイントをわかりやすく解説していきます。ぜひ、ヘッドホン選びの参考にしてみてください。
現在、ヘッドホンの接続方法は、大きく「ワイヤレス」と「有線」の2つに分けられます。それぞれメリット・デメリットがあるので、利用シーンにあったものを選ぶのがおすすめです。
「ワイヤレスヘッドホン」は、Bluetoothを使用し、スマートフォンやデジタルオーディオプレーヤー(DAP)といった再生デバイスと文字どおりワイヤレスで接続できるヘッドホンです。ケーブルが一切ないので、使う場所を選ばず、どこでも手軽に利用できるのがメリットですが、内蔵バッテリーで駆動するため、バッテリーが切れてしまうと使えないというデメリットもあります。充電を忘れがちな人は、できるだけバッテリー駆動時間が長いモデルを選ぶのがよいでしょう。
Bluetoothで接続して使用するワイヤレスヘッドホン。イヤホンジャックのないスマートフォンでも音楽を手軽に楽しむことができます
「有線ヘッドホン」は、スマートフォンやデジタルオーディオプレーヤー(DAP)といった再生デバイスとケーブルで接続するヘッドホンです。構造上、ケーブルがじゃまになりやすいので、ケーブルの断線には注意が必要ですが、ワイヤレスヘッドホンのような音質劣化も少ないため、より高音質で音楽を楽しみたいという人に向いています。再生デバイスと直接接続するので遅延がほぼなく、音楽リスニングだけでなく、動画視聴やゲームプレイに使いやすいのも大きな特徴です。
ケーブルを使って再生デバイスと接続する有線ヘッドホン。ハイレゾ再生に対応したデジタルオーディオプレーヤーなどと組み合わせ、高音質で音楽を楽しむのに向いています
ヘッドホンは、音を発生させるドライバーユニットをハウジングと呼ばれるパーツで覆っています。このハウジングの構造によって「密閉型(クローズド)」「開放型(オープンエアー)」「半開放型(セミオープン)」の3つのタイプに分類されます。
「密閉型(クローズド)」は、ハウジングが密閉されているのが特徴で、この構造を採用したヘッドホンを「密閉型ヘッドホン」と呼びます。ハウジング内に音が閉じ込められるため、音の傾向としては低音の効いた迫力のあるサウンドを楽しめるモデルが多いです。音漏れも少なく、外からも音が入りにくいため、屋外での利用に適していますが、ハウジングが密閉されていることで、耳への圧迫感が感じやすいというデメリットもあります。ちなみに、屋外での使用を想定したポータブルヘッドホンなどは、ほとんどが密閉型ヘッドホンです。
密閉型ヘッドッホンは、遮音性が高く、音漏れが少ないため、プロユースのスタジオモニターヘッドホンや、屋外での利用を想定したポータブルヘッドホンなどで多く利用されています
「開放型(オープンエアー)」は、ハウジング全体にメッシュなどで穴を設けて、空気が自由に出入りできるのが特徴です。この構造を採用したヘッドホンを「開放型ヘッドホン」と呼びます。ハウジングが開放されているため、音がクリアでヌケがよく、広がりのあるサウンドを楽しめます。耳への圧迫感も少なく、聴き疲れしにくいため、ゆったりと長時間音楽リスニングを楽しみたいという人に向いていますが、密閉型に比べて音漏れがしやすく、遮音性も低いため、周囲が騒がしい屋外での利用にはあまり向いていません。密閉型よりも音質面で有利な構造のため、自宅での利用を想定した大型のハイエンドヘッドホンを中心に採用されています。
開放型ヘッドホンは、音抜けが自然で、長時間のリスニングでも聴き疲れしないので、イージーリスニングにぴったり。音漏れがあるため、主に屋内での利用を想定したモデルが多く、装着感にこだわったモデルが多いのも特徴です
「半開放型(セミオープン)」は、密閉型と開放型の両方の特性を兼ね備えたタイプです。開放型はハウジング全体に穴を設けていますが、半開放型は音が抜けるようにハウジングの一部にだけ穴を設けているものが多いです。音の傾向は密閉型と開放型のほぼ中間ですが、ハウジングに穴を設けているため、密閉型に比べると音漏れがしやすく、開放型同様に屋外での利用には適していません。現在ではあまり主流のタイプではなく、半開放型を採用する製品数は減少傾向にあります。
ヘッドホンは、装着タイプによってもいくつか種類があり、一般的なオーバーヘッドタイプのヘッドホンでは、「オーバーイヤー(アラウンドイヤー)型」と「オンイヤー型」の2種類が主流となっています。
ヘッドホンで最もポピュラーなタイプが「オーバーイヤー型」です。装着時に耳全体を覆うため、装着時の安定性が高いのが特徴ですが、耳全体を覆うという構造上、本体がやや大きくなる傾向があります。
オーバーイヤー型ヘッドホンはヘッドホンで最もポピュラーな装着タイプです。ヘッドバンドと耳を覆うイヤーパッドにより、安定した装着感が得られます
「オンイヤー型」は、その名のとおり、耳に乗せるような形で装着するタイプです。オーバーイヤー型と比較すると、耳を覆う部分のパーツがないため、本体を小型軽量化しやすいのが特徴ですが、バンド部の圧力(側圧)で頭に固定するという構造上、長時間の利用だと耳が痛くなりやすいというデメリットもあります。ポータブルヘッドホンでの採用が多いです。
耳の上に乗せるように装着するオンイヤー型ヘッドホンは、小型軽量化に向いており、コンパクトなポータブルヘッドホンなどで採用されています
ヘッドホンには、「モニターヘッドホン」や「ノイズキャンセリングヘッドホン」など、さまざまなタイプがあります。利用目的がはっきりしている場合は、こういった製品を選ぶというのもひとつの手です。
「モニターヘッドホン」は、プロのミュージシャンやスタジオエンジニアなどがレコーディングスタジオで使用することを想定して作られたヘッドホンです。音をしっかりと聴き分けられるよう、高解像度かつ原音に忠実なフラットな特性のサウンドチューニングが施されているものが多いです。また、現場で長期間使われることを想定し、耐久性や着け心地にも配慮されています。ケーブルやイヤーパッドを交換できるなど、メンテナンス性がすぐれているのも特徴です。
レコーディングスタジオでの使用を想定したモニターヘッドホン。写真はJVCとビクタースタジオが共同で開発したハイレゾ対応スタジオモニターヘッドホンの「HA-MX100-Z」で、実際にビクタースタジオに導入されています
「ノイズキャンセリングヘッドホン」と呼ばれる製品は、文字どおり周囲のノイズを低減してくれる機能を備えたヘッドホンです。本体内のマイクで周囲の騒音を検知し、騒音と逆位相の音波を発することで騒音を聴こえにくくします。周囲の騒音を気にせず、音楽だけをクリアに再生してくれるので、飛行機や電車といった騒音の多い環境で音楽を楽しむのにおすすめです。
マイクで周囲の騒音を検知し、騒音と逆位相の音波を発することでノイズを低減してくれるノイズキャンセリングヘッドホン。写真のソニー「WH-1000XM5」は合計8基のマイクを使用し、高精度に周囲のノイズを除去してくれます
ヘッドホンのパッケージやカタログ、製品ページなどには必ずスペックが書かれています。ここでは、ヘッドホン選びに役立つスペックについて簡単に説明します。
ヘッドホンが再生できる音の周波数の下限から上限までを表現したもので、単位はHzになります。数値の幅が大きいほど、広いレンジの音を再生できるわけですが、カタログやパッケージなどに表示するスペックについての厳密なルールがなく、実際に聴こえる可聴域を載せているメーカーもあれば、機器で計測した数値を載せているメーカーもあります。あくまでも目安としてとらえ、製品選びの際は実際に試聴するのがいいでしょう。なお、ハイレゾロゴマークのついたヘッドホンは、高域再生性能が40000Hz以上のものになります。
1mWの音を入力した時にヘッドホンから発音する再生音の強さを表す数値で、単位はdB/mWとなっています。同じボリュームであれば、数値が大きいほうがより大きな音量を得ることができます。
ヘッドホンに入力できる瞬間的な最大電力を表す数値で、単位はmWです。プレーヤー側の出力を上回っていれば問題ありません。
ヘッドホンの電気抵抗の大きさを表す数値で、単位はΩ(オーム)です。インピーダンスが大きいと音が小さく、逆に小さいと音が大きくなります。スマートフォンなどのポータブル機器は出力が小さいため、インピーダンスが大きいヘッドホンだと音量が十分に取れない場合があります。
騒音を気にせずに音楽を楽しみたいなら、周りの騒音を打ち消して快適なリスニング環境を構築できるノイズキャンセリングヘッドホンがおすすめです。屋外で使うことが多いなら、安全性に配慮し、ヘッドホンを外さずに外の音を確認できる外音取り込み機能は必須。飛行機などの長時間移動で使用するなら、装着感にもこだわっておきましょう。ここでは、定番のソニー、Boseを含む5つのノイズキャンセリングヘッドホンを紹介します。
ソニー「WH-1000XM5」
価格.comの「ヘッドホン・イヤホン」カテゴリーで根強い人気を誇るソニーノイズキャンセリングヘッドホン「WH-1000X」シリーズの最新モデルです。計8基のマイクを使用した「マルチノイズセンサーテクノロジー」と、ノイズキャンセリング効果を全自動で最適化する「オートNCオプティマイザー」を搭載。周囲の騒音が完全になくなるような超強力なノイズキャンセリングというわけではないですが、ノイズキャンセリング特有の圧迫感や違和感の少ない自然なノイズキャンセリングを楽しめるモデルに仕上がっています。
また、最大96kHz/24bitまでアップスケーリングできる独自の高音質化機能「DSEE Extreme」や、ユーザーの行動や場所に連動してノイズキャンセリング/外音取り込み設定などを切り替えてくれる「アダプディブサウンドコントロール」、ヘッドホンを装着した状態でしゃべり始めると自動で外音取り込み機能に切り替えて会話できる「Speak to Chat(スピーク トゥ チャット)」などの便利で使い勝手のよい機能を多数搭載。ビームフォーミング技術とAIを活用した「高精度ボイスピックアップテクノロジー」で搭載マイクを使った通話品質が高い点も本機の魅力のひとつです。
なお、「WH-1000XM5」は装着時のシルエットにこだわった新デザインを採用したことで、先代の「WH-1000XM4」にあった折りたたみ機構が省かれています。持ち出して使うことが多く、携帯性も重視したいという人は注意しておきましょう。
接続:ワイヤレス(Bluetooth対応コーデック:SBC、AAC、LDAC)、有線(ミニプラグ)
構造:密閉型
装着タイプ:オーバーイヤー
重量:250g
バッテリー駆動時間:最大30時間(ノイズキャンセリングオンの場合、オフの場合は最大40時間)
カラーバリエーション:ブラック、プラチナシルバー、スモーキーピンク
Bose「QuietComfort Ultra Headphones」
「QuietComfort Ultra Headphones」は、Boseのノイズキャンセリングヘッドホンの最新フラッグシップモデルです。完全ワイヤレスイヤホンで先行実装されていた「CustomTuneテクノロジー」をヘッドホン製品として初搭載し、ユーザーの耳の形状に合わせてノイズキャンセリングの効果やサウンドを個人最適化することで、強力なノイズキャンセリングとBoseらしいパワフルなサウンドをしっかりと楽しめるモデルに仕上がっています。特にノイズキャンセリングは、ヘッドホンタイプの製品としてはかなり強力で、ノイズキャンセリング重視でワイヤレスヘッドホンを選ぶなら真っ先に検討したい1台です。
最大96kHz/24bitのワイヤレス伝送が可能なaptX Adaptiveコーデックもサポートしており、対応する再生デバイスとの組み合わせで高音質な音楽リスニングを楽しめるのもうれしいポイント。どんな音源に対しても使える独自の空間オーディオ技術「Bose Immersive Audio」は、映画やライブ映像といった動画コンテンツとの相性も抜群なので、音楽だけでなく動画もしっかりと楽しみたいという人にもおすすめです。
接続:ワイヤレス(Bluetooth対応コーデック:SBC、AAC、aptX Adaptive)、有線(ミニプラグ)
構造:密閉型
装着タイプ:オーバーイヤー
重量:250g
バッテリー駆動時間:最大24時間(Bose Immersive Audioオフの場合、オンの場合は最大18時間)
カラーバリエーション:ホワイトスモーク、ブラック、ダイヤモンド、ルナブルー、サンドストーン
ゼンハイザー「MOMENTUM 4 Wireless」
「MOMENTUM 4 Wireless」は、ゼンハイザーのワイヤレスヘッドホンのフラッグシップモデルです。先代の「MOMENTUM Wireless」も音質には定評がありましたが、「MOMENTUM 4 Wireless」では新素材の振動板を採用した自社開発の42mmトランスデューサーを搭載。耳にダイレクトに音が届くように傾斜をつけて配置することで、自然で壮大なサウンドステージを楽しめるようになっています。
ノイズキャンセリングも、Bluetooth通信用のチップのほかに、ノイズキャンセリング制御とDAC機能を融合した独自チップを搭載することで、周囲の状況にあわせてノイズキャンセリングをダイナミックにコントロールする独自の「アダプティブノイズキャンセリング」に進化。MEMSマイクによる高い通話性能も魅力的で、ハンズフリーで通話をよくする人にもおすすめです。
接続:ワイヤレス(Bluetooth対応コーデック:SBC、AAC、LDAC)、有線(ミニプラグ/USB-C)
構造:密閉型
装着タイプ:オーバーイヤー
重量:293g
バッテリー駆動時間:最大60時間(ノイズキャンセリングオンの場合)
カラーバリエーション:WHITE、BLACK、Graphite
アップル「AirPods Max」
アップルが手掛けるノイズキャンセリングヘッドホンが「AirPods Max」です。完全ワイヤレスイヤホン「AirPods(第3世代)」と同じ独自開発の「Apple H1チップ」を搭載しており、iPhoneやMacといったアップル製品との連携が簡単なのはもちろんのこと、iOS 14.3/ iPadOS 14.3以降のiPhone/iPadと連携させることで、独自の「空間オーディオ」による臨場感のあるサラウンドサウンドを楽しめるのが大きなポイントです。コンテンツを再生するデバイスの位置と顔の向きを計算し、音の聴こえる方向をコントロールする独自の「ダイナミック・ヘッドトラッキング」と組み合わせることで、まるでその場にいるかのような没入感を楽しめるのは「AirPods Max」ならではの魅力です。「Apple TV+」など、対応アプリはまだ少ないですが、映画などの映像コンテンツを見ることの多い人は、ぜひ積極的に使いたいところです。
ちなみに、「AirPods Max」は充電端子にLightningを採用したモデルとUSB-Cを採用したモデルが現在併売されており、充電端子以外ではヘッドホン本体の重さと有線接続対応、カラーバリエーションがそれぞれのモデルで異なっています。有線接続ができるのはLightningモデルのみなので、有線接続したい人は必ずLightningモデルを選びましょう。また、ヘッドホン本体はアップル製品らしく、アルミやステンレススチールを使用した高級感のあるデザインですが、ヘッドホン単体で約385g、ケースを合わせると500gオーバーとヘッドホンとしてはかなり重量がありますので、その点も注意しておきましょう。
接続:ワイヤレス(Bluetooth対応コーデック:SBC、AAC)、有線(Lightningモデルのみ、別途 Lightning-3.5mmオーディオケーブルが必要)
構造:密閉型
装着タイプ:オーバーイヤー
重量:384.8g(Lightningモデル)、386.2 g(USB-Cモデル)
バッテリー駆動時間:最大20時間(ノイズキャンセリングオンの場合)
カラーバリエーション:シルバー(Lightning)、スカイブルー(Lightning)、スペースグレイ(Lightning)、ピンク(Lightning)、グリーン(Lightning)、ミッドナイト(USB-C)、オレンジ(USB-C)、スターライト(USB-C)、ブルー(USB-C)、パープル(USB-C)
ソニー「ULT WEAR(WH-ULT900N)」
「ULT WEAR(WH-ULT900N)」は、ソニーの重低音特化シリーズ「ULT POWER SOUND(アルトパワーサウンド)」で展開されているノイズキャンセリング機能搭載のワイヤレスヘッドホンです。ソニーのノイズキャンセリングヘッドホンのラインアップとしては、「WH-1000XM5」「WH-1000XM4」に次ぐ3番手の製品ではありますが、「1000X」シリーズにも使われている統合プロセッサー「V1」を搭載しており、ノイズキャンセリングもなかなかの性能を誇ります。
そして「ULT WEAR(WH-ULT900N)」でなによりも注目すべき点は、なんといってもソニー史上最高の重低音体験を実現したという重低音サウンドでしょう。最も重低音を感じられるサウンドモード「ULT 2」に切り替えた瞬間に耳元で恐ろしいほど響くド迫力のサウンドは、ほかのヘッドホンでは味わえない音体験です。クセの強い製品ではありますが、とにかくゴリゴリの重低音で気持ちよく音楽を楽しみたいという人は唯一無二の相棒になってくれるでしょう。
接続:ワイヤレス(Bluetooth対応コーデック:SBC、AAC、LDAC)
構造:密閉型
装着タイプ:オーバーイヤー
重量:255g
バッテリー駆動時間:最大30時間(ノイズキャンセリングONの場合)
カラーバリエーション:オフホワイト、フォレストグレー、ブラック
じっくりと音楽を楽しむなら、音質面で有利な有線ヘッドホンがおすすめ。長時間リスニングを楽しむのであれば、聴き疲れしにくい開放型ヘッドホンが、迫力のあるサウンドを楽しみたいなら、高い遮音性を備えた密閉型ヘッドホンがよいでしょう。ここでは、有線ヘッドホンのおすすめ5モデルを紹介します。
ソニー「MDR-MV1」
ソニー「MDR-MV1」は、立体音響制作に携わるクリエイターをターゲットにした本格派のモニターヘッドホンです。ドライバーユニットに専用開発の口径40mmドライバーユニットを搭載し、ドライバーユニット背面に音響負荷ダクトを直結することで、開放型ならではの空間定位のよさだけでなく、しっかりと低域も感じられるチューニングになっており、プロの現場はもちろん、音楽リスニングにもしっかりと使えるモデルとなっています。
また、制作現場で長時間使用することを想定したモニターヘッドホンらしく、耳あたりのよいスエード調の肉厚イヤーパッドを採用しており、長時間装着していても疲れにくいのも大きな特徴。イヤーパッドやケーブルを交換することができ、メンテナンス性が高く長く愛用できる点も好印象です。
接続:有線(標準プラグ/ミニプラグ)
構造:開放型
装着タイプ:オーバーイヤー
重量:223g
バッテリー駆動時間:-
カラーバリエーション:ブラック
ゼンハイザー「HD 660S2」
ゼンハイザーの開放型ヘッドホンの中でも特に人気の高い「HD 600」シリーズの最新モデルとなるのが「HD 660S2」です。自社開発ドライバーユニットの口径こそ先代の「HD 660S」と同じ42mmですが、振動版やボイスコイルを見直すことで、解像感や低域の再現性をさらにブラッシュアップ。現代的なサウンドとマッチしたモニターヘッドホンとなっています。
なお、本体は「HD600」から続く「HD 600」シリーズ共通の意匠を受け継ぎつつも、より高級感のあるデザインへと変更されています。インピーダンスも先代の「HD 660S」の150Ωから300Ωへと引き上げられているので、パフォーマンスを余すことなく引き出すならドライブ力のある据え置きのヘッドホンアンプと組み合わせるのがよいでしょう。
接続:有線(標準プラグ/ミニプラグ/4.4mmバランス)
構造:開放型
装着タイプ:オーバーイヤー
重量:260g
バッテリー駆動時間:-
カラーバリエーション:ブラック
オーディオテクニカ「ATH-ADX3000」
オーディオテクニカの開放型ヘッドホンのフラッグシップモデル「ATH-ADX5000」のエッセンスを受け継ぎつつ、価格を抑えてより多くのユーザーが手の届きやすい価格帯の製品として開発されたのが「ATH-ADX3000」です。58mm径のドライバーユニットやハウジング構造といったコアな音響テクノロジー部分は「ATH-ADX5000」とほぼ同じものを採用しつつ、コストダウンのために一部パーツの素材や構造が変更されています。
思わず息をのむような空気感、臨場感のあるボーカルはまさにオーディオテクニカの開放型ヘッドホンらしさ全開で、「ATH-ADX5000」に通じるものがあります。ヘッドホン本体も約257gと非常に軽量で、音ヌケのよさも相まって長時間でも快適に音楽リスニングを楽しめます。お買い求めやすくなったとはいえ、簡単に手を出せる価格ではありませんが、音楽とじっくり向き合うにはうってつけの1台と言えるでしょう。
接続:有線(標準プラグ)
構造:開放型
装着タイプ:オーバーイヤー
重量:257g
バッテリー駆動時間:-
カラーバリエーション:ブラック
ゼンハイザー「HD 490 PRO」
「HD 490 PRO」は、ゼンハイザーの開放型リファレンススタジオモニターヘッドホンの最上位モデルです。音楽制作の現場で使われることを想定した製品ということもあり、装着快適性やメンテナンス性、耐久性など、実使用を想定した細やかな製品づくりが随所に見られます。なかでも「HD 490 PRO」ならではの特徴となっているのが、音楽制作向けのベロア素材、ミキシング向けのファブリック素材という素材の異なる2種類のイヤーパッドを用途によって使い分けられること。イヤーパッドの形状こそ同じですが、表面素材を含めて最適化しており、イヤーパッドを付け替えるだけで異なる音響特性を再現できるようになっています。
いずれのイヤーパッドでもモニターヘッドホン然としたクセのないニュートラルなサウンド傾向ではありますが、イヤーパッドを付け替えるだけで音の印象はかなり変わります。モニターヘッドホンということで派手さはありませんが、開放型らしいヌケのよいサウンドと装着感のよさでリスニング用途でも大いに活用してくれそうです。
接続:有線(標準プラグ/6.3mm)
構造:開放型
装着タイプ:オーバーイヤー
重量:260g(ケーブル含まず)
バッテリー駆動時間:-
カラーバリエーション:ブラック
AKG「K712 PRO」
オーストリアのオーディオメーカーAKGは、数多くのヘッドホンを世に送り出し、今では世界有数のヘッドホンのプロフェッショナル・ブランドと言われるようになりました。なかでも、同社の「700」シリーズは、開放型ヘッドホンの定番モデルとして高い注目を誇っています。そんな「700」シリーズの最上位モデルとしてラインアップされているのが「K712 PRO」です。
原音の再現性を追求したという独自の大型ハウジング構造を採用し、見た目こそこれまでの「700」シリーズから変わっていませんが、新世代のドライバーユニットと低反発素材を使用した大型のイヤーパッドを新たに採用し、音質と装着感の両方を大きくブラッシュアップ。滑らかにスッと自然に広がるサウンドは開放型ヘッドホンらしい王道のサウンドです。プロフェッショナルユースを想定してケーブル交換(リケーブル)に対応しており、購入した後も長く愛用できる点もうれしいところです。
接続:有線(標準プラグ/ミニプラグ)
構造:開放型
装着タイプ:オーバーイヤー
重量:298g
バッテリー駆動時間:-
カラーバリエーション:ブラック
場所を問わず快適な音楽リスニングを楽しむなら、わずらわしいケーブルが一切ないワイヤレスヘッドホンがおすすめ。スマートフォンと一緒に屋外に持ち出すなら、本体を折りたたんでコンパクトに持ち運びができるモデルが便利です。ここでは、ノイズキャンセリング機能を搭載しないワイヤレスヘッドホンの中から厳選5モデルを紹介します。
ソニー「WH-CH520」
「WH-CH520」は、ソニーのオンイヤー型ワイヤレスヘッドホンのラインアップで最も安価なエントリーモデル。最大の特徴は、なんといってもエントリーモデルとは思えない充実のバッテリー性能。5,000円前後で購入できるモデルですが、最大50時間というスタミナバッテリーと、10分の充電で5.5時間の音楽再生可能なクイック充電機能を備え、非常に扱いやすいモデルに仕上がっています。
圧縮音源をアップスケールする「DSEE」を搭載し、専用アプリ「Sony | Sound Connect」にも対応するなど、機能性も十分。お求めやすい価格なので、ワイヤレスヘッドホンが初めてという人はもちろん、小型・軽量でバッテリーも長持ちなヘッドホンを探している人にもうってつけな1台と言えるでしょう。
接続:ワイヤレス(Bluetooth対応コーデック:SBC、AAC)
構造:密閉型
装着タイプ:オンイヤー
重量:147g
バッテリー駆動時間:最大50時間
カラーバリエーション:ブラック、ホワイト、ブルー、ベージュ
NTTソノリティ「nwm ONE」
NTTソノリティ「nwm ONE」は耳を完全にふさがずに周囲の音と音楽の両方を楽しめる“ながら聴き”が可能なオープンイヤー型ワイヤレスヘッドホンです。耳元には装着時に周囲の空気をしっかりと感じられるほど大胆に穴が開いていますが、独自開発した「パーソナライズド・サウンド・ゾーン(PSZ)」技術で音漏れを最小限に抑制し、オーバーヘッドタイプなのに耳をふさがないで音楽を楽しめるというまったく新しい音楽体験を実現しています。
イヤホンよりも大きなドライバーユニットを搭載できるヘッドホンならではの特徴を生かし、オープンイヤー型が苦手とする低域再生もしっかりとカバー。耳元に穴が開いているため、耳まわりの圧迫感や蒸れが一切なく、圧倒的な開放感を得られる点も「nwm ONE」ならではの利点と言えます。ヘッドホンとしてはかなり個性的な見た目ではありますが、“ながら聴き”イヤホンの音質に満足できていないという人は導入をぜひ検討してみてください。
接続:ワイヤレス(Bluetooth対応コーデック:SBC、AAC、LC3)、有線(USB C)
構造:開放型(オープンイヤー型)
装着タイプ:オーバーイヤー
重量:185g
バッテリー駆動時間:最大20時間
カラーバリエーション:ダークグレイ、ライトグレイ
オーディオテクニカ「ATH-HL7BT」
「ATH-HL7BT」は、オープンエアー型でワイヤレスという非常にユニークなコンセプトを持った製品です。53mmという大口径のドライバーを搭載したモデルですが、重量はわずか220gと非常に軽量。オープンエアー型で聴き疲れしにくく、軽量で長時間でも快適に装着できることから、テレワークやおうち時間の音楽リスニング用として人気となっています。
専用アプリ「Connect」を活用することで、オブジェクトベースの360立体音響「360 Reality Audio」を楽しめたり、ゲームや映像コンテンツの視聴に最適な「低遅延モード」を利用できるなど、機能性もなかなか充実しており、エンタメ系のヘッドホンとしても活用できそうです。バッテリー駆動時間は最大20時間ですが、付属の2mのアナログケーブルを使った有線接続にも対応しており、バッテリー残量を気にせず、長時間の音楽リスニングを楽しめるのもうれしいところです。
接続:ワイヤレス(Bluetooth対応コーデック:SBC、AAC、LDAC)、有線(ミニプラグ)
構造:開放型
装着タイプ:オーバーイヤー
重量:220g
バッテリー駆動時間:最大20時間
カラーバリエーション:ブラック
Marshall「MAJOR V」
ギターアンプで有名なMarshall(マーシャル)が手掛ける「MAJOR V」は、Marshallのギターアンプを彷彿とさせるシボ加工仕上げの個性的なルックスと、迫力たっぷりのサウンドが特徴的なワイヤレスヘッドホンです。ノイズキャンセリングや外音取り込みなどはありませんが、バッテリー駆動時間が最大100時間と、オンイヤー型のコンパクトなワイヤレスヘッドホンとしてはかなりのスタミナ仕様となっています。ワイヤレスヘッドホンを試してみたいけど充電するのが面倒という人でも安心ですね。
また、音楽の再生や停止、音量調節、曲スキップなどをひとつのボタンで直感的に操作できる「マルチ・コントロールボタン」や、専用アプリで好みの機能を割り当てられる「Mボタン」など、高い操作性も魅力のひとつ。コンパクトで音質やデザイン性にこだわったワイヤレスヘッドホンを探している人は要チェックの1台です。
接続:ワイヤレス(Bluetooth対応コーデック:SBC、AAC、LC3)、有線(ミニプラグ)
構造:密閉型
装着タイプ:オンイヤー
重量:186g
バッテリー駆動時間:最大100時間
カラーバリエーション:Black、Cream、Brown
Beats「Beats Solo 4」
Beatsのブランドの頭文字「b」のロゴを大胆にあしらったアイコニックなデザインが特徴的な「Beats Solo 4」。耳の上に乗せるように装着するオンイヤー型のワイヤレスヘッドホンということもあって側圧はやや強めですが、肉厚のイヤーパッドを採用しており、装着感はかなり良好です。また、折りたたみ可能なコンパクトボディですが、カスタムメイドの40mmトランスデューサーを搭載。Beatsといえばパワフルなサウンドをイメージしがちですが、大胆な見た目とは異なり、非常にバランスの整ったサウンドを奏でてくれます。
機能面も、USB-Cケーブルを使用してUSB-C端子を搭載するスマートフォンやタブレット、パソコンと直接接続することでロスレスオーディオ再生が可能。iPhoneやMacと組み合わせれば独自の「空間オーディオ」も楽しめます。オンイヤーヘッドホンとしてはやや高めの価格設定ではありますが、ファッションアイテムとしての見た目はもちろんのこと、音質や機能性にもこだわりたいという人はぜひ注目しておきましょう。
接続:ワイヤレス(Bluetooth対応コーデック:SBC、AAC)、有線(USB-C)
構造:密閉型
装着タイプ:オンイヤー
重量:217g
バッテリー駆動時間:最大50時間
カラーバリエーション:マットブラック、クラウドピンク、スレートブルー
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